翁の“ガハハ”な山家暮らし

山家に放念で暮らす翁。田舎暮らしの“ガハハ”なエピソードとその珍問答、ニンマリしていただけたら嬉しいわ。(放念の翁)

◆料理と誠意の小話◆ 第412話

2008-05-31 11:35:27 | ブログ

この料理を食べ残したのはどちらさん。一生懸命に調理をしてお客様にお出しをしている。皆さんだって高いお金を払って料理を食べに来てるんでしょ。だったら綺麗に食べてくださいよ』

ある小料理店の板長が、仲居さんが下げて行った食べ残しの料理の器を手に、こう言って客室に訪れたことがあります。現役時代に上司の壮行会での席でしたが、どうも行きすぎた「料理人気質」のようには思います。Honkitcho_r03_c2

食べ残した料理の使い回しの事実が発覚した船場吉兆とその系列店、客離れで廃業をすることになったそうです。

高級料亭では、多くが官・官、民・官の接待として使われているようで、そうした場では顔つなぎや談合などの懇談が目的でしょうから、ガツガツと料理に箸を着けることがなく、多くの高級素材が残渣になって捨てられるということでしょう。

そこに目を着けたのが『吉兆』のオーナーであったようで、使い回しでどれほどの利益(詐欺)があったのかまでは公表はされませんが、悪行ながら素材を無駄にしない発想もあったのではと思います。

一言、お礼を申し上げます。今日は当店をご利用いただき、またお出しをいたしました料理を全てお召し上がりいただき、料理を作る者といたしましては、この上ない喜びでございます。ありがとうございました。十分なお持て成しは出来ませんでしたが、どうか機会がございましたら、是非お越しを賜ればありがたく存じます』

これは九州・博多を訪れた折に、赴任をしていた友人と再会し、友人が馴染みの割烹料理店で食事が終わって後に、料理長が席に訪れての丁重な挨拶でした。

久しぶりで、美味しい料理をご馳走になりました。折角ですので全て頂戴をしました。わざわざご挨拶を頂き恐縮です』と返礼をしましたが、下げられた器の料理が食べ尽くされていたことの料理人としての喜びだったのだと思いました。

看板の店に足を運ぶのは、評判の料理を食べるために出かけるのですから、食べ尽くすと言うことが客側の誠意であるように思います。もう、爺にはそうした機会はないように思います。

どうも「吉兆」はそうした客種でなかったことが、悪知恵を働かせる温床にしてしまったように思うのですが。

※日曜日は投稿をお休みします。


◆浪漫と路頭の小話◆ 第411話

2008-05-30 06:35:01 | ブログ

『時々ブログをを拝見しますが、爺さんの投稿は戯言が多く、夢がないように思うけど……』と、先日国民学校時代の幼なじみのおばちゃんからメールでご批評をいただいたのですが、誠にごもっともの気がいたします。

ブログの表記やデザインを更新して以来400回を超える書き込みにはなりましたが、振り返ってみますと年寄りの時代錯誤な戯言ばかりで、あまり新鮮味のない話題で自分にノルマだけを与えて、ブログに苦しんでいるこの頃なのです。

日頃は非日常的な行動もなく刺激もありせんので、何となく生きる目標を失いかけ、精神的にも肉体的にも枯れススキのように風に揺れながら、朝が来て、昼が来て、夜が来る生活ですからブログも単調になってしまうのでしょう。

こんな生活が他人様から見れば、しんどい苦労もなく結構なご身分とお思いでしょうが、覇気も後退していて、せめてブログでワンモードの脳を刺激し、呆けだけは避けなくてはとの思いだけなのです。

考えてみますと、爺の世代はアナログ人間ですから、思考回路をデジタルに切り替えることが容易ではなく、そこを何とか頑張れるかどうかで老後の生き様も変わってくるようには思ってはいます。

しかし、山村暮らしの生活では脳がアナログでも不便は感じませんから、計算には算盤を持ち出したり、ライターはオイル注入式のジポー、風呂は薪と石油の併用焚き、夏場は扇風機、そしてカード類も銀行程度で、ポイントカードの類は持ち合わせていません。Conv0013

