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忘れないように……

マーベル映画とマルチバース 【マーベル映画あれこれ 4】(2021年6月時点)

2021-06-18 12:59:00 | 映画 - 作品

 この7月、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』以来2年ぶりにマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の新作映画が映画館に帰ってくる!

 そこで、マーベルの映画について以下の4回に分けて書きました。最後となる今回はMCU以外のマーベル映画、そしてマルチバースについて書いておきます。


  1. ブラック・ウィドウ登場映画など
  2. MCUの映画 ――公開順や見る順番
  3. MCUのテレビシリーズ ――2013年~2020年と2021年以降
  4. マーベル映画とマルチバース(多元宇宙)

◆ ◆ ◆

 日本の漫画と違い、アメコミではスーパーヒーローのシリーズは作者を変えて書き続けられるのが基本である。このため、長く続いたので作者も設定も変えてリニューアルしたりする。

 設定が変わると前の作品とは違う世界となる。それぞれの世界は独立して存在していて、別の宇宙である。この別の宇宙との行き来は基本できない。

 アメコミではこれを「多元宇宙論」(Multiverse)に当てはめ、「マルチバース」と呼んでいる。日本では世代によっては「パラレルワールド」と言ったほうが通じやすい概念だろう。



 そして、それぞれの世界には名前が付いており、「アース何々」(Earth-何々)とアースの後に数字を付けた名前をマーベルは付けている。(DCも基本的にはアースの後に数字を付けた名前を付けている)

 例えば、1939年から出版されているマーベルコミックの正史の世界は「アース616」(Earth-616)、1992年~2015年に出版された2099年を舞台にしたコミックの世界は「アース928」(Earth-928)、2000年から現在まで出版されている「アルティメット」シリーズのコミックの世界は「アース1610」(Earth-1610)というようになっている。

 そして、コミックの読者である我々のいる世界(リアルワールド)も「アース1218」(Earth-1218)と数字が振られている。



 別の宇宙との行き来は基本できないため、その作品にはその作品が属する世界のみが舞台であり、その世界の人物しか登場しない。

 しかし、作品によっては別の世界と行き来できたり、別の世界のキャラクターが登場したりします。時には他社のコミックの世界と行き来したりも。

 これは、別の世界に行ける能力を持った者が登場したり、何らかのテクノロジーを用いて別の世界に行けたり、事故や災害などによって別の世界に飛んでしまったりするためです。

 タイムトラベル物が様々な理由・原因によって過去や未来に行けるように、マルチバース物でも様々な理由・原因によって別の世界に行ってしまうのです。



 漫画だけでなく、アニメもテレビドラマも映画もそれぞれ別の世界であり、それぞれ「アース何々」とナンバリングもされている。

 アイアンマンやキャプテン・アメリカたちヒーローが登場してアベンジャーズとして活躍してきた現在の映画シリーズのMCUは、現時点では「アース199999」(Earth-199999)と名付けた世界のみを舞台にしています。

 2016年にMCUにドクター・ストレンジが登場したことで、MCUにマルチバースの扉が開かれていくことになりそうです(ややこしくなるので後述)。



 この文章では「世界」(たまに「宇宙」)と書いているが、英語では "Reality" とされている( "Universe" と書くこともある)。しかし、この文章で「現実」と訳しても合わないように思うので、しばらくは「世界」のままでいきます(なぜ Reality となるのか、先ほどのと合わせて後述)。

 「アース何々」の数字の前に "TRN" が付いていることがあるが、これは Temporary Reality Number の略。まだマーベルから公式に数字が振られてない世界(Reality)であるために、一時的に振られている非公式なナンバーであることを示している。



 なお、「アース何々」というのは、リアルワールドにいる我々が名付けてそう呼んでいるだけである。その世界の当の住人達は自分達が住む世界(Reality)にそんな名前が付いているなんて知る由もありません。

 そんなわけで、マルチバース間を行き来する作品では、作品内に登場する各世界(Reality)にその作品独自の名称を付けていたりします。



◆ ◆ ◆

 今までのマーベル映画について、主な舞台としている Reality の名前を付けて表にしました。


◆ ◆

 まずは、スパイダーマン関連の主な映画について。



posters of Spider-man films (1/2)posters of Spider-man films (2/2)



スパイダーマン関連の主な映画
世界の名前
Name of reality
作品名北米
公開年
備考
サム・ライミ監督版
Earth-96283スパイダーマン
Spider-Man
2002年ピーター役:トビー・マグワイア

(エディ役:トファー・グレイス 3作目のみ登場)
スパイダーマン2
Spider-Man 2
2004年
スパイダーマン3
Spider-Man 3
2007年
マーク・ウェブ監督版
Earth-120703アメイジング・スパイダーマン
The Amazing Spider-Man
2012年ピーター役:アンドリュー・ガーフィールド
アメイジング・スパイダーマン2
The Amazing Spider-Man 2
2014年
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU) スパイダーマン登場作品
Earth-199999シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
Captain America: Civil War
2016年ピーター役:トム・ホランド
スパイダーマン:ホームカミング
Spider-Man: Homecoming
2017年
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
Avengers: Infinity War
2018年
アベンジャーズ/エンドゲーム
Avengers: Endgame
2019年
スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム
Spider-Man: Far From Home
2019年
Spider-Man: No Way Home2021年
ソニー・ピクチャーズ・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクター(SPUMC)
Earth-TRN688ヴェノム
Venom
2018年エディ役:トム・ハーディ
ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ
Venom: Let There Be Carnage
2021年
モービウス
Morbius
2022年モービウス役:ジャレッド・レト
Kraven the Hunter2023年
スパイダーバース(アニメーション作品)
Earth-TRN700スパイダーマン:スパイダーバース
Spider-Man: Into the Spider-Verse
2018年Earth-TRN700~TRN705 のスパイダーマンらが共闘する
スパイダーバース続編2022年


 マーベルはスパイダーマン関連の映画化権を1999年にソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントに売却した(この10年前の1989年にソニーはコロンビア・ピクチャーズを買収して映画会社を手に入れている)。

 このため、マーベルが2008年から始めたMCUにはスパイダーマンが登場できなかった。しかし、マーベルとソニーがパートナーシップを結び、2016年のMCUの13作目『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』からMCUにもスパイダーマンが登場するようになった。



 今年公開のMCUの27作目 "Spider-Man: No Way Home" には、ドクター・ストレンジ、ドクター・オクトパス、エレクトロが登場する。

 ドクター・オクトパスは、2004年の映画『スパイダーマン2』(Earth-96283)にも登場しており、そこで演じたアルフレッド・モリナが再演する。

 エレクトロも、2014年の映画『アメイジング・スパイダーマン2』(Earth-120703)に登場しており、そこで演じていたジェイミー・フォックスも再演する。

 このためドクター・ストレンジが絡んで、MCUの世界である Earth-199999 から過去の映画の世界に繋がってしまうのだろうか。

 MCUでは2022年3月に公開の「ドクター・ストレンジ」2作目の原題が "Doctor Strange in the Multiverse of Madness" となっており、本格的にマルチバースを扱うことが予想されるが、それより先に「スパイダーマン」でマルチバースが描かれるのか見所である。



 なお、DCの映画でも別の世界である過去の映画シリーズに出演した俳優が同じ役で出ることが分かっている。

 2022年11月公開予定の映画 "The Flash" はコミックの "Flashpoint" を原作にしており、マルチバース間を行き来するフラッシュが描かれる作品。「DCエクステンデッド・ユニバース」(DCEU)の映画シリーズなので、ベン・アフレック演じる Earth-Prime のバットマン(ブルース・ウェイン)が引き続き登場する。

 しかし、それだけではなくキャストには映画『バットマン』 Batman (1989年) と『バットマン リターンズ』 Batman Returns (1992年) でバットマン(ブルース・ウェイン)を演じたマイケル・キートンも同役を再演する。(DCでは世界の名前の付け方がマーベルより複雑になります。マイケル・キートンのバットマンが住む世界は、テレビシリーズのアローバース内では Earth-89(コミックの Earth-89 とは異なる世界)と呼んでいるが、DCEU内ではまた別の呼び方になるはず。)

