正太 「それと、びっくりするかもしれないけど、この阿修羅地獄の中には、病院のようなところもあるんだよ」
勇二 「えっ、病院が? 病院で助けてくれるんじゃなくて、いじめられたり、殺されたりしちゃうの?」
正太 「うん。昔ながらの地獄のイメージっていうと、たいてい鬼が出てきて、人を地獄の釜でグツグツ煮たり、鉄棒で叩き潰したり、ということだよね。
もちろん、そういう古色蒼然とした地獄もあるにはあるんだけど、今は地獄の世界もだいぶ様変わりしているんだ。現代では、外科医だとか、看護師、検察官、裁判官、マスコミ関係者の中で「悪人だった人たち」が、鬼の代わりをしているんだよ。
昔なら、鬼が鉄棒で人の頭を潰すところを、今は、地獄の病院で、口の裂けた外科医がマスクの奥でニタッと笑って、「患者」をメスで切り刻んで殺すんだ。そういう悪い医者が地獄にはいるんだよ」
勇二 「えーっ、医療ミスじゃなくてわざとやるのかい。そんなのヤブ医者どころの騒ぎじゃないよね」
正太 「そう。阿修羅地獄の病院に無理矢理運び込まれると、集中治療室のような所に入れられるんだね。すると、医者や看護師が出てくるんだ。
患者がベッドから見上げると、医者はマスクをかけているんだけど、口が耳まで裂けていて、鬼のような顔に見えるんだ。患者は「やめてくれー」と言って暴れるんだけど、ベッドに縛り付けられているから、抵抗もできずに、そのまま解剖されて殺されてしまうんだよ。そして「殺されては生き返り、また殺される」ということをずーっと繰り返すんだ。
地獄にも看護師がいるんだよ。生前、ほんとうは愛の心もなく看護をしていたような人が、医者と一緒になって、患者を拉致・監禁しては殺したりしているんだね」
勇二 「うへーっ。なんだか、ますます病院ぎらいになりそうだな」
正太 「誤解のないように言っておくけど、もちろん、お医者さんや看護師だった人がみんなそんなことをしているわけじゃないんだね(笑)。善い人が多いと思うけど、あくまでも、その中の悪人だった人がやっているということなんだ。
こんなふうに、現代の地獄の特徴は何かというと、「病院が出てくる」ことなんだね。これは、暴力沙汰で重体になった人が、病院に運び込まれるという経験をしていることも少し影響しているんだよ。
阿修羅地獄では、この病院のパターンのように、残忍な殺され方を繰り返し何度も体験することが多いんだ。なぜかというと、その人の心の映像において、恐怖体験だけが展開しているからなんだね。死んであの世に行くと、その人が生前に繰り返し繰り返し心の中に刻んできた世界が展開してくるんだよ。
だから「殺るか殺られるか」「倒すか倒されるか」「相手をやっつけるか、自分がやっつけられるか」という憎しみと恐怖を繰り返し心の中に刻んできた人は、自分が恐れるものを引き寄せて、その映像ばかり見ることになるんだ」
勇二 「ふーむ。「自分は周囲の人たちから害されるんじゃないか」といつも思っている人間は、自分自身が他の人を害する思いを出している場合が多い、って言ってたね。そういう心で生きていると、今言ったような世界に行ってしまうわけか」
正太 「そう。「他の人と競い合う」ということは、決して悪いことではないんだよ。人間は、「切磋琢磨」をしてお互いを磨こう、生かそうとしている時には、その心は天国の心なんだ。ところが、「お互いを磨く」という心を忘れて、「傷つけあう」方向に行った場合は、地獄になるんだね。
破壊的な想念と恐怖心というのは表裏一体のものなんだよ。
人間不信、他人を攻撃する心、他人を蹴落とそうとする心、そうした心の持ち主たちのつくった映像は共通したものになるんだ。恐怖心がつくりだした映像というのは、どれもこれも、身の毛もよだつような光景になるんだよ」
勇二 「ひぇーっ。でも、言われてみれば、恐怖心ていうのは、まさに地獄的な思いだよね。恐怖心や疑心暗鬼の思いで凝り固まっていながら天国の住人になる、っていうのは、どう考えたってムリだろうしね」
正太 「だから、阿修羅地獄に堕ちた人というのは、「怒りに燃えて人を傷つけることの空しさ」と同時に、「恐怖心を持っている限り人間は幸福になれない」ということも学ばされているんだね。恐怖心というのも、ある意味では、「他人はみんな自分を害そうと思っている」と考える利己主義者の心なんだよ。
恐怖心の大部分は、ほんとうはありもしないものに怯えているだけなんだね。
自分が他人から害されるんじゃないかと思って、その害を予想して、身構えているんだ。そして身構えているだけじゃ物足りなくなってきて、とりあえず相手を批判してみる。悪口を言ってみる。そうした態度が、また相手の悪を引き出してくることになるんだよ。
でも、天国の世界を見ても、あるいはもっと上の天使や菩薩が住むような高級霊界を見てもわかるように、仏の子である人間の実相の世界というのは、互いに愛し合う大調和の世界なんだね。これが人間のほんとうの姿なんだよ」
勇二 「そうかあ。素直な心で生きりゃあいいのに、そんな出さんでもいいような思いをわざわざ出して地獄に堕ちてるわけだから、世話ないとも言えるよね。
