もうすぐ10時になる。駅前のコンビニからスーパーへ買出しに出る。まだ昨日の疲れは取れていない。明日は新宿への通院日である。これは昼下がりからなので余裕がある。これから夜食を摂りながら雑用をリストアップしたりでノンビリしたい。その中にはもう手許に揃い始めた11月号の俳句雑誌を眺めながら今後の投句戦略を練ることも含まれる。昨年秋に20数年ぶりに句作を再開してちょうど1年が経ち、よく知る雑誌の構成や選句方針からこれからの1年は投句内容を一変することを迫られている。その中の1誌は新結社で主宰自ら陣頭指揮していただいてもいる。まずはブログ上に書き溜めた句群を見直して振り分ける作業がある。あせっても仕方が無いのでまだ手付かずの「俳句」の付録(角川俳句賞の全て)など眺めることから始めたい。これなら十分楽しめる。唯一の救いはこれらの中の一人々々の他者たちが何を言いたいのか、人間と言葉の現実(読み)が手に取るように伝わって来る点である。自分もそういう年齢に達しつつあるということであろうか。 イルカのフジの人工尾びれ冬間近 まほろば
晩秋のここから血しぶきの上がりけり 避難民の傲岸な眼に紅葉す 西東三鬼はいつ戦っていつ死んだのか 地を打てり花撃てり人間の虚空つづく 蟷螂には蟷螂の人生傍観す 地上のどこか暗王の御旗ひるがえる 夢から醒め地上に星のあるといふ(中島みゆき「地上の星」) あと一個ミニチュアの富士雁渡る まぼろしの巷晩秋の打ち続く 秋深く回転木馬解き放つ 私の死いかほどのもの雁奔る