最近、某有名タレントの不倫発覚でメディアが活気づいている。別に彼を擁護する訳ではないが、世の中には報道されていないだけで、類似の例は多々ある。彼の場合は、あまりにも素晴らしい容姿とキャリアに芸能界だけでなく、一般からも秘かに嫉妬されていたので、大騒ぎになるのであろう。「他人の不幸は蜜の味」という言葉があるように、スタータレントの失墜で嫉妬が晴れて、すっきりした、というタレントは少なくないことだろう。
そもそも不倫というのは結婚しているから起こる不祥事である。昔からずっとあるのは、一夫一婦制には必然的な随伴物であり、根絶しがたい宿痾とも言える。
ギリシャの哲学者・プラトンは、人間というのは元来、好奇心旺盛な動物であるので、浮気する衝動は抑えがたいものだ、と見抜いた。以前のブログ「命がけのレイプ」に書いたように、プラトンはその主著『国家論』において、「たとえば理想国を考えたとする」という予防線を張った上で、長年秘かにあたためていたであろう「多夫多妻社会」の持論を展開した。識者はこの破天荒な提案に腰を抜かしたに違いないが、黙殺を決め込んだ。
ルネッサンス以降、西洋社会はギリシャ・ローマ古典を再認識し、キリスト教に欠けている社会思想や社会制度をこれらの古典から積極的に取り入れた。この結果、現在見るような、デモクラシー社会が実現し、人間の平等、個人の尊厳、などの意識が広まった。この時、ついでに、いっそのこと「一夫一婦制は悪しきキリスト教の伝統だから壊してしまえ!」との社会運動が起きて、「個人の自由を尊重して、これからは多夫多婦制だ!」と叫んでいたならば冒頭のような某タレントも堂々と不倫(正倫?)ができたはずだっただろうに!
話は変わるが、中国では人口抑制のため長年一人っ子政策が実施されてきた。これは、国家として健全な成長を遂げるために全体最適を目指した制度であったが、政府の期待とはうらはらに、各家庭では、自分の家だけの部分最適をめざした。つまり、各家庭では儒教が一番重要視している「男系を絶やさない」という目的にこだわった。その結果、女の出生率が男のそれに比べ異様に低くなり、現在では推定で3000万人もの適齢期の青年が結婚できないという悲惨な事態になっている。
【出典】Come out, good news! Adultery isn't a crime!
この失策を中国共産党になすりつけるのは簡単だが、血気盛んな青年たちが暴発しないために、「惑鴻醸危」的解決案を考えてみよう。最有力な案として浮上するのが、プラトンが提唱した「多夫多妻社会」だ。最近の香港のデモ騒動でも分かるように人権が保証されているとは言い難い中国共産党下では、誰も権力に逆らってまで赤の他人の青年の結婚問題の解決のためには立ち上がらないだろう。
最近数十年、欧米 ― とりわけアメリカ ― は、民主主義や人権を熱心に世界各地に広めていった。その結果はというと良くなったケースもあれば、逆に混乱に油を注いだ結果も見受ける。それはさておき、その熱心さで多夫多婦制を世界に広めていってくれて、多夫多婦制が世界の趨勢になったらなあ、と残念に思っているのが、現代の中国の結婚できないでいる 3000万人の青年であろう。
そこで、白羽の矢がたつのが、日本の国会議員だ。国会議員の中には不倫が原因で、議員辞職や党籍剥奪された人が多くいる。その人たちが結束して多夫多婦制を議員立法すれば、自分たちだけでなく、ついでに某タレントも救われる。悪乗りついでに、多夫多婦制を中国初め世界に広めるたらどうだろう。結婚できないフラストレーションの溜まっている 3000万人の青年もある程度納得するはずだ。中国社会が崩壊して一番被害を蒙るのは隣国の日本だ。多夫多婦制で中国の社会不安が解消されれば、日中の友好にも寄与することになる。多夫多婦制の議員立法はまことに一石三鳥の妙案だと愚考するのであるが。
そもそも不倫というのは結婚しているから起こる不祥事である。昔からずっとあるのは、一夫一婦制には必然的な随伴物であり、根絶しがたい宿痾とも言える。
ギリシャの哲学者・プラトンは、人間というのは元来、好奇心旺盛な動物であるので、浮気する衝動は抑えがたいものだ、と見抜いた。以前のブログ「命がけのレイプ」に書いたように、プラトンはその主著『国家論』において、「たとえば理想国を考えたとする」という予防線を張った上で、長年秘かにあたためていたであろう「多夫多妻社会」の持論を展開した。識者はこの破天荒な提案に腰を抜かしたに違いないが、黙殺を決め込んだ。
ルネッサンス以降、西洋社会はギリシャ・ローマ古典を再認識し、キリスト教に欠けている社会思想や社会制度をこれらの古典から積極的に取り入れた。この結果、現在見るような、デモクラシー社会が実現し、人間の平等、個人の尊厳、などの意識が広まった。この時、ついでに、いっそのこと「一夫一婦制は悪しきキリスト教の伝統だから壊してしまえ!」との社会運動が起きて、「個人の自由を尊重して、これからは多夫多婦制だ!」と叫んでいたならば冒頭のような某タレントも堂々と不倫(正倫?)ができたはずだっただろうに!
話は変わるが、中国では人口抑制のため長年一人っ子政策が実施されてきた。これは、国家として健全な成長を遂げるために全体最適を目指した制度であったが、政府の期待とはうらはらに、各家庭では、自分の家だけの部分最適をめざした。つまり、各家庭では儒教が一番重要視している「男系を絶やさない」という目的にこだわった。その結果、女の出生率が男のそれに比べ異様に低くなり、現在では推定で3000万人もの適齢期の青年が結婚できないという悲惨な事態になっている。
【出典】Come out, good news! Adultery isn't a crime!
この失策を中国共産党になすりつけるのは簡単だが、血気盛んな青年たちが暴発しないために、「惑鴻醸危」的解決案を考えてみよう。最有力な案として浮上するのが、プラトンが提唱した「多夫多妻社会」だ。最近の香港のデモ騒動でも分かるように人権が保証されているとは言い難い中国共産党下では、誰も権力に逆らってまで赤の他人の青年の結婚問題の解決のためには立ち上がらないだろう。
最近数十年、欧米 ― とりわけアメリカ ― は、民主主義や人権を熱心に世界各地に広めていった。その結果はというと良くなったケースもあれば、逆に混乱に油を注いだ結果も見受ける。それはさておき、その熱心さで多夫多婦制を世界に広めていってくれて、多夫多婦制が世界の趨勢になったらなあ、と残念に思っているのが、現代の中国の結婚できないでいる 3000万人の青年であろう。
そこで、白羽の矢がたつのが、日本の国会議員だ。国会議員の中には不倫が原因で、議員辞職や党籍剥奪された人が多くいる。その人たちが結束して多夫多婦制を議員立法すれば、自分たちだけでなく、ついでに某タレントも救われる。悪乗りついでに、多夫多婦制を中国初め世界に広めるたらどうだろう。結婚できないフラストレーションの溜まっている 3000万人の青年もある程度納得するはずだ。中国社会が崩壊して一番被害を蒙るのは隣国の日本だ。多夫多婦制で中国の社会不安が解消されれば、日中の友好にも寄与することになる。多夫多婦制の議員立法はまことに一石三鳥の妙案だと愚考するのであるが。