またまた戯言になってしまいましたが、気持ちだけは若くありたいと思いますし、価値観の違いはありますが、お金をかけて満足するのではなく、自分なりに創造をしながら楽しく過ごせる暮らしの工夫をと思っています。

雨が止めば明日は数人の仲間で近くの山に入って名残の山菜狩りをして、天ぷらやおひたしに、手打ちうどんを打って孟宗竹で作った器、盛り皿、箸(田舎の爺・謹製)に盛って食べる「アナログな遊び」をすることにしていますが、これが遊びのロマンであると思うのですが。
 


◆忘却と探索の小話◆ 第410話

2008-05-29 07:33:02 | ブログ

『ねえ、黒電話からケータイに電話をしてみたら?』 さすが我が嫁はん、爺より5歳若いだけに発想が柔軟です。

一昨日からケータイが見つからなくなり、車の座席の下、出かけた際のズボンのポケット、パソコンの周辺など、思い当たるとところを探しましたが見つかりません。Conv0009

もしかして外出先で置き忘れかもと、「おまかせロックの設定」をしようかとブツブツ言いながら取扱説明書を探していたら、嫁はんの一言で早速ケータイに電話を入れてみました。

すると嫁はんが『どこかで呼び出し音が鳴っているよ』と言いますが、爺は難聴ですので離れた音は聞こえませんし、音の方向感覚も分かりません。

『あれ、音が止まっちゃった』、どうも留守番電話サービスに転送をされてしまったようで、何度かかけ直しをしながら嫁はんが探し当てた先は、押し入れに仕舞ったボストンバッグの中でした。

ゴルフ場で入浴の際に、ボストンの底板の下に隠し、家に戻ってゴルフウエアなど着替えはボストンから出したものの、ケータイは忘却の彼方になっていたのです。

そして、出てきたケータイには、着信履歴の「着信あり」、「伝言メモ」が5回も記録されていて、その整理にまたまたイライラしながら説明書と睨めっこになったのです。

最近は不手際で物を探すこうした出来事で、しばしばストレスを溜めて、思い出そうと時には寝付きまで悪くなってしまい、どうも病的な「健忘症」になって来たような気がしますが、友人やゴルフ仲間の顔と名前を覚えていますから軽症ではあるように思います。

先日は、ある駅で現役時代の元上司(80歳)の姿を見かけ、こちらから声を掛けました。

『□□さんでございますね。企画部時代にお世話になりました○○でございます。ご無沙汰をいたしております』、『○○さん?。ああそうですか。どこでご一緒しましたっけ?。いまお住まいは?』と、同じ部署で5年、その後も一緒に麻雀をしたり、ゴルフをしたり親しい付き合いがありましたが、どうも記憶が甦らない様子です。

お互いに気まずい思いをしてそのまま別れましたが、もしかして徘徊をしているのではなんて心配をしながら、後ろ姿を見送ったのですが。


◆史上の最悪の小話◆ 第409話

2008-05-28 08:57:03 | ブログ

『この辺りも20年ほど前まで緑が多かったので涼しかったのですが』  未だ5月ですのに、日本全国でほぼ真夏日の7月の気温を観測、既に夏果物のスイカが旬を迎えて、スーパーの店頭に沢山並べられていますが、コンクリート・ジャングルの都市のお年寄りは暑さに辟易されているようです。

昨年8月、74年ぶりとかで国内最高気温40,9度を記録した埼玉・熊谷市と岐阜・多治見市、それを逆手に「あついぞ! 熊谷」では、すでにかき氷が飛ぶように売れているとか、コンビニなどの氷菓子もアイスクリームからミゾレなどの氷菓に変わってきていて、未だ田植えの時期にどうも季節感がありません。

その原因は、フェーン現象、ラニーニャ現象、大都市のヒートアイランド現象の影響など原因はさまざまのようですが、地域的な問題で考えますと、エアコン、車の排熱、道路舗装、中高層ビルの輻射熱、緑地の減少など開発要因によることなのでしょう。Conv0012

特に、高速道路は面積的にも大きく、そして大型車両の排熱と二重に環境負荷を与えていることは明らかで、命と引き替えの道路整備とでも言えるのではないでしょうか。

今年あたりは光化学スモッグが再び増加をすることが懸念をされますし、昨年は熱中症による救急搬送者が過去最大(死者18人)という報道がありましたが、今年はまた記録を更新などという報道がされるかも知れません。

