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2024年の第96回アカデミー賞 - 主要部門の有力候補リスト

2023-12-27 09:24:23 | 映画 - ベスト

 2023年公開の映画が対象の第96回アカデミー賞。その主なスケジュールは、以下の通り。

  • ショートリスト発表: 2023年12月21日(木)
  • ノミネート投票: 2024年1月11日(木)~1月16日(火)
  • ノミネート発表: 2024年1月23日(火)

  • 本選投票: 2024年2月22日(木)~2月27日(火)
  • 本選発表(授賞式) : 2024年3月10日(日) ※日本時間では11日(月)


 アカデミー賞(通称:オスカー)予想に、数々の映画の題名が出てきてます。しかし、例年は日本公開がまだまだ先で、邦題決定前の作品が多く、各作品がどんな映画なのか頭になかなか入ってきません。そこで、主要部門の有力候補作品をポスター画像付きで当ブログに毎年まとめています。

 受賞予想としてブログを書いているのではなくて、アメリカで高く評価されてる映画はどれか、これから公開される映画の中から観る作品を選ぶ参考になればと思って書いています。

 出典はこれまでは Gurus o' Gold という、アメリカの十数名の有名批評家が付けた順位を作品ごとに集計したものを用いていましたが、更新が2021年で止まっています。

 そこでアメリカの映画情報の主要サイトである IndieWire 、Variety 、Deadline 、GoldDerby の4サイトの作品賞予想を参考にしてみようと思いましたが、現時点で Deadline はまだ作品賞予想を出してないようなので、他の3つのサイトの予想から主要部門の有力候補となる映画の監督・出演者・原作・日本公開日などを書きました。

 作品名および人名の右肩に付けた星印は、作品・監督・主演男優・主演女優・助演男優・助演女優の各部門においての Variety が出してる順位で1位~6位のものに付けました。7位以下のものは今回は星印を付けていません。★★★★★は1位、★★★★は2位、★★★は3位、★★は4位、★は5位、☆は6位となります。

 私は観ると決めたら、その映画の情報はなるべく事前に頭に入れないようにしています。そのため、あらすじについては殆ど調べてません。あしからず。



◆ ◆ ◆

 現時点で作品賞予想の候補にあげられてる映画は IndieWire が21本、Variety は40本、GoldDerby は82本。この3つ全部に登場してるのは20本。まずは、この20本を各予想順位を踏まえて作品賞の受賞確率が高そうな順に並べてみました。



原題: "Oppenheimer" ★★★★★
邦題: 『オッペンハイマー』
日本公開: 2024年公開予定

監督: クリストファー・ノーラン ★★★★★ (『TENET テネット』、『インターステラー』)

原作: カイ・バード&マーティン・シャーウィン『オッペンハイマー 「原爆の父」と呼ばれた男の栄光と悲劇』 (2005年)

主な出演者:
 キリアン・マーフィ ★★★ (『ハイドリヒを撃て! 「ナチの野獣」暗殺作戦』、『麦の穂をゆらす風』)
 エミリー・ブラント ★★★★ (『クワイエット・プレイス』、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』)
 マット・デイモン (『オデッセイ』、『フォードvsフェラーリ』)
 ロバート・ダウニー・Jr. ★★★★ (『アイアンマン』、『チャーリー』)

あらすじ等:
 第二次世界大戦中のアメリカで原子爆弾の開発・製造を目指したマンハッタン計画の中心的人物である物理学者オッペンハイマーの半生を描く。



原題: "Barbie" ★★★★
邦題: 『バービー』
日本公開: 2023年8月11日(金)

監督: グレタ・ガーウィグ ★★★ (『レディ・バード』、『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』)

主な出演者:
 マーゴット・ロビー ★★★ (『スーサイド・スクワッド』、『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』)
 ライアン・ゴズリング ★★★★★ (『ラ・ラ・ランド』、『ラースと、その彼女』)
 アメリカ・フェレーラ ★★ (『旅するジーンズと16歳の夏』、TV『アグリー・ベティ』)

あらすじ等:
 玩具のバービー人形の映画化。バービーとケンがバービー達の住む世界を飛び出して現実世界に渡るが……。



原題: "Killers of the Flower Moon" ★★★
邦題: 『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
日本公開: 2023年10月20日(金)

監督: マーティン・スコセッシ ★★★★ (『グッドフェローズ』、『ヒューゴの不思議な発明』)

原作: デイヴィッド・グラン『花殺し月の殺人 : インディアン連続怪死事件とFBIの誕生』 (2017年)
 (文庫題『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン ── オセージ族連続怪死事件とFBIの誕生』)

主な出演者:
 レオナルド・ディカプリオ (『ギャング・オブ・ニューヨーク』、『タイタニック』)
 リリー・グラッドストーン ★★★★★ (『ファースト・カウ』、『ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択』)
 ロバート・デ・ニーロ ★★★ (『アイリッシュマン』、『タクシードライバー』)

あらすじ等:
 第一次世界大戦から帰ってきたアーネストはオイルマネーで裕福になった原住民オセージ族の女性と結婚するが……。



原題: "Poor Things" ★★
邦題: 『哀れなるものたち』
日本公開: 2024年1月26日(金) 予定

監督: ヨルゴス・ランティモス (『女王陛下のお気に入り』、『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』)

原作: アラスター・グレイ『哀れなるものたち』 (1992年)

主な出演者:
 エマ・ストーン ★★★★ (『ラ・ラ・ランド』、『クルエラ』)
 マーク・ラファロ ★★ (『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』、『はじまりのうた』)
 ウィレム・デフォー (『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』、『プラトーン』)

あらすじ等:
 19世紀のイギリスで自殺未遂から蘇生した若い女性が辿る運命を描く。



原題: "The Holdovers"
邦題: 未定
日本公開: 未定

監督: アレクサンダー・ペイン (『ファミリー・ツリー』、『アバウト・シュミット』)

主な出演者:
 ポール・ジアマッティ ★★★★ (『サイドウェイ』、『アメリカン・スプレンダー』)
 ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ ★★★★★ (『ザ・ロストシティ』、『ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ』)
 Dominic Sessa (新人)

あらすじ等:
 1970年のクリスマス休暇中の全寮制高校、厳しい先生が実家に帰れない生徒の面倒を学校で見ることになり……。



原題: "Maestro"
邦題: 『マエストロ:その音楽と愛と』
日本公開: 2023年12月8日(金)

監督: ブラッドリー・クーパー (『アリー/ スター誕生』)

主な出演者:
 ブラッドリー・クーパー ★★★★★ (『アメリカン・スナイパー』、『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』)
 キャリー・マリガン ★★ (『プロミシング・ヤング・ウーマン』、『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』)
 マット・ボマー (『マジック・マイク』、『ナイスガイズ!』)

あらすじ等:
 アメリカ人で初めてとなる世界的指揮者であり作曲家のレナード・バーンスタインの半生を描く。



原題: "American Fiction"
邦題: 未定
日本公開: 未定

監督: コード・ジェファーソン (TV『グッド・プレイス」(脚本)、TV『ウォッチメン』(脚本))

原作: Percival Everett "Erasure" (2001年)

主な出演者:
 ジェフリー・ライト ★★ (『バスキア』、『THE BATMAN-ザ・バットマン-』)
 トレイシー・エリス・ロス (『ネクスト・ドリーム/ふたりで叶える夢』、『電話で抱きしめて』)
 ジョン・オーティス (『ライリー・ノース 復讐の女神』、『ジャック、舟に乗る』)
 スターリング・K・ブラウン (『ホテル・アルテミス ~犯罪者専門闇病院~』、『ブラックパンサー』)

あらすじ等:
 小説の主人公が黒人らしくないと批評された黒人作家――その次の作品ではステレオタイプな黒人をわざとらしく描いてみると、その小説が評判となって……。



原題: "Past Lives"
邦題: 『パスト ライブス/再会』
日本公開: 2024年4月5日(金) 予定

監督: Celine Song

主な出演者:
 グレタ・リー (『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』、『ミッシング・ガール』)
 ユ・テオ (『LETO -レト-』、『めまい 窓越しの想い』)
 ジョン・マガロ (『ファースト・カウ』、『キャロル』)

あらすじ等:
 子供時代に韓国から北米に移住した女性の元にかつての男友達が母国から訪ねてきて……。



原題: "Anatomie d'une chute"
英語題: "Anatomy of a Fall"
邦題: 『落下の解剖学』
日本公開: 2024年2月23日(金・祝) 予定

監督: ジュスティーヌ・トリエ (『愛欲のセラピー』、『ヴィクトリア』)

主な出演者:
 ザンドラ・ヒュラー (『ありがとう、トニ・エルドマン』、『希望の灯り』)
 スワン・アルロー (『ブラッディ・ミルク』、『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』)
 ミロ・マシャド・グラネール (『ヒューマニティ通り8番地』)

あらすじ等:
 山岳地帯の自宅近くで転落死した男性、裁判では妻が被告となり事故・自殺・他殺のいずれなのか盲目の幼い息子も証人に呼ばれて……フランスの法廷劇。



原題: "The Zone of Interest"
邦題: 未定
日本公開: 未定

監督: ジョナサン・グレイザー ★★ (『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』、『記憶の棘』)

原作: マーティン・エイミス "The Zone of Interest" (2014年)

主な出演者:
 ザンドラ・ヒュラー (『ありがとう、トニ・エルドマン』、『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』)
 クリスティアン・フリーデル (『ヒトラー暗殺、13分の誤算』、『白いリボン』)

あらすじ等:
 第二次世界大戦中のアウシュヴィッツ強制収容所の所長とその妻が主人公の物語。



原題: "May December"
邦題: 未定
日本公開: 未定

監督: トッド・ヘインズ (『キャロル』、『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』)

主な出演者:
 ナタリー・ポートマン (『ブラック・スワン』、『レオン』)
 ジュリアン・ムーア (『エデンより彼方に』、『アリスのままで』)
 チャールズ・メルトン (『サン・イズ・オールソー・ア・スター 引き寄せられる2人』、『バッドボーイズ フォー・ライフ』)

あらすじ等:
 女優が実在の人物を映画で演じることになり、モデルとなった女性を取材する。彼女は三十代の時に13歳の少年と性交渉を持ち妊娠したことで全米でスキャンダルとなった人物だった。



原題: "The Color Purple"
邦題: 『カラーパープル』
日本公開: 2024年2月9日(金) 予定

監督: ブリッツ・バザウール (『ブラック・イズ・キング』、『コジョーの埋葬』)

原作: アリス・ウォーカー『カラーパープル』 (1982年)

主な出演者:
 ファンテイジア・バリーノ (歌手)
 タラジ・P・ヘンソン (『ドリーム』、『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』)
 ダニエル・ブルックス ★★★ (『クレメンシー』、『オレたちの聖戦』)

あらすじ等:
 1982年の同名小説の二度目の映画化。1985年の映画をミュージカル化した舞台を映画化。



原題: "All of Us Strangers"
邦題: 『異人たち』
日本公開: 2024年春公開予定

監督: アンドリュー・ヘイ (『荒野にて』、『さざなみ』)

原作: 山田太一『異人たちとの夏』 (1987年)

主な出演者:
 アンドリュー・スコット (『007 スペクター』、『否定と肯定』)
 ポール・メスカル (『aftersun/アフターサン』、『ゴッズ・クリーチャー』)
 ジェイミー・ベル (『リトル・ダンサー』、『リヴァプール、最後の恋』)

あらすじ等:
 少年時代に両親を亡くした男性が大人になって再び当時の両親と出会い……。大林宣彦監督、風間杜夫主演で映画化されたこともある山田太一小説の映画化。



原題: "Air"
邦題: 『AIR/エア』
日本公開: 2023年4月7日(金)

監督: ベン・アフレック (『アルゴ』、『ザ・タウン』)

主な出演者:
 マット・デイモン (『ボーン・アイデンティティー』、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』)
 ベン・アフレック (『ザ・コンサルタント』、『パール・ハーバー』)
 ジェイソン・ベイトマン (『ザ・ギフト』、『モンスター上司』)

あらすじ等:
 1984年、シューズメーカーとしては三番手ぐらいの当時のナイキが大ヒット商品となったエア ジョーダンを作るまでを描く。



原題: "Napoleon"
邦題: 『ナポレオン』
日本公開: 2023年12月1日(金)

監督: リドリー・スコット (『グラディエーター』、『ブレードランナー』)

主な出演者:
 ホアキン・フェニックス (『ジョーカー』、『グラディエーター』)
 ヴァネッサ・カービー (『私というパズル』、『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』)
 タハール・ラヒム (『預言者』、『モーリタニアン 黒塗りの記録』)

あらすじ等:
 18世紀末から19世紀にかけて、ナポレオン・ボナパルトを描く。



原題: "Saltburn"
邦題: 『Saltburn』
日本公開: 2023年12月22日 配信開始

監督: エメラルド・フェネル (『プロミシング・ヤング・ウーマン』)

主な出演者:
 バリー・コーガン (『イニシェリン島の精霊』、『ダンケルク』)
 ジェイコブ・エローディ (『キスから始まるものがたり』、『Priscilla(原題)』)
 ロザムンド・パイク (『ゴーン・ガール』、『パーフェクト・ケア』)

あらすじ等:
 オックスフォードでの大学生活に馴染めないでいたオリヴァーは友人の実家である大邸宅で夏を過ごすことに……。



原題: "Ferrari"
邦題: 未定
日本公開: 未定

監督: マイケル・マン (『コラテラル』、『ヒート』)

原作: ブロック・イェイツ『エンツォ・フェラーリ F1の帝王と呼ばれた男 跳ね馬の肖像』 (1991年)
 (文庫題『エンツォ・フェラーリ 跳ね馬の肖像』)

主な出演者:
 アダム・ドライヴァー (『ハウス・オブ・グッチ』、『ハングリー・ハーツ』)
 ペネロペ・クルス (『コンペティション』、『ハモンハモン』)
 シェイリーン・ウッドリー (『アドリフト 41日間の漂流』、『ファミリー・ツリー』)

あらすじ等:
 イタリアの自動車メーカーのフェラーリの創設者であるエンツォ・フェラーリを描く。



原題: "Nyad"
邦題: 『ナイアド ~その決意は海を越える~』
日本公開: 2023年10月20日(金)

監督: エリザベス・チャイ・ヴァサルヘリィ&ジミー・チン (『MERU/メルー』、『フリーソロ』)

原作: ダイアナ・ナイアド『対岸へ。 オーシャンスイム史上最大の挑戦』 (2015年)

主な出演者:
 アネット・ベニング (『グリフターズ/詐欺師たち』、『リヴァプール、最後の恋』)
 ジョディ・フォスター (『モーリタニアン 黒塗りの記録』、『羊たちの沈黙』)
 リス・エヴァンス (『ノッティングヒルの恋人』、『もうひとりのシェイクスピア』)

