翁の“ガハハ”な山家暮らし

山家に放念で暮らす翁。田舎暮らしの“ガハハ”なエピソードとその珍問答、ニンマリしていただけたら嬉しいわ。(放念の翁)

◆道路の党略の小話◆ 第322話

2008-01-31 08:15:56 | ブログ

『何々、ガソリン税暫定税率(道路財源)のつなぎ法案の緊急上程だって?。(衆議院議長斡旋で一転取り下げにはなりましたが)』 国も地方もそんなに道路を造りたいのかな。いや本当に必要なのでしょうか、政治家の声でなく住民の方々の率直な声を聞いてみたいものです。

東北や九州などでは、高速道路や新幹線網の整備によって企業の支店、工場等が中核都市に統廃合をされたり、バイパスの整備で旧市街地の商店街が寂れて地域が疲弊をしてしまった話も多く聞きます。

さらに、道路と周辺地域の開発によって優良農地が大規模に壊廃をされて、食料の自給率の低下を促してしまっています。

大都市圏と違って地方道の交通量が少ないですから、そうした地元の人は高速道路を利用するのは極めて僅かとかで、政治家の利益誘導の具や宅配便や大量消費を促す物流の利便のためなのかなんて考えてしまいます。

道路事業による地方の土建業界への経済効果は確かに大きいかも知れませんが、その道路改良事業等による交通安全施設(歩道等)などは、都市周辺の必要な所は遅々として進まず、歩く人が極めて少ない地域に施設が整備をされるという本末転倒の事業も少なくありません。

何よりも道路を造れば造るほど維持補修の将来負担をどうするかが大きな問題で、地方の人口の自然減、社会減が加速し、市町村は税収の落ち込む一方で、膨張する道路補修費をどこから捻出をするのか、首長は頭の痛いのが本音のはずなのです。

そのためのしわ寄せが、高齢者福祉や少子化対策、教育などに出ている話も聞きますし、道路の整備で交通事故も多発し、警察官の増員や児童生徒の安全のために、教師や父兄の負担も増えています。

一方で国は膨大な借金を抱えて、その利払いで多額の予算が消えていくようですし、人の褌で相撲を取っている政治家には、全く国民の痛みが分かっていないのでないでしょうか。Conv0008

国政選挙の投票率は回を追って低下をしてきて、これはあながち無関心層が増えているのではなく、政治不信の無言の意思表示ということだろうと思います。

こうした問題の蔭に隠れて、来月から物価の値上げが目白押しで、恐らく一年を通じて値上げの年になるという観測もあって、国民はこうした値上げ攻勢に音を上げているのですが、その悲鳴の声には政治家は馬耳東風を決め込み、何らの対策も講じられないようなのですが。
 


◆表記と仮名の小話◆ 第321話

2008-01-30 09:36:13 | ブログ

“エンジョイ・セカンドライフ”「楽しもう第二の人生」とでも言うのでしょうか。爺の語学力程度で英語的には《The 2nd life that will have fun 》となりますが、そんなことの話題ではなく、日本人はカタカナ語を好んで使うということなのです。

学識経験者や役人の文書には誠に多くカタカナ文字が出てきて、何となく学究的、官学的(アカデミック)に感じられているのでしょう。

そして、この頃は至る所でカタカナ文字が氾濫をしていて、立て看板などが英語やローマ字での表記が大半で日本語が見当たりませんから「ここはどこの国かな」と戸惑ってしまうことがあります。

走り回る貨物自動車や商用車の脇腹も多くが英字やその日本字表記(トランス・エクスプレスなど)で書かれていて、国際化には関係がなく、英字かぶれで横文字に何となく個性化したと感じているように思います。

ところが、そうした文字看板を車で走っていては当然、歩いていても判読するのは容易ではなく、中には造語で意味不明なのも少なくないので、何故に広告宣伝の価値基準が乏しい社名や商標を付けるのかと思いたくもなります。

ロサンゼルスの繁華街には、日本人街や韓国人街、中国人街などの地区がありますが、こうした街の看板の大半は母国語で書かれていて、英語併記もされておらず、祖国愛の民族意識のような気もしますが、それが不自然でないところが米国でもあるようです。  Conv0057