先日はミャンマーを直撃した大型サイクロンが、死者4万人を超える大規模災害になっているようですが、異常気象の影響もあって台風や竜巻が大型化しているようですから、台風の進路にもなっている日本は、その洗礼を避けることは出来ませんので、今年あたりは史上最大の台風災害という報道がなきにしもあらずでしょう。

ここ数年来「過去最大」、「史上最高」という言葉が頻繁にマスコミを賑わせていて、それも人命や生存に関わる事態ですから世の中これからどうなるのだろうと不安になります。

政治の世界もこうした事象に誘発をされてか、過去最多の再可決、史上最大の年金再調査、史上最悪の医療改革、史上最高のガソリン価格などなど、国民生活を揺るがす歴史的な異変が襲っていて、次は国会議事堂直下大地震で過去最多の国会議員の死亡がなんてことが起こらないとも限らないのですが。


◆頑固の反復の小話◆ 第408話

2008-05-27 06:35:02 | ブログ

ゴルフかい。わたしゃ中一週間は空けないと、体が要求しないんだいな』 理屈であるような、ないような、他人様が聞いたら勘違いをしそうなことを言うお婆がいます。

それでいて、『どうだい、わたしゃもう一ヶ月ゴルフをしてないんで、生理的にゴルフがしたいんだな』などと自分都合で催促をしてきます。

「老いの一徹」という諺があります。《自分の思うことや意見をどこまでも押し通そうする、年寄りの頑固さ》を言うそうですが、年寄りはお互いに頑なになって、纏まる話もなかなか纏まらないことが少なくなくありません。

また、自治会の集まりなどで、言っても益にならない愚痴をくどくど繰り返すご老体をみかけますが、これは「老いの繰り言」と言うそうです。

特に酒席などで神経の回路が狂ってきますと、老いの繰り言が激しくなって「お前さ五月蠅いんだよ」とまで言わないと、話しを聞くのも疲れてしまいますし、時には本人が喋り疲れて寝てしまうこともあります。

そのうえ、健忘症や認知症の初期症状でもなると、さらに会話が複雑になってきます。

飲み会の話しなんだが、来月の25日の夜6時から酔酔亭で一杯やろConv0010うという話しなんだが都合はどうだい?」、「いつだい?」、「だから来月の25日だよ」、「大丈夫だ、参加するよ。場所は何処って言ったかな」、「酔・酔・亭て言っただろう」、「分かった。時間は5時だよな?」、「6時だよ」、「久しぶりで楽しみだな。25日はと……火曜だな」、「それは4月、5月25日は日曜だぞ」~お互いに疲れる会話です。

前期高齢者がこの始末ですから、後期高齢者になって同窓会でも開いたらどうなるだろと思ってもしまいます。 

「老いたる馬は道を忘れず」という諺もあります。人生経験が豊富な人は、分別があり判断力も確かで方針を誤ることがないことを言う教えだそうですが、これも時には「老いの一徹」と紙一重で、屁理屈を並べ立てることが少なくなく、「老いてはますます壯(さか)んなるべし」は口だけのようで、我がことの反省でもあるのですが。


◆料理と珍味の小話◆ 第407話

2008-05-26 06:06:14 | ブログ

~カレーライスの春キャベツ添え~を。春キャベツの美味しい時期で、甘味とシャキシャキ感が何とも言えず、サラダにしたり、浅漬けに、ロールキャベツに、キムチに、味噌汁の具にしたりと、ご近所の頂戴物ですが楽しんでいます。

キャベツはビタミンCやビタミンUを豊富に含んでいて、胃腸の調子を整える健康食だそうで、そのうえ春キャベツは葉や芯もやわらかく、味に癖がありませんので、万能な野菜と言えそうです。

今朝も新聞を取りに玄関の扉を開けたらキャベツが二個置かれていて、友人のおばちゃんが畑を見回りながら立ち寄ってくれたようです。

残念なことに、専業主夫のレシピの知恵には限界もありますので、もっぱら洗ったままの葉をレンジで少し軟らかくし、ウサギのようにムシャムシャと囓ることにしています。

実は昨日の夜は野菜カレーを作りました。ルーは市販の固形のもので、玉葱に、ジャガイモ、人参に、マッシュルーム(缶詰)、そして合挽の挽肉を入れた定番のカレーです。Conv0006