あらすじ等:
 元水泳選手の60代女性がキューバのハバナからフロリダのキーウェストまでのフロリダ海峡180kmの横断遠泳に挑戦した実話の映画化。



原題: "Priscilla"
邦題: 未定
日本公開: 2024年4月公開予定

監督: ソフィア・コッポラ (『ヴァージン・スーサイズ』、『ブリングリング』)

原作: プリシラ・プレスリー『私のエルヴィス』 (1985年)

主な出演者:
 ケイリー・スピーニー (『パシフィック・リム:アップライジング』、『ビリーブ 未来への大逆転』)
 ジェイコブ・エローディ (『キスから始まるものがたり』、『Saltburn』)
 アリ・コーエン (『アークエンジェル』、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』)

あらすじ等:
 エルヴィス・プレスリーと結婚したプリシラ・ボーリューを描く。



原題: "Asteroid City"
邦題: 『アステロイド・シティ』
日本公開: 2023年9月1日(金)

監督: ウェス・アンダーソン (『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』、『ムーンライズ・キングダム』)

主な出演者:
 ジェイソン・シュワルツマン (『ダージリン急行』、『ウォルト・ディズニーの約束』)
 スカーレット・ヨハンソン (『ブラック・ウィドウ』、『ゴーストワールド』)
 トム・ハンクス (『ハドソン川の奇跡』、『ビッグ』)

あらすじ等:
 1955年、天才少年少女たちとその家族がジュニア宇宙科学賞の表彰式でアメリカ南西部の砂漠の町で一堂に会し……。




◆ ◆ ◆

 続いては、IndieWire、Variety、GoldDerby の3つのうち2つの作品賞予想に登場した21本。『ザ・キラー』のみ IndieWire と GoldDerby の予想に登場。他の20本は Variety と GoldDerby の予想に登場。こちらは時間がなかったので、出演者とあらすじはまだ書けてません(加筆予定です)。



原題: "Spider-Man: Across the Spider-Verse"
邦題: 『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』
日本公開: 2023年6月16日(金)

監督:
 ホアキン・ドス・サントス
 ケンプ・パワーズ(『ソウルフル・ワールド』共同監督)
 ジャスティン・K・トンプソン

主な出演者:
 シャメイク・ムーア (『スパイダーマン:スパイダーバース』、『DOPE/ドープ!!』)
 ヘイリー・スタインフェルド (『スウィート17モンスター』、『トゥルー・グリット』)
 ブライアン・タイリー・ヘンリー (『ブレット・トレイン』、『その道の向こうに』)

あらすじ等:
 『スパイダーマン:スパイダーバース』に続く2作目。前作でスパイダーマンとなった黒人の高校生マイルス・モラレスの前にスポットという悪者が現れる。そして、マイルスはスパイダーマン2099の住む世界に集結したスパイダー・ソサエティの面々と出会う。前後編二部作の前編。



原題: "Origin"
邦題: 未定
日本公開: 未定

監督: エヴァ・デュヴァネイ (『グローリー/明日への行進』、『13th -憲法修正第13条-』)

原作: イザベル・ウィルカーソン『カースト : アメリカに渦巻く不満の根源』 (2020年)

主な出演者:
 アーンジャニュー・エリス=テイラー (『ドリームプラン』、『Ray/レイ』)
 ジョン・バーンサル (『ドリームプラン』、『ザ・コンサルタント』)
 ヴェラ・ファーミガ (『死霊館』、『マイレージ、マイライフ』)

あらすじ等:
 ピューリツァー賞も受賞した黒人女性作家イザベル・ウィルカーソンの伝記映画。アメリカでの様々な差別を生み出す優越感を保持させているカースト制を炙り出す。



原題: "Are You There God? It’s Me, Margaret"
邦題: 『神さま聞いてる? これが私の生きる道?!』
日本公開: 2024年2月21日 配信開始予定

監督: ケリー・フレモン・クレイグ (『スウィート17モンスター』)

原作: ジュディ・ブルーム 『神さま、わたしマーガレットです』(1970年)

主な出演者:
 アビー・ライダー・フォートソン (『アントマン』、『僕のワンダフル・ジャーニー』)
 レイチェル・マクアダムス (『アバウト・タイム ~愛おしい時間について~』、『スポットライト 世紀のスクープ』)
 キャシー・ベイツ (『ミザリー』、『リチャード・ジュエル』)



原題: "Rustin"
邦題: 『ラスティン:ワシントンの「あの日」を作った男』
日本公開: 2023年11月17日 配信開始

監督: ジョージ・C・ウルフ (『マ・レイニーのブラックボトム』、『サヨナラの代わりに』)



原題: "The Killer"
邦題: 『ザ・キラー』
日本公開: 2023年10月27日(金)

監督: デヴィッド・フィンチャー (『ゴーン・ガール』、『セブン』)

原作: Matz & Luc Jacamon "Le Tueur" (1998 - 2014年)



英語題: "The Boy and the Heron"
原題: 『君たちはどう生きるか』
日本公開: 2023年7月14日(金)

監督: 宮崎駿 (『崖の上のポニョ』、『風の谷のナウシカ』)



原題: "The Iron Claw"
邦題: 『アイアンクロー』
日本公開: 2024年4月5日(金) 予定

監督: ショーン・ダーキン (『マーサ、あるいはマーシー・メイ』、『不都合な理想の夫婦』)



原題: "BlackBerry"
邦題: 『ブラックベリー』
日本公開: 配信開始済み

監督: マット・ジョンソン ("The Dirties"、”Operation Avalanche”)

原作: Jacquie McNish & Sean Silcoff "Losing the Signal: The Untold Story Behind the Extraordinary Rise and Spectacular Fall of BlackBerry" (2015年?)



原題: "La Passion de Dodin Bouffant"
英語題: "The Taste of Things"
邦題: 『ポトフ 美食家と料理人』
日本公開: 2023年12月15日(金)

監督: トラン・アン・ユン (『エタニティ 永遠の花たちへ』、『青いパパイヤの香り』)



原題: "The Boys in the Boat"
邦題: 未定
日本公開: 未定

監督: ジョージ・クルーニー (『ミケランジェロ・プロジェクト』、『グッドナイト&グッドラック』)

原作: ダニエル・ジェイムズ・ブラウン『ヒトラーのオリンピックに挑んだ若者たち ボートに託した夢』 (2013年)
 (文庫題『ヒトラーのオリンピックに挑め ── 若者たちがボートに託した夢』)



原題: "La sociedad de la nieve"
英語題: "Society of the Snow"
邦題: 『雪山の絆』
日本公開: 2023年12月22日(金)

監督: J・A・バヨナ (『ジュラシック・ワールド/炎の王国』、『永遠のこどもたち』)

原作: Pablo Vierci "La sociedad de la nieve" (2009年)



原題: "Memory"
邦題: 未定
日本公開: 未定

監督: ミシェル・フランコ (『ニューオーダー』、『或る終焉』)



原題: "Das Lehrerzimmer"
英語題: "The Teachers' Lounge"
邦題: 未定
日本公開: 未定

監督: İlker Çatak ("Es gilt das gesprochene Wort"、"Es war einmal Indianerland")



原題: "The Burial"
邦題: 『眠りの地』
日本公開: 2023年10月13日 配信開始

監督: マギー・ベッツ (『クローズド・ガーデン』)

原作: ジョナサン・ハー "The Burial" (1999年)



原題: "Freud’s Last Session"
邦題: 未定
日本公開: 未定

監督: マシュー・ブラウン (『奇蹟がくれた数式』)

原作: アーマンド・M・ニコライ・ジュニア『フロイトかルイスか 神と人生をめぐる問い』 (2002年)



原題: "Fair Play"
邦題: 『Fair Play/フェアプレー』
日本公開: 2023年9月29日(金)

監督: クロエ・ドモント (TV『ballers/ボーラーズ』)



原題: "Dream Scenario"
邦題: 未定
日本公開: 未定

監督: クリストファー・ボルグリ (『シック・オブ・マイセルフ』)



原題: "Dumb Money"
邦題: 『ダム・マネー ウォール街を狙え!』
日本公開: 2024年2月2日(金) 予定

監督: クレイグ・ギレスピー (『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』、『ラースと、その彼女』)

原作: ベン・メズリック "The Antisocial Network" (2021年)



原題: "Fingernails"
邦題: 『フィンガーネイルズ』
日本公開: 2023年11月3日 配信開始

監督: クリストス・ニク (『林檎とポラロイド』)



原題: "Flamin' Hot"
邦題: 『フレーミングホット!チートス物語』
日本公開: 2023年6月9日 配信開始

監督: エヴァ・ロンゴリア (TV『デビアスなメイドたち』)

原作: リチャード・モンタニェス『逆境に打ち勝つ「弱き者」の成功法則』 (2013年?)



原題: "The Creator"
邦題: 『ザ・クリエイター/創造者』
日本公開: 2023年10月20日(金)

監督: ギャレス・エドワーズ (『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』、『GODZILLA ゴジラ』)




◆ ◆ ◆

 以上です。

 日本での題名・公開日が決まった作品は、そのつど追記する予定です。



参照:

2023年作品が対象の第81回ゴールデン・グローブ賞の映画部門ノミネート作品一覧

2023-12-18 13:00:00 | 映画 - ベスト

 2023年の映画とテレビが対象の第81回ゴールデングローブ賞のノミネーションが現地時間12月11日(月)に発表されました。



 今回は映画部門に「Cinematic and Box Office Achievement」なる部門が新設されました。この記事では「映画&興行貢献」部門としておきます。

 映画部門の賞にノミネートされた作品を、ノミネート数が多い順に並べてみました。とりあえず邦題・日本公開日・部門を付けたので、参考にしてください。

 授賞式は現地時間で2024年1月7日(日)に開催されます。



作品名日本公開日ノミネート部門
9ノミネート作品
『バービー』
Barbie
2023年8月11日公開作品(コメディ/ミュージカル)・監督・脚本・女優(コメディ/ミュージカル)・助演男優・歌曲(3曲ノミネート)・映画&興行貢献
8ノミネート作品
『オッペンハイマー』
Oppenheimer
2024年公開予定作品(ドラマ)・監督・脚本・男優(ドラマ)・助演男優・助演女優・作曲・映画&興行貢献
7ノミネート作品
『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
Killers of the Flower Moon
2023年10月20日公開作品(ドラマ)・監督・脚本・男優(ドラマ)・女優(ドラマ)・助演男優・作曲
『哀れなるものたち』
Poor Things
2024年1月26日公開作品(コメディ/ミュージカル)・監督・脚本・女優(コメディ/ミュージカル)・助演男優(2名)・作曲
5ノミネート作品
Past Lives未定作品(ドラマ)・監督・脚本・女優(ドラマ)・外国語映画
4ノミネート作品
『マエストロ:その音楽と愛と』
Maestro
2023年12月8日公開作品(ドラマ)・監督・男優(ドラマ)・女優(ドラマ)
May December未定作品(コメディ/ミュージカル)・女優(コメディ/ミュージカル)・助演男優・助演女優
Anatomy of a Fall未定作品(ドラマ)・脚本・女優(ドラマ)・外国語映画
3ノミネート作品
The Holdovers未定作品(コメディ/ミュージカル)・男優(コメディ/ミュージカル)・助演女優
『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』
Spider-Man: Across the Spider-Verse
2023年6月16日公開アニメーション作品・作曲・映画&興行貢献
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』
The Super Mario Bros. Movie
2023年4月28日公開アニメーション作品・歌曲・映画&興行貢献
The Zone of Interest未定作品(ドラマ)・作曲・外国語映画
2ノミネート作品
『AIR/エア』
Air
2023年4月7日公開作品(コメディ/ミュージカル)・男優(コメディ/ミュージカル)
American Fiction未定作品(コメディ/ミュージカル)・男優(コメディ/ミュージカル)
『君たちはどう生きるか』
The Boy and the Heron
2023年7月14日公開アニメーション作品・作曲
『カラーパープル』
The Color Purple
2024年2月9日公開女優(コメディ/ミュージカル)・助演女優
『枯れ葉』
Fallen Leaves
2023年12月15日公開女優(コメディ/ミュージカル)・外国語映画
『ナイアド ~その決意は海を越える~』
Nyad
2023年10月20日公開女優(ドラマ)・助演女優
『ラスティン:ワシントンの「あの日」を作った男』
Rustin
2023年11月17日 配信開始男優(ドラマ)・歌曲
『Saltburn』
Saltburn
2023年12月22日 配信開始男優(ドラマ)・助演女優
1ノミネート作品
『異人たち』
All of Us Strangers
2024年春公開予定男優(ドラマ)
『ボーはおそれている』
Beau Is Afraid
2024年2月16日公開男優(コメディ/ミュージカル)
Dream Scenario未定男優(コメディ/ミュージカル)
『マイ・エレメント』
Elemental
2023年8月4日公開アニメーション作品
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』
Guardians of the Galaxy Vol. 3
2023年5月3日公開映画&興行貢献
Io capitano未定外国語映画
『ジョン・ウィック:コンセクエンス』
John Wick: Chapter 4
2023年9月22日公開映画&興行貢献
『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』
Mission: Impossible – Dead Reckoning Part One
2023年7月21日公開映画&興行貢献
『マディのおしごと 恋の手ほどき始めます』
No Hard Feelings
2023年10月11日 配信開始女優(コメディ/ミュージカル)
Priscilla2024年4月公開予定女優(ドラマ)
She Came to Me未定歌曲
『雪山の絆』
Society of the Snow
2023年12月22日公開外国語映画
『すずめの戸締まり』
Suzume
2022年11月11日公開アニメーション作品
『テイラー・スウィフト:THE ERAS TOUR』
Taylor Swift: The Eras Tour
2023年10月13日公開映画&興行貢献
『ウィッシュ』
Wish
2023年12月15日公開アニメーション作品
『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』
Wonka
2023年12月8日公開男優(コメディ/ミュージカル)


 以上、36作品。

 『バービー』が最多の9ノミネートとなりましたが、歌曲賞に3曲ノミネートなので、7部門にノミネートされ、のべ9部門ということです。追うのは『オッペンハイマー』の8部門。2023年の夏に同日公開された2作品が、賞レースでもその対決が注目されます。しかし、ゴールデングローブ賞の作品賞では「コメディ/ミュージカル」と「ドラマ」と別カテゴリーに分かれてしまってるので競合はしません。監督賞や脚本賞での対決となります。助演男優賞でも競合します。

 「コメディ/ミュージカル」で『バービー』に迫るのは7部門ノミネートの『哀れなるものたち』(日本では2024年1月26日公開)。「ドラマ」で『オッペンハイマー』を追うのは7部門ノミネートの『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』。

