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コンプレッサー修理会社の機械修理日記

~産業用エアーコンプレッサ、ブロワ、真空ポンプなどの機械修理・メンテナンス会社の日常を書いていきます

エアーコンプレッサ用オイル

2009年06月18日 | コンプレッサ



小型~中型くらいのオイル式スクリュコンプレッサ用の専用オイルです。
画像左側が日立のハイスクリュオイル2000、右側はコベルコのエクストラオイ
ルです。画像はありませんが、三井はZ6000オイル、エアマンはPAOなどを
それぞれ専用オイルとして使用しています。

以前は、スクリュコンプレッサ用の一般鉱物油を使用していましたが、10年くら
い前の機種から、各社専用の合成油を使用するようになりました。一般鉱物油と
比較して高性能になっています(一例として交換サイクルが長くなります)。

1Lあたりの単価としては、一般鉱物油と比較して高額になりますが、充填量、
消費量、交換サイクルなどを総合的に判断した場合は、専用オイルのほうが経済性
が高いといえるでしょう。

オイルに関して、お客様からの質問でオイルは他社製と混ぜても大丈夫か?との質
問をお受けする事があります。混油する事によりコンプレッサに不具合が起こる可
能性がありますので避けて下さい。



よろしければ弊社ホームページもご覧ください
(株)新生エンジニアリング http://shinsei-eng.com/

日立 コンプレッサ22kW

2009年05月27日 | コンプレッサ


日立産機システムのオイル式スクリュー圧縮機(空冷) OSP-22S6ANです。
出力は22kW、吐出し空気量3.9m3/minです。

本当ならば包装を取って、きちんとした形でお見せできればよいのですが、さすが
にお客様へ納品する前に包装を破るわけにもいきません。

納品予定のお客様は約20年前の機をご使用頂いていたのですが、故障したのを機
に買い換える事となりました。
現設備機と比較するとこのコンプレッサーは、オーバーホール期間が倍の8年(現
設備機は4年毎)、オイル交換も2年毎(ただし専用合成油を使用します)となって
おり、20年前とは進歩しています。


日立産機システム 給油式スクリュー圧縮機
http://www.hitachi-ies.co.jp/products/cmp/screw_oil/index.htm




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コンプレッサーの日常管理

2009年04月30日 | コンプレッサ
いよいよ連休になりますね(もう既になっているところも多いと思います)。
このお休みを利用して機械の保全作業を行う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、エアーコンプレッサの日常での運転管理についてご説明します。

運転前、運転中に行って頂きたい事は下記の通りです。


・潤滑油の確認
油量が少ないと温度上昇による停止や焼付けを起してしまいますので規定量以下な
らすぐにコンプレッサーを停止して潤滑油を補充して下さい。また取扱説明書など
に記載されている基準により定期的に潤滑油の交換を行って下さい。古くなった(劣
化した)油で運転していると重故障を引き起こす可能性があります。


・ドレンの確認
運転前にオイルタンクや空気タンク内に溜まったドレン水を抜いて下さい。コンプ
レッサーを運転すると必ずドレン水が発生します。この水の影響により潤滑油が劣
化したり、機械内部の腐食が起きます。


・フィルタの確認
ダストフィルタや吸込フィルタの汚れを確認してください。汚れで目詰まりしてい
ると吸込量が少なくなるため圧縮空気量も少なくなりエアー不足という事態にもな
ります。


・温度の確認
周囲温度(室温)、コンプレッサーの運転温度を確認して下さい。周囲温度が高い所
での運転はコンプレッサーの消耗部品寿命、耐用年数の低下を招きます。周囲温度
が適正でもコンプレッサーの運転温度が高い場合にはコンプレッサーに不具合が起
こっている可能性が高いので点検が必要です。