 DCはテレビシリーズのアローバース内でも2019年12月からのクロスオーバー・イベント「クライシス・オン・インフィニット・アース」(原作は1985年~1986年の同名コミック)において、アローバース以前の昔の映画やテレビの登場人物から最新のDCEUのフラッシュまで登場する壮大なマルチバースを描いていた。



 ソニーは2018年からコミックのスパイダーマンに登場する悪役キャラを主人公にした映画のユニバース「ソニー・ピクチャーズ・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクター」(Earth-TRN688)を始めた。そこにいずれはトム・ホランド演じるMCU版スパイダーマンも登場させたい意向だ。

 もしかしたら今年公開のMCU版スパイダーマン3作目 "Spider-Man: No Way Home" のラストで、Earth-199999 から Earth-TRN688 にも繋がるような出来事が起こるかもしれない。



 アニメーション作品ではマルチバースの複数の世界の間を行き来する映画『スパイダーマン:スパイダーバース』が2018年に作られており、第91回アカデミー賞や第46回アニー賞の長編アニメーション作品賞などを受賞するなど高い評価を得ている。

 マルチバースの異なる世界から来たキャラクター達をそれぞれ異なる画のタッチで描いて、ひと目で分かるようになっており、マルチバースを知らなかった人にも親しみやすい作品となっていてオススメである。

 なお、劇中では各世界の名前が E-1610、E-616、E-65、E-90214、E-14512、E-8311と表示されるシーンがあるが、この名称は劇中の世界で付けている名前であり、映画を観ている我々リアルワールドの住人が付けている名前とは異なる。

 ちなみに、エンドクレジットのシーンでは我々リアルワールドの住人が付けている「アース何々」という名前を把握してる人物らが登場する。彼らが次作以降で主人公たちにもし合流できたら、劇中の世界の名称も我々と共通の「アース何々」という名前になるかもしれない。


◆ ◆

 次は、X-MEN関連の映画について。



posters of X-MEN films (1/2)posters of X-MEN films (2/2)



X-MENのメイン・シリーズ
世界の名前
Name of reality
作品名北米
公開年
備考
オリジナル三部作
Earth-10005X-メン
X-Men
2000年現在(公開当時)が舞台
X-MEN2
X2
2003年
X-MEN:ファイナル ディシジョン
X-Men: The Last Stand
2006年
ビギニング シリーズ
Earth-10005X-MEN:ファースト・ジェネレーション
X: First Class
2011年1960年代が舞台
X-MEN:フューチャー&パスト
X-Men: Days of Future Past
2014年1970年代に戻って過去を改変するため、新しい時間軸が生まれる
Earth-TRN414
X-MEN:アポカリプス
X-Men: Apocalypse
2016年1980年代が舞台
X-MEN:ダーク・フェニックス
Dark Phoenix
2019年1990年代が舞台




X-MENのスピンオフ映画
世界の名前
Name of reality
作品名北米
公開年
備考
ウルヴァリン三部作
Earth-10005ウルヴァリン:X-MEN ZERO
X-Men Origins: Wolverine
2009年X-MENオリジナル三部作の時間軸
ウルヴァリン:SAMURAI
The Wolverine
2013年
Earth-17315LOGAN/ローガン
Logan
2017年前作とは異なる時間軸
ニュー・ミュータント
Earth-TRN414ニュー・ミュータント
The New Mutants
2020年施設にいる5人の若者を主人公としたスピンオフ
デッドプール シリーズ
Earth-TRN414デッドプール
Deadpool
2016年「フューチャー&パスト」で生まれた時間軸
Earth-41633デッドプール2
Deadpool 2
2018年前作とは異なる時間軸


 マーベルはX-MEN関連の映画化権を1994年に20世紀フォックスに売却した。

 このため、マーベルが2008年から始めたMCUにはX-MEN関連のキャラクターのほとんどが登場できなかった。なお、クイックシルバー(ピエトロ・マキシモフ、ピーター・マキシモフ)だけはMCUにも登場してる。

 マーベル・エンターテインメントは2009年にウォルト・ディズニー・カンパニーに買収される。

 20世紀フォックスは、親会社のニューズ・コーポレーションの分社化で2013年に設立された21世紀フォックスの傘下となる。しかし、21世紀フォックスの映画・テレビ部門がウォルト・ディズニー・カンパニーに買収され、2019年からディズニー傘下となる。そして、2020年には社名からフォックスの名前も外れ「20世紀スタジオ」となった。

 20世紀フォックスがディズニー傘下になったことで、マーベルの元にX-MEN関連の映画化権が戻ってきたため、今後はX-MEN関連のキャラクターがMCUに登場するかも知れない。

 なお、ディズニーはX-MEN関連の映画は「デッドプール」シリーズのみ継続することを発表。他のシリーズはこれを機に終了することとなった。



 X-MENシリーズは1作目だけ劇場公開時のタイトル表記が『X-メン』。邦題に英単語をアルファベットのまま表記する事がまだ相当珍しかった時代。というか、『X-MEN2』が簡単な単語ならアルファベットのまま映画の題名に入れるのを普及させたと言えるだろう。

 メイン・シリーズ(とここでは呼ばせてもらう)は、2011年にキャストを一新した前日譚シリーズを始める。2014年の「フューチャー&パスト」では、旧キャストが近未来を舞台に登場してミュータントが殲滅される危機が映画冒頭に描かれ、彼らが前日譚シリーズの新キャストの時代の過去を改変を試みる物語となっている。これにより新しい時間軸が生まれ、Earth-TRN414 という世界が登場する。



 問題はスピンオフである。X-MENの人気キャラクターであるウルヴァリンを主人公にした映画をヒュー・ジャックマン主演で3本作る。「フューチャー&パスト」以前に作られた2本はメイン・シリーズと同じ世界を舞台にしている

 しかし、ウルヴァリンの3作目はメイン・シリーズとは異なる世界である。現時点で Earth-17315 を舞台にした作品はこの映画『LOGAN/ローガン』のみである。



 「デッドプール」の1作目と『ニュー・ミュータント』は、「フューチャー&パスト」で生まれた Earth-TRN414 が舞台。

 ややこしいのは、ライアン・レイノルズ演じるデッドプールは現時点で『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』『デッドプール』『デッドプール2』に登場するが、いずれも異なる Reality を舞台にしている。



◆ ◆

 次は、スパイダーマン関連でも、X-MEN関連でも、MCUでもないマーベル映画について。



上記以外の日本で劇場公開された非MCUの主なマーベル映画
世界の名前
Name of reality
作品名北米
公開年
備考
ハワード・ザ・ダック
Earth-58470ハワード・ザ・ダック/暗黒魔王の陰謀
Howard the Duck
1986年製作総指揮:ジョージ・ルーカス
パニッシャー
Earth-58627パニッシャー
The Punisher
1989年主演:ドルフ・ラングレン
Earth-58732パニッシャー
The Punisher
2004年主演:トム・ジェーン
Earth-TRN011パニッシャー:ウォー・ゾーン
Punisher: War Zone
2008年主演:レイ・スティーヴンソン
ブレイド
Earth-26320ブレイド
Blade
1998年主演:ウェズリー・スナイプス
ブレイド2
Blade II
2002年
ブレイド3
Blade: Trinity
2004年
デアデビル
Earth-701306デアデビル
Daredevil
2003年主演:ベン・アフレック
エレクトラ
Elektra
2005年主演:ジェニファー・ガーナー
超人ハルク
Earth-400083ハルク
Hulk
2003年主演:エリック・バナ
ファンタスティック・フォー
Earth-121698ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]
Fantastic Four
2005年主演:
 ヨアン・グリフィズ
 ジェシカ・アルバ
 クリス・エヴァンス
 マイケル・チクリス
ファンタスティック・フォー:銀河の危機
4: Rise of the Silver Surfer
2007年
Earth-TRN554ファンタスティック・フォー
Fantastic Four
2015年リブート版
主演:
 マイルズ・テラー
 ケイト・マーラ
 マイケル・B・ジョーダン
 ジェイミー・ベル
ゴーストライダー
Earth-121347ゴーストライダー
Ghost Rider
2007年主演:ニコラス・ケイジ
ゴーストライダー2
Ghost Rider: Spirit of Vengeance
2011年
ビッグ・ヒーロー・シックス
Earth-14123ベイマックス
Big Hero 6
2014年ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ作品