 外国語映画賞(「Best Motion Picture – Non-English Language」、2020年度までは「Best Foreign Language Film」)にはアメリカ映画の Past Lives もノミネートされました。こちらは韓国から北米に移り住んだ女性の元に子供時代の男友達が訪ねて来る話のようです。外国語映画賞ノミネートの他の5本はヨーロッパの作品。

 日本映画では『君たちはどう生きるか』と『すずめの戸締まり』がアニメーション作品賞などにノミネート。日本のゲームを映画化した『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』もアニメーション作品賞など3部門でノミネート。しかし、アニメーション作品賞の本命は『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』で、対抗は『マイ・エレメント』だと思われていた。12月に北米での週末興行収入で初登場1位となった『君たちはどう生きるか』がこの2作にどこまで食らいつけるのか見ものである。




参照:

2023年俳優組合ストで影響を受けているハリウッド映画一覧

2023-07-26 12:15:00 | 映画 - 作品

 アメリカで俳優の労働組合がストに入り、日本でもハリウッド俳優の来日がキャンセルされたりなどニュースになっています。

 正確には SAG–AFTRA(サグ アフトラ、Screen Actors Guild – American Federation of Television and Radio Artists(映画俳優組合 - 米国テレビ・ラジオ芸能人連盟))が AMPTP (Alliance of Motion Picture and Television Producers(映画・テレビ製作者連盟))に対しておこなっているストライキです。

 英語版ウィキペディアには暫定的にではありますが、このストの影響を受けている(つまり、撮影が中断となってしまったという意味だと思われる)作品のリストが出ています。そこで、現在このリストに載っている中から長編映画についてメモ程度ではありますが、とりあげようと思います。とりあえず、7月20日時点にリストに載ってた映画です。その後追加された映画も追記していくつもりです。

 シリーズものの監督・キャストで「」印を付けたのは、前作から続投してる人です。



英語題監督・キャスト作品内容
【Universal】
Twisters監督:リー・アイザック・チョン
出演:
 デイジー・エドガー=ジョーンズ
 グレン・パウエル
 アンソニー・ラモス
竜巻内の構造を研究するため危険な巨大竜巻を追い求めるストームチェイサーたちを描いた1996年の『ツイスター』の続編。
Speak No Evil監督:ジェームズ・ワトキンス
出演:
 ジェームズ・マカヴォイ
 マッケンジー・デイヴィス
 スクート・マクネイリー
クリスチャン・タフドルップ監督のデンマーク映画 Gæsterne (英語題 "Speak No Evil")のリメイク。元になった映画は日本では劇場公開やソフト化や配信は現時点では未定。ホラー・スリラー。
Wicked監督:ジョン・M・チュウ
出演:
 シンシア・エリヴォ
 アリアナ・グランデ
 ジョナサン・ベイリー
大ヒットしたミュージカル舞台『ウィキッド』の映画化。前後編となる二部作の前編。ライマン・フランク・ボームの小説『オズの魔法使い』とその映画化『オズの魔法使』の世界が舞台。緑色の肌の西の魔女エルファバと南の魔女グリンダ(1939年の映画ではビリー・バークが演じた)を描いたグレゴリー・マグワイアの小説が原作。
【Paramount】
Mission: Impossible – Dead Reckoning Part Two監督:クリストファー・マッカリー
出演:
 トム・クルーズ
 ヴィング・レイムス
 サイモン・ペッグ
公開中の『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』の続編。1960年代・70年代のテレビシリーズ『スパイ大作戦』を1996年から映画化したシリーズ8作目(7作目と合わせて前後編になる)。2作目から6作目のタイトルは『M:I-2』『M:i:Ⅲ』「ゴースト・プロトコル」「ローグ・ネイション」「フォールアウト」。
Gladiator 2監督:リドリー・スコット
出演:
 ポール・メスカル
 デンゼル・ワシントン
 コニー・ニールセン
 デレク・ジャコビ
 ジャイモン・フンスー
ローマ時代の剣闘士を描き、アカデミー賞の作品賞を受賞した2000年の『グラディエーター』の続編。前作でホアキン・フェニックスが演じたコモドゥスの甥(前作でコニー・ニールセンが演じたルッシラの息子)が今回の主人公。
【Warner Bros.】
Beetlejuice 2監督:ティム・バートン
出演:
 マイケル・キートン
 ウィノナ・ライダー
 キャサリン・オハラ
幽霊たちが人間を追い払うのにバイオ・エクソシストを雇ったため起きる騒動を描いた1988年の『ビートルジュース』の続編。
Minecraft監督:ジャレッド・ヘス
出演:
 ペドロ・パスカル
 ジェイソン・モモア
サイコロ型のブロックで構成される世界を舞台としたゲーム「マインクラフト」の実写映画化。
Superman: Legacy監督:ジェームズ・ガン
出演:
 デヴィッド・コレンスウェット
 レイチェル・ブロズナハン
DCコミックのヒーロー「スーパーマン」の若き日を描く。DCEUから仕切り直しとなるDCユニバースで企画された長編映画1作目(これ以前の長編映画にもDCユニバースに組み込まれる作品がある予定)。
Mortal Kombat 2監督:サイモン・マッコイド
出演:
 ルイス・タン
 ジェシカ・マクナミー
 メカッド・ブルックス
 真田広之
格闘ゲームを実写映画化した2021年の『モータルコンバット』の続編。
Juror #2監督:クリント・イーストウッド
出演:
 ニコラス・ホルト
 トニ・コレット
 ゾーイ・ドゥイッチ
殺人事件の裁判で陪審員になった男にまつわるスリラー。1930年生まれのクリント・イーストウッドの最後の監督出演作になる模様。
The Conjuring: Last Rites監督:未定
出演:
 パトリック・ウィルソン
 ヴェラ・ファーミガ
死霊館ユニバースのメインシリーズ『死霊館』の4作目。実在した心霊研究家のエドとロレインのウォーレン夫妻の活躍を描くシリーズ。2作目と3作目の副題は「エンフィールド事件」「悪魔のせいなら、無罪。」。
【Disney】
Deadpool 3監督:ショーン・レヴィ
出演:
 ライアン・レイノルズ
 ヒュー・ジャックマン
 モリーナ・バッカリン
『X-MEN』シリーズからのスピンオフ『デッドプール』シリーズの3作目。ショーン・レヴィ監督はデッドプール役のライアン・レイノルズとは『フリー・ガイ』で、ウルヴァリン役に復帰するヒュー・ジャックマンとは『リアル・スティール』で組んでいる。X-MEN関連の映画としては初めてマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に入る。MCUの長編映画としては34本目、フェーズ5の7本のうち4本目の予定。撮影済みのMCU35作目 Captain America: Brave New World と公開順が入れ替わるかも?
Mufasa: The Lion King監督:バリー・ジェンキンズ
出演:
 アーロン・ピエール
 ケルヴィン・ハリソン Jr.
 セス・ローゲン
2019年の実写(フルCG)版『ライオン・キング』の前日譚。前作のシンバの父親ムファサが主人公。前作は1994年の長編アニメーション『ライオン・キング』(手塚治虫の『ジャングル大帝』と酷似してる問題が公開時に米国内でも指摘された)のストーリーをなぞっているが、今回は実写版のオリジナルストーリー。
Moana監督:トーマス・ケイル
出演:
 ドウェイン・ジョンソン
2016年の長編アニメーション『モアナと伝説の海』の実写化。
Fantastic Four監督:マット・シャックマン
出演:未定
マーベル・コミックの『ファンタスティック・フォー』の再映画化。過去の映画化作品3本とは無関係で、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のフェーズ6に入る映画。MCUの長編映画38本目となる予定。
Lilo & Stitch監督:
 ディーン・フライシャー・キャンプ
出演:
 クリス・サンダース
 Maia Kealoha
 ザック・ガリフィナーキス
2002年の長編アニメーション『リロ&スティッチ』の実写化。劇場公開されずにDisney+(ディズニープラス)配信となる可能性が高い。
【20th Century Studios】
The Amateur監督:ジェームズ・ホーズ
出演:
 ラミ・マレック
 エイドリアン・マルティネス
 レイチェル・ブロズナハン
ロバート・リテルの小説『チャーリー・ヘラーの復讐』の再映画化。前回の映画化は1981年のジョン・サヴェージ、クリストファー・プラマー出演の『ザ・アマチュア』
Avatar 3
Avatar 4
監督:ジェームズ・キャメロン
出演:
 サム・ワーシントン
 ゾーイ・サルダナ
 シガーニー・ウィーヴァー
2009年の『アバター』、2022年の『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』に続く第3作と第4作。第5作まで作ることが予定されている。
【Searchlight Pictures】
A Complete Unknown監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:
 ティモシー・シャラメ
 エル・ファニング
 ベネディクト・カンバーバッチ
ボブ・ディランの伝記映画。
【Sony】
It Ends with Us監督:ジャスティン・バルドーニ
出演:
 ブレイク・ライヴリー
 ジャスティン・バルドーニ
 ブランドン・スクレナー
コリーン・フーヴァーの2016年の小説『世界の終わり、愛のはじまり』(日本では二見文庫のロマンス・ミステリ コレクションから刊行)の映画化。
Untitled Venom: Let There Be Carnage sequel監督:ケリー・マーセル
出演:
 トム・ハーディ
 ジュノー・テンプル
 キウェテル・イジョフォー
マーベル・コミックの『スパイダーマン』に登場する悪役ヴェノムとエディ・ブロックを主人公とした2018年『ヴェノム』、2021年『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』に続く3作目。監督は1作目の共同脚本と2作目の脚本を担当したケリー・マーセル。ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース(SSU)としては6作目の予定。SSUには他に公開済みの『モービウス』、今秋公開の『クレイヴン・ザ・ハンター』、来年公開の "Madame Web" がある。
Untitled fourth Bad Boys film監督:
 アディル・エル・アルビ
 ビラル・ファラー
出演:
 ウィル・スミス
 マーティン・ローレンス
 ヴァネッサ・ハジェンズ
マイアミ市警のはみ出し黒人刑事コンビの活躍を描いた1995年の『バッドボーイズ』、2003年『バッドボーイズ2バッド』、2020年『バッドボーイズ フォー・ライフ』に続くシリーズ4作目。2作目までの監督はマイケル・ベイ。
【StudioCanal】
Paddington in Peru監督:Dougal Wilson
出演:
 ベン・ウィショー
 エミリー・モーティマー
 オリヴィア・コールマン
 アントニオ・バンデラス
マイケル・ボンドの児童文学『くまのパディントン』シリーズを実写映画化した2014年の『パディントン』、2017年『パディントン2』に続く3作目。前作までの監督ポール・キングはストーリー原案にのみクレジットのよう(現在は12月公開の『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』を監督している)。
【Apple TV+】
Untitled Joseph Kosinski film監督:ジョセフ・コシンスキー
出演:
 ブラッド・ピット
 ダムソン・イドリス
 ケリー・コンドン
 ハビエル・バルデム
F1レースのドライバーを描いた映画。
Wolves監督:ジョン・ワッツ
出演:
 ジョージ・クルーニー
 ブラッド・ピット
 エイミー・ライアン
一匹狼のフィクサーふたりが同じ仕事に雇われたと知り、お互いを出し抜こうとするスリラー。


 有名作品の続編が多いので、公開にそなえて旧作を観てみるのもよいかと思います。



参照:

MCU映画の北米週末興収額の落ち込み比較(全31作×5週)

2023-03-02 13:00:00 | 映画 - 作品

 マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の長編映画31作目である『アントマン&ワスプ:クアントマニア』が2月17日(金)から日米ともに公開中であるが、アメリカでの週末の興行収入が2週目にして大幅ダウンしたとのニュースが出ている。

 確かに Box Office Mojo によると、北米での1週目の週末3日間(金曜~日曜)の金額が1億0610万9650ドルに対して、2週目の週末3日間は3196万4803ドルと69.876%ものダウンとなっている。 (ちなみに、1週目の週末にワシントン誕生日の祝日だった月曜日も入れた4日間だと1億2039万4617ドルとなる)

 しかし、この減少幅が70%近いという数字は、北米の興行収入ランキングを見慣れてる人とそうでない人とでは、受ける印象が大きく違うのではないだろうかと思って、ブログに取り上げることにした。

 まず、ハリウッドのメジャースタジオの映画は北米では大規模公開で初日を迎え(『アントマン&ワスプ:クアントマニア』の場合は4,345館)、一発の打ち上げ花火のように最初の週末にドカンと大きく稼ぎ、それ以降はどんどん売り上げを落としていくものである。

 個人的には常に前週の約50%減となっている印象がある。1週目の週末を100とすると、2週目の週末は50、3週目は25、4週目は12.5、5週目は6という感じ。



 そこで、これまでのMCUの長編映画30本で、北米での週末興行収入を表にしてみた。まずは、1週目の金額。次に、2週目~5週目の前週比。最後に、2週目~5週目の金額が1週目の何%にあたるか。

 なお、金額と前週比のパーセントの数字は Box Office Mojo のもの(パーセントを小数点以下何桁で四捨五入するかは統一されていない)をそのまま使い、1週目の何%にあたるかはExcelで計算した(四捨五入で小数点以下2桁とした)。週末とは金曜・土曜・日曜の3日間のことで、月曜~木曜に祝日がある週でもその祝日は含んでいない。北米と表記したが、実際には Box Office Mojo における Domestic のことでアメリカ合衆国とカナダとプエルトリコでの興行収入を集計したものである。



 ちなみに、2月27日の variety.com の記事によると、今回の大幅ダウンはそれほど心配することではないと書いています。マーベル映画ではネタバレされる前に観ようとするため動員が他の映画より前倒しになっていること。鑑賞料金を決めている映画館オーナーたちは昨年から大作映画の1週目の週末の料金を他の映画より高く設定し始めているため、入場者数の減少は興収の減少幅よりも小さいこと。「アントマン&ワスプ」シリーズで最大のオープニング成績であり、今年公開された映画で初めての1億ドルデビューであったこと。などを理由に挙げています。