コンプレッサの機種、仕様により詳細は異なりますのでご注意願います



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コンプレッサーの耐用年数

2009年04月27日 | コンプレッサ
エアーコンプレッサーの更新時期(耐用年数)はどれくらいが目安なのか?という
ご質問をお受けする時があります。

ひとつの考え方として以下の目安があります(あくまで私見です)。

コンプレッサのメンテナンスは毎年の定期点検のほかに何年かに1回はオーバー
ホール整備を行います(機種によって異なりますが4~8年毎)。そのオーバー
ホールが2回目を迎える頃には約8~16年経過している事になります。
それくらい経っていると購入当時の最新機種は2~3世代前の機種になっている
事が多いようです(事実、現在の省エネ対応主力機種のインバータ制御機は16年
前には販売されていませんでした)。オーバーホール整備は通常の定期整備より
高額です。それならば技術的に能力的にも進歩した最新機種に更新されるのもよい
かもしれません。
よって10年以上経過したらを更新の目安とされるのはいかがでしょうか。

また部品供給もメーカーによって様々ですが早ければ10年位で供給停止になる
場合もありますので目安として考えてください(通常は20年くらい供給されます)。

ただしコンプレッサ耐用年数は、日常の使用環境、日常管理、定期メンテナンスの
有無により大きく変動しますので、日常運転での注意確認が大切になると思います。

オイルフリーコンプレッサとは

2009年04月03日 | コンプレッサ
エアーコンプレッサの圧縮方法による分類は前2回の記事で紹介いたしました。

今回は潤滑方法による分類についてです。
これまでの記事にも何度か無潤滑式やオイルフリーという言葉が出てきたと思い
ますが、これが潤滑方法による分類のうちの1つです。

エアーコンプレッサーは油潤滑式(油冷式、オイル式、給油式などともいいます)
と無潤滑式(オイルフリー、無給油式などともいいます)の2種類に分類されます。

[油潤滑式(オイル式)]
空気を圧縮する際に本体内に潤滑油を注入しながら圧縮する方法です。そのため、
圧縮された空気中には若干の潤滑油が混入しています。

[無潤滑式(オイルフリー)]
圧縮機本体内に潤滑油を注入しないで圧縮する方式です。当然、圧縮空気中には
潤滑油は混入していません。

エアーはできるだけクリーンな方が望ましいのですから、無潤滑式のほうが良いの
ですが、イニシャルコスト、メンテナンスコストが潤滑式と比較して高額になる事など
から、特に潤滑油の混入が問題にならない場合には潤滑式を使用している方が
多いようです(しかし総合的に考えて無潤滑式のメリットが多い場合もありますので、
専門家にご相談される事をお勧めいたします)。しかし近年の環境意識の高まりで
無潤滑式の出荷台数が年々増えているようです。

余談になるかもしれませんが、オイルフリー式といってもあくまで圧縮空気中に
オイルが含まれないだけであり、機械のギヤ部分などにはオイルが使用されている
場合がありますのでご注意下さい。



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レシプロ式コンプレッサとは

2009年04月01日 | コンプレッサ
車で走っていると桜が咲いているのをよく見かけます。今のところ5~6分咲きと
いったところでしょうか。今週末には、満開になりそうですね。皆様にはお花見の
予定なんてありますでしょうか?

さて、今回はレシプロ式のコンプレッサについてです。
エアーコンプレッサといえばこちらのタイプの方がスクリュコンプレッサよりも
身近かもしれませんね。出力15kW以下の比較的小型のコンプレッサで多く使
われていると思います(もっと出力の大きいレシプロコンプレッサもあります)。

空気の圧縮方法は、シリンダ内をピストンが往復し空気を圧縮します。
自動車のエンジンなんかと同じ構造です。ピストンの上下運動により、吸込→
圧縮→吐出→という動作を繰り返します。そのため圧縮空気に脈動が出てしまい
ますので、吐出配管側には空気タンクを設置したほうがよいでしょう。
もっとも通常の小型レシプロコンプレッサでは既にタンクが付属したタイプが
製品として殆どですので、この問題はあまり考えないでもよいかもしれません。
運転中は、スクリュコンプレッサと比較して音、振動は大きくなりますので、
設置場所は配慮する必要があります。
またオイル式では圧縮空気中に含まれるオイル含有量が多くなりますので、清浄な
エアーが必要となるワークには不向きです。長時間の連続運転にも不向きです。