 「ハワード・ザ・ダック」は、MCU(Earth-199999)では10作目『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』、15作目『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』、22作目『アベンジャーズ/エンドゲーム』にチラッと登場している。

 「パニッシャー」は、MCUではテレビシリーズ『Marvel パニッシャー』(2シーズン、全26話)でジョン・バーンサル主演で描かれた。

 「ブレイド」の映画化権はマーベルに戻っており、MCUではマハーシャラ・アリ主演での映画化が企画段階にある。

 「デアデビル」の映画化権はマーベルに戻っており、MCUではテレビシリーズ『Marvel デアデビル』(3シーズン、全39話)でチャーリー・コックス主演で描かれた。

 「ハルク」は、MCUでは2作目『インクレディブル・ハルク』でエドワード・ノートン主演で描かれ、その後はマーク・ラファロが「アベンジャーズ」シリーズと17作目『マイティ・ソー バトルロイヤル』で演じている。

 「ファンタスティック・フォー」の映画化権を持っていた20世紀フォックスがディズニー傘下となり、MCUでは2023年に「ファンタスティック・フォー」の映画が公開される予定。




◆ ◆ ◆

 最後に、この文章の最初のほうで後述すると書いていた件について。

 2016年のMCUの14作目『ドクター・ストレンジ』の中でマルチバースがすでに描かれています。しかし、それは「アース何々」といった名称が付けられてる Reality(現実)とは別のものです。

 ドクター・ストレンジの映画1作目で描かれてるのは、別の Dimension(次元)です。

 主に登場するのは、Astral Dimension(アストラル次元:精神が肉体を離れて存在する次元)、Mirror Dimension(ミラー次元:現実と鏡映しになっている次元)、Dark Dimension(暗黒次元:簡単に言えば地獄みたいなもの)の3つです。

 アストラル次元は、2018年のMCUの18作目『ブラックパンサー』でも、すでに亡くなった人と出会う場所として印象的に登場しました。

 『ドクター・ストレンジ』には他にも Actiniaria Dimension、Flowering Incense Dimension、Grass Jelly Dimension、Mandelibus Dimension などの次元が登場します。

 また、『ドクター・ストレンジ』には Quantum Realm(量子世界:超ミクロの世界で時間の流れなど物理法則が現実世界とは異なる)も登場しました。こちらも Dimension(次元)の中に含まれるようですが、Realm(領域とでも訳すか)という名前が付いてますね。

 Quantum Realm(量子世界)は、2015年のMCUの12作目『アントマン』で初めてMCUに登場。その後も「アントマン&ワスプ」のシリーズや彼らが登場する映画で描かれています。



 このように、マーベルの世界には数々の Reality(現実)だけでなく幾つもの Dimension(次元、Realm なども含む)も存在しています。これらすべてを含めて Multiverse(マルチバース、多元宇宙)なのです。

 2022年に公開されるMCUの28作目にして「ドクター・ストレンジ」の2作目の原題は "Doctor Strange in the Multiverse of Madness" となってますが、この題名にあるマルチバースとは1作目で描かれたような Dimension(次元)のことだけなのか、それとも「アース何々」とナンバリングされた Reality(現実)も指すのかはまだ分かりません。

 フェーズ4以降のMCUに Earth-199999 以外の Reality(現実)が登場するのかどうか、今後が楽しみです。




◆ ◆ ◆

 参考に、上にあげたアースを数字の若い順に並べてみました。映画の本数はMCU以外はここであげた映画の数です。MCUは2019年までに公開された数です。



マーベル映画のアース一覧
世界の名前
Name of reality
本数作品名など
Earth-100057『X-MEN』メインシリーズの最初の時間軸
Earth-141231『ベイマックス』
Earth-173151『LOGAN/ローガン』
Earth-263203『ブレイド』シリーズ
Earth-416331『デッドプール2』
Earth-584701『ハワード・ザ・ダック/暗黒魔王の陰謀』
Earth-586271『パニッシャー』1989年版
Earth-587321『パニッシャー』2004年版
Earth-962833『スパイダーマン』サム・ライミ監督版シリーズ
Earth-1207033『アメイジング・スパイダーマン』マーク・ウェブ監督版シリーズ
Earth-1213472『ゴーストライダー』シリーズ
Earth-1216982『ファンタスティック・フォー』2000年代版シリーズ
Earth-19999923マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)
Earth-4000831『ハルク』2003年版
Earth-7013062『デアデビル』シリーズ
Earth-TRN0111『パニッシャー』2008年版
Earth-TRN4145『X-MEN』メインシリーズの過去改変後の時間軸
Earth-TRN5541『ファンタスティック・フォー』2010年代版
Earth-TRN6884ソニー・ピクチャーズ・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクター(SPUMC)
Earth-TRN7001『スパイダーバース』
Earth-TRN7011『スパイダーバース』の登場人物の出身世界
Earth-TRN702
Earth-TRN703
Earth-TRN704
Earth-TRN705




参照:

MCUのテレビシリーズ 2013年~2020年&2021年 【マーベル映画あれこれ 3】(2021年6月時点)

2021-06-11 12:25:00 | 映画 - 作品

 この7月、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』以来2年ぶりにマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の新作映画が映画館に帰ってくる!

 そこで、マーベルの映画について以下の4回に分けて書こうと思います。3回目の今回はMCUのテレビドラマのシリーズについて簡単に書いておきます。


  1. ブラック・ウィドウ登場映画など
  2. MCUの映画 ――公開順や見る順番
  3. MCUのテレビシリーズ ――2013年~2020年と2021年以降
  4. マーベル映画とマルチバース(多元宇宙)

◆ ◆ ◆

 MCUは映画にとどまらず同じ世界を舞台にしたテレビシリーズも大量に作ってきた。(ちなみに、DCの場合はテレビシリーズは映画とは異なるユニバースを舞台にしている)

 まずは、マーベル・テレビジョンによって10本以上のテレビシリーズがテレビ局や各配信サービスで作られた。しかし、いずれも2020年までに終了。

 次に、2021年からはMCUの映画も作っているマーベル・スタジオによってテレビシリーズが作られ、定額動画配信サービスのDisney+(ディズニープラス)で配信されている。2021年だけでも6本のテレビシリーズが始まる予定で、2022年以降も続々と新しいテレビシリーズが予定されている。

 マーベル・テレビジョン時代のテレビシリーズは、MCUの映画のストーリーの理解の妨げにはならないように作られていた。テレビシリーズを見てなくても話についていけたのだ。

 しかし、マーベル・スタジオが作るテレビシリーズは「フェーズ4」に含まれているため、テレビシリーズを観てない人には分からない箇所が映画に出てくることが予想される。


◆ ◆


posters of Marvel Cinematic Universe Television Series (1/4)posters of Marvel Cinematic Universe Television Series (2/4)

posters of Marvel Cinematic Universe Television Series (3/4)posters of Marvel Cinematic Universe Television Series (4/4)


