
1935年の作品。観てみた。音楽がLouis Silversだった。エイプリル・シャワーの……。ドストエフスキー原作、ユダヤ人監督、スタッフアメリカ人のアメリカ映画なわけである。この前、「おれは中学の時罪と罰を読んで、ほんとロシア人というのは得体の知れない奴らと感じた」と言ってしまったが、むろん、芸術の國ロシアに対するわたくしの長年の尊敬は時々ヘンなことを口走らせるのである。考えてみると、マーク・トゥエインやフォークナーと比べてみた場合、トルストイとドストエフスキーの主人公たちが特に凶悪とは言えない。近代文学者の一部は比較的昔から言っていたが、ソ連とアメリカは似ているのである。テンから狂ってる我々が言うのも何であるが、これからは米露が仲良くなることを考え……