しばやんの日々 (旧BLOGariの記事とコメントを中心に)

50歳を過ぎたあたりからわが国の歴史や文化に興味を覚えるようになり、調べたことをブログに書くようになりました。

戦国時代に大量の寺社や仏像を破壊させたのはキリシタン大名か、宣教師か

2011年02月19日 | 大航海時代の西洋と日本

前回まで3回にわたって、豊臣秀吉が「伴天連追放令」をだした背景を日本人奴隷の問題を中心にまとめてみたが、秀吉が問題にしたのは奴隷の問題だけではなかった。

「秀吉はなぜ「伴天連追放令」を出したか~~その1」で紹介した、秀吉がイエズス会の日本準管区長コエリョにつきだした質問のなかには、伴天連が牛や馬を食べることも問題にしていたくだりがあったが、このことは今の時代に生きる我々にはどうでもよい。
それよりも、「キリシタンは、いかなる理由に基づき、神や仏の寺院破壊し、その像を焼き、その他これに類した冒涜を働くのか」という秀吉の問いの方が私には気になった。

秀吉

秀吉の質問に対するコエリョの回答では「彼らは、…神仏は自分たちの救済にも現世の利益にも役立たぬので、自ら決断し、それら神仏の像を時として破壊したり毀滅した。」とキリスト教信者が勝手にやったことだと言っているのだが、キリスト教の信仰を始めたばかりの信者が、子供の頃から信仰してきた寺社を自発的に破壊することがありうるのだろうか。常識的に考えて、誰かが命令しない限り起こり得ない話だと思う。

この問題は日本史の教科書などではキリシタン大名が寺社を破壊したように書かれているのだが、もしそうならば「伴天連追放令」の中になぜ寺社の破壊を伴天連追放理由の中に入れたのであろうか。少なくとも秀吉は、寺社や仏像の破壊は宣教師の教唆によるものと考えていたはずである。



今まで何度も紹介させていただいた、ルイス・フロイスの「日本史」を読むと次の様に書かれている。しばらく引用させていただくことにする。

以下の文章の中で、「殿」とは肥前(長崎)国の切支丹大名である大村純忠で、「司祭」とはイエズス会日本準管区長のコエリョである。大村純忠が伊佐早との戦いに勝利した時にコエリョが純忠を説得する場面である。

「…殿がデウス(神)に感謝の奉仕を示し得るには、殿の所領から、あらゆる偶像礼拝とか崇拝を根絶するに優るものはない。それゆえ殿はその用に努め、領内には一人の異教徒もいなくなるように全力を傾けるべきである。
 …殿は、さっそく家臣団あげての改宗運動を開始すべきである。ただしそれは、その人々が自由意思によって、道理と福音の真理の力を確信し、自分達が救われる道は、絶対にこの教え以外にないのだということを判らせるようにせねばならない、と。

…大村の全領域には、いともおびただしい数の偶像とか、実に多数かつ豪壮な寺院があって、それらすべてを破壊することは容易にできることではなかった。」(「完訳フロイス日本史10」大村純忠・有馬晴信編Ⅱ[中公文庫p.12]) 

「その地の住民たちは説教を聴きに来た。ところで日本人は生まれつきの活発な理性を備えているので、第一階の説教において、天地万物の根元であり創造者、また世の救い主、かつ人間の業に報いを与える御方であるデウスと、彼らの偶像、偶像崇拝、欺瞞、誤謬等の間にどれほどの差異があるかについて述べられたところ、人々は第二の説教まで待ってはいなかった。そしてあたかも司祭が、『寺を焼け、偶像を壊せ』と彼等に言ったかのように、彼らは説教を聞き終えて外に出ると、まっしぐらに、その地の下手にあったある寺院に行った。そしてその寺はさっそく破壊され、何一つ残されず、おのおのは寺院の建物から、自分が必要とした材木を自宅に運んだ。
 仏僧たちはきわめて激昂し、ただちに司祭のもとに二人目の使者を遣り、『神や仏の像を壊すなんて、一体全体、これはどういうことか』と伝えた。司祭は仏僧たちにこう答えた。『私が彼らにそうするように言ったのではない。ところで、説教を聞いた人たちは皆あなたの檀家なのだから、あなた方がその人たちにお訊ねになるべきです』と。…」(同書p.14) 