そこからが爺の得意とする発想?で、レンジでさっと茹でたキャベツをカレーに添えてみたのですが、 ジャガイモや人参が邪魔なくらいに、これが意外にカレーにマッチをした取り合わせで美味しいのです。(画像は盛りつけが下品ですが、これが男料理です)

参考に、キャベツのレシピを登載した「COOK PAD」というウエブで探して見ましたが、見当たりませんので新案登録になるかも知れません。

時々こうして料理に工夫をしてみますが、失敗作が多くこっそりと捨ててしまうこともあるものの、先日投稿した「深川丼(第397話)」と今回の「カレー・キャベツ添え」は納得のいくレシピでした。

高級な素材を用いなくても、一寸した組み合わせで突然変異の料理でき、これは調理の世界ではなく、感性の世界のように思います。

いやいや大袈裟な話しになってしまいましたが、その料理が他人様には珍味と感じても、本人が美味しいと思えば、個性的で感性のある料理哲学?であるのではと思うのですが。


◆技量の技能の小話◆ 第406話

2008-05-24 12:42:32 | ゴルフ

大学時代の友人と久しぶりのゴルフに。昨日は栃木・小山市内のゴルフ場で一日プレーを楽しんできましたが、この学友とは40年以上の付き合いが続いていて、都内のホテルで食事会に集まったり、頻繁なメールの交換もあって身近な存在になっています。Conv0004

そしてことゴルフに関してはお互いに一家言を持っていて、70半ばになっても向上心は旺盛?ですから、しばしばメールや手紙で最もらしい技術論を遣り取りすることがあります。

お互いがその打法に納得してコースでいざプレーをしますと、相変わらずの自己流の個性的なスイングに戻っていて、技量が向上しスコアが良くなることはありませんが、それがまた楽しいのでしょう。

爺が懇意にしている歯科医は、月一のゴルフでショットの球が上がらないことに悩んでいて、ゴルフ雑誌を読み漁り、クラブを買い換えたりするそうで、診療をしながらそうしたことを話しかけてきますが、こちらは口を開けられたままですから、返答のしようもないのです。

多かれ少なかれ趣味の遊び事では、日頃そうした技能を模索して、思考錯誤をすることが面白いように思います。

先日行われた女子プロのチャンピオン・シップで優勝した福嶋晃子さん、その豪快なスイングに魅了されてしまい、ビデオに録画をしてスイングをスローでチェックすることがありますが、日頃使われていない筋肉を動かそうとして、逆にスイングにならなくなってしまいます。

しかし、爺の世代にもなると自分で自分を励ましながら生きることが大切ですから、漫然とやるのではなく何かの目標を持って少しでも「熱くなる」ことができれれば、生きがいも豊かになり、楽しさが倍増するように思います。

『7月には、一泊で涼しい高原でゴルフを楽しもう』 と言葉を交わして別れましたが、足腰が丈夫で幾つまでゴルフを楽しむことができるか、それは政治の思いやり次第なのではなんて他力本願で考えているのですが。

※日曜日は投稿をお休みします。


◆食品の賞味の小話◆ 第405話

2008-05-23 04:25:15 | ブログ

『勿体ないな。このスーツを子供にでも使い回ししてやろうか』、『どこかの高級料亭でもあるまいし、〈使い回し〉なんて食べ物と違って色や柄の好みもあるし、大体サイズが合わないでしょ』  とは爺の嫁はんが。

料理の使い回し、賞味期限切れのラベルの貼り替え、詰め替えなどが資源の大切さからかあちこちで有効利用?が行われてきています。

お父さん、この調味料、賞味期限が去年の8月ですよ』 連休に帰省をしてきた折に息子の連れ合いが冷蔵庫を覗きそんな発見?をしますが、体調を壊すこともありませんので、知らなければ知らないでそのまま使っています。

ですから加工食品などの「賞味期限」、「消費期限」の表示は、安心、安全の目安と言うよりも、商品の売り上げを増やす商行為のために、消費者になるべく早く廃棄をさせるためではないのだろうかと思ってもしまいます。

