(21.11.29 若干訂正)
20-3と同じく、先ず、 「狭義の三点セット」からの出題数を調べました。
1,「辞典」
1-1 1級国字 10点 ((三)全部)
1-2 索引にある熟字訓の読み 10点((六)全部)
1-3 その他の1級漢字を含む見出し語(1級配当四字熟語も含む) 134点
1-4 小計 152点 (76%) cf.20-3 141点
2,「辞典」の見出し語にはないが、他の1級漢字の見出し語から推知可能な読み 7点(累計159点) cf.20-3 149点
←の右側が、1級漢字を含む「辞典」の見出し語です。
(一)
16 一甕(いちおう)←甕天(おうてん)6-3Y
17騁望(ていぼう)←馳騁(ちてい)10-3Y=征16頁 16-1Y
23秣場(まぐさば)9-2Y=征146頁←秣(まぐさ)
24粗栲(あらたえ)←栲(たえ)、白栲(しろたえ)
栲は、本試験初出だと思います。尚、栲については、熟字訓の読みですが、「本試験型」5-6に、和栲(にきたえ)が載っていました。
(十)
ウ闔国(こうこく)15-3Y 19-1Y←開闔(かいこう)19-3K
キ肥瘠(ひせき)←瘠地(せきち)
この二つは、小野梓「共存同衆条例」より
ク賦稟(ふひん)←稟賦(ひんぷ)
松陰「投夷書」より
稟の音読みは、ヒン・リンの二つありますが、リンと読む「辞典」の見出し語【稟議】・【稟申】・【稟請】は、いずれも、ヒンとも読むとあります。従って、稟はヒンだけ憶えておけば読み問題については略正解に達する筈です。
3,「四字熟語」の1級見出し語 12点(累計171点) cf20-3 164点
(五)の四字熟語、今回は1級が9問でした。その内、「辞典」の見出し語にあるのは、5問、意味は2問で計14点。残りの4問(8点分)は、「四字熟語」の見出し語から。意味も2問(4点分)あります。
ざいじ(在邇)求遠11-2K=征98頁
草満れいご(囹圄)18-2K
桑田そうかい(滄海)16-2K
筆力こうてい(扛鼎)16-3K
四字熟語は、最近の過去問から出題される傾向があります。「征服」の四字熟語問題には、一部問題の入れ替えはありますが、10-1~15-2までの過去問しか載っていないので、それ以降の過去問は入手した方がいいのでしょう。ただ、過去問集は高いので、国会図書館の複写サービスを利用するのがいいと思います。
4,上記1~3以外の過去問からの出題 15点(累計 186点) cf20-3 176点
4-1 見出し語にはなく、1級漢字を含む過去問 6点
(一)
2欸乃(あいだいorあいない)14-1Y =征29頁
9懐孕(かいよう)18-3Y
17哂笑(しんしょう)9-1Y=征11頁
(四)4 高くけわしいさま しょうしゅん(峭峻)15-2K
(七)10憔(やつ)れる19-2Y
4-2 1級見出し語はあるが、植物名の書き取り 2点
(九)立てば しゃくやく(芍薬)18-3K 13-2K座れば牡丹
4-3 1級見出し語はあるが、別読みの書き取り 2点
(九)8とそう(斗筲)の人、何ぞ算えるに足らんや19-1K
【斗筲之(の)人】は、「辞典」にも「四字熟語」にも見出し語があるのですが、孰れも読みは、「としょうのひと」とあり、「辞典」に「トソウ」とも読むとあります。見出し語の別読みは学習しなくても合格点は取れますが、とそうの書き取りは、既に過去問に出たので、書けた方がいいでしょう。
4-4 見出し語にはなく、1級漢字を含む過去問から推知可能な読み問題 1点
(一)7 連甍(れんぼう)←高甍(こうぼう)13-2Y=征21頁
4-5 見出し語にあり、準1級・常用漢字の過去問 2点
(二)のみ(蚤)の息も天に上がる。
←猫の歯に のみ(蚤)6-3K
のみ(蚤)蝨馬の尿する枕もと(芭蕉)7-2K 15-1K
4-6 見出し語のところに読みがなく、準1級・常用漢字の過去問 2点
(九)1ちちゅ(蜘蛛)が網を張りて鳳凰を待つ 17-1K
【蜘蛛】は、見出し語のところには、熟字訓(くも)の読みしか載っていません。
尚、1級見出し語にある過去問は割愛していますが、1級見出し語にあり、過去問に出たものも多く出題されています。
5, 纏め
狭義の三点セットで186点になります。この三点セットで学習するのがいいでしょう。尚、三点セットの内、過去問については、知人の「過去問情報」等に拠っておりますが、今回も過去問からの出題が多いと思います。