 そもそも、大幅ダウンしていても2週目の週末も興収ランキングでは1位をキープしてますからね。






MCU映画の興行収入の週ごとの推移
#北米公開日題名北米週末(金・土・日曜日の3日間)興行収入
金額前週比1週目との比較
1週目2週目3週目4週目5週目2週目3週目4週目5週目
2008年
 15月2日アイアンマン
Iron Man
$ 98,618,668-48.1%-37.8%-35.8%-33.8%51.91%32.28%20.73%13.73%
 26月13日インクレディブル・ハルク
The Incredible Hulk
$ 55,414,050-60.1%-56.7%-48.8%-52.6%39.95%17.28%8.84%4.19%
2009年
公開作品なし
2010年
 35月7日アイアンマン2
Iron Man 2
$128,122,480-59.4%-49.3%-37.6%-51.9%40.62%20.58%12.85%6.18%
2011年
 45月6日マイティ・ソー
Thor
$ 65,723,338-47.2%-55.5%-38.3%-55.4%52.80%23.52%14.51%6.47%
 57月22日キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー
Captain America: The First Avenger
$ 65,058,524-60.7%-49%-44.6%-42.9%39.28%20.02%11.08%6.33%
2012年
 65月4日アベンジャーズ
Marvel's The Avengers
$207,438,708-50.3%-46%-34.1%-44.2%49.68%26.82%17.69%9.88%
2013年
 75月3日アイアンマン3
Iron Man 3
$174,144,585-58.4%-50.7%-46%-56.3%41.65%20.54%11.10%4.85%
 811月8日マイティ・ソー/ダーク・ワールド
Thor: The Dark World
$ 85,737,841-57.3%-61.2%-21.9%-56.6%42.67%16.56%12.93%5.61%
2014年
 94月4日キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー
Captain America: The Winter Soldier
$ 95,023,721-56.6%-38%-36.6%-52.1%43.44%26.93%17.07%8.18%
108月1日ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
Guardians of the Galaxy
$ 94,320,883-55.3%-40.4%-31.5%-0.7%44.66%26.63%18.24%18.11%
2015年
115月1日アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
Avengers: Age of Ultron
$191,271,109-59.4%-50%-44.2%-47.4%40.65%20.32%11.34%5.96%
127月17日アントマン
Ant-Man
$ 57,225,526-56.5%-48.6%-38.2%-30.6%43.53%22.37%13.83%9.60%
2016年
135月6日シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
Captain America: Civil War
$179,139,142-59.5%-54.7%-53.3%-49.1%40.55%18.39%8.59%4.37%
1411月4日ドクター・ストレンジ
Doctor Strange
$ 85,058,311-49.5%-58.7%-22.7%-51.3%50.52%20.88%16.15%7.86%
2017年
155月5日ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス
Guardians of the Galaxy Vol. 2
$146,510,104-55.5%-46.9%-39.7%-52.9%44.55%23.65%14.27%6.72%
167月7日スパイダーマン:ホームカミング
Spider-Man: Homecoming
$117,027,503-62.2%-49.9%-40.1%-33.3%37.77%18.93%11.33%7.56%
1711月3日マイティ・ソー バトルロイヤル
Thor: Ragnarok
$122,744,989-53.5%-62%-22.2%-41.4%46.50%17.65%13.74%8.05%
2018年
182月16日ブラックパンサー
Black Panther
$202,003,951-44.7%-40.6%-38.4%-34.7%55.28%32.82%20.21%13.19%
194月27日アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
Avengers: Infinity War
$257,698,183-55.5%-45.9%-52.6%-41.3%44.54%24.09%11.43%6.71%
207月6日アントマン&ワスプ
Ant-Man and the Wasp
$ 75,812,205-61.6%-43.3%-46.9%-27.4%38.38%21.77%11.56%8.40%
2019年
213月8日キャプテン・マーベル
Captain Marvel
$153,433,423-55.7%-49.6%-39.7%-39.8%44.31%22.34%13.47%8.10%
224月26日アベンジャーズ/エンドゲーム
Avengers: Endgame
$357,115,007-58.7%-57.1%-52.6%-42.6%41.27%17.73%8.39%4.82%
237月2日スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム
Spider-Man: Far From Home
$ 92,579,212-51%-53.3%-41.3%-36.5%48.99%22.90%13.45%8.54%
2020年
公開作品なし
2021年
247月9日『ブラック・ウィドウ』
Black Widow
$ 80,366,312-67.8%-55%-44.3%-39.3%32.16%14.46%8.05%4.89%
259月3日『シャン・チー/テン・リングスの伝説』
Shang-Chi and the Legend of the Ten Rings
$ 75,388,688-54%-37.6%-39.9%-53.1%46.03%28.75%17.29%8.10%
2611月5日『エターナルズ』
Eternals
$ 71,297,219-62.3%-58.7%-28.5%-48.4%37.66%15.55%11.12%5.74%
2712月17日『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
Spider-Man: No Way Home
$260,138,569-67.5%-33.7%-41.8%-38.4%32.50%21.54%12.54%7.72%
2022年
285月6日『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』
Doctor Strange in the Multiverse of Madness
$187,420,998-67%-47.7%-50.3%-42.9%32.95%17.24%8.57%4.89%
297月8日『ソー:ラブ&サンダー』
Thor: Love and Thunder
$144,165,107-67.7%-51.6%-41.6%-41.5%32.35%15.65%9.14%5.35%
3011月11日『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』
Black Panther: Wakanda Forever
$181,339,761-63.3%-31.4%-61.5%-35.9%36.66%25.14%9.67%6.20%
2023年
312月17日『アントマン&ワスプ:クアントマニア』
Ant-Man and the Wasp: Quantumania
$106,109,650-69.9%30.12%



 2022年までの30作についてまとめると……

 オープニング興収の平均は1億3691万1271ドル。一番高いのは22作目『アベンジャーズ/エンドゲーム』の3億5711万5007ドル、一番低いのは2作目『インクレディブル・ハルク』の5541万4050ドル。

 ただし、アメリカの映画料金は年々確実に上がっているため、オープニング興収額は昔の映画ほど不利になります。あとは公開時期が映画館に行く人の多いシーズンかどうか、同時期に公開中の映画に何があるか、そして2020年以降はCOVID‑19の流行により映画館に行く人が減っていたり、劇場公開と配信開始日が同時だったり間隔が短かったりもあり、単純に比べられるものではありません。



 2週目の下がり幅の平均は単純計算で-57.54%。一番小さいのは18作目『ブラックパンサー』の-44.7%、一番大きいのは24作目『ブラック・ウィドウ』の-67.8%(これを31作目『アントマン&ワスプ:クアントマニア』の-69.9%が更新した)。

 3週目の下がり幅の平均は単純計算で-48.70%。一番小さいのは30作目『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』の-31.4%、一番大きいのは17作目『マイティ・ソー バトルロイヤル』の-62%。

 4週目の下がり幅の平均は単純計算で-40.50%。一番小さいのは8作目『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』の-21.9%、一番大きいのは30作目『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』の-61.5%。

 5週目の下がり幅の平均は単純計算で-42.48%。一番小さいのは10作目『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の-0.7%、一番大きいのは8作目『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』の-56.6%。



 1週目に対する比率では……

 2週目の比率の平均は単純計算で42.46%。

 3週目の比率の平均は単純計算で21.78%。一番大きいのは18作目『ブラックパンサー』の32.82%、一番小さいのは24作目『ブラック・ウィドウ』の14.46%。

 4週目の比率の平均は単純計算で12.97%。一番大きいのは1作目『アイアンマン』の20.73%、一番小さいのは24作目『ブラック・ウィドウ』の8.05%。

 5週目の比率の平均は単純計算で7.54%。一番大きいのは10作目『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の18.11%、一番小さいのは2作目『インクレディブル・ハルク』の4.19%。


◆ ◆ ◆

 とりあえず、ここまで。あとで色々書き足すかもしれません。



参照:

2023年の第95回アカデミー賞ノミネートの長編映画一覧(日本公開日順)

2023-02-09 13:00:00 | 映画 - ベスト

 第95回アカデミー賞のノミネーションが1月24日(火)の日本時間22:30に発表されました。ノミネートされた長編作品の数は39本。この39本を日本での劇場公開日順に並べてみました。

 授賞式は現地時間で3月12日(日)17:00、日本時間では3月13日(月)朝9:00からとなります。2017年までは日本時間で午前10:30開始だったのに、2018年からは午前10:00開始になり、2021年・2022年そして今回はいずれも現地が夏時間に入ってる時期に開催となり日本時間が1時間早まって午前9:00開始となってます。WOWOWと契約してないので自宅以外で生中継を見ようとする人(私だ!)にとっては朝早くて困る事態です。逆に、授賞式が正午過ぎか遅くても13:00までに終わるので有り難いと思ってる人もいるでしょう。

 受賞予想もしたいし、授賞式のテレビ中継では大なり小なりネタバレ映像がありますし(日本のWOWOW側の出演者が生中継番組内でバラすのは論外だが)、映画ファンは出来る限り授賞式の前にノミネート作品を観ておきたいところ。

 授賞式直前の金曜日に公開されて授賞式までの3日の間に慌てて観に行かないといけない年もあるのですが、今年はまだ日本公開してない有力候補が揃って3月3日(金)公開なので10日間も猶予があって安心です。




授賞式までに日本公開済みの長編(16本)
公開日ノミネート作品名上映館
2022年
3/11(金)3部門『THE BATMAN-ザ・バットマン-』
The Batman
劇場情報moviewalker
5/27(金)6部門『トップガン マーヴェリック』
Top Gun: Maverick
劇場情報moviewalker
6/17(金)1部門『ナワリヌイ』
Navalny
劇場情報moviewalker
7/1(金)8部門『エルヴィス』
Elvis
劇場情報moviewalker
10/21(金)1部門『RRR』
RRR
劇場情報moviewalker
11/11(金)5部門『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』
Black Panther: Wakanda Forever
劇場情報moviewalker
11/18(金)1部門『バルド、偽りの記録と一握りの真実』
Bardo, False Chronicle of a Handful of Truths
劇場情報moviewalker
11/18(金)1部門『ミセス・ハリス、パリへ行く』
Mrs. Harris Goes to Paris
劇場情報moviewalker
11/25(金)1部門『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』
Guillermo del Toro's Pinocchio
劇場情報moviewalker
12/16(金)4部門『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』
Avatar: The Way of Water
劇場情報moviewalker
2023年
1/27(金)9部門『イニシェリン島の精霊』
The Banshees of Inisherin
劇場情報moviewalker
2/10(金)3部門『バビロン』
Babylon
劇場情報moviewalker
2/23(木・祝)1部門『エンパイア・オブ・ライト』
Empire of Light
劇場情報moviewalker
2/23(木・祝)3部門『逆転のトライアングル』
Triangle of Sadness
劇場情報moviewalker
3/3(金)11部門『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
Everything Everywhere All at Once
劇場情報moviewalker
3/3(金)7部門『フェイブルマンズ』
The Fabelmans
劇場情報moviewalker



授賞式後に日本公開予定の長編(8本 9本)
公開日ノミネート作品名
3/17(金)1部門『長ぐつをはいたネコと9つの命』
Puss in Boots: The Last Wish
3/31(金)2部門『生きる LIVING』
Living
4月7日(金)3部門『ザ・ホエール』
The Whale
5/5(金・祝)1部門『EO イーオー』
EO
5/26(金)1部門『aftersun/アフターサン』
Aftersun
5月6部門『TAR/ター』
Tár
初夏2部門『ウーマン・トーキング 私たちの選択』
Women Talking
1部門『CLOSE/クロース』
Close
2023年1部門All the Beauty and the Bloodshed



日本では劇場公開されずに配信中(8本)
配信サービスノミネート作品名
Amazonプライム・ビデオ1部門『アルゼンチン1985 ~歴史を変えた裁判~』
Argentina, 1985
Apple TV +1部門『その道の向こうに』
Causeway
Disney+
(ディズニープラス)
1部門『ファイアー・オブ・ラブ 火山に人生を捧げた夫婦』
Fire of Love
1部門『私ときどきレッサーパンダ』
Turning Red
Netflix
(ネットフリックス)
9部門『西部戦線異状なし』
All Quiet on the Western Front
1部門『ブロンド』
Blonde
1部門『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』
Glass Onion: A Knives Out Mystery
1部門『ジェイコブと海の怪物』
The Sea Beast



日本での公開が現時点では未定(7本 6本)
ノミネート作品名
1部門A House Made of Splinters
1部門Aftersun
1部門All That Breathes
1部門Marcel the Shell with Shoes On
1部門Tell It Like a Woman
1部門The Quiet Girl
1部門To Leslie



 長編は以上の39本です。ノミネートされてる部門については、また後日書くかもしれません。



 追記:『ザ・ホエール』の公開日と、『aftersun/アフターサン』の日本公開が決定したので書き直しました(2023/3/1)。


「フランス映画祭2022 横浜」12月開催

2022-11-25 12:05:00 | 映画祭

 30年目を迎えるフランス映画祭が、12月1日(木)~4日(日)に「フランス映画祭2022 横浜」として開催されます。

 開催場所を2018年から横浜に戻して5年目。横浜開催だった2005年までは6月開催、2006年から東京に移り3月開催になるも2011年以降は6月開催。横浜に戻った2018年と2019年は6月開催。しかし、コロナ禍の影響で2020年は12月中旬、2021年は11月中旬、そして今年は12月上旬に開催となりました。

 フランス映画祭に関連して2005年から始まった「横浜フランス月間」は毎年6月頃に開催されていましたが、今年は11月11日(金)~12月18日(日)となっています。横浜市が主催だと長らく思っていたのですが、アンスティチュ・フランセ横浜(旧・横浜日仏学院)が主催者となってますね。



◆ ◆ ◆

 初日木曜夜のオープニングセレモニーの会場は「横浜みなとみらいホール」の大ホール(2020席)。2018年、2019年に続いて3回目の使用。2020年はコロナ禍により、オープニングセレモニーとオープニング上映とを会場を分けて行ったためみなとみらいホールは使われず。2021年は1月から改修工事のため全館休館中で使用できず、「パシフィコ横浜」の「会議センター」のメインホール(1004席、2005年までのフランス映画祭で毎日午前中から晩まで上映会場となっていた場所)が使われた。2022年は10月にリニューアルオープンした横浜みなとみらいホールの大ホール(席数は2020席のまま)に場所を戻しました。



 金曜の14:00(当初は14:10と告知)、土曜の11:50と15:00、日曜の11:50と14:30の計5回の会場は「kino cinéma 横浜みなとみらい」(全3スクリーン)のシアター2(111席、スクリーン:横6.2m×縦2.6m、ビスタサイズでは横4.8m)。2019年4月12日に開業した映画館で、フランス映画祭に使われるのは初めて。スターバックス コーヒーも入っている「TSUTAYA 横浜みなとみらい店」の2階です。TSUTAYAのコミックレンタルのフロアだった所を改装してできた館。場所は、休館中の「横浜美術館」の真正面にある「MARK IS みなとみらい」からひとつ横浜駅側にあるブロック。横断歩道は押しボタン式信号だが、(みなとみらいではよくあることだが)押さずに待ち続けてる人が多いので、誰かが押してると思わず自分でボタンが押されてるか必ず確認しましょう。押さないと青信号になりません。

 kino cinéma(キノシネマ)は木下工務店などの木下グループの映画館で、映画の配給などを行うキノフィルムズの関連会社となる。キノフィルムズはフランス映画の配給権も数多く買っており、今年のフランス映画祭のオープニング上映の「EIFFEL(原題)」の配給もキノフィルムズ。また、各地のkino cinémaで9月30日から12月22日まで開催中の「Kino Festival 2022」(キノフェス)でも劇場未公開の新作フランス映画を5本上映している。



