鑿壁偸光 漢字検定一級抔

since 2006.6.11(漢検1級受験日) by 白魚一寸

訓読み学習法

2006年12月21日 | 私の経験と学習の軌跡

(20.6.27 二つの記事に分けていましたが、 3項以下を統合して目次を付け、範疇も移動しました。)

目次
0,18-2で間違った訓読み
1, 音読み熟語でも、訓読みを考える

2, 音訓索引で、同訓異字を見る
3,「四字熟語」の1級漢字の訓を書き込む
4, 音読み熟語と、訓読みをセットで憶える
5, 訓読みの数を押さえる
6, 複数の訓読みがある場合は、送り仮名に留意する


0,18-2で間違った訓読み

 訓の書き取りが不得手なことは以前書きました。18-2を解いてみて、訓の読みも駄目でした。

18-2の読みは、熟字訓を除くと、49問(点)。音読みと訓読みの正答率は、

音読み 28点/32点(87%)
訓読み 10点/17点(58%)

でした。訓読みを間違ったのを列挙しますと、

(一)読み
22 ×うなぎ ○(ぬた)
24. ×しらき ○(あらたま)
30.愨(む) ×あわれ ○(つつし)

(七)熟語音読み・一字訓読み
4.鐫(る) ×えぐ ○(ほ OR え)
6燮(げる) ×す ○(やわら)
10.仄(く) ×ほのめ ○(かたむ )

(十)文章題
1.遉(に) ×まこと ○(さすが)

訓=漢字の意味ですから、訓読みができないということは、漢字の意味が判っていないということです。しかし、1級までの漢字約5630字全ての意味を憶えるということは可成り困難なことです。

音読みの場合は、音符から普通に読めるものもありますから、訓よりは憶える量が少ないと思っています。また、音符別帳面を作って、何度も参照したから、何とかなっているのだと思います。

記憶の定着は、①余程印象づけるか、②反復継続 の二つの方法しかないと何処かで聞いた記憶があります。そうであれば、訓読みも反復継続するしかありません。 反復継続のために、最近、次の方法を実践しています。

1, 音読み熟語でも、訓読みを考える

「辞典」で、1級漢字が下付の見出し語を探しています。例えば、[投擲](トウテキ)という見出し語があり、これが、親字[]の欄に載っているかを確認します。親字欄を探すには、音訓索引を使います。テキで探せばいいのですが、敢えて、訓読みを考えます。擲の訓読みは何だっけ? 「なげる」かなと思って、音訓索引の「なげる」の項を見ても、投しか載っていません。仕方がないので、音のテキで、親字欄を見ると、

擲(なげう)つ、擲(なぐ)る

という訓読み見出し語が載っています。

2, 音訓索引で、同訓異字を見る

「なぐる」には、擲の他、

殴挌撲

が載っていますので、これを見ます。挌るなんてあったっけと思って、親字[挌]の欄を見ると、なぐるは訓にはありますが、見出し語はありません。こういうのは当面憶えないことにしているので、なぐるを括弧で括り、音訓索引の「なぐる」の項の挌の上に、△をして当面憶えないことにします。殴る、撲るは読めそうですので、なぐるの訓は当面これで何とかなりそうです。

19.12.8追加 19-2で、「三点セット」以外から13点分出題されました。 見出し語のある訓を憶えたら、見出し語のない訓についても学習しようと思います。取り敢えず、 △を付けたものも一瞥しようかなと思います。

音訓索引の訓について、複数の漢字があるものは、例えば「なぐる」を楕円で囲み、漢字一つしかないonlyな訓読みは、□で囲んでいます。

でも、例えば、音訓索引の「あきらか」の欄には、23個も漢字が並んでおり、これを一つ一つチェックすると可成り疲れますから、一瞥するだけです。

3,「四字熟語」の1級漢字の訓を書き込む

四字熟語は、音読みのオンパレードです。鴉雀無声のように、1級漢字について、鴉=(からす)と訓読みが書いてあるものもあります。

しかし、哀毀骨立のように訓読みが書いてないものは、「辞典」の見出し語のある訓読みを書き込んでいます。毀=(こぼ)つ、(そし)るです。これは準1級のときからやっており、以前は、「必携」の訓を全部書き込んでいました。ただ、これでは訓が多すぎるので、「辞典」の見出し語にない訓は無視する方針を立ててからは、括弧に括っています。

尚、この四字熟語では、毀はやせるという意味ですが、「辞典」の意味欄にも載っていません。「必携」の訓には載っていますが、ここまでは憶えられません。

4, 音読み熟語と、訓読みをセットで憶える

熟語音読み、一字訓読みの問題は、音訓をセットで憶えるのに好都合です。熟語の語義に相応しい訓読みが問われていますので、熟語の意味を押さえれば、訓読みも解る筈なのですが、熟語の意味をきちんと理解することはなかなか大変です。

18-2の、仄日(そくじつ) 仄(かたむ)くについて言えば、仄日=かたむく日(太陽)=夕日、斜陽という意味をきちんと押さえておけば、訓読みも読めたと思うのですが、きちんと理解していませんでした。

熟語音読み、一字訓読みの問題に出る訓は、動詞、形容詞等ですが、名詞などについても同様に音読み見出し熟語とセットで憶えておきたいと思います。また、音読み熟語の語義と関連がない訓でもセットで憶えておけばいいでしょう。あおむし様が抜き書きを励行されているように、饅頭・饅(ぬた)はセットにした方が憶えやすいでしょう。

5, 訓読みの数を押さえる

については、ほの(か)、ほの(めく)、ほの(めかす)しか憶えておらず、かたむ(く)は全く憶えていませんでした。仄には、全部で4つ訓読みがあることを押させておこうと思います。

1級漢字で、「辞典」の見出し語にある訓が最も多いのは、でしょうか。(たわ)める、()める、(しな)う、(しわ)る、(いた)める、(しおりで、全部で6つもあります。

6, 複数の訓読みがある場合は、送り仮名に留意する

送り仮名は、準1級や1級では、出題されないので、等閑にしていました。仄(ほの)めく、仄(かたむ)くのように、送り仮名で訓読みが区別できるものがあることを、18-2を解いて気づきました。帳面に訓読みを書くときも、送り仮名の部分は括弧で括ろうと思います。

尤も、常用漢字の認(みと・したた)めるの如く、送り仮名が同じで、訓読みが違うのもあります。

ごちゃごちゃ書きましたが、やはり問題を解くことが一番でしょうね。



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