社会不安障害:SAD、ボランティアとセカンドライフ

SADで会社を休職したが、一年で復帰し、無事定年を務めて、その後の生活とボランティアについて気ままに掲載中

新城カズマ「サマー/タイム/トラベラー」

2011-09-03 15:00:06 | 趣味(読書)

自宅リビングの本棚。すぐ読む本や図書館から借りてきた本を入れてある。ふと見たら、おもしろそうな文庫本が置いてあった。奥様が借りてきたらしい。今週会社の通勤時間で読む事にした。文庫本2冊。すぐ読めるだろうと。ちょうど赤井三尋「2022年の影」をあっという間に読み終えたばかりだし。

読み始めると、かなり変わった作風だ。難しい単語や文章が多い。そしてSFの驚くべく多岐にわたる作品が次次に出てくる。主人公達は、高校生5人。天才や秀才と言うべき仲間たち(悪がき)。タクト(ぼく)と幼馴染の悠有。お嬢様で強気な響子。常に成績トップで響子が好きで尻に敷かれている涼。超不良の噂があり、しかも頭がきれるコージン(荒木仁)。

マラソン大会の時に悠有は偶然未来へ飛んだ。数秒間。彼らは、未来へ飛べる悠有の能力開発プロジェクトをスタートさせる。一方彼らの周辺では、連続で放火が発生していた。そして悠有の所に送られて来た、脅迫状。

悠有が未来へ飛ぶ事をコントロールできるようになった時、彼らはこれを利用して身代金誘拐事件を起こして涼の祖父から裏金をせしめる事を実行する・・・。はたして計画は成功するだろうか?そして連続防火犯とは?脅迫状はだれが出したのか?悠有はどうするのか?

大変、面白い。大変固い所やくどい所も多い。そう言う所を適当に斜め読みすると、あっさり読める。非常に上手く筋が書かれており、最後の方で、一気にあらすじがわかるようになっている。最も最初の方で、悠有がみんなを残して未来へ行ってしまったと結論が書いてあるので、それに至る説明的展開になるのだが。

この作者(著者)も初めてだった。本当にきりがないほどたくさんの作者がいると言う事が実感できる。氏の別の作品にも手を伸ばしてみよう!

サマータイムトラベラー1 書籍名:サマー/タイム/トラベラー1
著 者:新城(しんじょう)カズマ
初 刊:2005年6月15日発行
発行者:早川浩
発行所:株式会社早川書房
価 格:660円+税

あの奇妙な夏、未来に見放されたぼくらの町・辺里(ほとり)で、幼馴染みの悠有(ゆう)は初めて時空を跳んだーーーたった3秒だけ未来へ。〈お山〉のお嬢様学校に幽閉された響子の号令一下、コージンと涼とぼく、そして悠有の高校生5人組は、〈時空間跳躍少女開発プロジェクト〉を開始した。無数の時間SFを分析し、県道での跳躍実験に夢中になったあの夏ーーーけれど、それが悠有と過ごす最後の夏になろうとは、ばくには知るよしもなかった
サマータイムトラベラー2 書籍名:サマー/タイム/トラベラー2
著 者:新城(しんじょう)カズマ
初 刊:2005年7月31日発行
発行者:早川浩
発行所:株式会社早川書房
価 格:660円+税

〈プロジェクト〉を通して、自分の時空間跳躍能力に目覚めていく悠有。いっぽう、辺里の町では不穏な出来事が進行していた。続発する放火事件と、悠有に届けられて謎の脅迫状ーーー「モウ、オマエニ 未来ハ ナイ」。涼、コージン、響子それぞれの想いが交錯するなか、いつしかぼくは微かな不安に囚われていたーーー悠有はなぜ、過去へ飛ばないのだろう?そして花火大会の夜、彼女はぼくの前から姿を消した・・・。全2巻完結
新城(しんじょう)カズマ
年齢不詳。小説家・架空言語設計家。グランドマスターをつとめたメールゲーム「蓬莱学園」を小説化した「蓬莱学園の初恋」で、1991年にデビュー。伝記アクション〈狗狼伝承〉、星間史劇《ジェスターズ・ギャラクシー》などのライトノベル作品で人気を博す。また、2002年発表の異星言語テーマSF『星の、バベル』以降は、本格SFの書き手としても期待を集めている。
以上表紙裏から・・・。
そう言えば、早川書房と言えば、SF。SFと言えば早川書房と言うぐらいだったので、逆を言えば、SFを読みたければ早川文庫を読めば良いと言う事かも知れない。

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