舞台はテレビ局。旬を過ぎたうえに社内不倫の“前科"で腫れ物扱いの四十代独身女性アナウンサー(「資料室の幽霊」)、娘とは冷戦状態、同期の早期退職に悩む五十代の報道デスク(「泥舟のモラトリアム」)、好きになった人がゲイで望みゼロなのに同居している二十代タイムキーパー(「嵐のランデブー」)、向上心ゼロ、非正規の現状にぬるく絶望している三十代AD(「眠れぬ夜のあなた」)……。それぞれの世代に、それ . . . 本文を読む
ツバキ文具店から続けて一気読み。読んでいないときは「キラキラ共和国って、何やねん」って、キラキラネームみたいな感じで多少胡散臭く…失礼しました。大事ですね、キラキラ。鎌倉の描写がたくさん出てくるけれども、土地勘のない私には、本当にあるお店なのか、場所なのか、謎が多かったけれども、この文庫を手に、歩いてみたいなぁ…と思ってしまいました。私が最後に鎌倉へ行ったのは…友達と一緒にふらふらと。あっちへ寄り . . . 本文を読む
美魔女と呼ばれるミチルはバツイチの45歳。諦めきれない厄介な世代。
人生初、恋人に裏切られ、仕事まで失った自己中女が、地味なバイト仕事を通じて様々な人達と接し、今後の人生の活路を見出していく。うーん、なかなかイタイ設定かもよーバブル時代を生きて、その頃を引きずったまま、周りからは美魔女と呼ばれるシングル女子。(誉められてないじゃん…)って感じで読み始めたけれども、それだけではないというか。そうね、 . . . 本文を読む
しなければいけないことの多さ。でも、それは本当にしなくてはならないこと?しなかったらどうなる?しない。と決めること。うーん。群さんのように、きっぱり「しない。」ってできない私ってのもいるのよね。まぁ、群さんだって「こうしなさい」って言っているわけではないので一度、自分なりに思い込みを捨てて「これって本当にやらないと困るの?」って考えてみるのもいいよね、とは . . . 本文を読む
雨の心配をしていましたが、青空が広がり、暑い1日になりました。出版社各社から、「さぁ読みなさい」とたくさんの文庫本が並べられる時期になりましたね。毎年まんまとはまっています。案内冊子をもらってきて、どの本にしようかなぁ…と検討するのもなかなか楽しい時間です。ブックガイドがわりと好き…halの後藤さん。ざっくりいうと同年代かな、と思います。「体力でもお金の面でも、ほんの少しでいいから、 . . . 本文を読む
言いたかった ありがとう。言えなかった ごめんなさい。
伝えられなかった大切な人ヘの想い。あなたに代わって、お届けします。
家族、親友、恋人⋯⋯。
大切に想ってっているからこそ、伝わらない、伝えられなかった想いがある。
鎌倉の山のふもとにある、
小さな古い文房具屋さん「ツバキ文具店」。 なぜか読み逃していたこの本。やっと読みました…。現実離れしたファンタジーな話も好きだけれど、普通の暮らしの隣 . . . 本文を読む
ランチの煮魚を食べながら、その作り方を科学的に検証してしまうほどの理系大学生・涼太。ちょっと変わり者と言われる彼が出会ったのは、あまりに美しい「和菓子」だった。その「美味しさ」にも魅せられてしまい、すっかり和菓子の世界の虜に。勢いのあまり大学院に進まずに和菓子職人になることを決意し、製菓専門学校に入学…わー…なんか、いたよ、デフォルメするとこんな感じ(お菓子作り大好き)になりそうだった理系男子。実 . . . 本文を読む
住宅地の片隅にひっそりと佇むお一人様専用カフェ「喫茶ドードー」。がんばっている日常からちょっと逃げ込みたい時ってあるよね。SNSに溢れている、ステキな生活とか憧れのライフスタイルとか、ばんばん流れてくる情報とか。そんなつもりはなくとも、結果ひとりで抱え込むことになってしまった仕事とか。心をほぐす時間ってとっても必要だなぁと思ったりします。……今日はかねてよ . . . 本文を読む
友達が上生菓子のことをブログに書いていた頃、私が読んでいたのがこの本。ほしおさんの本は、取っつきやすくはあるし、すらすら読めるタイプではあるけれども取り扱っているのが割りと伝統がある奥深いものが多いので結構読んでいます。活版印刷のシリーズとか歴史に根ざしたような町家の話とか和紙の歴史とか金継ぎのこととか。結構知識を得た気がします。今回の本では、連句が題材。祖母の通っていた連句の会へ、祖母亡きあと、 . . . 本文を読む
旅行に行きたい。あー本当に、フィンランドにも行きたいしスペインにも行きたい。台湾でランタンを空にあげてもみたい。それとか、アレとか、ソコとか、国内にだって行きたいところはたくさんある。行けない、行かない理由はいくつも思い当たってしまうけれどそんなことは飛び越えちゃってえいや!で行ってしまう瞬発力も時には必要なのでは?と感じた。あと何回、チャンスがあるだろう? . . . 本文を読む
始まれば終わる。難しいのは続けること。どこが最終地点なのかわからないまま、変わりながら、だけど変わらないで、ただ続けること。生命って、生きる力じゃなくて、生きようとする力のことだよ。レイが持っているその力は、媚がなくて清潔だ。媚がなくて清潔な生きようとする力。持っているかなぁ。青山さんの本の登場人物は、みんなどこかで繋がっている。 . . . 本文を読む
手作りで太陽系の果てを観測する天文台を建てるために、スイ子が秦野市に戻ってきた。28年ぶりの再会。手を貸す高校の仲間。高校時代の夏を費やした思い出…だけじゃないんだなぁ。すっかり大人になったそれぞれが歩いてきた28年間には楽しいことばかりじゃない、夢見てるだけでもない、現実もたくさんあるんだよねぇ。久しぶりに天文台へ、行ってみたくなった。 . . . 本文を読む
世界的指揮者の父。娘の前から姿を消した母。チェロをやめた娘と、不在がちな父の音楽室に残された母のチェロ。突然やってきた新しい母。なんとも切ないな、と思ったりもする。結局のところ、音楽から離れたっていいと思ったり、離れないでいてほしいと思ったり。音楽と向き合うってこんなことだよなぁ…なんてことも思いつつ。原田マハさん、こういう本も書くんだ!という新しい発見をしました。 . . . 本文を読む
喫茶店の店員目線でのお客のマナーのなさ、店員への接し方に炎を吹いてる感じ?そりゃないよね…店員だってヒトです、ごもっとも。いやなら来なければいい。うん、選択の自由は双方にあるよね。その店の雰囲気が好きで私にしては行きつけと言えなくもない喫茶店が、先日とうとう「撮影禁止」を打ち出した。ものすごく穏やかな、扉を開けて一歩入ったら喧騒とは別空間!みたいなマスターが「禁止 . . . 本文を読む
大手広告代理店を早期退職し、月10万円で貯金を切り崩しながら生きる。業界で働き、豪華な生活をするのも共用シャワールームつきのアパートで10万円で暮らすのもどちらも極端だなぁ、と思う。自分に近いのは10万円生活の方だけれどもそして定年が近づく身としては生活は小さくしていこう、の過渡期ではあるけれども10万円の暮らしはなかなか難しいでしょ…と思うのも事実。心配して同居をもちかけてくれる義姉の気持ちもわ . . . 本文を読む