まあ、上司の前でいつもビビりまくっている僕が言うのもなんだけど(笑)」
勇二 「えっ、病院が? 病院で助けてくれるんじゃなくて、いじめられたり、殺されたりしちゃうの?」
正太 「うん。昔ながらの地獄のイメージっていうと、たいてい鬼が出てきて、人を地獄の釜でグツグツ煮たり、鉄棒で叩き潰したり、ということだよね。
もちろん、そういう古色蒼然とした地獄もあるにはあるんだけど、今は地獄の世界もだいぶ様変わりしているんだ。現代では、外科医だとか、看護師、検察官、裁判官、マスコミ関係者の中で「悪人だった人たち」が、鬼の代わりをしているんだよ。
昔なら、鬼が鉄棒で人の頭を潰すところを、今は、地獄の病院で、口の裂けた外科医がマスクの奥でニタッと笑って、「患者」をメスで切り刻んで殺すんだ。そういう悪い医者が地獄にはいるんだよ」
勇二 「えーっ、医療ミスじゃなくてわざとやるのかい。そんなのヤブ医者どころの騒ぎじゃないよね」
正太 「そう。阿修羅地獄の病院に無理矢理運び込まれると、集中治療室のような所に入れられるんだね。すると、医者や看護師が出てくるんだ。
患者がベッドから見上げると、医者はマスクをかけているんだけど、口が耳まで裂けていて、鬼のような顔に見えるんだ。患者は「やめてくれー」と言って暴れるんだけど、ベッドに縛り付けられているから、抵抗もできずに、そのまま解剖されて殺されてしまうんだよ。そして「殺されては生き返り、また殺される」ということをずーっと繰り返すんだ。
地獄にも看護師がいるんだよ。生前、ほんとうは愛の心もなく看護をしていたような人が、医者と一緒になって、患者を拉致・監禁しては殺したりしているんだね」
勇二 「うへーっ。なんだか、ますます病院ぎらいになりそうだな」
正太 「誤解のないように言っておくけど、もちろん、お医者さんや看護師だった人がみんなそんなことをしているわけじゃないんだね(笑)。善い人が多いと思うけど、あくまでも、その中の悪人だった人がやっているということなんだ。
こんなふうに、現代の地獄の特徴は何かというと、「病院が出てくる」ことなんだね。これは、暴力沙汰で重体になった人が、病院に運び込まれるという経験をしていることも少し影響しているんだよ。
阿修羅地獄では、この病院のパターンのように、残忍な殺され方を繰り返し何度も体験することが多いんだ。なぜかというと、その人の心の映像において、恐怖体験だけが展開しているからなんだね。死んであの世に行くと、その人が生前に繰り返し繰り返し心の中に刻んできた世界が展開してくるんだよ。
だから「殺るか殺られるか」「倒すか倒されるか」「相手をやっつけるか、自分がやっつけられるか」という憎しみと恐怖を繰り返し心の中に刻んできた人は、自分が恐れるものを引き寄せて、その映像ばかり見ることになるんだ」
勇二 「ふーむ。「自分は周囲の人たちから害されるんじゃないか」といつも思っている人間は、自分自身が他の人を害する思いを出している場合が多い、って言ってたね。そういう心で生きていると、今言ったような世界に行ってしまうわけか」
正太 「そう。「他の人と競い合う」ということは、決して悪いことではないんだよ。人間は、「切磋琢磨」をしてお互いを磨こう、生かそうとしている時には、その心は天国の心なんだ。ところが、「お互いを磨く」という心を忘れて、「傷つけあう」方向に行った場合は、地獄になるんだね。
破壊的な想念と恐怖心というのは表裏一体のものなんだよ。
人間不信、他人を攻撃する心、他人を蹴落とそうとする心、そうした心の持ち主たちのつくった映像は共通したものになるんだ。恐怖心がつくりだした映像というのは、どれもこれも、身の毛もよだつような光景になるんだよ」
勇二 「ひぇーっ。でも、言われてみれば、恐怖心ていうのは、まさに地獄的な思いだよね。恐怖心や疑心暗鬼の思いで凝り固まっていながら天国の住人になる、っていうのは、どう考えたってムリだろうしね」
正太 「だから、阿修羅地獄に堕ちた人というのは、「怒りに燃えて人を傷つけることの空しさ」と同時に、「恐怖心を持っている限り人間は幸福になれない」ということも学ばされているんだね。恐怖心というのも、ある意味では、「他人はみんな自分を害そうと思っている」と考える利己主義者の心なんだよ。
恐怖心の大部分は、ほんとうはありもしないものに怯えているだけなんだね。
自分が他人から害されるんじゃないかと思って、その害を予想して、身構えているんだ。そして身構えているだけじゃ物足りなくなってきて、とりあえず相手を批判してみる。悪口を言ってみる。そうした態度が、また相手の悪を引き出してくることになるんだよ。
でも、天国の世界を見ても、あるいはもっと上の天使や菩薩が住むような高級霊界を見てもわかるように、仏の子である人間の実相の世界というのは、互いに愛し合う大調和の世界なんだね。これが人間のほんとうの姿なんだよ」
勇二 「そうかあ。素直な心で生きりゃあいいのに、そんな出さんでもいいような思いをわざわざ出して地獄に堕ちてるわけだから、世話ないとも言えるよね。
まあ、上司の前でいつもビビりまくっている僕が言うのもなんだけど(笑)」