時には、スーパーストアなどで、「こちらの商品は消費期限が今月末です」とわざわざラベルを貼って、割安価格で販売をしているものもあります。

商品をムダにしない発想?は、時と場合によってでしょうから、「賢い消費者」とは、値打ちの商品の鮮度をを吟味できる知識を持ち合わせているか否かと、買った商品を上手に保管し、ゴミにしないことではと思います。

Conv0001 日本に滞在をしていた知人の外国人は 「日本のストアでは、商品の価格に98円、298円となぜ同じ8円の端数を付けるのか不思議ですね。商品の価値ではなく、値段で商品を決めるのでしょうか、それにレジで計算が厄介でしょうから10円、100円にしたらどうなのでしょう?」 言っていたことがあります。

欧米での選択肢は、買う側の意思による必要な量と予算のようですから、“割安感”というまやかしには外国人は戸惑いがあるようです。

ある旅館に宿泊をして、朝布団を上げて、使ったシーツや枕カバーなどを出入り口に出しましたら、従業員が「ああ、そう言うことは宿でやりますから」と言われてしまいましたが、もしかして“使い回し”をするのではなんて考えてしまったのですが。


◆旬菜の贅沢の小話◆ 第404話

2008-05-22 05:55:01 | ブログ

==旬の野菜を食べる菜食==  そんな贅沢をして過ごしています。専業主夫が用意した昨夜の食事は、13穀米のお粥、自家製の蕪に二十日大根と頂戴物の春キャベツの浅漬け、インゲンの胡麻和え、それに作り豆腐の店で買った小ぶりのがんもどきのConv0129照り焼きです。

ベジタリアンではありませんが、食事に野菜のない生活は考えられませんので、外食をしても野菜サラダ、野菜の煮物を一品、二品取って嫁はんと分け合って食べることにしています。

週に1回は登場するのが野菜のしゃぶしゃぶで、大根、キャベツ、春菊、貝割れ大根、エノキなどを土鍋でしゃぶしゃぶして、何種類かのポン酢味で食べ、年金が入った時には栄養補給で豚肉、キンメの薄切りなどが豪華に加わります。

ウオーキングをしていますと「爺さん、サヤエンドウ持って行くかい」、「キャベツ用意しておくから、帰りに寄りな」、「そろそろ大根が漬かったので、お茶を飲んでいきなよ」と知人が声を掛けてくれ、山村ならばこその気心もあります。(そうしたルートを意識して歩いているのですが)

明日山菜採りに出かけるから、採れたら届けるよ」とコゴミ、行者ニンニク、ヤマブドウなどを天ぷらにしてご馳走にありつけることもあります。

そう言えば福島のある温泉に宿泊をした折に、玄関に長靴が並べられていて、おや??と思い、旅館に着きましたら女将が「皆さんが揃いましたら山菜採りに出かけますので、玄関にお集まりください」で納得しました。

1時間ばかり山歩きし、女将が食べられる山菜を教えてくれ、夜はその山菜をご馳走になりましたが、気取りのない料理が嬉しかったことを思い出しました。

今はキュウConv0002リ、トマト、ナスなどの野菜を一年中食べることが出来ますが、やはり微妙に天然物とは味が違い、野菜本来の青臭いような香りや甘味が異なり、日陰物の野菜とでも言うのでしょう。

爺の菜園では小松菜が採れ時期で、新ジャガは昨日早掘りをして、ミョウガもあと少し、ヒシトウやピーマン、トマト、ナスも花をつけて、夏野菜が食卓に登場しますが、旬には毎日そうした野菜だけの食事になっても、飽きることはありません。自然の恵みに感謝なのですが。


◆廃物と中古の小話◆ 第403話

2008-05-21 06:35:04 | ブログ

『ゴミは決められた日に、決められた時間までに』 自治会のゴミ・ステーションにこんな注意書きをあちこちで見かけます。どうもルールやマナーがあまり守られてはいないようです。Conv0124

資源の有効利用に市区町村は多額の収集費用を投じて資源回収をしていますが、そうした資源は家庭で最低10分別以上に、それもビンを洗ったり、ラベルを剥がしたり、残渣を取り除いたり、リサイクル表示マークで分別したりと結構手間と暇がかかります。