民主党の少し風雨に曝された政治活動用?の広報には、小沢代表の大きな顔に「マニフェスト」と英語で書かれていて、それを見た田舎のおばちゃん「あれ、小沢さんて外国人なんかい?」と。

大型百貨店の三越、伊勢丹、松坂屋、松屋、天満屋などは老舗の看板を受け継いでいて、日本語で十分に知名性の価値があるように、美しい国づくり(既に自民党の看板から消えてしまったようですが)には、日本語を大切にしながら民族意識を高める必要があるように思えます。

そう言えば、ある新聞の囲み記事に「乱れている日本語」のことが書かれていましたが、その文章には、ナレッジ、キーワード、リンケージ、スキル、プロセスなどの片仮名が沢山使われていました。

英語が国際標準語になっていることは理解をしておりますが、意志を伝達する手段は民族的な言葉で意味を分かり易く、正しく伝えることが大切のように思うのですが。

※この項は、意識的に固有名詞意外は日本語で記載をしてみました。


◆食料と難民の小話◆ 第320話

2008-01-29 06:35:06 | ブログ

今年の世相を表す言葉は、昨年に引き続き『偽』になることがほぼ確定的であるようで、食品業界から製紙業界、建設資材業界など製品偽装、そして政府の公約偽装と「嘘は泥棒の始まり」、「嘘をつくと閻魔さんに舌を抜かれるよ」と言ってきた子供たちにどう説明をされるのでしょうか。Photo

まあ、偽装をされる皆さんは「嘘も方便」、何れもが二枚舌をお持ちのようですので、一枚抜かれてももう一枚舌がありますから、あまり反省もされていないようですが。

食品の偽装問題で消費者の賞味期限、消費期限を見る目が厳しくなって、そのために廃棄をする残渣が増えてきていることは誠に勿体ない話しで、飢餓に直面している多くの難民が聞いたら、難民救済を金で解決し、メタボという贅沢病で悩む日本人のご都合主義は冷酷な国と見えるでしょう。

排出される食物残渣をアバウトに計算をしてみますと、人口が1億2千3百万人とし、残渣の排出が30%(家庭、外食等)としますと、約3千7百万人分が捨てられていることになります。

ある調査では、世界難民が1千万人、民族対立等国内難民約2千5百万人で、合わせて3千5百万人になり、残渣の量で飢餓などの難民の食料を救済することができます。Childrenm

今日本の食料自給率は40パーセントを切っているそうで、60%以上を輸入に頼っているのですが、その輸入量を二分の一(30%)にしても国内で必要十分な食料になり、その二分の一を難民救済に振り向けられたらとも思うのです。

大量生産、大量消費は高度経済成長時代の感覚で、そのことが二酸化炭素の発生量や産業廃棄物を増大していることを直視しますと、科学技術による環境対策で経済を持続をさせるのではなく、どこかで無駄の抑制をしないと、国民生活に大きなダメージを受ける時代が近々に訪れるのではと考えてしまいます。

今年は衆議院総選挙が見込まれていますが、前回選挙の小泉チルドレンが選挙区を巡って「政治家難民」になる方もおられるようですが、ご自分の力量を試す絶好の機会でもあり、贅沢難民のように思うのですが。


◆友人の厚情の小話◆ 第319話

2008-01-28 06:15:56 | ブログ

メザシと練馬大根の沢庵が友人から送られてきました。先日質素な食事のことを投稿(第316話)しましたら、早速、千葉・一宮に住む友人からメザシが、都内に住む友人からは、実家で漬けた沢庵が宅配便で送られてきました。Conv0077

一夜干し薄塩のメザシはさすがに新鮮ですし、沢庵も青首大根などと違って、しゃきしゃき感と噛みしめた味の甘みが懐かしい味で、千葉の友人の書き添えに「毎月違った魚の干物を見つけて送ります」とあり、近くの親戚より遠くの他人の人情が嬉しくなりました。

爺が専業主夫で頑張っていることを皆さんご承知ですので、「来月末は長寿日本一の沖縄に出かけるから、何か新鮮な健康食品を探して送るからね」は旅好きの友人からのメール。