上の文章で何度も出てくる「偶像」とは仏像のことだが、この文章を読んで宣教師の教唆がなかったと思う人は誰もいないであろう。

フロイスの本を読んでいると、宣教師が寺院を焼くことを信者に指示している場面がある。 つぎにその部分を引用しよう。

「…たまたまあるキリシタンが、ガスパル・コエリョ師のところにやって来て、司祭にこう頼んだ。『今はちょうど四旬節でございます。私は自分がこれまで犯して来た罪の償いをいたしたいと存じますので、そのためには、どういう償いをすることができましょうか。どうか伴天連様おっしゃって下さい』と。司祭は彼に答えて言った。『あなたがデウス様のご意向になかってすることができ、また、あなたの罪の償いとして考えられることの一つは、もしあなたが良い機会だと思えば、路上、通りすがりに、最初の人としてどこかの寺院を焼き始めることです』と。この言葉を、そのキリシタンは聞き捨てにしなかった。そして彼は、いとも簡単で快い償いが天から授かったものだと確信して、自分がそれによって、どんな危険に曝されるかも忘れ、さっそく帰宅の道すがら、ある大きく美しい寺院の傍らを通り過ぎた時に、彼はそれに放火して、またたく間にそれを全焼してしまった。…」(同書p.22-23) 



寺社破壊に関してフロイスの著作には、領主の大村純忠は「そ知らぬふりをして、不快としてはいないことを明らかに示して」いただけで、破壊を領民に命じたとはどこにも書いていない。
このキリシタンの行動がきっかけとなり大村領の神社仏閣が破壊されて、大村領は6万人以上のキリスト教信者が生まれ、87の教会ができたという。

次に肥前国有馬晴信の所領を見てみよう。加津佐の海岸近くにある岩石の小島の洞窟中に建てられていた祠に、領内から追放された僧侶達が大量の仏像を隠していたのをイエズス会の宣教師が発見する。それらの仏像を取り出していくと、大きい仏像だけが残ってしまった、という場面から引用する。

「それらは分断しなければ、そのまま入口から外にだすことが出来なかった。だが我らは、仕事を早めるためにそれらに火を付けた。礼拝所や祭壇も同様にした。それらはすべて木製で、燃やすのにはうってつけの材料であったから、暫時にしてことごとくが焼滅してしまった。
 副管区長の司祭(ガスパル・コエリョ)は、…少年たちを招集させた。少年達は…それらの仏像を背にして運んだ。…教理を教わっている少年たちは、仏像を曳きずって行き、唾を吐きかけ、それにふさわしい仕打ちを加えた。
 折から寒い季節のことで、口之津の我らの司祭館では炊事用の薪が欠乏していた。そこでそれらの仏像はただちに割られて全部薪にされ、かなりの日数、炊事に役だった。」(同書p.208~209) 

と、九州の寺社を破壊し仏像を焼却させたのは、明らかにキリスト教の宣教師である。記録を残したフロイス自身も、寺社を破壊し仏像などを焼却することは正しいことだと思っているからこそ、これだけ詳細に書いているのだ。
彼ら宣教師のために、この時代にどれだけの貴重な我が国の文化財が灰燼に帰したかわからない。



フロイスが記述した場所は特定されており、多くの人がネットで紹介している。場所などが知りたければ例えばつぎのサイトなどに書かれている。上の写真は、大量の仏像が隠されていた穴観音という場所の写真である。
https://himawari-kankou.jp/learn/000546.php

フロイスの記録などを読むと、秀吉の「伴天連追放令」は、このまま放置すると日本人の信仰の対象であった寺社の文化財が破壊されてしまうという観点からも当然の措置であったし、何故キリスト教が日本で広まらなかったかということも当然のように思えてくる。今の日本で、評判の悪い新興宗教ですらしないようなことを、当時のキリシタンは平気で実行していたのだ。

宣教師らにとっては正しい行為をしているつもりなのかもしれないが、一般の日本人にとっては迷惑な話ばかりだし、このような布教のやり方をすれば、日本に限らずどこの国でも異教徒である一般民衆は反発し、衝突が起こって当たり前だと思う。
他の宗教や価値観を許容しない考え方や宗教は、異質なものとの共生ができない未熟さがある。そのような宗教や価値観が今も世界をリードしているから今も争いが絶えないのだと思う。



ドイツの哲学者であるF・Wニーチェは晩年に「アンチキリスト」(邦訳「キリスト教は邪教です!」講談社+α新書)を著し、キリスト教が多様な文化を認めず徹底的に迫害し、戦争を必要とする宗教であるとの本質を見抜いている。わかりやすい訳文で、この本はニーチェの本にしては誰でもすぐに読了できる。

世界全体でキリスト教の信者が現在20億人いて、キリスト教が世界で最も信者数が多い宗教であることは周知の事実だが、これはキリスト教の教義が素晴らしかったから全世界の民衆に支持されて広まったというわけではなく、侵略国家の宗教であったから住民に押し付けて広められたという側面を無視できないのではないか。

西洋が全世界を侵略しその固有の文化を破壊していた時代に、日本はキリスト教の危険性を察知するだけの為政者がいて、侵略の先兵となっていた宣教師を斥けるだけの武力があったから日本固有の文化を守ることが出来たのだ。多くの国ではそうはいかなかったから世界中にキリスト教徒が多くなったというだけのことだと思う。 
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BLOGariコメント

2011年02月20日(日) 16:02 by けんちゃん  コメント削除
宣教師にすれば「未開の地」日本のはずが、国民は知的水準が高く、当時の西欧に負けない軍事力まで持っていた。驚いたことでしょう。

 むき出しの侵略の意図を秀吉は見抜き、キリスト教宣教師を処刑し、永久追放したのであると思います。良くやったと思います。

>他の宗教や価値観を許容しない考え方や宗教は、異質なものとの共生ができない未熟さがある。そのような宗教や価値観が今も世界をリードしているから今も争いが絶えないのだと思う。

 まさに今中東ーアラブ世界で起きていることそのものです。西欧諸国は「民主国家」の顔をしていますが、やっていることは「ダブル・スタンダード」そのもの。

 抑圧された市民側がイスラム原理主義に共感しているので、余計にこじれてしまいます。

 近世の問題が、今の現代史を読み解く鍵にもなっているんですね。


2011年02月20日(日) 19:06 by しばやん
秀吉は「伴天連追放令」を出しましたが、南蛮貿易を統制する意思はなく、宣教師の完全追放までは至りませんでした。
サンフェリペ号事件や26人の宣教師の処刑はその大分あとの話です。

エジプトの問題もそうですが、日本でもアメリカが永年にわたり市場開放や様々な規制緩和を強要してきたことについても同様な話だと思います。
西洋諸国に対しては、我が国はもっと主張すべき事をすぐにしっかり言っておくべきで、何も言わないで問題を先送りすると、どんどん既成事実化して二進も三進もいかなくなります。

 

2011年02月21日(月) 20:00 by けんちゃん  コメント削除
>キリスト教が多様な文化を認めず徹底的に迫害し、戦争を必要とする宗教であるとの本質を見抜いている。わかりやすい訳文で、この本はニーチェの本にしては誰でもすぐに読了できる。

最近のアメリカやイギリスの振る舞いを観察すると、まさにそのとうりです。

 アメリカ大統領3年目の年には不況はないといわれています。それはなぜか?

 アメリカは戦争をするからだ。と言われています。

 しかしイラクやアフガニスタンで足元をすくわれている内に、親米国のエジプトでムバラク独裁政権が倒れました。アメリカには大きな誤算だったことでしょう。

 更にバーレーンまで倒れると、湾岸の海軍基地を失うことになり大事になります。

 いつまでアメリカは「民主主義国家」のふりができるのか。
我慢比べですね。イランと。

 日本の場合は、欧州が1000年間宗教戦争して、ようやく「政教分離」したことを織田ー豊臣ー徳川の50年間でやってしまいました。それもとても上手に。

 一番の功績は侵略主義的な当時のキリスト教を日本で布教させなかったことでした。これはとても大きな歴史的なことです。

 まさに日本の独自性はここにあると思います。

 21世紀も宗教戦争時代ですが、多様性のある日本とインドが主導していかないと世界は平和になれないと思いました。

 


2011年02月21日(月) 23:28 by しばやん
2/14の新聞にこんな記事が出ていました。

「民主党の小沢一郎元代表は14日、都内で開かれた自らが主宰する『小沢一郎政治塾』で講演し、今後の国際社会に関し 『キリスト教は一神教だ。欧州文明は地球規模の人類のテーマを解決するには向いておらず、限界に来ている』と指摘した。
 一方で「日本人は他の宗教に非常に寛容だ。 悪く言えばいい加減で融通無碍だが、うまく伸ばしていけば21世紀社会のモデルケースになる」と述べた。」(産経)
となかなか本質をついたことを言っています。