 金曜の17:30と20:00の回の会場は「イオンシネマみなとみらい」(全8スクリーン)の最大館であるスクリーン8(394席、横15.4m×縦6.6m)。ここは2018年~2021年のフランス映画祭のメイン会場でした。「イオンシネマみなとみらい」は「横浜ワールドポーターズ」の5階にロビーがあるシネコン。1999年の開業時は「ワーナー・マイカル・シネマズ みなとみらい」でしたが、全国のワーナー・マイカルが2013年にイオンシネマに統合されたため館名が変更されました。スクリーン8だけは5階ロビーからエスカレーターで上がったフロア(7階・屋上フロア)にあり、他の7スクリーンとは隔離されてる感じとなります。ただし、トイレの数は5階ロビーの飲食物売店の裏(?)のほうが圧倒的に多いので、5階のトイレを利用したほうがいいかも。



 土曜の18:30と20:50、日曜の18:30の回の会場は「横浜ブルク13」(全13スクリーン)のシアター5(186席、スクリーンの大きさ不明、一番長い列で横に21席)。席数の多さではブルクで5番目のシアター。2010年3月19日に開業した映画館で、フランス映画祭に使われるのは初めて。桜木町駅の駅前にある「Colette・Mare」(コレットマーレ)の6階にロビーがあるシネコン。シアター5はロビーのあるフロアの右手に位置する。JR桜木町駅の北改札(2014年に開設、7:00~23:00)からなら雨に濡れずにビルに入れる。横浜ランドマークタワー側からなら動く歩道の終点で下りエスカレーターには乗らずに右折すれば渡り廊下で雨に濡れずにビルの2階に入れる(帰りが夜遅くなると映画館ロビーそばのエレベーターは2階に止まらないので注意。6階ならばお好み焼き屋の前にある中央エレベーターで2階に降りられます)。

 横浜ブルク13は、東映グループの「ティ・ジョイ」(T・JOY)が松竹マルチプレックスシアターズと東急レクリエーションと共同で経営する映画館。チケットの販売システムはT・JOYの他の館同様にKINEZO(キネゾー)が使われている。シアター7を改装して2016年7月1日にはIMAXシアターもオープンさせている。なお、T・JOYは桜木町の隣りの駅である横浜駅の西口直結のJR横浜タワー(1階~10階はNEWOMAN(ニュウマン)、地下1階~地下3階はCIAL(シャル))の8階にロビーがある「T・ジョイ横浜」(全9スクリーン、Dolby Cinemaあり)を2020年6月24日にオープンさせている。

 なお、横浜ブルク13はロビーのあるフロアにはシアター1~6の6館があるが、トイレの数が少ないので注意が必要。また、近年は重低音の音量を上げたのか、他のシアターの重低音が漏れ響いてくるようになったのが難点。



◆ ◆ ◆

 今年のフランス映画祭では長編映画10本(実写映画9本とアニメーション映画1本)と短編アニメの特集が上映されます。長編実写映画のうち8作品では日本での配給会社が決まっており、うち1本は劇場公開日と同じ日に上映。映画祭開催1週間前の時点で日本での配給が未定なのは、長編実写映画1本と長編アニメーション1本のみである。

 フランス映画祭の上映スケジュール等は以下の通り。上映題には映画祭の作品紹介ページへのリンクを貼りました。


12月1日(木)
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18:30(開場 17:30、オープニングセレモニー付き、横浜みなとみらいホール 大ホール)

EIFFEL(原題)』 Eiffel (R15+)(本編108分、セレモニーは60分ぐらいか?)
  監督:マルタン・ブルブロン(来日予定)
  出演:ロマン・デュリス(来日予定)、エマ・マッキー、ピエール・ドゥラドンシャン、アルマンド・ブーランジェ
  配給:キノフィルムズ
   2023年3月3日(金)新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開


12月2日(金)
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14:00(kino cinéma 横浜みなとみらい シアター2)

あのこと』 L'Evénement (R15+)
  監督:オードレイ・ディヴァン(来日予定)
  原作:アニー・エルノー「事件」 L'Événement (2000年) 『嫉妬』『嫉妬/事件』に収録
  出演:アナマリア・ヴァルトロメイ(来日予定)、ケイシー・モッテ・クライン、ルアナ・バイラミ、ルイーズ・オリー゠ディケロ
  配給:ギャガ
   2022年12月2日(金)Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー


17:30(イオンシネマみなとみらい スクリーン8)

メグレ(仮)』 Maigret
  監督:パトリス・ルコント(来日予定 体調不良により来日キャンセル)
  原作:ジョルジュ・シムノン『メグレと若い女の死』 Maigret et la Jeune Morte (1954年)
  出演:ジェラール・ドパルデュー、メラニー・ベルニエ、ジャド・ラベスト
  配給:アンプラグド
   2023年公開予定


20:00(イオンシネマみなとみらい スクリーン8)

幻滅』 Illusions Perdues (R15+)(149分)
  監督:グザヴィエ・ジャノリ
  原作:バルザック『幻滅』(『人間喜劇』より)
  出演:バンジャマン・ヴォワザン(来日予定)、セシル・ド・フランス、ヴァンサン・ラコスト、グザヴィエ・ドラン
  配給:ハーク
   2023年公開


12月3日(土)
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11:50(kino cinéma 横浜みなとみらい シアター2)

フランスのストップモーション・アニメーションの世界
 『くすんだ海』 À la mer poussière (2020年/12分30秒)、『風の娘たち』 Les Filles du vent (2021年/3分)
   監督:エロイーズ・フェルレ(来日予定)
 『崩れる関係』 Les Liaisons Foireuses (2021年/11分)
   監督:クロエ・アリエズ(来日予定)、ヴィオレット・デルヴォワ(来日予定)
 『記憶』 Mémorable (2019年/12分)
   監督:ブリュノ・コレ(来日予定)
 『レイモンド、もしくは縦への逃避』 Raymonde ou l’évasion verticale (2018年/16分30秒)
   監督:サラ・ヴァン゠デン゠ブーム(来日予定)
 『姉妹』 Sororelle (2019年/15分)
   監督:ルイーズ・メルカディエ(来日予定)、フレデリック・エヴァン(来日予定)


15:00(kino cinéma 横浜みなとみらい シアター2)

イヌとイタリア人、お断り!』 Interdit aux chiens et aux Italiens
  監督:アラン・ウゲット(来日予定)
  配給:未定


18:30(横浜ブルク13 シアター5)

フルタイム』 À plein temps
  監督:エリック・グラヴェル(来日予定)
  出演:ロール・カラミー、アンヌ・スアレス、ジュヌヴィエーヴ・ムニシュ
  配給:未定


20:50(横浜ブルク13 シアター5)

ワン・ファイン・モーニング(仮)』 Un beau matin (112分)
  監督:ミア・ハンセン゠ラブ
  出演:パスカル・グレゴリー(来日予定)、メルヴィル・プポー(来日予定)、レア・セドゥ
  配給:アンプラグド


12月4日(日)
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11:50(kino cinéma 横浜みなとみらい シアター2)

ロデオ』 Rodéo
  監督:ローラ・キヴォロン(来日予定)
  出演:ジュリー・ルドルー、ヤニス・ラフキ、アントニア・ビュレジ(来日予定、共同脚本も担当)、コディ・シュローダー
  配給:リアリーライクフィルムズ
   2023年6月公開予定


14:30(kino cinéma 横浜みなとみらい)

The Passengers of the Night(英題)』 Les Passagers de la nuit (R15+)
  監督:ミカエル・アース(来日予定)
  出演:シャルロット・ゲンズブール、キト・レイヨン゠リシュテル、ノエ・アビタ、エマニュエル・ベアール
  配給:ビターズ・エンド
   2023年4月シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館、渋谷シネクイントほか全国ロードショー


18:30(横浜ブルク13 シアター5)

VORTEX』 Vortex (148分)
  監督:ギャスパー・ノエ(来日予定)
  出演:ダリオ・アルジェント、フランソワーズ・ルブラン、アレックス・ルッツ、キリアン・デレ
  配給:シンカ


◆ ◆ ◆

 2022年のフランス映画祭の開催日が12月1日~4日になることは今年の2月上旬にはすでに決まっていたらしいのですが、公式のアナウンスの時期をTwitterの公式アカウントから追ってみると……

  • 10月5日(水) 10:00 …… 12月1日~4日開催と発表。フェスティバル・ミューズに石田ゆり子と発表。
  • 11月1日(火) 10:22 …… オープニング作品発表、オープニングセレモニーのチケットを11月4日(金)10時に発売開始とアナウンス。
  • 11月4日(金) 10:00 …… オープニングセレモニーのチケットを発売開始。
  • 11月7日(月)    …… ラインアップ発表記者会見を実施。(来日情報も発表)
  • 11月7日(月) 16:48 …… ラインアップ発表記者会見をおこなった事を報告。チケットは11月8日(火)10時に発売開始とアナウンス。
  • 11月8日(火) 10:00 …… 12月2日~4日のチケットを発売開始。
  • 11月22日(火) 12:06 …… マスタークラス(対面式イベント)を実施と発表。日時・場所・応募方法をアナウンス。
  • 11月24日(木) 14:57 …… EV車限定のドライブインシアターを実施と発表。


◆ ◆ ◆

 チケットは全作品でチケットぴあで発売。全席指定席で、料金は一般1,800円、学生(中学生~大学生)1,200円、小学生500円、未就学児は座席使用なら500円、座席を使用しないなら無料。オープニング作品のみ横浜市民は1,0000円。オープニング作品は11月4日(金)10時に発売、他の作品は11月8日(火)10時に発売。

 横浜に戻った2018年から昨年までは、オープニング作品のみチケットぴあで発売。「イオンシネマみなとみらい」のスクリーン8で上映分はイオンシネマの公式サイトで販売。通常の映画と同じようにイオンシネマのサイトで座席表を見ながらピンポイントで席を選んで購入できた。

 今年も金・土・日曜日の上映は映画館でおこなわれるのだから、映画館のオンラインチケット販売システムを利用させてもらえばよかったのではなかろうか。イオンシネマと横浜ブルク13は上映日を選べば数週間先の上映でもチケット販売は可能なのだから。kino cinémaは当日のチケットしかオンラインで販売していないけど。

 映画館の販売システムを使わずにチケットぴあで販売することのデメリットのひとつは、上記料金からさらにシステム利用料・発券手数料・決済手数料が発生すること。コンビニ支払いを選んだ私は作品ごとにシステム利用料:220円×枚数分、発券手数料:110円×枚数分、決済手数料:220円がかかった。各作品1枚ずつ購入ならば、一般料金は実質2,350円(=1,800円+220円+110円+220円)となった。昨年は1,800円で買えたので、3割以上の値上げである。財布にかなり厳しくなった。

 全作品チケットぴあで販売する今回のもうひとつのデメリットは、座席を選べないこと。チケットぴあ自体はサイト上で座席表を見ながら自分でピンポイントで座席を指定するシステムを備えている。しかし、横浜に戻った2018年からの2021年のフランス映画祭のオープニング作品では一度も採用されてなかったと思う。今回は全作品で座席が自動割り当てとなっている。なお、チケットぴあのリアル店舗はすべて2021年6月30日に運営を終了している(運営していれば店舗では座席表から座席を選べただろう)。

 チケットぴあのシステムは、残ってる空席の中で最善の席を割り振ってくれていると思う。ただし、どの席が良い席と設定するかはイベントごとに異なっており、フランス映画祭ではゲストの登壇があるため前の列ほど良い席だと設定されているようだ。ゲストを見るには確かにステージに近いほうが良いだろうが、映画を見るには前方は快適とは言えない。真ん中や後方での鑑賞を希望する人も多いだろう。出入りしやすい通路側を好む人もいる。しかし、席は選べない設定にされている。

 後方で観たい人は、発売直後ではなくしばらく時間を置いてから、ただし売り切れる前にチケットを押さえればよい……と思われそうだがそうもいかない。チケットを取ろうとしたけど購入完了まで行かなかった人もいるため、席の埋まり具合は前方からギッシリ埋まってるわけではなく、歯抜け状態で前方にも空席が散在している。空席の中から一番ステージに近い席が割り当てられてしまうため、結構チケットが売れたあとでも後方の席はなかなか提示されなかったりするのだ。



◆ ◆ ◆

 今年は来日ゲストが登壇予定である。しかも、すべての回で来日ゲストを予定しており、2005年までのフランス映画祭 横浜を彷彿とさせてくれます。ただし、上映作品数は半減してますが。そして、今年は上映される長編10本のうち8本がすでに日本での配給決定済みですが。追記:パトリス・ルコント監督が体調不良で来日キャンセルと発表され、『メグレ(仮)』は来日ゲスト無しの予定となりました。



◆ ◆ ◆

 書きかけですが映画祭も迫って来たのでとりあえず、ここまででアップします。後日続きを書きます。続きと言っても大した事は書かず、文句をぼやくだけですけど。



 最後に、来年以降のフランス映画祭に望むこと。

【1】開催日時の発表時に、チケット発売日をだいたいでもいいから発表して欲しい。

【2】一定規模以上の会場を使用して欲しい。(最低限でもスクリーンの大きさは縦4.0m以上、客席数は250席以上)

【3】チケット購入時に座席を座席表から選べるように。(ブロック指定だけでもできるように)

【4】日本での配給会社が決まってない作品をもっと多く上映。(できれば半数以上、最低でも1/3)

【5】チケットの金額設定は手数料なども考慮に入れて。(チケットぴあはオープニングセレモニーのみにして欲しい)

 とりあえずは以上でしょうか。

 個人的には終電に間に合うような上映スケジュールにして欲しい。今年は金曜と土曜の最終回は上映後のQ&Aを最後まで聞いてしまうと東京方面や横浜市外からの人には終電に間に合わなくなるので購入をあきらめた方も多くいると思います。昔、夜遅くてQ&Aの途中で観客がぞろぞろ帰っていき、スタニスラス・メラールか誰かが怒ってた時がありました(せめて事情を説明してあげて!)。

 あと、観客賞受賞作品の発表&上映を最終日の夜にもってきて、授賞式&クロージングセレモニーができるといいんですけど。紙の投票用紙の集計にかかる時間を考えると無理でしょうか。直前の回は対象外にして暫定的な観客賞としてしまうとか……。最終日翌日が月曜・祝日だったなら翌日上映でもよかったんだが。