質素な食生活を公言してしまいましたから、もう後には引けなくなり、昨日は群馬の知人にお願いをして、生産者から胚芽押麦も手配して貰うことにしましたし、第二の人生で赤米、黒米をを栽培している知人を尋ねて、貴重な古代米も分けて貰うことにしています。

こうした品々はスーパーストアで手に入れることは簡単ですが、出来ることなら面倒でも生産者から手に入れたいとの拘りからでもあります。

手打ち用のうどんと蕎麦の粉は、高校時代の友人が収穫したものを分けて貰えますので、時々足を運んで頂戴をしてきて、田舎うどんやすいとんと蕎麦や蕎麦掻きを楽しんでいます。

惜しむらくは、こうした品々の煮炊きは、ガスレンジや炊飯器ですから食材の味を引き出すことが出来ず、うどん、蕎麦を茹でる時だけは、簡易竈を庭に持ち出して薪で炊くことにしています。

ここ数日の健康食?のカロリー計算をしてみましたら、一食のカロリーは約500、一日の換算の摂取量は約1500カロリーになり、これまでよりは300カロリーは少なくなっていて、恐らく体重も1ヶ月後には4~5キロは減っているだろうと楽しみにしているのですが。


◆若者の感性の小話◆ 第318話

2008-01-25 06:36:18 | ブログ

大学で学んだ学力のコストに、どれだけ自分の能力で付加価値を高めることができるか。それが自分の人生を左右するんだと少しばかり分かってきたよ』

昨年の暮れの話しですが、大学ゼミの元学生の忘年会に招かれて、そんな話しを切り出した若者がいたのです。

そして『俺は会社という組織に入ってみて、世の中は学問だけでは通用しないから、社会で自分を磨くということが必要だと痛感したな』と、酒が入っている割合にはまともな話しを始め、この言葉を切っ掛けに、宴会は思わぬ話題に流れ始めました。

爺の決められて講義も面白かったけど、その雑談での世間話や社会人としてどう行動するかなどの話しが、何となく役に立っているように思うんだな』

別の若者は『会社の組織に溶け込みながら、自分の責任をどう果たしていくのかは大変だと実感をしているが、時代は変わっても爺の半世紀の生き方は参考になっています』

結婚をして子育てをしている女性は『私ね、大学卒業してすぐに結婚をする時にものすごく不安があったの。その時に爺の結婚生活や子育ての懺悔話で、そうだ男ってそんな事を考えているんだとか、子育てを難しく考えない話しなどを思い出して、何となく気が楽になって結婚できたの。今それで幸せだから感謝をしています』

何となく手前味噌の話しになりましたが、それなりに不真面目で投げ遣りの講義が少なくなかったのですが、それが学生に受け入れられていたことを知らされたのです。 

20歳を少し過ぎたばかりの若者が、自分なりの人生観を持っていたことを実は驚きましたし、そうした人材を採用した会社、結婚したお相手はお買い得をしたのではと思います。Conv0076_2

まあ、若者たちは爺に対しては、講師の立場と言うよりも祖父感覚であったようで、授業の合間には両親には言いにくい、聞きにくいこともいろいろと話してもくれました。

《今日は、母親が痴呆になって介護をした時の話をしたいのだが、何れ将来そうした立場に、あるいはそうした職域で働く時もあると思うのだが、どうこの話しに興味あるかな?》と学生に投げかけて反応を見ながら講義に入り、家族や親子のコミュニケーション、高齢化の話題などの核心に入っていきます。

講義もコミュニケーションですから、お互いが楽しくなくては授業でないので、それを受け入れてくれた学生の感性に今では感謝をしているのです。

教育とは、児童、生徒の「感性(感受性)」をどう育ませることができるか、それが基本のように改めて思ったのですが。


◆喬木の間伐の小話◆ 第317話

2008-01-24 08:55:42 | ブログ

檜山約2万平方メートルの間伐作業。山が荒廃をしてきているのを見過ごすわけにもいかず、昨年末から森林組合の協力も得て間伐作業を始め、何とか手入れが終わりました。Conv0065

戦後の住宅需要で木材が逼迫して伐採をし、先代が植林をした50年生と、抜木をした山林に爺が植林をした25年生の山林で、植林当時は約2メートル間隔で植え付けをしたものが、木が生長しても枝打ちの手入れも疎かにしたために、被害が顕著になってしまいました。