Conv0123 そうした努力を住民が行っても、リサイクルマークの矢印のようにペットボトルがペットボトルに戻り、リサイクル(再商品化)される姿が見えませんし、市区町村はどのようにリサイクル事業者等に引き渡して何処に行くのか追跡もされていないようですので、非合法な処理を後押ししてしまっているようです。

ここ数年来、リサイクルのシステムが崩れてきていて、古紙やペットボトル、アルミ製品などが国内で再生利用が機能をせずに、中国などに有価物(中古)として高値で買い集められていて、国際争奪戦にまでなってきています。Conv0128_2

そして、お払い物を回収する業者まで出てきて、廃家電、スチール製品、自転車の粗大ゴミなど家庭で処分に困っている廃品を電話一本で何でも引き取ってくれ、明らかに流通ルートが変わってきていて、こうした回収が事業として成り立つようなのです。

ですから、家電メーカーが回収を義務づけられている廃家電は1千万台以上が行方不明になっているとか、古紙やペットボトルの価格が高騰して海外流出していることが経済誌に書かれていて、住民はそうした業者を稼がせる手助けをするために真面目に分別をしているのではと思ってしまいます。

リサイクルは国が「循環型社会の構築」という大義を掲げて資源回収が始まりましたが、こうした実態を考えますと、日本のゴミのリサイクルには多くの矛盾を抱えていながら、国も市区町村も「適正な分別」を相変わらずに無理矢理に強要していて、これで本当に環境負荷が軽減して地球環境が守れ、日本は資源の有効利用が徹底されているのだろうか強い不信感を抱いてしまいます。

財政が緊迫をしている幾つかの市町村では、こうした現実を直視しながら経費節減をするために、分別収集を放棄する検討(焼却処分)をしているとかですが、『環境立国日本』の看板は塗装が剥げてしまったように思うのですが。


◆野鳥と人心の小話◆ 第402話

2008-05-20 06:25:03 | ブログ

『今年も村にやってきた、燕にそっと聞きたいな………』 題名は忘れましたが、戦時中の小国民歌だったような気がしますが、風物詩でもあるその燕が電線に3羽止まっているのを見つけ、今年も忘れずにこの山村を訪れて巣作りをし、子育てをして、また南の島に帰って行くのでしょう。

姿を見かけて、早速子育てしている巣を探してみることにし、概ね場所の見当はついていますので、その幾つかをウオーキングをしながら見て回りました。

その一つは例年巣作りをする農協の支所が廃止をされ、先日建物が解体をされてしまい、燕も行き先の変更を余儀なくされたようです。

次は、公民館と役場分室の共用公共施設の軒先で、例年なら10Conv0126箇所以上の巣が作られているのですが、何と巣が明らかに人為的に壊されているのです。(画像上)

早速、役場分室に燕(益鳥)の巣が壊されていることを職員に話しますと、その当事者が「巣と糞で壁などが汚れるので、巣作り中に全て壊した」と驚くべき返事が返ってきました。隣には保育園(情操教育)もあるのです。

明らかに小動物に対する“虐待”とも言える行為をしながら平然としていて、先日全戸配布された町の環境基本計画の将来像『人と自然の優しさがふれあうまち』のタイトルが何とも白々しく思え、環境問題の町村の認識はこの程度なのでしょう。

ある片田舎のJRの駅、改札近くに燕が巣作りをしていて、駅員がその下にダンボールを吊るし、「燕が子育てが終わるまで見届けてください」と書き添えもしてあったのを覚えていますが、心の優しさの違いを見せつけられた出来事でした。

この地域は以前には茅葺き屋根の農家が多く、燕が扉の窓から中に入り、天井に巣作りをして定宿にしていましたが、この頃は建物が改築されてしまい、個人の家には見かけないようですし、水田も少なくなって、巣作りの泥を探すのも容易でなくなったように思います。Conv0127

そんな中で、ある民家の軒先に巣作りを始めたつがいの姿を見かけ、遠くからカメラに収めましたが、少しずつ口に泥を入れて交代で運び、壁に懸命に泥を塗りつけている真っ最中なのです。(画像下)