参照:
【参考】
【当ブログ記事】

フランス映画祭2021 横浜 - 上映作品など

2021-11-12 12:58:00 | 映画祭

 29年目を迎えるフランス映画祭が、11月11日(木)~14日(日)に「フランス映画祭2021 横浜」として開催中です。


映画祭ポスター画像

 開催場所を横浜に戻して4年目。会場は初日は18:30から横浜赤レンガ倉庫のイベント広場にてEV車限定のドライブインシアター、19:30からオープニングセレモニーと上映をパシフィコ横浜のホール(1000席)にて行う。2日目~最終日は横浜ワールドポーターズ5F・6Fにある「イオンシネマみなとみらい」の6Fにあるスクリーン8(縦6.6m×横15.4m、394席)で上映。

 初日のパシフィコ横浜の会議センター棟1階にあるメインホールは、2005年までフランス映画祭が行われた場所で、16年ぶりに映画祭が戻ってきました。



◆ ◆ ◆

 今年の開催までの流れは以下のような感じだったかと思います。

  • 10月8日(金) - 「11月11日(木)から14日(日)の4日間、秋の横浜にて開催」と発表。
  • 10月14日(木) - フランス大使館にてラインアップ発表記者会見(会見のオンライン配信あり)
  • 10月27日(水)? - 上映スケジュール発表(初日の開演時刻は発表されず)
  • 10月28日(木)午後5時前? - 10月29日(金)の9時と10時からチケット発売と発表
  • 10月29日(金) - 午前9時&10時からチケット発売(初日の開演時刻が判明)
  • 11月11日(木)~14日(日) - 映画祭開催

 昨年は、10月13日に開催日を発表、10月15日にラインナップ発表でした。ここまでは今年もほぼ同じでしたが、昨年の映画祭は12月10日(木)~12月13日(日)だったので、今年は開催時期が1ヶ月早くなっている。

 毎年来てた人や昨年来てた人に開催前に映画祭開催の事がどれだけ伝わっただろうか、お客は来るのだろうかと心配してしまう。


映画祭ポスター画像

 来日ゲストは無しだが、本編上映後にフランスで事前に撮影された監督らのビデオメッセージ(作品についての質問に対する回答など)が上映される。この流れは昨年と同じ。


 今年の上映作は長編11本。短編映画の上映はありません。長編のうち日本での配給会社が決まってない映画は約半分の5本。

 日本での配給会社が決まっている長編6本のうち、5本は日本での公開日が決まってます。11月公開が1本、12月公開が2本、来年春公開が1本、7月公開が1本。

 11月の1本と12月の1本はドキュメンタリー映画。来春公開の1本はアニメーションで、しかも2015年の作品なのでフランス公開から7年経って日本公開されることに。

 また、フランスでもまだ劇場公開されてない作品が今年は4本もあります。ラインナップ発表時点でフランス公開前の映画となると、2本増えて計6本。上映作品の半分以上がこのような新作というのは嬉しいです。




 チケット代は、前売り・当日と関係なく一般:1800円、大高中生:1200円、小学生:500円、乳児&幼児:無料(ただし座席使用の場合500円)となっています。チケットは初日のオープニング・セレモニーはイープラスで販売。金曜・土曜・日曜の上映のチケットはイオンシネマの公式サイトの上映スケジュールページから、日付を選んで普段の他の映画と同じように席を選んで購入できます。




 上映スケジュール等は以下の通り。邦題に映画祭公式サイト内の作品紹介ページに、原題にはIMDbのページ(英語)にリンクを貼りました。


11/11(木)
 19:30 『ヴォイス・オブ・ラブAline
  監督&主演:ヴァレリー・ルメルシエ
  日本公開:12月24日(金)(12月31日(金) 全国公開)
  フランス公開:2021年11月10日(水)

 18:30 『セヴェンヌ山脈のアントワネットAntoinette dans les Cévennes
  監督:キャロリーヌ・ヴィニャル
  主演:ロール・カラミー
  配給:未定
  フランス公開:2020年9月16日(水)


11/12(金)
 18:30 『アプローズ、アプローズ!Un Triomphe
  監督:エマニュエル・クールコル
  主演:カッド・メラッド
  日本公開:2022年7月
  フランス公開:2021年9月1日(水)


11/13(土)
 11:00 『月の守護者の伝説Mune, le gardien de la lune
  監督:アレクサンドル・エボヤン、ブノア・フィリポン
  日本公開:2022年春
  フランス公開:2015年10月14日(水)

 13:15 『分裂La Fracture
  監督:カトリーヌ・コルシニ
  主演:ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、ピオ・マルマイ
  配給:未定
  フランス公開:2021年10月27日(水)

 15:45 『東洋の魔女Les Sorcières de l'Orient
  監督:ジュリアン・ファロ
  日本公開:12月11日(土)
  フランス公開:2021年7月28日(水)

 18:45 『約束Les Promesses
  監督:トマ・クルイトフ
  主演:イザベル・ユペール、レダ・カテブ
  配給:未定
  フランス公開:2022年1月26日(水)公開予定


11/14(日)
 11:00 『あなたが欲しいのはわたしだけVous ne désirez que moi
  監督:クレール・シモン
  主演:スワン・アルロー、エマニュエル・ドゥヴォス
  配給:未定
  フランス公開:2022年2月9日(水)公開予定

 13:30 『ダ・ヴィンチは誰に微笑むThe Savior for Sale
  監督:アントワーヌ・ヴィトキーヌ
  日本公開:11月26日(金)
  フランス公開:近日公開予定

 16:00 『DÉLICIEUX(原題)Délicieux
  監督:エリック・ベナール
  主演:グレゴリー・ガドゥボワ、イザベル・カレ
  日本公開:配給会社決定済み
  フランス公開:2021年9月8日(水)

 18:45 『ウイストルアム - 二つの世界の狭間で -Ouistreham
  監督:エマニュエル・カレール
  主演:ジュリエット・ビノシュ
  配給:未定
  フランス公開:2022年1月12日(水)公開予定



 とりあえず、以上です。映画祭のあとでポスター画像などを貼る予定。



参照:
【当ブログ記事】

第34回東京国際映画祭の上映86プログラム

2021-10-01 10:00:00 | 映画祭

 第34回東京国際映画祭のラインナップが9月28日(火)に発表されました。



 今年は10月30日(土)~11月8日(月)の10日間。そのうち土日祝日が5回入る日程です。各作品の上映日・上映館・上映開始時刻などのスケジュールは10月上旬に発表予定。



 チケットは10月23日(土)から販売(一部の作品で先行抽選販売あり)。映画祭公式サイトから購入できます。販売初日の発売開始時刻は部門ごとに10時・13時・16時の3回に分けられています。

 チケット料金は一般と学生とに分かれます。「オープニング」と「クロージング」は2,600円(学生2,100円)、「コンペティション」と「アジアの未来」と「ワールド・フォーカス」は1,600円(学生1,100円)、「ガラ・セレクション」は1,900円(学生1,500円)、他部門など詳細は映画祭の公式サイト内のページを見てください。

 また、「オープニング」と「クロージング」を除くすべての作品で学生は当日券が500円となります。

 ちなみにコンペ部門の料金の変遷をみると、全席指定席になっても会場が六本木になっても2012年までは1,000円だったのが、2013年~2016年は1,300円に、2017年~2018年は1,500円になり、2019年から1,600円になっている。



 前々から東京国際フォーラムに移ると言われてた東京国際映画祭ですが、どうやら今年は六本木を離れて東京国際フォーラムとその近隣の有楽町・日比谷・銀座の映画館をメインの会場とするようです。

 新型コロナウイルスの感染対策で1席空きにしてしまうと収容人員が半減してしまうので、大きい箱の東京国際フォーラムを使うことになったのか。それとも、都が絡むイベントなら東京国際フォーラムは安く借りられるだろうし、コロナ禍で施設利用者も減って日程が空いていたから、映画祭の予算が減って会場を移すことにしたのかもしれない。実際のところはどうなのだろう。

 昔は渋谷で街をあげて盛り上がってたが、六本木であれ有楽町であれそういう風にできるかが課題だろう。



 昨年から東京フィルメックスも同時期に開催となりましたが、今年は東京フィルメックスを立ち上げたプロデューサーが東京国際映画祭のプログラミング・ディレクターに就きました。

 今年は「特別招待作品」部門がなくなっています。日本での劇場公開決定済みで公開間近の作品が大半を占めてた部門で、スポンサー枠とも客寄せパンダとも思っていた私は毎回パスしてる部門ではあるものの、影響がどう出るのか気になります。




 映画祭公式サイト内の上映作品一覧ページに現時点で載ってる86プログラムを簡単な表にまとめました。映画祭のページが見づらいという方はこちらをご覧ください。



第34回東京国際映画祭(2021年)上映作品一覧
スチル作品名監督映画祭のキャッチコピー
オープニング作品・クロージング作品
クライ・マッチョクリント・イーストウッドオープニング作品。イーストウッド監督50周年作品
ディア・エヴァン・ハンセンスティーヴン・チョボスキークロージング作品。親愛なる「あなた自身」の物語
コンペティション 部門
アリサカミカイル・レッド『バードショット』のレッド最新作
カリフォルニエアレッサンドロ・カッシゴリ、ケイシー・カウフマンモロッコ人少女の5年間の記録
クレーン・ランタンヒラル・バイダロフアゼルバイジャンの驚くべき映像美
ザ・ドーターマヌエル・マルティン・クエンカ山小屋で展開される衝撃のドラマ
その日の夜明けアソカ・ハンダガマ若きネルーダが見た英領セイロン
四つの壁バフマン・ゴバディクルド人音楽家を襲う悲劇、その克服
オマージュシン・スウォン明らかになる女性映画監督の歴史
ちょっと思い出しただけ松居大悟切なすぎる最高のハッピーエンド
市民テオドラ・アナ・ミハイ失踪した娘を捜す母の壮絶なドラマ
一人と四人ジグメ・ティンレーチベット映画期待の監督デビュー作
もうひとりのトムロドリゴ・プラ、ラウラ・サントゥージョ障害を抱えた息子を育てる母親
復讐ブリランテ・メンドーサスラム街のリアリティを描く衝撃作
ある詩人ダルジャン・オミルバエフ時代を超えて語られる詩人の運命
三度目の、正直野原 位どうしても、諦めきれない。
ヴェラは海の夢を見るカルトリナ・クラスニチ男性社会の秩序に挑むヒロイン
東京グランプリ受賞作品上映
観客賞受賞作品上映
「アジアの未来」部門
アメリカン・ガールロアン・フォンイーLAから台北へ帰還した少女
ASU:日の出サンジーワ・プシュパクマーラひとりの女性の生と死を見つめて
もろい絆リテーシュ・シャルマー聖地ヴァラナシを巡るふたつの物語
ブローカーたちダニエル・R・パラシオ不動産ビジネスの闇に迫る社会派
異郷の来客ダーフェイ息子を殺された老父と少女の交流
最後の渡り鳥たちイフェト・エレン・ダヌシュマン・ボズノマド(遊牧民)の家族ドラマ
よだかの片想い安川有果ひとりの女性の恋とアザと成長と
誰かの花奥田裕介誰かの想いと、悲劇と救い
ザクロが遠吠えする頃グラナーズ・ムサウィー緊迫のアフガニスタンから届いた1本
世界、北半球ホセイン・テヘラニ少年の瞳に映るイランの農村
ガラ・セレクション 部門
チュルリリジョー・ジョーズ・ペッリシェーリインドの山奥で起こる奇怪な事件
タミー・フェイの瞳マイケル・ショウォルター全米一有名な夫婦の栄光と失墜
フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊ウェス・アンダーソン待望のW・アンダーソン最新作
GENSAN PUNCH 義足のボクサー(仮)ブリランテ・メンドーサ巨匠メンドーサ×尚玄主演の日比合作
Hand of God -神の手が触れた日-パオロ・ソレンティーノヴェネチア映画祭銀獅子賞受賞
ラストナイト・イン・ソーホーエドガー・ライト夢と恐怖が、シンクロする。
リンボソイ・チェン猟奇的連続殺人事件の謎を追う刑事
MEMORIA メモリアアピチャッポン・ウィーラセタクン今年のカンヌ映画祭審査員賞受賞作
パワー・オブ・ザ・ドッグジェーン・カンピオンカンピオン監督×カンバーバッチ
Raging Fire(英題)ベニー・チャン中国4週連続No.1大ヒット!
ワールド・フォーカス 部門
ロレンソ・ビガスヴェネチア金獅子賞監督の最新作
リベルタードクララ・ロケふたりの15歳の少女の成長物語
ベネシアフレニアアレックス・デ・ラ・イグレシア70年代風のスラッシャー・ホラー
洞窟ミケランジェロ・フランマルティーノヴェネチア映画祭三冠の話題作
ムリナアントネータ・アラマット・クシヤノヴィッチカンヌ映画祭カメラ・ドール受賞作
スワン・ソングトッド・スティーヴンスウド・キアの名演が心を打つ感動作
テロライザーズホー・ウィディン通り魔事件に始まる台湾の群像ドラマ
復讐は神にまかせてエドウィンロカルノ映画祭金豹賞受賞作
Nippon Cinema Now 部門
彼女が好きなものは草野翔吾ゲイと腐女子から私とあなたへ 
川っぺりムコリッタ荻上直子古いアパートで紡ぐ小さな幸せ
親密な他人中村真夕母性か狂気か?
スパゲティコード・ラブ丸山健志ねぇ、みんな、これからどこへ行く?
なぎさ古川原壮志古川原壮志監督初長編作品
名付けようのない踊り犬童一心五感を研ぎ澄ます「踊り」の旅
ムーンライト・シャドウエドモンド・ヨウ吉本ばなな、初期の名作を映画化
空白𠮷田恵輔空っぽの世界に、光はあるか
BLUE/ブルー𠮷田恵輔情熱から逃れられない。
ヒメアノ~ル𠮷田恵輔めんどくさいから殺していい?
ジャパニーズ・アニメーション 部門
犬王湯浅政明変幻自在のミュージカル・アニメーション
漁港の肉子ちゃん渡辺 歩明⽯家さんま企画・プロデュース
グッバイ、ドン・グリーズ!いしづかあつこ僕らの冒険が始まる――。
フラ・フラダンス水島精二(総監督)わたし“フラ”を仕事にします。
じゃりン子チエ高畑 勲
記録映画『飄々~拝啓、大塚康生様~』宇城秀紀
わんぱく王子の大蛇退治芹川有吾
仮面ライダー山田 稔
仮面ライダーBLACK小西通雄/金田 治
仮面ライダーW(ダブル) FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ坂本浩一
TIFF マスタークラス 2021年、主人公の背負うもの
TIFF マスタークラス アニメーター・大塚康生の足跡
TIFF マスタークラス 「仮面ライダー」の未来へ
日本映画クラシックス 部門
月は上りぬ[4Kデジタル復元版]田中絹代田中絹代が描く、美しい愛情世界
乳房よ永遠なれ[4Kデジタル復元版]田中絹代田中絹代が全女性に問う感動作
流転の王妃[4Kデジタル修復版]田中絹代全女性の魂を揺さぶる文芸巨篇!
お吟さま 4Kデジタルリマスター版田中絹代恋は女のいのちでございます…
家族ゲーム<4Kデジタルリマスター版>森田芳光ホームコメディの傑作!
ユース 部門
山崎バニラの活弁小絵巻2021八代 毅、ルイス・R・フォスター、レオ・マッケリー
アンドレア・アーノルド牛の視点から描かれるドラマ
クリプトズーダッシュ・ショウ数々の受賞に輝くアニメーション
私たちの永遠の夏エミリー・オーセルバカンスを過ごす18歳の若者たち
TIFFティーンズ映画教室2021
TIFFシリーズ 部門
フォークロア・シリーズ2
(『お出かけ』『あの風が吹いた日』)
ニコール・ミドリ・ウッドフォード、松田聖子
最初の花の香りエンジェル・テン女性の同性愛を扱った台湾のシリーズ
Amazonテイクワン賞
Amazon Prime Video テイクワン賞
日本映画監督協会新人賞 上映とシンポジウム
37セカンズHIKARI
特別提携企画 ぴあフィルムフェスティバル(PFF)「PFFアワード2021」グランプリ受賞作品上映
上映作品未定
「SKIPシティ 国際Dシネマ映画祭2021」 受賞作品上映
上映作品未定


参照:

マーベル映画とマルチバース 【マーベル映画あれこれ 4】(2021年6月時点)

2021-06-18 12:59:00 | 映画 - 作品

 この7月、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』以来2年ぶりにマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の新作映画が映画館に帰ってくる!