間伐をしないことで木が茂り過ぎて、日の光も差し込まなくなり、土壌菌も死滅して、下草が繁茂をしないために土砂が流失をしたり、木の成長も遅れ、山林の機能を失い始めていたのです。Conv0070

戦後多くの杉檜山が皆伐をされ、国は「植樹祭」などを実施をして禿げ山の植林に取り組みましたが、用材にするには80年以上の年月を要し、この間に価格の安い外材が大量に輸入をされ、ツーバイフォー工法(2×4工法=木造枠組壁構法(もくぞうわくぐみかべこうほう)等で国産木材の需要が大きく落ち込んでしまいました。

このため、山林は経済財としての価値を失ってきて、多くの森林が放置をされてしまい、美林と言われる山は殆ど見かけなくなってしまったのです。

これまで山村は、森林で地域経済が成り立っていて、この地域でも建築用材や建具産業で地域が活性化をしていましたが、製材工場は十分の一に、建具もアルミサッシに取って代わられ、輸入材によりフラッシュ(両面を接着剤で張った扉)等の建具でどうにか経営を成り立たせていますが、後継者が少なくなり木材、建具産業も衰退をしてしまうのは明らかです。

実はそうした輸入材の大半が熱帯雨林を伐採したもので、地球環境破壊の原点でもあり、日本はその大量消費国でもありますが、地球環境の破壊を声高に叫び、国連も熱帯雨林の復元に躍起となっていながら、輸入材が高値になったり逼迫をしている話しは聞きません。

政治は山林の機能ばかりでなく経済財としての役割を見過ごしてきたことが、地域間格差を拡大している一因になっていますが、山林の様々な負の側面だけが著しく拡大をしていることから、国家プロジェクトとして検討する必要があるように思うのですが。


◆質素と他給の小話◆ 第316話

2008-01-23 06:05:49 | ブログ

先祖返りとでも言うことでしょうか。一つの契機に食生活を意識して変えて見ることにしました。

ご飯は、米と大麦を三分の一に十六穀(ひえ、きび、あわ、はと麦、黒米等)三分の一を加えて半がゆにして炊き、茶碗に一杯。Conv0062

総菜は、里芋の田楽、昆布とニシンの煮付け、納豆、大根の味噌煮、きんぴら、野菜の浅漬け、目刺しなどに茄子やワカメの味噌汁を中心した“土光流”の食生活にです。

その土光さんとは、元経団連会長の土光敏夫さんで、「メザシの土光さん」として、質素な生活を率先垂範して行動され、有名な言葉には「社会は豊かに、個人は質素に、思想は高く、暮らしは低く」になどがあります。Conv0073

そして、老衰で逝去される直前には「もし、死後の世界が極楽と地獄に分かれているのであれば、私はためらわずに地獄に行く。閻魔や鬼どもをからかって遊ぶのも、それはそれで一興」と笑っておられたとか。

ある経済誌に土光さんのことが触れられていて、そんな言葉を思い出してのヘルシーな食事への発想転換でもありましたが、実は先日近所に住む叔母が91歳で他界し、その生き様も思い出してでもあります。

第二次大戦時の学童強制疎開で祖父の家に預けられ、叔父と叔母にお世話になり、時代でもありましたが当時は自給自足が当たり前で、米麦は収穫しても殆どを政府に供出をしましたので、質素な生活を強いられる日々の暮らしでした。

叔母は晩年まで質素な生活を貫いて、麦飯にお新香、野菜の煮物にワカメや豆腐の味噌汁の食事で過ごしてきて、肉や菓子なども殆ど口にすることもなかったので、医者通いをした経験もありませんでした。

今更ながらに、健康の秘訣の原点は「質素な食生活」であることを認識させられ、齢73になって遅きに失した感はあるのですが、残された時間を少しでも健康で過ごすことができればの思いなのです。