恐らく完成までには数日かかるでしょうが、時々足を運んで巣の完成と子育ての様子を見届けようと思っているのですが。


◆人生と器用の小話◆ 第401話

2008-05-19 05:45:04 | ブログ

寿司をつまみ、天ぷらを肴にゆっくりとビール瓶を傾けている70歳代後半と思われる男性が。友人とデパートのレストラン街の寿司店で昼食をしていた折に、少し離れた席でそんな姿を見かけました。

友人は「どうだい、あの男性は幸せそうに見えるかい」、爺「うん、過去の人生は分からないが、何となく寂しそうに感じるな」、「どうも連れ合いは亡くして、時々外出をしてはデパートをブラブラして、昼間から酒で寂しさを紛らわせているようにも見えるしな」、爺「考えようでは、優雅な暮らしなのかも知れないが、充実感があるようには思えないな」

ブリエの「輝いて生きる第二の人生」のことを考えながら、人それぞれに生き様がありますので、見かけだけでとやかくは言えないのですが、自分の余生を反省しながら他人様の様子も気になることがあります。

死んで金を持っていくわけではないんだから、元気なうちに使うんだよ』 とマスメディアにも載せられて、海外旅行、温泉旅行、グルメ、カメラ、和服の趣味などに懸命にお金を使っている方も見かけます。

しかし、何となく戦後の欠食児童がガツガツとものを食べている姿に見えて、金と時間だけを浪費して、不器用に第二の人生を送っているようにも思えてしまいます。

年に数回近くの河原に都内から訪れて、スケッチをしているご夫婦Conv0120がいますが『二人ともこの場所が気に入って、同じ場所で四季の移ろいをキャンバスに描くのが楽しみです。季節感は日々変わりますので、自然と向き合うのは面白いですね。恐らく二人が元気な間は通い詰めるでしょう』

そして、持参した弁当を開いて、川面を眺め夫婦で語り合いながらゆっくりと食事をしています。

河原に姿を見かけますと、時期の野菜や柚子、花などをお土産に手渡しますが、『ありがたいですね、季節の味覚まで楽しめる何て幸せです』 と大事そうに持ち帰られます。

友人と食事をしながら、そして喫茶店に席を移して“幸せって何だろうか” そんな談義で一時を過ごし、『元気でまた会えるのかな』と半年ぶりの出会いを懐かしんだのですが。


◆鉄道の昔日の小話◆ 第400話

2008-05-17 06:15:01 | ブログ

テツちゃんでもある爺、友人と誘い合わせて、鉄道博物館(さいたま市)に出かけてみました。

万世橋(東京)にあった頃には、子供を連れて出かけたこともあり、また現職時代の住まいがJRの鉄道線路脇でもあったので、時刻表と睨めっこをして、優等列車や新型車両の通過に胸を躍らせたものでした。

余談ですが、その頃は貨物列車も全盛時代で、旅客列車の空き時間である深夜から早朝にかけては、数分おきに30~40両編成の列車が通過をし、引っ越しした当初はその騒音で眠れないことがありました。

鉄道博物館は大宮駅から新都市交通(ニューシャトル)で一駅、騒音に悩まされた貨物列車の元大宮操車場の一部で、都内の施設よりも規模も拡大し、首都圏の新しいスポットになっているようで、この日も団体客などで賑わっていました。

施設内は、明治時代の車両(弁慶号や御料車)を含めての実物展示が36両、日本最大の鉄道模型ジオラマ、鉄道の仕組み体験ゾーン、運転シュミレーターなど鉄道マニアにとっては何度でも足を運びたくなるでしょう。

特に興味深いのは、皇族の巡幸に使用された御料車で、明治天皇が利用された1号車から、昭和天皇の12号車までの高度の工芸技術が施された内装(実はガラス越しで、直接中は見られないのですが)の6両が展示をされています。

また、展示車両の中で駅弁などを食べることができ、束の間の列車の旅を楽しむこともできますから、広い年齢層が一日楽しめるミュージアムであると思うのですが。
Conv0112 Conv0113 Conv0114 Conv0115 Conv0116 Conv0117 Conv0118 Conv0119


◆以心の伝心の小話◆ 第399話

2008-05-16 05:54:36 | ブログ

『お待たせしました。麦とろ丼とうどんセットをお持ちしました』、爺『あれネギトロ丼を注文したと思ったのだけれど』、『申し訳ありません。それではお取り替えをいたしまConv0110すので』昼食で立ち寄ったうどんグルメの店でのことです。

