★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

地獄絵の効能

2021-11-18 23:35:28 | 文学


見るも憂し如何にかすべき我が心 かかる報いの罪やありける

地獄絵をみての歌である。やはりこういう絵というのは必要で、そんなものがなければ罪の存在すらあやふやなのが我々である。我々は、生きているだけでよいのだと思うときにはかなりの確率で地獄を覗き込んでいることがおおく、それなしに生きているだけでもいいと思ってもいいとは、わたくしは思わない。われわれはどちらかというと、だらけているのである。もっとしっかりすべきなのだ。