ただ、米や麦、穀類など農業に汗をして収穫することがなくなり、「他給他足」に頼らざる得ない食生活ではありますが。


◆暖房の断想の小話◆ 第315話

2008-01-22 10:50:38 | ブログ

寒さ対策には帽子をかぶり、猫を抱くのがよろしいとかですので、外出には帽子と猫の毛皮のコートの着用が良いのかも知れません。

昨年来から石油製品の値上がりで暖房費が嵩み、我が家では風呂(灯油炊き)は4日間追い炊きにして、煮物の湯を沸かす間はガスレンジの換気扇も止めて、暖気が逃げないようにしたり、一枚厚着をし、夜は湯たんぽでこまめに燃費の節減をしています。

時には嫁はんが『ねえ、暖房の節約?に半日デパートに行ってぶらぶらしてきましょうよ』と言いますが、ガソリンの消費や店内を見て回れば何も買わずに過ごせるわけでもなく、昼間は家の中で日向ぼっこや家事の合間には寝床に入り、じっとしているのが最も安上がりのように思います。

「中国人は穴の中で生活をしている野蛮人」と政治家の渡辺美智男さん(故人)が国会の場で発言をして一悶着ありましたが、爺も山西省の山岳地帯で横穴式住居(窯洞と言うそうですが)を訪れましたが、実は生活の知恵で一年中ほぼ同じ気温、湿度ですので誠に暮らしやすい住居ですし、冷暖房の経費は僅かで、災害にも強く環境に優しい生活の先駆者でもあるのでしょう。Photo

最近は、二酸化炭素の排出量を減らす大儀からか、オール電化の住宅が増えてきたり、太陽熱温水器が普及をしてきていますが、秋刀魚を焼く煙が出なかったり、中華鍋料理の油を飛ばせなかったり、おにぎりや餅がこんがりきつね色にならなかったり、風呂は湯気が立たなかったり、生活にロマンがなくなってきています。

昨年二月に福島の鄙びた温泉に出かけた宿は、部屋には火鉢で炭の暖房、食事は囲炉裏を囲んで、布団の中には湯たんぽが入っていて、空調機や石油ストーブなどは見当たらないのです。

調理場を覗いたら、LPガスはありましたが、薪の竈でも調理をしていて、水道は山から沢水を引いているとかで、そこには昔日の湯宿を感じさせる風情がありました。

最近の住宅とその生活様式は、科学が便利さと使い易さだけを追求していて、自然界と共生する生活を置き忘れてしまっているようです。

先日は、所用で上野の木造旅館に一泊し、夜は手拭いを持って都バスで下町の銭湯に出かけて入浴をしましたが、燃料は廃木材とかでお湯が軟らかく、湯気が出て、木桶の音が響く浴場に何となく「神田川」の雰囲気に感動をしてしまったのですが。


◆奉納の神事の小話◆ 第314話

2008-01-21 06:15:02 | ブログ

埼玉・ときがわ町の萩日吉神社で武蔵武士の面影を伝える「流鏑馬」を見てきました。

神社の前の特設馬場で行われた流鏑馬は、馬を馳せながら弓で的を射る行事で、関東では鎌倉の八幡宮が有名ですが、ここ萩日吉神社も800年近い歴史があるそうです。 

木曾義仲の家臣により奉納をされたのが始まりとかで、古くはこの周辺で8箇所で行われて来たことが確認されているそうですが、現存するのは、ここから10数キロ離れた毛呂山町の出雲伊波比神社だけになりました。

クライマックスは夕まとう(的)で、先ず四角い板の的が3箇所(一の的、二の的、三の的)に立てられ、乗り子(騎馬武者)が三本の矢を持って的を射ることが三回繰り返され、四回目は疾走する馬上で軍扇を広げ、最後は鞍を投げ捨て万歳しながら走り抜けます。

そんな戦国絵巻の一部ですが、カメラで追いかけてみました。

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◆富士と不二の小話◆ 第313話

2008-01-18 08:35:01 | ブログ

『ねえ、今年まだ雪を見ないから何処かに出かけてみない?』 昨日、朝食をしながら嫁はんの何気ない一言で、富士山を間近で眺めてこようと車で一走り、山梨・山中湖、忍野八海、河口湖まで出かけてみました。

老夫婦二人だけの生活ですと、こうした話しはまとまりも早く、思いつくままにこうした安上がりの小旅行に出かけますが、圏央道が中央道と関越道に接続して山梨方面へのアクセスが便利になり、富士五湖も法定速度で二時間以内になりました。