マーベル・テレビジョンのMCUテレビシリーズ
作品名放送・配信シーズン数話数放映局備考
エージェント・オブ・シールド
Agents of S.H.I.E.L.D.
2013年~2020年7シーズン136話ABCS.H.I.E.L.D.のコールソンが精鋭チームを率いる
エージェント・カーター
Agent Carter
2015年~2016年2シーズン18話ABC「キャプテン・アメリカ」の1作目に登場したペギー・カーターが主人公
Marvel デアデビル
Marvel's Daredevil
2015年~2018年3シーズン39話Netflix盲目の弁護士ながら格闘技の達人が主人公
Marvel ジェシカ・ジョーンズ
Marvel's Jessica Jones
2015年~2019年3シーズン39話Netflixヒーローを引退し私立探偵をする女性が主人公
Marvel ルーク・ケイジ
Marvel's Luke Cage
2016年~2018年2シーズン26話Netflix頑丈な皮膚を持つ男が冤罪で服役中に脱獄して悪と戦う
Marvel アイアン・フィスト
Marvel's Iron Fist
2017年~2018年2シーズン23話Netflixカンフーの修行で最強の拳を手に入れた男の物語
Marvel ザ・ディフェンダーズ
Marvel's The Defenders
2017年ミニシリーズ8話Netflixデアデビル、ジェシカ・ジョーンズ、ルーク・ケイジ、アイアン・フィストが集結
マーベル インヒューマンズ
Inhumans
2017年1シーズン8話ABCインヒューマンズ種族の王族たちが故郷を追われ地球のハワイに逃れる
Marvel パニッシャー
Marvel's The Punisher
2017年~2019年2シーズン26話Netflix復讐から私刑執行人となった男が主人公
マーベル ランナウェイズ
Marvel's Runaways
2017年~2019年3シーズン33話Huluヴィランの子供たちが出自を知ってチームを組んで悪と戦う
マーベル クローク&ダガー
Cloak & Dagger
2018年~2019年2シーズン20話Freeform出会ったことで特殊能力が開花した十代の男女の葛藤
Helstrom2020年1シーズン10話Huluサタンを父に持つ兄妹が主人公のホラー
New Warriors未放映パイロット版1話Freeform十代のヒーローチーム


 マーベル・テレビジョンのテレビシリーズに関しては、テレビシリーズ『エージェント・オブ・シールド』からのスピンオフで単発の「Marvel's Most Wanted」(2016年/40分)や、1話数分で全6話のウェビソード「Agents of S.H.I.E.L.D.: Slingshot」(2016年)もあります。



◆ ◆


posters of Marvel Cinematic Universe Phase 4 Television Series


マーベル・スタジオのMCUテレビシリーズ(Disney+)
作品名配信年シーズン話数備考
ワンダヴィジョン
WandaVision
2021年第1シーズン 9話エンドゲーム後のワンダとヴィジョンの夫婦を描く
ファルコン&ウィンター・ソルジャー
The Falcon and the Winter Soldier
2021年第1シーズン 6話エンドゲーム後のファルコンとバッキー・バーンズを描く
ロキ
Loki
2021年第1シーズン 6話エンドゲーム後のソーの弟ロキを描く
What If...?(ホワット・イフ)2021年第1シーズン10話映画23本の“もしも”を描くアニメ
Ms. Marvel(ミズ・マーベル)2021年第1シーズン 6話パキスタン系のオタク女子高生が特殊能力を手に入れる
Hawkeye(ホークアイ)2021年第1シーズン未定初代ホークアイ(クリント・バートン)と2代目ホークアイとなるケイト・ビショップを描く
Moon Knight(ムーン・ナイト)2022年第1シーズン 6話心の病を抱えた元傭兵がエジプトの“月の神”と契約を結び蘇る物語
She-Hulk(シーハルク)2022年第1シーズン10話ハルクの能力を手に入れた女性が主人公
The Guardians of the Galaxy Holiday Special2022年特番1話『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のホリデー・スペシャル
Secret Invasion(シークレット・インベージョン)第1シーズン 6話『キャプテン・マーベル』で地球に潜入していることが分かったスクラル人が地球侵略を進めていた話
Ironheart(アイアンハート)第1シーズン 6話15歳でMITに通う天才黒人少女がアイアンマンを継ぐ物語
Armor Wars(アーマー・ウォーズ)第1シーズン未定アイアンマンの友人ローディ(ウォーマシン)が主人公
映画『ブラックパンサー』のスピンオフ第1シーズン未定
テレビシリーズ "Hawkeye" のスピンオフ第1シーズン未定



◆ ◆

 また、テレビドラマではないですが、マーベル・ワンショット(Marvel One-Shots)と呼ぶ3~15分ほどの短編映像も2011~2014年に5本作られました。Blu-rayなどに特典映像として収録されています。



 次回は、マルチバース、「スパイダーマン」や「X-MEN」シリーズなどMCU以外のマーベル映画について書きます。



参照:

MCUの映画の公開順、見る順番 【マーベル映画あれこれ 2】(2021年6月時点)

2021-06-11 12:15:00 | 映画 - 作品

 この7月、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』以来2年ぶりにマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の新作映画が映画館に帰ってくる!

 そこで、マーベルの映画について以下の4回に分けて書こうと思います。2回目の今回はMCUの映画について、公開された順番や見る順番について簡単に書いておきます。


  1. ブラック・ウィドウ登場映画など
  2. MCUの映画 ――公開順や見る順番
  3. MCUのテレビシリーズ ――2013年~2020年と2021年以降
  4. マーベル映画とマルチバース(多元宇宙)

◆ ◆ ◆

 アメリカの漫画は、日本ではアメリカン・コミックもしくはアメリカン・コミックスの略で「アメコミ」と呼ばれる。アメコミの二大勢力としてDCコミックとマーベルコミックがある。いずれも数々のスーパーヒーロー物を長年ヒットさせてきた。



 マーベルのアメコミを原作とした実写映画は幾つも作られてきたが、2008年の『アイアンマン』と『インクレディブル・ハルク』からマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)と呼ばれる一連のシリーズ物が始まった。

 MCUは、数年後の目標としてヒーロー達が集まってアベンジャーズというチームを組むのを映画で描こうと始まったプロジェクトだ。数本の映画をまとめてひとつのフェーズとしている。

 MCUはこれまで23本の映画が公開された。最初の映画6本を「フェーズ1」、次の映画6本を「フェーズ2」、その次の映画11本を「フェーズ3」としている。各フェーズの終盤にはヒーローチームのアベンジャーズが活躍して世界を救う映画が作られている。そして、フェーズ1~3は「インフィニティ・サーガ」と名付けられた。

 映画はこの7月公開の24本目から「フェーズ4」に入る。2021年には24作目~27作目の4本が公開予定。2022年も4本公開し、2023年にも2月と5月に公開されることまでが発表されている。



 基本的にこれまでのMCU映画は劇場公開された年を舞台にしていると考えていいだろう。

 公開年より過去を舞台にした映画は、5作目の『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』(第二次世界大戦が舞台)、21作目の『キャプテン・マーベル』(1990年代が舞台)の2本のみ。この7月公開の『ブラック・ウィドウ』が3本目となる。

 公開年より未来を舞台にした映画は、2019年公開の2作品。22作目の『アベンジャーズ/ エンドゲーム』と23作目の『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』。いずれも2023年が舞台となっている。これは「エンドゲーム」の冒頭で話が5年進むため。「エンドゲーム」の後を描いた映画はしばらくは、公開年より少し未来が舞台となっている可能性が高い。

 そんなわけで、MCUは基本的には公開順に観ればいいと思う。どうしても時系列順に観たいなら、先ほど書いた『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』と『キャプテン・マーベル』の2本を最初に観るだけで、残りは公開順に観ればいいだろう。

 なお、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」(原題には the があり、GotG と略す)の1作目と2作目は地球から約250万光年離れたアンドロメダ銀河が主な舞台となっており、他のMCU作品とは19作目『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』になるまで関わりが少ない。このため、GotGの1&2作目は「インフィニティ・ウォー」の前ならいつ見てもよいと思います。



 ちなみに、日本のDisney+(ディズニープラス)のサイト内に時系列順で並べたものがあります。それによると順番が公開順と少し異なります。

 最初に『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』と『キャプテン・マーベル』を見て、その後はほぼ公開順なのだが、公開順とは逆に『アイアンマン2』『インクレディブル・ハルク』の順に見る、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』は『アントマン』の前、『ブラックパンサー』は『マイティ・ソー バトルロイヤル』の前、Disney+のテレビシリーズ『ワンダヴィジョン』と『ファルコン&ウィンターソルジャー』は『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の前でした。