『私が間違ったのかも知れないので、これ食べますから』、『いえ、お作りをいたしますので』、爺『気を遣わなくていいんですよ。麦とろも好きだから』と食べ始めました。

暫くして『ネギトロ丼をご用意いたしました。ご迷惑をおかけしました。お客様がご注文をされたときに、確かにメニューのネギトロ丼とうどんセットの写真に指を指しておられました』、爺『でも、そんなに食べられないよ』、『どうぞ一口でもお召し上がりください』、爺『悪かったね』とはパートの若い店員とのやり取りでした。

お互いに勘違いというものはありますから、「客」という意識を強く持たずに、ソフトに言葉を交わせば、一生懸命に頑張っている若い店員の心を傷つけることはありません。

ですから、爺は食事がテーブルに届けば「ありがとう」、食べ終わってレジで「ご馳走様」という言葉は忘れないようにしています。

爺の嫁も住宅ローンの返済や子供の学費などにパートで働いていますが、客に嫌みなどを言われると辛いだろうと思いますから、レストランのウエイトレスにでも、スーパーの店員でも、TPOで自分の娘や孫が働いていると思って易しく声を掛けるようにもしています。

コミュニケーションは心を通じ合える原点ですので、言葉遣いひとつで雰囲気が和やかになったり、気まずい思いをすることもありますから、お互いの一寸した気遣いで世の中は明るくなるように思います。

ウオーキングをしていると、帰宅途中の小学生や中学生みんなが「こんにちは」と言って通り過ぎ、爺も「こんにちは、気をつけて帰りなさい」と言葉を返しているのですが、こうした子供たちがいつでも自然に挨拶の言葉が出せる大人に成長をして欲しいと思うのですが。


◆環境の歪みの小話◆ 第398話

2008-05-15 09:26:39 | ブログ

季節は深緑に、そして天気情報も花粉情報から紫外線予報に移って、女性は老いも若きも日焼け対策の化粧品や肌を守るグッズにお金を注ぎ込むことになるようです。Conv0096

そして、女性が表を歩く姿は、日傘を手に帽子を深く被り、サングラスと紫外線防止に肌を見せない着衣を、それがこれからのファッションにもなりますが、今年は男性用の日傘も売り出され、街中が日傘で彩られそうです。

地表の動植物を有害紫外線から守るオゾン層が、スプレー缶などに多く使われていたフロンガスの放出で破壊され、皮膚ガンや白内障などを引き起こし、生態系にも影響が及んでいることが多くの研究者から報告もされています。

その紫外線は春から初夏、ちょうどこの時期が季候が良く、外出や屋外で作業をする機会が多いために、多くの紫外線を浴びるてしまうそうです。

数年後には、紫外線が一層強くなって、外出禁止情報などが出され、日常活動にダメージが及ぶのではなんて考えてしまいますし、気候変動で「熱中症」による死者も年々増大をしているようで、高齢者は家庭生活をしていて倒れる人も少なくないようです。

人間の欲望を満たすため便利で高度化した社会では、何処かで大きな歪みが出てきて、人類を衰退に追い込む青写真がより鮮明に描かれるようになってきています。

経済高度成長時の環境汚染がその一つで、光化学スモッグや河川の汚濁、有害物質が空気中を循環し、これまでに多くの犠牲者が出てきていますが、それでも懲りずに経済優先の社会が続いて、最近では二酸化炭素の排出抑制が緊近の課題になっていますが、経済成長を目論みながらの議論ですので、解決の糸口を探すのは容易でなさそうです。

花の多いこの季節には、蝶々も多く飛び交うのですが、未だその姿を見かけませんし、春ゼミの声も聞こえてきません。明らかに生態系がおかしくなり、小動物の個体が消えてきているのではないでしょうか。

国境のない渡り鳥、秋田と北海道でそのオオハクチョウの死骸から強毒性の鳥インフルエンザが見つかり、感染の拡大と新たなウイルスの人への感染も懸念をされています。

為政者は地球環境の忍び寄る危機を口にはしながら、道路建設等で自然環境を大きく破壊し、無理、ムダで国民を翻弄する政治に、国民の多くは免疫細胞だけが活性化をしてしまっているようなのですが。