中央道の上野原付近は、前夜の雪で周辺がうっすらと白く覆われていましたが、河口湖に向かって大月から先は快晴で風もあり、都留市を過ぎる辺りから雄大な富士山の姿と山頂付近の地吹雪が目に飛び込んできました。

途中何カ所かのビューポイントで、山中湖から忍野八海を散策しながら、赤富士の湯(日帰り)の露天風呂からと富士山を眺め、これまで幾度となく訪れては眺める富士山ですが、やはり雪を被った富士山が霊峰に相応しい山です。

山中湖、忍野八海の周辺は標高が千メートル以上あり、道路標示に付設の温度計は午前10時にマイナス1度、前夜の積雪が残っていてそれなりに雪見も、遅い昼食を甲州餺飥で冷えた体を温めて戻ってきましたが、そんなスナップの投げ込みです。

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◆元祖と秘伝の小話◆ 第312話

2008-01-17 06:35:01 | ブログ

「本家」とか「元祖」などという看板の文字が踊っていると、世間では老舗の美味しい店などと言われているようです。

「本家」と言うのは、弟子に暖簾分けして店を持たせたことで、その本家はこちらですということでしょうが、時には「元祖」と混同して使われていることもあります。

その「元祖」なのですが、例えば長野・門前町や戸隠、栃木・出流山など何店も蕎麦店が店を構えている所では、「ここでは最も古い店」を「元祖」と称している店もあるようですし、時にはそこに一店しか蕎麦屋が見当たらないのに「元祖」と掲げている店もみられます。Conv0069

ですから表現そのものは全く曖昧のようで、創業が20数年前なのに「元祖」、「本家」の看板が掲げ、ステータスと勘違いをしているご主人もおられるように思います。

蕎麦屋ばかりでなく、和菓子屋、郷土料理店などにもそうした看板を見かけますが、「元祖」とは、日本であるいは地方で始めて蕎麦店を開いたとか、鰻屋を始めたとか創作したとか、数代に亘って暖簾を守っている店が元祖なのでしょうから、多くが看板の“偽装”ということになりますが、看板の冗談は「元祖でぶや」だけにして欲しいように思います。

同じようなのに「秘伝」という言葉を良く聞きます。鰻屋や漬け物屋などの垂れや調味料がそれで、開業以来から調味料などを継ぎ足ししなが受け継いできて、門外不出の垂れなどと自負をされて、一切製法は後継者にしか、それも口伝でしか教えないと頑固を旨とするご主人が結構おられます。

第二次大戦で店が戦災にあったけれど、自慢の「垂れ」だけは瓶に入れて避難をして守り続けているという鰻屋のご主人がおられましたが、事実であれば誠に立派なのですが、味噌や醤油が自家製なのかまでは定かでないようです。

昨夜は、柚子を細かく刻み、干し大根と隠し味にチゲソースを加えて「炊き込みご飯」を作りましたしが、味は別にして元祖料理、いや簡素料理が正しいのかも知れませんが。


◆食事と宅配の小話◆ 第311話

2008-01-16 06:25:07 | ブログ

専業主夫の食事の準備の手抜きをするための発想。日頃そんなことを考えていましたら、昨年末あるコンビニの駐車場に『ふれあい食材~JAグループ』と書かれた軽貨物が止められていました。

中から出てきたおばちゃんを捉まえて話しを聞き出すと、簡単調理の食材を宅配サービスをするとかで、様々な家庭に合ったコースが用意をされていて、添えられている簡単レシピを見ながら調理が出来るとか。Conv0023_2

そのおばちゃんが爺の住む地域の配送担当であることと、何となく小綺麗でもありましたので、後日自宅にパンフレットと申込書を持参して詳しく話しをして欲しいとお願いをしました。

数日後、持参をしたパンフレットで説明を聞きながら、手抜きはこれだと即断して、その場で申し込み書に記入し、今月から選んだ食材を配送をして貰うことにしたのです。

コースは「ふれあいコース」など4コースがあり、その中から爺に相応しい「ヘルシーコース」を選択し、9日に第1回目の食材(随意の選択)が届けられました。Conv0022