 公開順は以下の通り。表のあとに公開順に映画のポスター画像を並べました。



MCUの映画一覧
北米公開作品名備考
フェーズ1
 12008年アイアンマン
Iron Man
「アイアンマン」の1作目
 22008年インクレディブル・ハルク
The Incredible Hulk
「ハルク」唯一のMCU単独主演作
 32010年アイアンマン2
Iron Man 2
「アイアンマン」の2作目
 42011年マイティ・ソー
Thor
「マイティ・ソー」の1作目
 52011年キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー
Captain America: The First Avenger
「キャプテン・アメリカ」の1作目
1940年代が舞台
 62012年アベンジャーズ
Marvel's The Avengers
「アベンジャーズ」の1作目
フェーズ2
 72013年アイアンマン3
Iron Man 3
「アイアンマン」の3作目
 82013年マイティ・ソー/ダーク・ワールド
Thor: The Dark World
「マイティ・ソー」の2作目
 92014年キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー
Captain America: The Winter Soldier
「キャプテン・アメリカ」の2作目
102014年ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
Guardians of the Galaxy
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の1作目
112015年アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
Avengers: Age of Ultron
「アベンジャーズ」の2作目
122015年アントマン
Ant-Man
「アントマン&ワスプ」の1作目
フェーズ3
132016年シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
Captain America: Civil War
「キャプテン・アメリカ」の3作目
アベンジャーズの面々も登場
142016年ドクター・ストレンジ
Doctor Strange
「ドクター・ストレンジ」の1作目
152017年ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス
Guardians of the Galaxy Vol. 2
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の2作目
162017年スパイダーマン:ホームカミング
Spider-Man: Homecoming
MCU版「スパイダーマン」の1作目
172017年マイティ・ソー バトルロイヤル
Thor: Ragnarok
「マイティ・ソー」の3作目
182018年ブラックパンサー
Black Panther
「ブラックパンサー」の1作目
192018年アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
Avengers: Infinity War
「アベンジャーズ」の3作目
202018年アントマン&ワスプ
Ant-Man and the Wasp
「アントマン&ワスプ」の2作目
212019年キャプテン・マーベル
Captain Marvel
「キャプテン・マーベル」の1作目
1990年代が舞台
222019年アベンジャーズ/エンドゲーム
Avengers: Endgame
「アベンジャーズ」の4作目
232019年スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム
Spider-Man: Far From Home
MCU版「スパイダーマン」の2作目
フェーズ4
242021年
7月9日
『ブラック・ウィドウ』
Black Widow
ブラック・ウィドウの単独主演作
252021年
9月3日
『シャン・チー/テン・リングスの伝説』
Shang-Chi and the Legend of the Ten Rings
シャン・チー初登場
262021年
11月5日
『エターナルズ』
Eternals
エターナルズ初登場
272021年
12月17日
Spider-Man: No Way HomeMCU版「スパイダーマン」の3作目
282022年
3月25日
Doctor Strange in the Multiverse of Madness「ドクター・ストレンジ」の2作目
292022年
5月6日
Thor: Love and Thunder「マイティ・ソー」の4作目
302022年
7月8日
Black Panther: Wakanda Forever「ブラックパンサー」の2作目
312022年
11月11日
The Marvels「キャプテン・マーベル」の2作目
322023年
2月17日
Ant-Man and the Wasp: Quantumania「アントマン&ワスプ」の3作目
332023年
5月5日
Guardians of the Galaxy Vol. 3「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の3作目
34未定Fantastic Fourファンタスティック・フォーがMCUに初登場



posters of Marvel Cinematic Universe Phase 1 (1/2)posters of Marvel Cinematic Universe Phase 1 (2/2)

posters of Marvel Cinematic Universe Phase 2 (1/2)posters of Marvel Cinematic Universe Phase 2 (2/2)

posters of Marvel Cinematic Universe Phase 3 (1/4)posters of Marvel Cinematic Universe Phase 3 (2/4)
posters of Marvel Cinematic Universe Phase 3 (3/4)posters of Marvel Cinematic Universe Phase 3 (4/4)

posters of Marvel Cinematic Universe Phase 4 (1/2)
posters of Marvel Cinematic Universe Phase 4 (2/2)




 シリーズ途中で配役が変更された登場人物が幾つかある。主要な役を3つだけ挙げておく。

 ハルクこと科学者ブルース・バナー。MCUの2作目『インクレディブル・ハルク』のみエドワード・ノートンが主演し、MCUの6作目『アベンジャーズ』からはマーク・ラファロが演じている。

 アイアンマンの親友でアメリカ空軍の中佐ローディ。後にウォーマシンとなる。MCUの1作目『アイアンマン』のみテレンス・ハワード、MCUの3作目『アイアンマン2』からはドン・チードルが演じている。

 アントマンの娘キャシー・ラング。MCUの12作目『アントマン』と20作目『アントマン&ワスプ』では子役俳優のアビー・ライダー・フォートソン(2008年生)が演じ、MCUの22作目『アベンジャーズ/ エンドゲーム』では成長した姿をエマ・ファーマン(2001年生)が演じていたが、MCUの32作目 Ant-Man and the Wasp: Quantumania ではキャスリン・ニュートン(1997年生)に変更となる。

 逆に一人で複数のMCU映画に出演して別の主要人物を演じている役者もいたりします。




 次回は、MCUの世界を舞台にしたテレビシリーズについて書きます。2013年から約45分×130話以上あるドラマも。



参照:

ブラック・ウィドウ登場映画など 【マーベル映画あれこれ 1】(2021年6月時点)

2021-06-11 12:05:00 | 映画 - 作品

 この7月、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』以来2年ぶりにマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の新作映画が映画館に帰ってくる!

 そこで、マーベルの映画について書こうと思います。とても長くなったので以下の4回に分けました。分けたら初回がとても短くなってしまいましたが……。1回目の今回は『ブラック・ウィドウ』について簡単に書いておきます。


  1. ブラック・ウィドウ登場映画など
  2. MCUの映画 ――公開順や見る順番
  3. MCUのテレビシリーズ ――2013年~2020年と2021年以降
  4. マーベル映画とマルチバース(多元宇宙)

◆ ◆ ◆

 2020年5月1日に公開される予定だった映画『ブラック・ウィドウ』が、幾度もの公開延期を経て、今年7月9日(金)に日本も含め世界同時公開されることが決定した。その後、日本公開日は1日早まり7月8日(木)に変更すると5月20日に発表された。

 ただし、米国だけでなく日本でも7月9日(金)からDisney+(ディズニープラス)の「プレミア アクセス」でも配信される。定額配信サービスのDisney+に加入するだけでは見ることができなくて、作品ごとに追加料金を払うと配信で視聴可能となる。

 Disney+の月額は税込み770円(初月無料)、「プレミア アクセス」の追加料金は税込3,278円(2,980円+消費税10%)である。追加料金を払うとDisney+の会員期間中は何度でも視聴可能。


『ブラック・ウィドウ』の米国版ポスター(公開日が2020年5月、2020年11月、2021年7月)

 映画『ブラック・ウィドウ』はブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフを主人公としている。コミックでは1964年に初めて登場したキャラクターだ。MCUではスカーレット・ヨハンソンが演じており、これまでに以下の8本の映画に登場し、今回9本目にして初めての単独主演。

  1. 2010年 『アイアンマン2』
  2. 2012年 『アベンジャーズ』
  3. 2014年 『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』
  4. 2015年 『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』
  5. 2016年 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』
  6. 2018年 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』
  7. 2019年 『キャプテン・マーベル』 ※エンドクレジットのみ
  8. 2019年 『アベンジャーズ/ エンドゲーム』

 『ブラック・ウィドウ』はMCUの24本目の長編映画。時系列としてはMCUの13作目『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』と19作目『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』との間の話となる。

 おそらく、『ブラック・ウィドウ』は他のMCU作品を観ていなくても大丈夫な内容となっているだろう。あえて予習するなら、上記のブラック・ウィドウ登場作品だけでなく、MCUの1作目~13作目を公開順に観ていればいいだろう。さらに時間があるなら、14作目~23作目をこれも公開順に観ていればいいかと思う。


 次回は、MCUの映画を公開順に並べた表などを書きます。


◆ ◆ ◆

 参考までに、劇場公開とDisney+(ディズニープラス)の「プレミア アクセス」での配信を同時に行う映画は日本では以下の4本のみ。いずれも2021年の映画。同日開始は『ラーヤと龍の王国』のみで、他の3作は劇場公開の翌日から配信。「プレミア アクセス」の追加料金はどの作品も税込3,278円。