スクリュコンプレッサと比較して運転、エアーの質など劣る点が多いですが、比較
的安価のため、上記問題がクリアできる状況、環境であれば、ご購入の際に検討さ
れるのも良いと思います。



今日から新年度です。気持ちも新たにがんばりたいと思います。
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スクリュコンプレッサとは

2009年03月30日 | コンプレッサ
約2ヶ月程前(かなり前ですね)、このブログのほぼ最初の記事で
エアーコンプレッサの種類について大別した記事を載せました。
今回の記事は、もう少し各コンプレッサの種類について詳しくご説明をしたいと
思います。

そこで「スクリュ式コンプレッサ」です。工場に設置されている中型(圧縮機出力
15~75kW)のコンプレッサの中で最も普及しているタイプです。ご存知の方
も多いと思います。

スクリュ式とは、空気を圧縮する方法で、圧縮機本体の構造を指しています。
2本のスクリュー(ネジ)形のローターが回転して空気を段々と圧縮していく構造
です。2本のローターの溝の隙間の変化により圧縮されます。
空気圧縮が、高速、連続的に行われるので、脈動の少ない圧縮空気を得ることが
できます。運転もレシプロ式と比較して低音、低振動です。

ちなみにスクリュローターは下画像のような形です。
オス、メスの2本があります。この画像はコベルコのオイル式スクリュコンプレッ
サです。




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日立ベビコン 2.2kW

2009年03月09日 | コンプレッサ
エアーコンプレッサの新設です。
設置されるコンプレッサは、
日立産機システム製のパッケージオイルフリーベビコン POD-2.2MA6
です。レシプロ、無給油式です。



設置予定先の以前のコンプレッサは、圧力発停式(圧力に応じて圧縮機を運転、
停止する方式)だったのですが、本機はエアーの使用状況によりコンプレッサ
自身のマイコンで最適な運転方式(圧力発停,アンローダ)を選択します。

また、以前はお客様にてコンプレッサの起動圧力、停止圧力の設定が簡単には
できなかったのですが、本機は操作パネルのスイッチ操作で設定変更が可能な
ため、設定圧力を最適な値にする事により、省エネ効果が期待できます。

*ベビコンは日立の登録商標です



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エアーコンプレッサの更新

2009年02月11日 | コンプレッサ
先日、エアーコンプレッサの更新予定のため現地の下見をしてきました。

あるお客様でエアーコンプレッサを御購入より約20年ご使用いただいている
のですが、メーカーからの部品供給も停止との事で更新を御検討頂く事になりま
した。

長きにわたり大切にご使用いただいたので更新するのは非常に寂しい気持ちも
あるのですが、部品供給がされない以上仕方がありません。
その反面よいこともあります。現行品は既設品よりも性能アップ、機能アップして
おりますので、現在よりも省エネルギーになる事と思います。

既設品と現行品は、外形寸法、エアー吐出し配管の位置、電源の位置などが異な
りますので、現地での下見を充分に行い施工時にお客様にご迷惑がかからないよ
う、間違いがないようにしなければなりません。



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エアーコンプレッサの種類

2009年01月28日 | コンプレッサ
前回に続いて次はエアーコンプレッサの種類についてです。

その分類方法にもいろいろあります。
まずその分類方法は

・空気を圧縮する方法で分類(レシプロ式、スクリュー式、スクロール式など)
・機械の潤滑方法による分類(給油式、無給油式)
・機械及び圧縮空気の冷却方法による分類(空冷式、水冷式)
・圧縮空気の圧力の高さでの分類(低圧、中圧、高圧)

などがあります。
これらを組み合わせて様々な用途に合ったエアーコンプレッサがあるのです。

例えば
レシプロ式・給油式・水冷・高圧機とか
スクリュ式・無給油式・空冷・中圧機とか

バリエーションは多岐にわたります。

ご購入をご検討されている場合には、このバリエーションの中から最適な
コンプレッサを選定することが大切です。

ご参考

[コンプレッサメーカー]

・コベルコ・コンプレッサ(株)
http://www.kobelco-comp.co.jp/

・(株)日立産機システム
http://www.hitachi-ies.co.jp/products/cmp/index.htm



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