こうした食材は、日頃スーパーストアなどで目が行かないカラスカレイ、さわら、エボダイなどの魚や調理品があり、全てが国内産の肉、野菜などが使われているので、「安心、安全、新鮮」のセールス・ポイントも魅力でありますし、冷凍加工ですので保存も効き、やや割高でも買い出しの手間が軽減され、老人世帯にはうってつけのようです。

さらに、日頃のワンパターンなメニューの幅も広がり、カロリーの表示もありますので、栄養バランスも改善できるのではと思っています。

第1回目の食材は、「かます一夜干し」、「まいわし野菜漬け」、「三陸産湯通し塩蔵昆布」、「国産ポークパラパラミート」の四品、かますにはビタミンDが、まいわしにはEPAとDHA、ポークは低カロリーの赤身、昆布のヌルヌルは糖質や脂肪を体外に排出させる働きがなどの記載もあって、健康管理の参考にもなり、早速昆布をレシピに従って調理をして見ましたが、それなりに仕上げることができました。

最近は食材がこうした宅配や通販で手軽に手に入れられますが、引き籠もりがちの高齢者の多い山村では、昔ながらの日用品雑貨の移動販売車もあるとさらに便利ではと思ったりしたのですが。


◆便利と厄介の小話◆ 第310話

2008-01-15 07:35:01 | ブログ

ガソリン140円、灯油91円(税込み)、近くの農協のスタンドが改修をされて完全セルフでの給油になり、そしてこのご時世に誠に生活者にやさしい価格設定です。

この近くには何軒かのスタンドがあり、ガソリンは147円から152円の表示がしてあり、顧客に著しい影響があるのではと、他事ながら心配をしていたのですが、幾度もその前を車で通過をすると、結構給油をする車の出入りがConv0025あります。

様子を探ると、売り掛けが利くことや、運転席にいるだけで従業員が給油や窓ふき,金円の手渡しなどのサービスをしてくれることのメリットを感じている人もいるようなのです。

ですから、メカに弱いお年寄りや女性などは、食わず嫌いのようにセルフスタンドを避けてしまい、価格は高くても人の手を煩わし、便利なスタンドを選択する意識が働くように思います。

セルフの給油ですが、給油機のタッチ式液晶表示画面の前に立つと音声で「カード(会員)を入れてください」、「お金を入れてください」、「給油の種類を選んでください」、「給油量を選んでください」、「給油を開始してください」などの手順にタッチで給油ができ、一度方法を覚えればそれほど不安はないのですが、その作業の得手不得手に個人差があり厄介なのかも知れません。

そう言う爺も、先日ある市でバスに乗り、降りる時に両替機に千円札を入れ、出てきた小銭を掴んでそのまま降りて来たら後ろで「お客さんお金を払ってください」の声が、釣り銭と思っていたら、単なる両替えだったのです。

「たまに電車に乗るのにさ、切符を買う機械の前で目的地までの料金をキョロキョロ探し、乗り換え方法などを選んでやっと切符が出てくると、後ろに大勢人が並んでいてさ、恥ずかしい思いをするよ。駅員がいないと不便だよな」は近所のおばさんです。

数年前のテレビのリモコンには50以上のボタンがあり、押し間違えるとチャンネルがフリーズしてしまったり、音声が英語になったり、突然画面が消えてしまって爺の嫁はんも困惑していることがしばしばあります。

情報化時代の落ち溢れとでも言うのでしょうか。そんな人様の話題が巷に転がっていますし、爺もパソコンの機能の一割も使いこなしていないことを自負できるのですが。


◆難聴と健忘の小話◆ 第309話

2008-01-14 12:34:02 | ブログ

あなた、お客さんですよ。あなた、聞こえてますか?。あなた、あなた……』。恥ずかしながら、爺の哀れな姿のお披露目ですが、齢73ともなると体のあちこちが劣化をしてきて、侘びしい日々を過ごしております。

約5年ほど前から右耳が難聴に、そして3年前からは左耳も難聴になり、高価な補聴器を着けても騒音がある場所では、会話もあまり聞き取れません。Conv0068

若い美人の女性の言葉?はまあ何とか聴き取れるのですが、もそもそ、ぼそぼそとした言葉の爺々婆々などは、そばに通訳?がいないと理解を出来ません。《本当》

ですから、最近は嫁さん(妻)との会話も少なく、コミュニケーションも上手くいきませんが、お互いが適当な距離を保ち、邪魔をしないで過ごせているのではとも思っています。

