正太 「うん。それと、これも後で詳しく話すけど、地獄という世界も、昔から言われているように、光の差さない暗い世界なんだけど、なぜ地獄がそういう状態になっているかというと、今言った悪想念というのが霧のように立ちのぼっていて、上空に雨雲のようなものができているんだね。悪想念でできた雨雲のようなものが、上空をほとんど覆いつくしていて、霊太陽の光を遮っているので、一面真っ暗になっているわけなんだ」
勇二 「そうなのか。地獄は暗黒の世界っていうけど、それは人間が自分でつくり出した悪想念で光が差さなくなっているからなのか。それこそ自業自得のようなものだね。というと、地獄は、神様が監獄みたいなものわざわざつくったというよりも、人間が自分たちで作り出した世界ということになるね」
正太 「そうなんだよ。地獄という世界は、人間が仏から与えられた「自由性」というものを、間違った方向に発揮した結果できた世界なんだね。…まあ、このあたりのことは、いずれじっくり話すとして、「心の曇り」に話を戻すと、そうした地獄に堕ちないようにするには、心の曇り、汚れというものを、反省によって、生きている間に取り除いておくことが、大切なんだ」
勇二 「でも、そういう「心についた汚れ」っていうのは、こまめに取っていかないと、とても一生ぶんを一度に落とせるものじゃないよね。家の掃除だって、何十年もやらずにいたら、それを一気にやれといったって、無理だしね」
正太 「そうなんだよ。だから反省というのは一生をまとめてするよりも、できたら毎日毎日するほうがいいんだ。
たとえば、水の中に一滴一滴墨汁のようなものを落としてゆくと、一滴一滴だとたいして曇らないんだけど、だんだんたまっていくと、水が真っ黒になるよね。こうなってしまうと、新しい水を入れたからといってそう簡単にきれいにならなくて、バケツの水ごとひっくり返して、新しい水に替えなきゃいけなくなる。それと同じで、何十年もたいへんな生活をした人の反省というのは、それほど難しいもので、「反省すればきれいになる」といっても、真っ黒なバケツの水を入れ替えるみたいに、よほど頑張らないと心を入れ替えることができないんだ。ところが、一滴一滴の小さな曇りを、そのつどそのつど、取り除いていくのであれば、全体はそんなに曇らなくてすむんだよ」
勇二 「そうだよね。よーし、毎日反省するぞー。一日単位で決算していって、そのつど赤字を消しこんでいけば、最後の本決算でパニクらなくてすむからね。…でも、反省してこなかった今までの人生のぶんというのは、どうすればいいんだろう?」
正太 「うん、これは、生まれてからのことを、年代を区切って一つひとつ反省していくのがいいんだね。生まれてから5歳ぐらいまでのこと、10歳ぐらいまでのこと、15歳ぐらいまで、成人する20歳まで、30歳まで、40歳までというように、ある程度、年代を区切って自己反省していくしかないんだよ。そして過去のことをいちおう清算したら、それからの毎日は、「一日一生」の思いで、自分の心の中に生起したことを反省していくんだ。間違った思いを持ったら、その時点で修正をかけていく。人に対して間違った行為をしたその時点で、申し訳ないという心を持つ。そして翌日からは違った態度を取っていく。そうした「反省の習慣化」ということがとても大事なんだ」
勇二 「いやあ、いいこと聞いたなー。これからは「ご趣味は?」「反省です」なんて答えていきたいぐらいだよ(笑)」
勇二 「そうなのか。地獄は暗黒の世界っていうけど、それは人間が自分でつくり出した悪想念で光が差さなくなっているからなのか。それこそ自業自得のようなものだね。というと、地獄は、神様が監獄みたいなものわざわざつくったというよりも、人間が自分たちで作り出した世界ということになるね」
正太 「そうなんだよ。地獄という世界は、人間が仏から与えられた「自由性」というものを、間違った方向に発揮した結果できた世界なんだね。…まあ、このあたりのことは、いずれじっくり話すとして、「心の曇り」に話を戻すと、そうした地獄に堕ちないようにするには、心の曇り、汚れというものを、反省によって、生きている間に取り除いておくことが、大切なんだ」
勇二 「でも、そういう「心についた汚れ」っていうのは、こまめに取っていかないと、とても一生ぶんを一度に落とせるものじゃないよね。家の掃除だって、何十年もやらずにいたら、それを一気にやれといったって、無理だしね」
正太 「そうなんだよ。だから反省というのは一生をまとめてするよりも、できたら毎日毎日するほうがいいんだ。
たとえば、水の中に一滴一滴墨汁のようなものを落としてゆくと、一滴一滴だとたいして曇らないんだけど、だんだんたまっていくと、水が真っ黒になるよね。こうなってしまうと、新しい水を入れたからといってそう簡単にきれいにならなくて、バケツの水ごとひっくり返して、新しい水に替えなきゃいけなくなる。それと同じで、何十年もたいへんな生活をした人の反省というのは、それほど難しいもので、「反省すればきれいになる」といっても、真っ黒なバケツの水を入れ替えるみたいに、よほど頑張らないと心を入れ替えることができないんだ。ところが、一滴一滴の小さな曇りを、そのつどそのつど、取り除いていくのであれば、全体はそんなに曇らなくてすむんだよ」
勇二 「そうだよね。よーし、毎日反省するぞー。一日単位で決算していって、そのつど赤字を消しこんでいけば、最後の本決算でパニクらなくてすむからね。…でも、反省してこなかった今までの人生のぶんというのは、どうすればいいんだろう?」
正太 「うん、これは、生まれてからのことを、年代を区切って一つひとつ反省していくのがいいんだね。生まれてから5歳ぐらいまでのこと、10歳ぐらいまでのこと、15歳ぐらいまで、成人する20歳まで、30歳まで、40歳までというように、ある程度、年代を区切って自己反省していくしかないんだよ。そして過去のことをいちおう清算したら、それからの毎日は、「一日一生」の思いで、自分の心の中に生起したことを反省していくんだ。間違った思いを持ったら、その時点で修正をかけていく。人に対して間違った行為をしたその時点で、申し訳ないという心を持つ。そして翌日からは違った態度を取っていく。そうした「反省の習慣化」ということがとても大事なんだ」
勇二 「いやあ、いいこと聞いたなー。これからは「ご趣味は?」「反省です」なんて答えていきたいぐらいだよ(笑)」