Sim's blog

電子工作はじめてみました

TL431をシミュレートする

2008-09-07 17:57:05 | 電子工作
LTSpiceでTL431というシャントレギュレータをシミュレーションしてみました(TIのTL431のページ)。LTSpiceにはTL431のシミュレーションモデルは含まれていません。TL431をLTSpiceで使う方法はぐぐって見つけたふるた技工所(てっこうしょ)さんの記事「 TL431 LC 発振回路 - ちょっと整理」を参考にしました。TI自身がTL431のspiceモデルを公開しているので、これをインストールして、画像を付け加えるというものです。

データシートに載っている回路図を参考にしてみました。

この回路の出力電圧outは、REFの電圧が2.495Vになるような電圧になります。out = (1 + 10k / 100k) × 2.495V = 2.7445Vです。シミュレーションすると2.7643Vになっています。
R3を大きくすると出力が変な値になります。ある程度以上小さくしないといけないみたいです。ただし抵抗を小さくすると電流がいっぱい流れます。この場合だと抵抗の両端の電位差は2.2Vなので22mAくらい流れています。50mWくらいなので1/4W抵抗でも余裕です。10Ωとかにすると220mA流れて500mW近くなるのでワット数の高い抵抗を使わないといけなくなります。
R1とR2の比で出力電圧が決まりますが、具体的にどんな値にするのかは電流まで考えてやらないと値が決まらないはずですが、いまいちよく分かっていません。

TL431そのものでなくても、LTSpiceにはいくつか基準電源のモデルがあらかじめ入っています(Referencesの下)。LT1009は2.5Vの基準電圧のようです(LT1009のページ)


ブレッドボードで試してみました。

TL431は秋月で10個100円で売っています(通販コードI-1434)。

電圧は2.757Vです。

負荷は270Ωの抵抗をつないでいるので10mAくらい流れていることになります。抵抗は11kΩと100kΩにしています。電源電圧は3.6Vです。

TIにTL431のFAQがありました(リンク)。Rの決め方とかも載っています。

三端子レギュレータと違って、あまり電流が取り出せないという欠点はありますが、ちょこっと別電源がほしいというときに便利です。