 そこで、マーベルの映画について以下の4回に分けて書きました。最後となる今回はMCU以外のマーベル映画、そしてマルチバースについて書いておきます。


  1. ブラック・ウィドウ登場映画など
  2. MCUの映画 ――公開順や見る順番
  3. MCUのテレビシリーズ ――2013年~2020年と2021年以降
  4. マーベル映画とマルチバース(多元宇宙)

◆ ◆ ◆

 日本の漫画と違い、アメコミではスーパーヒーローのシリーズは作者を変えて書き続けられるのが基本である。このため、長く続いたので作者も設定も変えてリニューアルしたりする。

 設定が変わると前の作品とは違う世界となる。それぞれの世界は独立して存在していて、別の宇宙である。この別の宇宙との行き来は基本できない。

 アメコミではこれを「多元宇宙論」(Multiverse)に当てはめ、「マルチバース」と呼んでいる。日本では世代によっては「パラレルワールド」と言ったほうが通じやすい概念だろう。



 そして、それぞれの世界には名前が付いており、「アース何々」(Earth-何々)とアースの後に数字を付けた名前をマーベルは付けている。(DCも基本的にはアースの後に数字を付けた名前を付けている)

 例えば、1939年から出版されているマーベルコミックの正史の世界は「アース616」(Earth-616)、1992年~2015年に出版された2099年を舞台にしたコミックの世界は「アース928」(Earth-928)、2000年から現在まで出版されている「アルティメット」シリーズのコミックの世界は「アース1610」(Earth-1610)というようになっている。

 そして、コミックの読者である我々のいる世界(リアルワールド)も「アース1218」(Earth-1218)と数字が振られている。



 別の宇宙との行き来は基本できないため、その作品にはその作品が属する世界のみが舞台であり、その世界の人物しか登場しない。

 しかし、作品によっては別の世界と行き来できたり、別の世界のキャラクターが登場したりします。時には他社のコミックの世界と行き来したりも。

 これは、別の世界に行ける能力を持った者が登場したり、何らかのテクノロジーを用いて別の世界に行けたり、事故や災害などによって別の世界に飛んでしまったりするためです。

 タイムトラベル物が様々な理由・原因によって過去や未来に行けるように、マルチバース物でも様々な理由・原因によって別の世界に行ってしまうのです。



 漫画だけでなく、アニメもテレビドラマも映画もそれぞれ別の世界であり、それぞれ「アース何々」とナンバリングもされている。

 アイアンマンやキャプテン・アメリカたちヒーローが登場してアベンジャーズとして活躍してきた現在の映画シリーズのMCUは、現時点では「アース199999」(Earth-199999)と名付けた世界のみを舞台にしています。

 2016年にMCUにドクター・ストレンジが登場したことで、MCUにマルチバースの扉が開かれていくことになりそうです(ややこしくなるので後述)。



 この文章では「世界」(たまに「宇宙」)と書いているが、英語では "Reality" とされている( "Universe" と書くこともある)。しかし、この文章で「現実」と訳しても合わないように思うので、しばらくは「世界」のままでいきます(なぜ Reality となるのか、先ほどのと合わせて後述)。

 「アース何々」の数字の前に "TRN" が付いていることがあるが、これは Temporary Reality Number の略。まだマーベルから公式に数字が振られてない世界(Reality)であるために、一時的に振られている非公式なナンバーであることを示している。



 なお、「アース何々」というのは、リアルワールドにいる我々が名付けてそう呼んでいるだけである。その世界の当の住人達は自分達が住む世界(Reality)にそんな名前が付いているなんて知る由もありません。

 そんなわけで、マルチバース間を行き来する作品では、作品内に登場する各世界(Reality)にその作品独自の名称を付けていたりします。



◆ ◆ ◆

 今までのマーベル映画について、主な舞台としている Reality の名前を付けて表にしました。


◆ ◆

 まずは、スパイダーマン関連の主な映画について。



posters of Spider-man films (1/2)posters of Spider-man films (2/2)



スパイダーマン関連の主な映画
世界の名前
Name of reality
作品名北米
公開年
備考
サム・ライミ監督版
Earth-96283スパイダーマン
Spider-Man
2002年ピーター役:トビー・マグワイア

(エディ役:トファー・グレイス 3作目のみ登場)
スパイダーマン2
Spider-Man 2
2004年
スパイダーマン3
Spider-Man 3
2007年
マーク・ウェブ監督版
Earth-120703アメイジング・スパイダーマン
The Amazing Spider-Man
2012年ピーター役:アンドリュー・ガーフィールド
アメイジング・スパイダーマン2
The Amazing Spider-Man 2
2014年
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU) スパイダーマン登場作品
Earth-199999シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
Captain America: Civil War
2016年ピーター役:トム・ホランド
スパイダーマン:ホームカミング
Spider-Man: Homecoming
2017年
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
Avengers: Infinity War
2018年
アベンジャーズ/エンドゲーム
Avengers: Endgame
2019年
スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム
Spider-Man: Far From Home
2019年
Spider-Man: No Way Home2021年
ソニー・ピクチャーズ・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクター(SPUMC)
Earth-TRN688ヴェノム
Venom
2018年エディ役:トム・ハーディ
ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ
Venom: Let There Be Carnage
2021年
モービウス
Morbius
2022年モービウス役:ジャレッド・レト
Kraven the Hunter2023年
スパイダーバース(アニメーション作品)
Earth-TRN700スパイダーマン:スパイダーバース
Spider-Man: Into the Spider-Verse
2018年Earth-TRN700~TRN705 のスパイダーマンらが共闘する
スパイダーバース続編2022年


 マーベルはスパイダーマン関連の映画化権を1999年にソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントに売却した(この10年前の1989年にソニーはコロンビア・ピクチャーズを買収して映画会社を手に入れている)。

 このため、マーベルが2008年から始めたMCUにはスパイダーマンが登場できなかった。しかし、マーベルとソニーがパートナーシップを結び、2016年のMCUの13作目『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』からMCUにもスパイダーマンが登場するようになった。



 今年公開のMCUの27作目 "Spider-Man: No Way Home" には、ドクター・ストレンジ、ドクター・オクトパス、エレクトロが登場する。

 ドクター・オクトパスは、2004年の映画『スパイダーマン2』(Earth-96283)にも登場しており、そこで演じたアルフレッド・モリナが再演する。

 エレクトロも、2014年の映画『アメイジング・スパイダーマン2』(Earth-120703)に登場しており、そこで演じていたジェイミー・フォックスも再演する。

 このためドクター・ストレンジが絡んで、MCUの世界である Earth-199999 から過去の映画の世界に繋がってしまうのだろうか。

 MCUでは2022年3月に公開の「ドクター・ストレンジ」2作目の原題が "Doctor Strange in the Multiverse of Madness" となっており、本格的にマルチバースを扱うことが予想されるが、それより先に「スパイダーマン」でマルチバースが描かれるのか見所である。



 なお、DCの映画でも別の世界である過去の映画シリーズに出演した俳優が同じ役で出ることが分かっている。

 2022年11月公開予定の映画 "The Flash" はコミックの "Flashpoint" を原作にしており、マルチバース間を行き来するフラッシュが描かれる作品。「DCエクステンデッド・ユニバース」(DCEU)の映画シリーズなので、ベン・アフレック演じる Earth-Prime のバットマン(ブルース・ウェイン)が引き続き登場する。

 しかし、それだけではなくキャストには映画『バットマン』 Batman (1989年) と『バットマン リターンズ』 Batman Returns (1992年) でバットマン(ブルース・ウェイン)を演じたマイケル・キートンも同役を再演する。(DCでは世界の名前の付け方がマーベルより複雑になります。マイケル・キートンのバットマンが住む世界は、テレビシリーズのアローバース内では Earth-89(コミックの Earth-89 とは異なる世界)と呼んでいるが、DCEU内ではまた別の呼び方になるはず。)

 DCはテレビシリーズのアローバース内でも2019年12月からのクロスオーバー・イベント「クライシス・オン・インフィニット・アース」(原作は1985年~1986年の同名コミック)において、アローバース以前の昔の映画やテレビの登場人物から最新のDCEUのフラッシュまで登場する壮大なマルチバースを描いていた。



 ソニーは2018年からコミックのスパイダーマンに登場する悪役キャラを主人公にした映画のユニバース「ソニー・ピクチャーズ・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクター」(Earth-TRN688)を始めた。そこにいずれはトム・ホランド演じるMCU版スパイダーマンも登場させたい意向だ。

 もしかしたら今年公開のMCU版スパイダーマン3作目 "Spider-Man: No Way Home" のラストで、Earth-199999 から Earth-TRN688 にも繋がるような出来事が起こるかもしれない。



 アニメーション作品ではマルチバースの複数の世界の間を行き来する映画『スパイダーマン:スパイダーバース』が2018年に作られており、第91回アカデミー賞や第46回アニー賞の長編アニメーション作品賞などを受賞するなど高い評価を得ている。

 マルチバースの異なる世界から来たキャラクター達をそれぞれ異なる画のタッチで描いて、ひと目で分かるようになっており、マルチバースを知らなかった人にも親しみやすい作品となっていてオススメである。

 なお、劇中では各世界の名前が E-1610、E-616、E-65、E-90214、E-14512、E-8311と表示されるシーンがあるが、この名称は劇中の世界で付けている名前であり、映画を観ている我々リアルワールドの住人が付けている名前とは異なる。

 ちなみに、エンドクレジットのシーンでは我々リアルワールドの住人が付けている「アース何々」という名前を把握してる人物らが登場する。彼らが次作以降で主人公たちにもし合流できたら、劇中の世界の名称も我々と共通の「アース何々」という名前になるかもしれない。


◆ ◆

 次は、X-MEN関連の映画について。



posters of X-MEN films (1/2)posters of X-MEN films (2/2)



X-MENのメイン・シリーズ
世界の名前
Name of reality
作品名北米
公開年
備考
オリジナル三部作
Earth-10005X-メン
X-Men
2000年現在(公開当時)が舞台
X-MEN2
X2
2003年
X-MEN:ファイナル ディシジョン
X-Men: The Last Stand
2006年
ビギニング シリーズ
Earth-10005X-MEN:ファースト・ジェネレーション
X: First Class
2011年1960年代が舞台
X-MEN:フューチャー&パスト
X-Men: Days of Future Past
2014年1970年代に戻って過去を改変するため、新しい時間軸が生まれる
Earth-TRN414
X-MEN:アポカリプス
X-Men: Apocalypse
2016年1980年代が舞台
X-MEN:ダーク・フェニックス
Dark Phoenix
2019年1990年代が舞台




X-MENのスピンオフ映画
世界の名前
Name of reality
作品名北米
公開年
備考
ウルヴァリン三部作
Earth-10005ウルヴァリン:X-MEN ZERO
X-Men Origins: Wolverine
2009年X-MENオリジナル三部作の時間軸
ウルヴァリン:SAMURAI
The Wolverine
2013年
Earth-17315LOGAN/ローガン
Logan
2017年前作とは異なる時間軸
ニュー・ミュータント
Earth-TRN414ニュー・ミュータント
The New Mutants
2020年施設にいる5人の若者を主人公としたスピンオフ
デッドプール シリーズ
Earth-TRN414デッドプール
Deadpool
2016年「フューチャー&パスト」で生まれた時間軸
Earth-41633デッドプール2
Deadpool 2
2018年前作とは異なる時間軸


 マーベルはX-MEN関連の映画化権を1994年に20世紀フォックスに売却した。

 このため、マーベルが2008年から始めたMCUにはX-MEN関連のキャラクターのほとんどが登場できなかった。なお、クイックシルバー(ピエトロ・マキシモフ、ピーター・マキシモフ)だけはMCUにも登場してる。

 マーベル・エンターテインメントは2009年にウォルト・ディズニー・カンパニーに買収される。

 20世紀フォックスは、親会社のニューズ・コーポレーションの分社化で2013年に設立された21世紀フォックスの傘下となる。しかし、21世紀フォックスの映画・テレビ部門がウォルト・ディズニー・カンパニーに買収され、2019年からディズニー傘下となる。そして、2020年には社名からフォックスの名前も外れ「20世紀スタジオ」となった。

 20世紀フォックスがディズニー傘下になったことで、マーベルの元にX-MEN関連の映画化権が戻ってきたため、今後はX-MEN関連のキャラクターがMCUに登場するかも知れない。

 なお、ディズニーはX-MEN関連の映画は「デッドプール」シリーズのみ継続することを発表。他のシリーズはこれを機に終了することとなった。



 X-MENシリーズは1作目だけ劇場公開時のタイトル表記が『X-メン』。邦題に英単語をアルファベットのまま表記する事がまだ相当珍しかった時代。というか、『X-MEN2』が簡単な単語ならアルファベットのまま映画の題名に入れるのを普及させたと言えるだろう。

