『あなたね、お願いなんだけれど、昨日ね処方をされた狭心症の薬を、病院のロッカーに忘れて来ちゃった、取りにいって貰いたいの、ホホホホ。あなたは何か買い物はないの?、パジャマ?、そう言えば、大分疲れて色褪せたものね。私も病院用のを買い換えようかな』
『心臓病の薬、昨夜のはあったんだな、大事な薬を忘れてはな。ついでに車で近くをぶらっとしてくるか、何処かの公園にツツジが咲いているだろう、取りあえずは薬と買い物だな、ハハハハ。~~~ほら正面の左手、ツツジが満開だよ、ここは母さんの実家の近くだな、子供の頃に遊んだ?、俺は初めてだよ、ガハハハ』
『この公園、あの頃よりはツツジが増えて、手入れもされているけど、以前は小山だったのだよ。車で上まで上がれそうだね、ホホホホ。この先の道を走って左に行くと大学が、その近くにも山ツツジの公園があったよね』
~~~『そうだ、ここは板東の札所の傍だな。わあ、ここも満開だよ。幾度も通っている道だけれど、あらためてツツジを見たな。山道を少し歩けばだが、母さんは無理だろうから、ここで眺めよう、ハハハハ。そうだ、母さんが行っている病院の裏手の山も一寸したツツジの名所だったな。お昼はいつもの手打ち蕎麦を?、そうするかな』
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あとがき==暦のうえでは立夏、フジ、ボタン、シャクヤクなどの彩りに、四季を実感するね、ファハハハ==放念の翁