takaさんの今日もsimple

整体師なtakaのごく、何てことない一日の話です。

自然体って、いいね。

2011年04月10日 | Weblog
taka父82歳。
アルツハイマー加速中。
既に、娘の私と孫と例年三人で行った奄美渡航の記憶はゼロ。


既に 3.11の記憶も 彼には無い。

もちろん、
あの大きな揺れも体験して、
ライフラインが止まった寒くて暗い夜も体験したし、
テレビは一日中見てるから
何が起こったか、
それは、“一度”は、知っている。
義援金も既に贈った。

しかし
既に、 3.11の記憶は 父には無い。

けれど、
自分でトイレも行くし、お風呂も入る。
時々お風呂が長すぎる時もある。
※どうやら、一連の流れを繰り返し何度もやってるみたい・・溶けて無くなりそうよね・・
夜が明けて、朝起きて、
トイレ行って、顔洗って、新聞読んで、
朝ごはん食べて
ちょっと寝て、
お茶飲んで、
クロスワードパズルを解いて
そのうちに、ちょっと寝ちゃって
お昼ごはん。
またちょっと パズル解いて
おやつ食べて
少しだけ散歩して
またちょっと休んで
風呂に入って
猫とたわむれて
夕飯食べて
母の愚痴を聞いて
歯を磨いて
寝る。

そんな父に
既に、 3.11の記憶は 無い。

現役の頃の父は頑固一徹で
俺が白と言えば黒でも白! と言う人だった。
それはそれは厳しかった。

しかし、75を超えた頃からだろうか。
何事にも怒らなくなり、
口癖は「よかった、よかった」
何を言われても
「ありがとう、ありがとう、」
何か希望を聞いても
「自然体がいいな」。

もともと、
無理をしない人。
頑張らない人。
だけど、我欲の無い人。
してもらった事も覚えていないけれど
その代わり
してあげた事も、全く覚えていない。
奄美渡航中も
何人もの人に、会った時、過去の事に、色々お礼を言われても
全く 誰が誰だか、覚えていない。

その日、その瞬間しか、覚えていない。

そんな父を
今、何だかとても、誇りに思う。
3.11の時、
まっさきに父の元に、裸足で走っていった私。
そして父の安全を確認した直後に
「心配させるな~!」と、逆切れして怒り出した私。
本人は、まるで全然、
そんな事気にしてなくて。

でも、今、そんな父を誇りに思う。

自然体でいたい。

ポリシー と呼ぶほど、偉そうな事ではなくて、ただ本人の希望なんだけど
でも、
そのまま 本当に 彼は自然体。

かざらず おごらず そのままだ。

そんな晩年って、いいなって つくづく思う。

ただ、我欲の無くなった父の
「残り時間」を思った私は今日、
満開の桜を見せたくて、
墓参りに行こう!とドライブに誘い出した。
taka家の墓は二つとも東京都。



とっても渋滞してたけど、
まさに満開の桜トンネルをいくつも越えた。



たまのドライブが墓参りのはしごなんて
と、思われるのかな。
でも、老両親は、喜んでいた。




ただ、
父に、満開の桜を見せたかった私。
それを叶えてくれた今日の日に、感謝です

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