 メイン・シリーズ(とここでは呼ばせてもらう)は、2011年にキャストを一新した前日譚シリーズを始める。2014年の「フューチャー&パスト」では、旧キャストが近未来を舞台に登場してミュータントが殲滅される危機が映画冒頭に描かれ、彼らが前日譚シリーズの新キャストの時代の過去を改変を試みる物語となっている。これにより新しい時間軸が生まれ、Earth-TRN414 という世界が登場する。



 問題はスピンオフである。X-MENの人気キャラクターであるウルヴァリンを主人公にした映画をヒュー・ジャックマン主演で3本作る。「フューチャー&パスト」以前に作られた2本はメイン・シリーズと同じ世界を舞台にしている

 しかし、ウルヴァリンの3作目はメイン・シリーズとは異なる世界である。現時点で Earth-17315 を舞台にした作品はこの映画『LOGAN/ローガン』のみである。



 「デッドプール」の1作目と『ニュー・ミュータント』は、「フューチャー&パスト」で生まれた Earth-TRN414 が舞台。

 ややこしいのは、ライアン・レイノルズ演じるデッドプールは現時点で『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』『デッドプール』『デッドプール2』に登場するが、いずれも異なる Reality を舞台にしている。



◆ ◆

 次は、スパイダーマン関連でも、X-MEN関連でも、MCUでもないマーベル映画について。



上記以外の日本で劇場公開された非MCUの主なマーベル映画
世界の名前
Name of reality
作品名北米
公開年
備考
ハワード・ザ・ダック
Earth-58470ハワード・ザ・ダック/暗黒魔王の陰謀
Howard the Duck
1986年製作総指揮:ジョージ・ルーカス
パニッシャー
Earth-58627パニッシャー
The Punisher
1989年主演:ドルフ・ラングレン
Earth-58732パニッシャー
The Punisher
2004年主演:トム・ジェーン
Earth-TRN011パニッシャー:ウォー・ゾーン
Punisher: War Zone
2008年主演:レイ・スティーヴンソン
ブレイド
Earth-26320ブレイド
Blade
1998年主演:ウェズリー・スナイプス
ブレイド2
Blade II
2002年
ブレイド3
Blade: Trinity
2004年
デアデビル
Earth-701306デアデビル
Daredevil
2003年主演:ベン・アフレック
エレクトラ
Elektra
2005年主演:ジェニファー・ガーナー
超人ハルク
Earth-400083ハルク
Hulk
2003年主演:エリック・バナ
ファンタスティック・フォー
Earth-121698ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]
Fantastic Four
2005年主演:
 ヨアン・グリフィズ
 ジェシカ・アルバ
 クリス・エヴァンス
 マイケル・チクリス
ファンタスティック・フォー:銀河の危機
4: Rise of the Silver Surfer
2007年
Earth-TRN554ファンタスティック・フォー
Fantastic Four
2015年リブート版
主演:
 マイルズ・テラー
 ケイト・マーラ
 マイケル・B・ジョーダン
 ジェイミー・ベル
ゴーストライダー
Earth-121347ゴーストライダー
Ghost Rider
2007年主演:ニコラス・ケイジ
ゴーストライダー2
Ghost Rider: Spirit of Vengeance
2011年
ビッグ・ヒーロー・シックス
Earth-14123ベイマックス
Big Hero 6
2014年ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ作品



 「ハワード・ザ・ダック」は、MCU(Earth-199999)では10作目『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』、15作目『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』、22作目『アベンジャーズ/エンドゲーム』にチラッと登場している。

 「パニッシャー」は、MCUではテレビシリーズ『Marvel パニッシャー』(2シーズン、全26話)でジョン・バーンサル主演で描かれた。

 「ブレイド」の映画化権はマーベルに戻っており、MCUではマハーシャラ・アリ主演での映画化が企画段階にある。

 「デアデビル」の映画化権はマーベルに戻っており、MCUではテレビシリーズ『Marvel デアデビル』(3シーズン、全39話)でチャーリー・コックス主演で描かれた。

 「ハルク」は、MCUでは2作目『インクレディブル・ハルク』でエドワード・ノートン主演で描かれ、その後はマーク・ラファロが「アベンジャーズ」シリーズと17作目『マイティ・ソー バトルロイヤル』で演じている。

 「ファンタスティック・フォー」の映画化権を持っていた20世紀フォックスがディズニー傘下となり、MCUでは2023年に「ファンタスティック・フォー」の映画が公開される予定。




◆ ◆ ◆

 最後に、この文章の最初のほうで後述すると書いていた件について。

 2016年のMCUの14作目『ドクター・ストレンジ』の中でマルチバースがすでに描かれています。しかし、それは「アース何々」といった名称が付けられてる Reality(現実)とは別のものです。

 ドクター・ストレンジの映画1作目で描かれてるのは、別の Dimension(次元)です。

 主に登場するのは、Astral Dimension(アストラル次元:精神が肉体を離れて存在する次元)、Mirror Dimension(ミラー次元:現実と鏡映しになっている次元)、Dark Dimension(暗黒次元:簡単に言えば地獄みたいなもの)の3つです。

 アストラル次元は、2018年のMCUの18作目『ブラックパンサー』でも、すでに亡くなった人と出会う場所として印象的に登場しました。

 『ドクター・ストレンジ』には他にも Actiniaria Dimension、Flowering Incense Dimension、Grass Jelly Dimension、Mandelibus Dimension などの次元が登場します。

 また、『ドクター・ストレンジ』には Quantum Realm(量子世界:超ミクロの世界で時間の流れなど物理法則が現実世界とは異なる)も登場しました。こちらも Dimension(次元)の中に含まれるようですが、Realm(領域とでも訳すか)という名前が付いてますね。

 Quantum Realm(量子世界)は、2015年のMCUの12作目『アントマン』で初めてMCUに登場。その後も「アントマン&ワスプ」のシリーズや彼らが登場する映画で描かれています。



 このように、マーベルの世界には数々の Reality(現実)だけでなく幾つもの Dimension(次元、Realm なども含む)も存在しています。これらすべてを含めて Multiverse(マルチバース、多元宇宙)なのです。

 2022年に公開されるMCUの28作目にして「ドクター・ストレンジ」の2作目の原題は "Doctor Strange in the Multiverse of Madness" となってますが、この題名にあるマルチバースとは1作目で描かれたような Dimension(次元)のことだけなのか、それとも「アース何々」とナンバリングされた Reality(現実)も指すのかはまだ分かりません。

 フェーズ4以降のMCUに Earth-199999 以外の Reality(現実)が登場するのかどうか、今後が楽しみです。




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 参考に、上にあげたアースを数字の若い順に並べてみました。映画の本数はMCU以外はここであげた映画の数です。MCUは2019年までに公開された数です。



マーベル映画のアース一覧
世界の名前
Name of reality
本数作品名など
Earth-100057『X-MEN』メインシリーズの最初の時間軸
Earth-141231『ベイマックス』
Earth-173151『LOGAN/ローガン』
Earth-263203『ブレイド』シリーズ
Earth-416331『デッドプール2』
Earth-584701『ハワード・ザ・ダック/暗黒魔王の陰謀』
Earth-586271『パニッシャー』1989年版
Earth-587321『パニッシャー』2004年版
Earth-962833『スパイダーマン』サム・ライミ監督版シリーズ
Earth-1207033『アメイジング・スパイダーマン』マーク・ウェブ監督版シリーズ
Earth-1213472『ゴーストライダー』シリーズ
Earth-1216982『ファンタスティック・フォー』2000年代版シリーズ
Earth-19999923マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)
Earth-4000831『ハルク』2003年版
Earth-7013062『デアデビル』シリーズ
Earth-TRN0111『パニッシャー』2008年版
Earth-TRN4145『X-MEN』メインシリーズの過去改変後の時間軸
Earth-TRN5541『ファンタスティック・フォー』2010年代版
Earth-TRN6884ソニー・ピクチャーズ・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクター(SPUMC)
Earth-TRN7001『スパイダーバース』
Earth-TRN7011『スパイダーバース』の登場人物の出身世界
Earth-TRN702
Earth-TRN703
Earth-TRN704
Earth-TRN705




参照:

MCUのテレビシリーズ 2013年~2020年&2021年 【マーベル映画あれこれ 3】(2021年6月時点)

2021-06-11 12:25:00 | 映画 - 作品

 この7月、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』以来2年ぶりにマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の新作映画が映画館に帰ってくる!

 そこで、マーベルの映画について以下の4回に分けて書こうと思います。3回目の今回はMCUのテレビドラマのシリーズについて簡単に書いておきます。


  1. ブラック・ウィドウ登場映画など
  2. MCUの映画 ――公開順や見る順番
  3. MCUのテレビシリーズ ――2013年~2020年と2021年以降
  4. マーベル映画とマルチバース(多元宇宙)

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 MCUは映画にとどまらず同じ世界を舞台にしたテレビシリーズも大量に作ってきた。(ちなみに、DCの場合はテレビシリーズは映画とは異なるユニバースを舞台にしている)

 まずは、マーベル・テレビジョンによって10本以上のテレビシリーズがテレビ局や各配信サービスで作られた。しかし、いずれも2020年までに終了。

 次に、2021年からはMCUの映画も作っているマーベル・スタジオによってテレビシリーズが作られ、定額動画配信サービスのDisney+(ディズニープラス)で配信されている。2021年だけでも6本のテレビシリーズが始まる予定で、2022年以降も続々と新しいテレビシリーズが予定されている。

 マーベル・テレビジョン時代のテレビシリーズは、MCUの映画のストーリーの理解の妨げにはならないように作られていた。テレビシリーズを見てなくても話についていけたのだ。

 しかし、マーベル・スタジオが作るテレビシリーズは「フェーズ4」に含まれているため、テレビシリーズを観てない人には分からない箇所が映画に出てくることが予想される。


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posters of Marvel Cinematic Universe Television Series (1/4)posters of Marvel Cinematic Universe Television Series (2/4)

posters of Marvel Cinematic Universe Television Series (3/4)posters of Marvel Cinematic Universe Television Series (4/4)


マーベル・テレビジョンのMCUテレビシリーズ
作品名放送・配信シーズン数話数放映局備考
エージェント・オブ・シールド
Agents of S.H.I.E.L.D.
2013年~2020年7シーズン136話ABCS.H.I.E.L.D.のコールソンが精鋭チームを率いる
エージェント・カーター
Agent Carter
2015年~2016年2シーズン18話ABC「キャプテン・アメリカ」の1作目に登場したペギー・カーターが主人公
Marvel デアデビル
Marvel's Daredevil
2015年~2018年3シーズン39話Netflix盲目の弁護士ながら格闘技の達人が主人公
Marvel ジェシカ・ジョーンズ
Marvel's Jessica Jones
2015年~2019年3シーズン39話Netflixヒーローを引退し私立探偵をする女性が主人公
Marvel ルーク・ケイジ
Marvel's Luke Cage
2016年~2018年2シーズン26話Netflix頑丈な皮膚を持つ男が冤罪で服役中に脱獄して悪と戦う
Marvel アイアン・フィスト
Marvel's Iron Fist
2017年~2018年2シーズン23話Netflixカンフーの修行で最強の拳を手に入れた男の物語
Marvel ザ・ディフェンダーズ
Marvel's The Defenders
2017年ミニシリーズ8話Netflixデアデビル、ジェシカ・ジョーンズ、ルーク・ケイジ、アイアン・フィストが集結
マーベル インヒューマンズ
Inhumans
2017年1シーズン8話ABCインヒューマンズ種族の王族たちが故郷を追われ地球のハワイに逃れる
Marvel パニッシャー
Marvel's The Punisher
2017年~2019年2シーズン26話Netflix復讐から私刑執行人となった男が主人公
マーベル ランナウェイズ
Marvel's Runaways
2017年~2019年3シーズン33話Huluヴィランの子供たちが出自を知ってチームを組んで悪と戦う
マーベル クローク&ダガー
Cloak & Dagger
2018年~2019年2シーズン20話Freeform出会ったことで特殊能力が開花した十代の男女の葛藤
Helstrom2020年1シーズン10話Huluサタンを父に持つ兄妹が主人公のホラー
New Warriors未放映パイロット版1話Freeform十代のヒーローチーム


 マーベル・テレビジョンのテレビシリーズに関しては、テレビシリーズ『エージェント・オブ・シールド』からのスピンオフで単発の「Marvel's Most Wanted」(2016年/40分)や、1話数分で全6話のウェビソード「Agents of S.H.I.E.L.D.: Slingshot」(2016年)もあります。



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posters of Marvel Cinematic Universe Phase 4 Television Series


マーベル・スタジオのMCUテレビシリーズ(Disney+)
作品名配信年シーズン話数備考
ワンダヴィジョン
WandaVision
2021年第1シーズン 9話エンドゲーム後のワンダとヴィジョンの夫婦を描く
ファルコン&ウィンター・ソルジャー
The Falcon and the Winter Soldier
2021年第1シーズン 6話エンドゲーム後のファルコンとバッキー・バーンズを描く
ロキ
Loki
2021年第1シーズン 6話エンドゲーム後のソーの弟ロキを描く
What If...?(ホワット・イフ)2021年第1シーズン10話映画23本の“もしも”を描くアニメ
Ms. Marvel(ミズ・マーベル)2021年第1シーズン 6話パキスタン系のオタク女子高生が特殊能力を手に入れる
Hawkeye(ホークアイ)2021年第1シーズン未定初代ホークアイ(クリント・バートン)と2代目ホークアイとなるケイト・ビショップを描く
Moon Knight(ムーン・ナイト)2022年第1シーズン 6話心の病を抱えた元傭兵がエジプトの“月の神”と契約を結び蘇る物語
She-Hulk(シーハルク)2022年第1シーズン10話ハルクの能力を手に入れた女性が主人公
The Guardians of the Galaxy Holiday Special2022年特番1話『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のホリデー・スペシャル
Secret Invasion(シークレット・インベージョン)第1シーズン 6話『キャプテン・マーベル』で地球に潜入していることが分かったスクラル人が地球侵略を進めていた話
Ironheart(アイアンハート)第1シーズン 6話15歳でMITに通う天才黒人少女がアイアンマンを継ぐ物語
Armor Wars(アーマー・ウォーズ)第1シーズン未定アイアンマンの友人ローディ(ウォーマシン)が主人公
映画『ブラックパンサー』のスピンオフ第1シーズン未定
テレビシリーズ "Hawkeye" のスピンオフ第1シーズン未定



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 また、テレビドラマではないですが、マーベル・ワンショット(Marvel One-Shots)と呼ぶ3~15分ほどの短編映像も2011~2014年に5本作られました。Blu-rayなどに特典映像として収録されています。



 次回は、マルチバース、「スパイダーマン」や「X-MEN」シリーズなどMCU以外のマーベル映画について書きます。



参照: