フルート発表会、手が震え、吹き出しにも失敗し、まともには演奏できなかった(その1)。打ちひしがれならが、気を取り直して、ホールで先輩方のフルート演奏を聞いた。聞けば聞くほど、自分のフルートの演奏が嫌になったが、少し狭いホールながら、フルート演奏を生で聴けるのはやはり素晴らしいと感心した。
この発表会は、うしろの生徒さん程、上手い事になっていた。従兄の娘さんもそうだが、素晴らしい演奏だった。
私もこんな演奏をしたい。がさてどのぐらいかかるのだろうか?何年で手がふるえなくなるだろうか?など考えながら、聞いた。
参加者全員が弾き終わり、初めての休憩、そして参加者全員のアンサンブルの前に、先生の演奏があった。先生の演奏は初めて聞いたが、そのパワーと言うか音が凄い。運指が早い。見事なピアノ伴奏と共に、感心してしまった。
そして、アンサンブルの後、無事に発表会が終了した。もちろんアンサンブルではフルートを吹くまねだけをした。親切な大先輩のおばさまが私の隣で譜面を見せてくれたが、殆ど吹く事はできなかった。もちろんテンポも分からなかった。
その後、先生にも挨拶して、他の参加者へも挨拶して、奥様と会場を出ようとしたら、大先輩の参加者のおばさま方が「金婚式は奥様へですか?」と質問されたが、私は「いやまだそこまではいってません。それに演奏も全く駄目でしたし・・・」と挨拶しながら言うと、おばさま方、曰く「かなり音がでていましたよ!会場で響いていましたよ!」と嘘でもうれしくなりそうな言葉を返して下さった。ありがたいと思った。
帰りがけに奥様が話してくれた。「前半と後半の生徒さんでフルートの吹き方が、違う」と。後半の演奏者の方はフルートが、口に常に平行でくっ付いており、離れる事はないらしい。フルートを吹きながら、踊るように頭を振られても常に、口がフルートとくっ付いていたらしい。更には最期の先生の演奏では、フルートを口にくっつけたまま、自分で片手で、譜面をめくられた。なるほど、奥様の指摘は正しいようだ。
更に、唇の中心の吹く穴が一様に非常に小さいらしい。私を含め、前半の方は、唇の穴が平たく横に広がっていたようだ。そして、曲にもよるが、細い唇の穴から、一気に吹きながら、運指だけで、曲を演奏していたと言った。
なるほど、フルートのアンブシュアは難しいが、上手な人ほど、唇の吹く穴が小さいとは知らなかった。余り細い(小さい)と私は唾が出てしまう。余り細いと低音が出ない。全て中音が出てしまう。それ以前に緊張すると小さくならない。もっとも自分ではそれがわからないのが、フルートのつらいところだ。
もうひとつ、面白い事を言っていた。
私の演奏もそうだったらしいが、最初の方からズット、観客の方々は、ハラハラドキドキしながらで、緊張して聞かれていたと言うのだ。お客様つまり、大半は先生の生徒さんの関係者。つまり今日演奏する参加者(生徒)の家族が大半だろう。
先生が以前、話しされた事だが、観客は全てフルートの関係者かその家族なので、フルート初心者の事がわかるらしい。そう内の子も最初はそうだったとか、私も最初はそうだったのよ!と。
しかし、だんだん失敗と言うかミスがなくなると安心するらしい。そう普通の演奏になるのだそうだ。するとどうなるか?奥様曰く、後ろのお客さんは途中から、グーすかと気持ち良さそうに眠っていたそうだ。
これを聞いて、ウーンと思わず、うなってしまった。私の方もパニックになっていたが、観客もパニックになっていたかも知れない。特に奥様には相当な心配をかけさせたのはまちがいない。私がどれだけ練習していたかも知っていたし。
とは言え今回のフルートの発表会はいろんな意味で沢山の経験(勉強)をさせて貰えたのはまちがいない。
しかし、私の本番は実は今回ではない。あくまで年末の40人~60人が集まるクリスマスパーティで、その余興にフルートを吹く事だ。プレッシャーは今回とは比べ物にならない。会場も遥かに広い。観客も遥かに多い。しかも私を知っている人も多い。失敗等は許されない。しかしまだ3.5カ月ある。少し手を考えよう。先生に相談してみよう。
今更ながら、恐ろしい事を始めてしまったと内心は後悔している。
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