作品名劇場公開日プレミア アクセス
開始日
Blu-ray発売日通常配信開始
『ラーヤと龍の王国』3月5日(金)3月5日(金)5月21日(金)6月4日(金)午後4時
『クルエラ』5月27日(木)5月28日(金)
『ブラック・ウィドウ』7月8日(木)7月9日(金)
『ジャングル・クルーズ』7月29日(木)7月30日(金)

 2021年に劇場公開される予定のディズニー映画は他に3本。8月27日公開『ザ・ビートルズ:Get Back』、9月3日公開『シャン・チー/テン・リングスの伝説』、11月5日公開『エターナルズ』。いずれも劇場公開のみで、日本での「プレミア アクセス」での配信予定は今のところアナウンスされていない。

 劇場公開と「プレミア アクセス」での配信を同時に行うのは、コロナ禍で劇場公開がままならなかったり、劇場まで足を運ぶ人が減っていたからだが、今後も続けるかは不明。



 『ラーヤと龍の王国』は作品自体の評判は良かったものの、映画館以外でも見れる状態での劇場公開に映画館側が反発して、日本ではディズニーアニメにしては上映館数が少なくなってしまい、作品の認知度も上がらず大きなヒットとはならなかった。土日の全国観客動員数ランキングでは初登場6位→7位→9位→トップ10圏外となった。

 『クルエラ』もとても良い出来だったが日本では上映館数が少なくて、土日の全国観客動員数ランキングでは初登場6位→7位(先週末)となっている。(追記:その後の順位は、→8位)

 もう1年半近く映画館で宣伝してきた『ブラック・ウィドウ』はラーヤやクルエラほど上映ボイコットされることはないだろう。単独作品のラーヤならともかく、シリーズ物のMCU作品なら同時配信でも大規模公開せざるを得ないだろうというディズニーの強気も感じる。

(追記: 今までMCU映画とは無縁だったミニシアターに『ブラック・ウィドウ』のチラシが裏面に館名入りで置いてあった。これは『ラーヤと龍の王国』と『クルエラ』を上映してくれたお礼に『ブラック・ウィドウ』の上映館に入れたのか、それとも『ブラック・ウィドウ』も大手シネコンはイオンシネマとユナイテッド・シネマ系列のみ上映にとどまるということなのか。)

 ただでさえコロナ禍で経営が厳しくなってる映画館のことを考えると、同時ではなく1ヶ月くらい遅れての追加料金配信でもいいのではないだろうかと思ってしまう。



参照:

2021年6月公開の気になった映画たち

2021-06-10 12:58:30 | 観たい映画

 前回のブログで、2021年5月公開の映画の中で気になっていたものを書いた。次は4月公開作を書こうと思っていたのだが、リストにしておくと見逃し防止など色々と自分に都合がよかったので、先に6月公開作の分を書くことにした。(※4月分は5月31日の日付で後日投稿します)


◇ ◇ ◇

 現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴う緊急事態宣言が出されている。2020年4月、2021年1月に続いて3回目。

 東京都・大阪府・兵庫県・京都府は4月25日(日)から実施され、終了日は再延長により現時点では6月20日(日)までとなっている。

 他の都道府県の緊急事態宣言は、愛知県・福岡県は5月12日(水)から、北海道・岡山県・広島県は5月16日(日)から、沖縄県が5月23日(日)から実施されている。いずれも、現時点では6月20日(日)に終了予定。

 「まん延防止等重点措置」(蔓延の“蔓”が常用漢字ではないため平仮名表記され交ぜ書きとなっているが、常用漢字表は目安とされており常用漢字でない漢字であっても公用文等に使用して構わない)は、埼玉県・千葉県・神奈川県が4月20日(火)~6月20日(日)、岐阜県・三重県が5月9日(日)~6月20日(日)、群馬県・石川県・熊本県5月16日(日)~6月13日(日)となっている。

 ちなみに、東京オリンピック(TOKYO 2020)の日程は2021年7月23日(金)夜8時から開会式、8月8日(日)夜8時から閉会式となっている。開会式の前々日の21日(水)から始まる競技はソフトボールとサッカー、開会式の当日の日中から始まる競技はボートとアーチェリー。



 今回の緊急事態宣言を受けて、東京都や大阪府などでは映画館に4月25日(日)から休業要請を出していた。東京都の要請は5月31日(月)で終了。大阪府の要請は6月1日(火)から土曜日と日曜日にのみ休業に切り替わった。

 あくまで要請なので、該当地域の全館が休館していたわけではない。しかし、シネコンは4月25日から5月31日まで休館していたようだ。

 また、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が出ている地域では、映画館は営業していても終映時刻を平時より早めている館が大半である。


◇ ◇ ◇

 さて、驚くのは休館から再開となったシネコンの上映ラインナップである。まるで37日間の休業などなかったかのよう。もし4月、5月も営業していたらこうなっていただろうなという上映スケジュールで、他の道府県の現時点の上映スケジュールと大差のない印象である。

 休館前の上映作で再開後も上映してるのはロングラン中の作品、大ヒット中の作品、緊急事態宣言が出る直前の4月23日(金)に公開された作品のみといった感じ。もちろん館によるのだろうけれど。

 具体的には、ロングラン作品は昨年10月公開の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』と3月8日公開の『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』、大ヒット中の作品は4月16日公開の『名探偵コナン 緋色の弾丸』。



 多くの館で上映が再開されなかった作品には、アカデミー賞で作品・監督・主演女優賞を受賞した『ノマドランド』もある。3月26日公開だったのでちょうど1ヶ月上映されたところで映画館に休業要請。

 アカデミー賞の授賞式が日本時間の4月26日(月)と、緊急事態宣言が出された直後に受賞発表となってしまった。『ノマドランド』は大本命であったので多くの映画ファンはすでに鑑賞済みであったが、やはり世間の認知度が上がるのは受賞後である。

 土日の全国観客動員数ランキングでも、公開6週目の5月1日&2日のランキングで初めてトップ10内に入り、5位→6位→10位と3週連続トップ10入りしていた。なのに、6月1日以降の東京都と大阪府の上映規模は休業前から激減している。



 もっと散々なのは4月公開作や5月上旬公開作。

 4月9日(金)公開の『21ブリッジ』や『ザ・スイッチ』などは4月24日(土)までの16日間のみの上映となってしまった館が多くなった。前者は昨年亡くなったチャドウィック・ボーズマンが主演・製作したアクション・サスペンス。後者は『ハッピー・デス・デイ』の監督による女子高生と連続殺人鬼の体が入れ替わってしまうホラー・コメディ。『ザ・スイッチ』は1月8日(金)に始まった前回の緊急事態宣言の影響を受けて、公開日を1月15日(金)から延期して4月9日(金)公開にしたのに踏んだり蹴ったりだ。

 5月上旬公開作は6月1日(火)の上映ラインナップに入っていても、6月3日(木)や6月10日(木)で上映終了だったりしてたりも。



 4月中旬~下旬の感染者数が増えていてそろそろ緊急事態宣言が出そうという時期には、外出を減らそうと映画を観に行くのを控えていた人もいたと思うが、営業再開後に上映がないのなら緊急事態宣言が出てしまう前に映画館に行ったほうがよかったという事になってしまう。隣県の映画館に観に出かける人もいたわけで、特定の地域のみに映画館の休業要請を出すことが“人流”を増やすという逆効果になってしまう。


◇ ◇ ◇

 話を戻して、6月公開作で気になった映画について前回同様に以下のような表にしました。今回は項目数を増やしたけど、書くのに時間がかかって見づらくもなったので、次回があるとしてもここまで書かないかも。



posters (1/2)posters (2/2)