昨年、専門医の診察を受けたところ、初期治療に問題があったとかで、耳鼻科の藪医者に巡り会わせたことで、ある程度治るものが治らなかったようで、人生を狂わされてしまい、誠に不幸せな出来事でした。

加えて、この頃は物忘れが進んで、必要なことはすぐに書き留めて置かないと、数分後には全く思い出せなくなります。《本当》

先日もホームセンターにメモを持たずに一寸したものを買いに出かけましたが、中に入ったら全く思い出せず、店員に「何を買いに来たのか分かりますか?」と聞いてみたら、「店内を一回りしたら、思い出せるのではありませんか」と言われてしまいました。《本当》Conv0067

嫁さんが不在の時に、風呂を焚いたり、ガスレンジを使用する時などは忘れると危険ですので、首にタイマーを吊しておき、その場を離れることを習慣(そのうち吊してあることも忘れるかも)にしていて、他人様にはお見せをできない姿です。《本当》

難聴はテレビの音声も聞きずらく、テロップが流れる文字を見ながらニュース番組だけを、電話は何とか聞けますが、不都合な電話は「わて聞こえまへんわ」と切ってしまいます。

耳が悪くても黙って付き合ってくれるのはパソコン、そして友人とのメール交換を楽しみにしているこの頃なのですが、そういえば、こんな投稿を以前にもしたような、しないような記憶も定かでないのですが。


◆少子と笑止の小話◆ 第308話

2008-01-11 06:35:01 | ブログ

『私今お腹に赤ちゃんがいて、4月に生まれる予定なんです』  喜びで弾んだ言葉が返ってきて、ゴルフ場のレストランで働いている知人の娘さんです。

昨日ゴルフでの昼食時に言葉を交わしながら驚いたのですが、定期検診のために通う産婦人科の病院は20キロ先で、近くの2~3の総合病院では、産科・婦人科が廃止をされてしまったとか。

また、検診や出産には保険が適用をされないので、全て自費で払うとの話しも聞いて「ええ、本当?」と言ってしまい、出産の費用のために大きなお腹を抱えながら働き続けているとかで、事実なら大変な問題なのではと思ってしまいました。

福祉の標語に『揺りかごから墓場まで』という言葉を聞いたことがありますが、揺りかごに入れる乳児からが福祉の対象で、妊娠中は除かれるようですし、いつでもどこでもお産が出来る環境でなくなっているようなのです。

そう考えると、女性が子供を産まないのでなく、政府が生み難くしておいて少子化の大騒ぎをするのは本末転倒で笑止千万のことなのだと思います。

民間の中小企業では、出産休暇や育児休暇も満足に取れないようですし、休暇期間中は給料の減額も障害になっている話しも聞きます。

爺が現役の頃、既婚者は出産、育児のリスクを避けるために、有能な女性が管理職への登用や活気のある部署への配置換えを拒む例が少なくありませんでした。

ですから、年功序列で組織の管理能力もない行かず後家の女性が登用されて、独身貴族の余暇の片手間に仕事をされている姿を見かけましたし、都道府県や市町村の「女性問題や育児問題を担当する部署」には、結婚、出産、育児の経験が無い女性管理者が配属をされて、女性差別問題の抽象論だけを捲し立てる姥桜さまもおられるのです。Conv0014

国会議員にもそうした女性を数多くお見かけしますが、子供を沢山産める環境とは何なのかを、原点に立ち戻って論議を尽くし、自ら率先垂範をして欲しいと思います。
因みに、爺は残念ながら生殖能力を失っていますので、何のお手伝いも出来ませんが。

今年は幸いに子(鼠)年です。このチャンスに少子化の解決策を見出さないと、来年は丑年ですから、「牛の歩み」、「暗がりから牛」の例えで、問題が先送りされてしまうことになり、少子化の加速が懸念をされるのですから。

《追記》 この記事を公開後に友人から指摘があり、出産育児一時金35万円程度が国民健康保険、社会保険等から交付をされるそうです