いま、会いにゆきます

＊ネタバレがありますので、映画を観てない方はご注意下さい。

記憶が曖昧ですが、『パッション』を観に行った時に『いま会い』の
予告編を見た気がします。（公式サイトで確認したけど、思い出せ
ない・・・。それくらい印象は薄かった、ということでしょうか。）
「『セカチュー』の二番煎じの純愛物」だと決め付けて、（実はその
『セカチュー』もまだ見てなかったりするけど）観に行く気はさらさら
ありませんでした。

年が明けて、普段映画で泣くなんてことのない知人が、この映画
を観て号泣したという話を聞いて、そんなにすごい話なら一応見て
おくか、と劇場に足を運んだのが、しとしとと雨の降る2月7日のこと
でした。

もう何年もテレビドラマを見てなくて、
竹内結子の演技を見るのは実はこれが初めて。
中村獅童なんて名前も顔も知らんかった・・・。
ていうか、出演者で顔と名前が一致してたのはYOUだけです。
主題歌がORANGE RANGEの「花」だってのも、劇場で知りました。
（ORANGE RANGE嫌いなんです。「花」は悪い曲じゃないけど。）

いかにもテレビ出身の監督らしい構図が多いのは確かですが、
ロケ地がいいのかスタッフの腕がいいのか、画はきれいです。
『2／26』という映画もきれいでしたが、それに匹敵する感じで、
それだけでも劇場で観たほうがいいと思いました。（ドライブイン
シアターで観た時は、最悪でしたが。）

前半の淡々とした展開が、実は結構気に入ってたりします。
佑司役の武井証くんが、むちゃくちゃかわいいの。
でね、何気ない仕草や、親子の会話にも、ジーンときちゃうの。
たぶんそれは、私も今、子育ての真っ最中だからでしょうけど。
もっと若い時に観てたら、この感覚はわからなかったかも。
平凡な日常も、こうして見るとすごいドラマなのかも知れないな
と、後でしみじみ思いました。
あと、澪役の竹内結子の、挨拶のぎこちなさがいい。（笑）
もし、記憶を失くした者の途惑いを演じてみせたのなら、彼女は
天才です。
巧役の中村獅童は、ちょっと弱々しすぎかな？　原作の巧は、
一人称で書かれてるのもあるけど、もう少ししっかりしてたのに。

そして、ラストの大どんでん返し。見事にやられました。
泣かせにかかった演出だと引いてしまう私も、完全に不意を
突かれました。
ゴールをめがけて駆け抜ける人生、いいですよね。
澪の「佑司をこの世に迎え入れてあげたい」っていうセリフ。
私も、娘のためなら・・・どうかな？
死ぬの怖いもんな、やっぱり。