2021年6月公開の気になった映画
作品名・原題・公開年・レイティングIMDbユーザー票
(投票者数)
ジャンル前売り券公式サイト、上映劇場情報
2021年06月04日(金)公開
『グリーンランド ―地球最後の2日間―』 Greenland (2020) G6.4 (84,620)アクション/パニック/ドラマカード
オンライン券
greenland-movie.jp劇場情報
『カムバック・トゥ・ハリウッド!!』 The Comeback Trail (2020) G5.6 (2,546)コメディ/犯罪カード
オンライン券
comeback-hollywood.com劇場情報
『コンティニュー』 Boss Level (2021) PG126.9 (28,429)アクション/ミステリー/SFオンライン券continue-movie.jp劇場情報
『幸せの答え合わせ』 Hope Gap (2019) G6.7 (3,779)ドラマ/ロマンスmovie.kinocinema.jp/works/hopegap劇場情報
『映画大好きポンポさん』 (2021) G()アニメ/ドラマ/青春カード
オンライン券
pompo-the-cinephile.com劇場情報
『田舎司祭の日記』 Journal d'un curé de campagne (1951)7.9 (10,442)ドラマ紙券inakashisai2021.jp
2021年06月11日(金)公開
『Mr.ノーバディ』 Nobody (2021) PG127.4 (91,654)アクション/犯罪/ドラマオンライン券universalpictures.jp/micro/mr-nobody劇場情報
『逃げた女』 도망친 여자 / The Woman Who Ran (2020) G6.7 (1,745)ドラマ紙券
オンライン券
nigetaonna-movie.com劇場情報
『ブラックバード 家族が家族であるうちに』 Blackbird (2019) PG126.5 (2,869)ドラマカード
オンライン券
blackbird.ayapro.ne.jp劇場情報
『インヘリタンス』 Inheritance (2020) G5.5 (10,029)ミステリー/サスペンスオンライン券klockworx-v.com/inheritance劇場情報
『クローブヒッチ・キラー』 The Clovehitch Killer (2018) G6.6 (19,965)サスペンス/ドラマ/ミステリー紙券clovehitch-killer.net-broadway.com
2021年06月12日(土)公開
『ベル・エポックでもう一度』 La Belle Époque (2019) R15+7.4 (12,513)ドラマ/コメディ/ファンタジー紙券lbe-movie.jp劇場情報
『犬は歌わない』 Space Dogs (2019)6.2 (381)ドキュメンタリーmoolin-production.co.jp/spacedogs劇場情報
2021年06月18日(金)公開
『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』 A Quiet Place Part II (2020) G7.9 (18,795)ホラー/サスペンス/SFオンライン券quietplace.jp劇場情報
『モータルコンバット』 Mortal Kombat (2021) R15+6.2 (109,543)アクション/アドベンチャー/ファンタジーカード
オンライン券
warnerbros.co.jp/mortalkombat-movie劇場情報
『RUN/ラン』 Run (2020) G6.7 (49,922)ミステリー/スリラーオンライン券run-movie.jp劇場情報
『トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング』 True History of the Kelly Gang (2019) PG126.0 (8,870)伝記/犯罪/ドラマオンライン券kellygangjp.com劇場情報
『グリード ファストファッション帝国の真実』 Greed (2019) PG125.7 (5,389)コメディ/ドラマgreed-japan.com劇場情報
『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』 (2021) G()アクション/コメディ/犯罪カード
オンライン券
the-fable-movie.jp劇場情報
『青葉家のテーブル』 (2021) G()ドラマ/青春カード
オンライン券
aobakenotable.com劇場情報
2021年06月25日(金)公開
『ピーターラビット2/バーナバスの誘惑』 Peter Rabbit 2: The Runaway (2021) G6.2 (1,112)アドベンチャー/コメディカード
オンライン券
peterrabbit-movie.jp劇場情報
『1秒先の彼女』 消失的情人節 / My Missing Valentine (2020) G7.3 (1,008)コメディ/ドラマ/ファンタジーカード
オンライン券
bitters.co.jp/ichi-kano劇場情報
『ビリー・アイリッシュ:世界は少しぼやけている』 Billie Eilish: The World's a Little Blurry (2021)7.8 (5,656)ドキュメンタリー/音楽カード
オンライン券
universal-music.co.jp/billieeilish-theworldsalittleblurry劇場情報
『Arc アーク』 (2021) G()ドラマ/SFカード
オンライン券
warnerbros.co.jp/arc-movie劇場情報
『王の願い ハングルの始まり』 나랏말싸미 / The King's Letters (2019) G5.9 (208)ドラマ/歴史紙券hark3.com/hangul劇場情報
『スレイト』 슬레이트 / Slate (2020) G5.0 (58)アクション/ファンタジーslate-movie.com
『夏への扉 ―キミのいる未来へ―』 (2021) G()SF/青春オンライン券natsu-eno-tobira.com劇場情報
『海辺の金魚』 The Goldfish: Dreaming of the Sea (2021)()ドラマ紙券umibe-kingyo.com劇場情報
『いとみち』 (2021) G()ドラマカード
オンライン券
itomichi.com劇場情報
『ジャーニー 太古アラビア半島での奇跡と戦いの物語』 The Journey / فيلم الرحلة (2021) G()アニメ/アクション/ファンタジーカード
オンライン券
journey.toeiad.co.jp劇場情報



 『Arc アーク』と『夏への扉 ―キミのいる未来へ―』は、どちらも海外のSF小説を原作とした実写の日本映画。その事自体がとても珍しいのに、同日公開になったのは面白い。『夏への扉』の公開日はもともとは2月19日(金)だったのだが、1月8日(金)に始まった前回の緊急事態宣言の期限延長が確実視され公開延期を決めたのだった。


◇ ◇ ◇

 6月4日(金)~24日(木)と6月26日(土)には「インディアンムービーウィーク2021 パート1」もある。上映作は「グレート・インディアン・キッチン」、「マーリ」、「女神たちよ」、「まばたかない瞳」、「双璧のアリバイ」、「囚人ディリ」。

 6月11日(金)からは「麗しのセシリア・チャン特集上映」も開催。上映作は『星願 あなたにもういちど』と『忘れえぬ想い』。

 6月12日(土)からは「作家主義 ホン・サンス」がある。上映作は『カンウォンドのチカラ』と『オー!スジョン』。



 そして、6月24日(木)~7月18日(日)には「EUフィルムデーズ 2021」。上映作は以下の通り。


2021年06月24日(木)~7月18日(日) 「EUフィルムデーズ 2021」(※は日本初公開)

eufilmdays.jp  nfaj.go.jp/exhibition/eufilmdays202105
作品名・原題・公開年・レイティングIMDbユーザー票
(投票者数)
ジャンル
『マロナの幻想的な物語り』 L'extraordinaire voyage de Marona (2019) G7.6 (751)アニメ/ドラマ/ファンタジー/アート
「ブニュエルと亀甲のラビリンス」 Buñuel en el laberinto de las tortugas (2018) 7.1 (1,491)アニメ/ドラマ/伝記
『ウルフウォーカー』 WolfWalkers (2020) G8.1 (22,496)アニメ/ファンタジー/アドベンチャー
「境界線」 Čiara / Межа (2017) 6.7 (823)サスペンス/犯罪
「完全監視」 Вездесъщият (2017) 7.7 (1,016)サスペンス/ドラマ
「ウィンター・ブラザーズ」 Vinterbrødre (2017)6.4 (1,391)サスペンス/ドラマ
「ゴリアテ」 Goliat (2018) 6.9 (832)サスペンス/犯罪
『この世界に残されて』 Akik maradtak (2019) G7.2 (1,296)ドラマ
『ザ・ライフルマン』 Dveselu putenis (2019)7.6 (3,025)アクション/戦争/ドラマ
『COLD WAR あの歌、2つの心』 Zimna wojna (2018) G7.6 (51,070)ドラマ/ロマンス/音楽
「ポルトガルの女」 A Portuguesa (2018)6.5 (340)ドラマ/歴史劇
「彼女たちの物語」 Histoire(s) de femme(s) (2018) ドキュメンタリー
「思春期 彼女たちの選択」 Adolescentes (2019)7.2 (585)ドキュメンタリー
「フローズン・アンブロシア」 Frozen Ambrosia (2017) 8.8 (24)ドキュメンタリー
「オーストリアからオーストラリアへ ふたりの自転車大冒険」 Austria 2 Australia (2020) 8.3 (16)ドキュメンタリー/アドベンチャー
「もう一つのドリームチーム」 The Other Dream Team (2012)8.4 (3,476)ドキュメンタリー/スポーツ
「ファイト・ガール」 Vechtmeisje (2018) 6.3 (211)ドラマ/アクション/ファミリー
「ことの成り行き」 Posledice (2018) 6.9 (1,709)ドラマ
「システム・クラッシャー 家に帰りたい」 Systemsprenger (2019)7.8 (11,013)ドラマ
「フェアプレー」 Fair Play (2014) 6.8 (920)ドラマ/スポーツ
「ユニコーンを追え」 Ükssarvik (2019) 7.0 (303)ドラマ/コメディ
「コミックサンズ Comic Sans」 Comic Sans (2018) 7.0 (938)コメディ/ドラマ/ロマンス
『恋する遊園地』 Jumbo (2020) R15+6.1 (798)ドラマ/ロマンス/ファンタジー
「パトリック」 De Patrick (2019) 6.9 (1,486)ドラマ/コメディ/ミステリー
『スマグリング・ヘンドリクス』 Smuggling Hendrix (2018)6.6 (881)ドラマ/コメディ
『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像』 Tuntematon mestari (2018) G7.3 (1,088)ドラマ/ミステリー
『ナポリの隣人』 La tenerezza (2017)6.3 (1,065)ドラマ