私も、一神教の宗教を奉ずる国が世界のリーダーでは、世界は争ってばかりで、決してまとまらないように思います。
かといって今の日本から世界をリードするような政治家が出てくるとも思えず、ただ将来に期待しているだけです。

すくなくともこれ以上、一神教同士の紛争に付き合わされて、我が国の富を搾り取られることは勘弁願いたいものです。

 


2011年02月22日(火) 08:22 by けんちゃん  コメント削除
 しばやんさんの推薦図書である「閉ざされた言語空間」(江藤淳・著)を読みました。

 江藤淳については、右翼のファシストという印象がありましたが、それだけではなく、彼は真剣に9ヶ月間米国のメリーランドの資料館に通い、文献を調べていました。

 米国占領軍が、検閲を執拗にやり、その事実を巧みに粉飾するだけでなく、「日本人の報道陣、文化人にまで根づかせ」、自主規制するようにしたことです。

 特に歴史教育や日本文化において、戦後の日本人が気づかぬまま、右翼や左翼の行動をしていても、すべて「アメリカの意向」が刷り込まれているようでした。

 そのおぞましい「洗脳」のやりかたには唖然としました。

 一神教の思想で世界を指導することは、対立と戦争を生み出すだけです。

 アメリカでも欧州でもロシアでも中国(共産党1神教国家)でも駄目です。

 日本とインドにその資格はあります。

 吉田松陰などの思想を検証しながら、アメリカの毒素を解毒したいと思うようになりました。

 そのきっかけをこしらえていただいた、しばやんさんには感謝しています。ありがとうございました。

 今後も検証作業はやりたいと思います。

 


2011年02月22日(火) 22:03 by しばやん
日本人の多くは、広島長崎の原爆投下について、「第二次世界大戦を早く終わらせるためにやむを得なかった」と教育されて、いまだにそう思い込んでいます。これなどは洗脳の典型ですね。

大手メディアではアメリカや戦勝国を批判することはいまだに控えられて、日本を貶めることばかりに熱心です。
その問題に斬りこむ論客はいつも「右翼」のレッテルを貼られて、その影響力を殺がれてしまいます。

日本の政治家やマスコミはアメリカの意向を無視しては活動が出来ないような状態を早く脱却しないといけないのですが、まずは日本人自身が洗脳されていることに気付くことが必要ですね。

 


2011年02月23日(水) 08:36 by けんちゃん  コメント削除
わたしはしがない零細企業の親父です。社会的な影響力はなく、毎日大きな企業に翻弄され、へこへこ生きています。

 超高齢の両親と同居していることもあり、行動の自由もありません。

 でも幕末期に吉田松陰は、牢獄にいても世界を動かす思想を確立し、現実に動かしました。あの世界観、あの自信はどこから来るのでしょうか?

 戦後日本が堕落したのは、米国占領軍の「仕掛け」と「毒」であったのです。わたしもようやくわかりました。

 解毒作業はとても辛いことです。「依存症」からの脱却は苦しみがともなうからです。

 でも庶民レベルでそれをしないと日本は変りません。

 わたしの40年来のテーマである「連合赤軍と新自由主義の総括」もめどがたちました。

 それはしばやんさんの教唆におかげです。

 


2011年02月23日(水) 21:48 by しばやん
「洗脳」というものは、洗脳されている者が自分が洗脳されているという意識がないというやっかいなものであるために、日本人の洗脳を解くことは容易ではありません。

次のURLは是非読んで頂きたいのですが、アーネスト・ヒルガードという世界的に著名な洗脳の専門家が2001年に亡くなった時のスタンフォード大学の追悼文の中に、「戦後日本の教育の非軍事化のため」にGHQの要請で来日した、という文章があるそうです。
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/d/20080415

ヒルガードによる日本人の洗脳は、今も有効に機能しているとスタンフォード大学が評価しているから追悼文の中に書かれているわけですが、日本人はその言葉の意味をもっと考えないといけません。

 


2011年02月24日(木) 07:18 by けんちゃん  コメント削除
 「洗脳」を解く作業はとても辛いことですね。
 薬物中毒やアルコール依存症の禁断症状はとても辛いと聞いています。まさにそれです。