―――― もう少し何か書くかも知れません。 ――――



参照:

2021年5月公開の気になった映画たち

2021-06-01 12:55:00 | 観たい映画

 東京都では緊急事態宣言を受けて、映画館に休業要請が2021年4月25日から5月31日まで出された。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴う緊急事態宣言は、2020年4月、2021年1月に続いて3回目。今回は東京都・大阪府・兵庫県・京都府の4都府県が対象。4月25日から5月11日までの期間で出された。

 国は映画館は営業していいとしていたが、東京都は映画館に休業要請を出す。都内の映画館は全館ではないものの多くの館がこれに従った。

 この3回目の緊急事態宣言は5月11日で終了とはならず、5月31日まで延長することが決まる。5月12日からは愛知県・福岡県の2県も対象地域に加えられ、計6都府県が対象となった。

 都内の映画館のうち休業していた館も、5月12日から営業再開する館と引き続き休業する館とに分かれた。結局、シネコンは休業を続けたが、シネコン以外の館では休業してる館のほうが稀で大半は営業再開していた。

 緊急事態宣言は対象地域が増えて、期間も6月20日まで延長されたが、東京都から映画館への休業要請は5月31日で終了となった。これにより都内の休館していた映画館も6月1日から営業再開された。


◇ ◇ ◇

 ゴールデンウィーク前からの休館もあって、5月中は映画館に行く気分になかなかなれなかった。このため、営業再開中に観逃した映画も多くあったので、メモしておこうと思う。とりあえずは、5月公開の映画について。



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2021年5月公開の気になった映画
作品名・原題・公開年IMDbユーザー票
(投票者数)
公式サイト、上映劇場情報
2021年05月01日(土)公開
『海辺の彼女たち』 (2020)7.2 (15)umikano.com劇場情報
2021年05月07日(金)公開
『ファーザー』 The Father (2020)8.3 (63,356)thefather.jp劇場情報
『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』 Mon inconnue (2019)7.0 (3,839)love-second-sight.jp劇場情報
『プロジェクトV』 急先鋒 / Vanguard (2020)4.7 (3,792)projectv.jp劇場情報
『ジェントルメン』 The Gentlemen (2019)7.8 (264,724)gentlemen-movie.jp劇場情報
2021年05月14日(金)公開
『海辺の家族たち』 La villa (2017)6.5 (1,472)movie.kinocinema.jp/works/lavilla劇場情報
『クー!キン・ザ・ザ』 Ku! Kin-dza-dza (2013)6.0 (825)pan-dora.co.jp/kookindzadza
2021年05月14日(金)~ 「ジャン=ポール・ベルモンド傑作選2」
『リオの男』 L'homme de Rio (1964)7.1 (4,629)belmondoisback.com劇場情報
『カトマンズの男』 Les tribulations d'un Chinois en Chine (1965)6.3 (1,764)
『相続人』 L'héritier (1973)6.3 (920)
『エースの中のエース』 L'as des as (1982)6.6 (3,272)
『アマゾンの男』 Amazone (2000)4.8 (377)
2021年05月15日(土)公開
『デッドロック』 Deadlock (1970)6.6 (1,049)deadlock.movie.onlyhearts.co.jp
『グンダーマン 優しき裏切り者の歌』 Gundermann (2018)7.3 (1,734)gundermann.jp劇場情報
2021年05月21日(金)公開
『やすらぎの森』 Il pleuvait des oiseaux (2019)7.5 (524)yasuragi.espace-sarou.com劇場情報
『レスキュー』 緊急救援 / The Rescue (2020)6.1 (450)rescue-movie.com劇場情報
『ミッション:ポッシブル』 미션 파서블 / Mission Possible (2021)6.4 (369)klockworx-asia.com/mp劇場情報
『野良人間 獣に育てられた子どもたち』 Feral (2018)6.4 (68)nora-ningen.com劇場情報
『地獄の花園』(2021)warnerbros.co.jp/jigokumovie.jp/劇場情報
2021年05月21日(金)~ 「カトリーヌ・スパーク レトロスペクティブ」
『狂ったバカンス』 La voglia matta (1962)6.8 (409)spaak2021.com
『太陽の下の18才』 Diciottenni al sole (1962)5.8 (86)
『禁じられた抱擁』 La noia (1963)7.1 (752)
『女性上位時代』 La matriarca (1968)5.3 (640)
2021年05月22日(土)公開
『ペトルーニャに祝福を』 Господ постои, името ѝ е Петрунија / God Exists, Her Name Is Petrunija (2019)6.8 (1,858)petrunya-movie.com劇場情報
2021年05月27日(木)公開
『クルエラ』 Cruella (2021)7.4 (21,265)disney.co.jp/movie/cruella.html劇場情報
2021年05月28日(金)公開
『アオラレ』 Unhinged (2020)6.0 (49,967)movies.kadokawa.co.jp/aorare劇場情報
『ローズメイカー 奇跡のバラ』 La fine fleur (2020)6.2 (17)movies.shochiku.co.jp/rosemaker劇場情報
『5月の花嫁学校』 La bonne épouse (2020)5.9 (1,182)5gatsu-hanayome.com劇場情報
『アメリカン・ユートピア』 American Utopia (2020)8.3 (2,963)americanutopia-jpn.com劇場情報
『アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン』 Amazing Grace (2018)7.5 (3,985)gaga.ne.jp/amazing-grace劇場情報
『HOKUSAI』 (2020)hokusai2020.com劇場情報


 『海辺の彼女たち』と『海辺の家族たち』とが公開。似た題名だが前者は日本=ベトナムの映画、後者はフランス映画で2作の間にまったく関連はない。また、過去に『海辺の~たち』という邦題の映画もない。

 『ファーザー』は今年のアカデミー賞で主演男優賞と脚色賞を受賞した映画。アカデミー賞の授賞式は4月25日(日本時間では26日)だったわけだが、稼ぎ時に都内などではシネコンが休館になってしまった。これは3月26日公開の『ノマドランド』も。

 『ファーザー』はフランスの劇作家フロリアン・ゼレールが自身の舞台を映画化したもの。初監督作品である。原作となった舞台はフランスだけでなく各国で上演され、日本では2019年に『Le Père 父』の題で橋爪功と若村麻由美の主演で上演された。

 フロリアン・ゼレールは2010年に "La Mère"(母)、2012年に "Le Père"(父)、2018年に "Le Fils"(息子)と家族三部作を発表しており、母はフロリアン・ゼレール自身で映画化予定、息子は日本で今夏『Le Fils 息子』の題で上演予定である。

 『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』は、昨年5月1日(金)公開予定であったが1回目の緊急事態宣言で延期されてたフランス映画。海外での評判が非常に高く、日本でも興収を期待されていたが、3回目の緊急事態宣言中に日本公開となってしまった。

 『プロジェクトV』はジャッキー・チェン主演のアクション映画。邦題は『プロジェクトA』などを連想させるが、単独作品。監督がスタンリー・トンなので期待できるか。日本では広東語の香港版で上映だとか。

――まだ書きかけです――