 苫米地さんの文章も読みました。なるほど同感します。

 最近私は塩野七生さんの「絵でみる十字軍物語」を読みました。1神教同士出なければ、決してありあない戦争であったと塩野さんは書かれていました。

http://dokodemo.cocolog-nifty.com/blog/2011/02/post-7a83.html

 今中東で起きている「革命」は、アメリカ支配、かつては英国支配からの脱却であり、アメリカの追放までいくのではないかと思います。

 十字軍の歴史をなぞってみても、最終的には十字軍の敗退で戦争は終わるからです。

 中東地域で欧州人が勝利したのは、アレキサンダー以外はない・ということをアメリカもかみしめるべきだ。と塩野七生さんは言っています。

 結局十字軍で敗退した欧州のキリスト教徒は、海を利用し、南北大陸やアフリカ、アジアへ侵略してきました。戦国時代に日本まで到達してきたのです。

 昔の日本史の大事な箇所も曇りない目で見るためには、GHQの洗脳を説かないと見えないと思いました。

 今その作業に熱中しています。

 


2011年02月24日(木) 19:51 by しばやん
けんちゃんさんの反応は凄く早いですね。驚きました。

私の場合それ程勉強したわけではないので、「洗脳」度合いが低かったから、取り組みやすかったのかもしれません。

日本歴史教科書で一番歪められているのは明治以降の歴史だと思いますが、日本人を洗脳しようとするアメリカ人の立場に立ったとして、日本人が二度とアメリカと戦わせないためにどういう歴史叙述が望ましく、どのような叙述が望ましくないと考えるかという視点で歴史を見直すと、占領軍が日本人に知らしめた歴史叙述の歪みが見えてきます。

右寄りの人にとっても左寄りの人にとっても、明らかなる歴史的事実を突きつけられれば誰しも否定はできません。「右翼」というレッテルを貼られた論客が、どのような歴史的事実をどう評価しているかを知ることが、私の場合は非常に勉強になりました。

 


2011年02月25日(金) 10:57 by けんちゃん  コメント削除
 読んでいて江藤淳や小林よしのりなどは「右翼」であるとは思いません。それなりの見識がある「愛国者」ではないかと思っています。

 ただその論点に賛同するかどうかはまた別のもんだいです。

 ようやく素案ができました。

連合赤軍と新自由主義の総括 素案

1)ベースにある1神教であるキリスト教世界観の毒素の検証

 共産主義も1神教的な、世界観に基づいている。
 レーニンの考案した「民主集中制」は、秘密警察と強制収容所、言論抑圧、検閲がセットになっている。

2)身勝手な市場原理主義の検証

  「プロテスタンチズムと資本主義の精神」を逸脱した市場原理主義こそ、人類破滅の原理である。

  小さな政府の幻想。減税は新たな搾取形態とセットでなければ実現できない。」

3)「自由」を標榜するアメリカ帝国主義の検証

 GHQによる敗戦日本に対する検閲体制の検証。いかに自主規制が確立されたのか。

 「親米愛国」「親米反戦」は理論として成り立たない。

 米国ー官僚(親米派官僚)ーマスコミ(GHQの自主検閲を規範とする連中)の
  三位一体の親米従属国家体制の検証。

4)日本史の再検証 

  何故戦前の日本帝国は破滅したのか?世界観の誤りと戦略の検証。

5)1神教国家の世界制覇の危険性 (アメリカVSイスラム原理主義の戦争)

 アメリカ・ロシア・中国・英国・フランスを加えた国連常任理事国では世界平和を担保することは出来まい。1神教国家の破綻。

6)多神教国家による世界平和(対立の解消策)

  日本とインドを基本ー基礎とした「他者の存在を認める」寛容な世界づくり

 


2011年02月26日(土) 08:52 by しばやん
「身勝手な市場原理主義の検証」が二番目に挙げられているのは新鮮味がありますね。

アメリカがどこまで意図して行ったことなのかは良くわかりませんが、アメリカに押し付けられた経済自由主義、規制緩和は、生活が出来なくなった地方の若い世代を大量に都心部に移動させ、結果として共同体としての家族や地域をズタズタにしてしまいました。この家族や地域共同体の力が、日本の強さの源泉だったように思います。

地域共同体や家族による世代間の交流があって、我が国は地域特有の文化や日本の古い伝統を継承してきました。それが次第に失われていくことは仕方がないことかもしれませんが、そもそも地域や家族がバラバラで人間の幸福がありうるのかということを考えています。

普通の人が、普通の努力をして普通の生活が出来る社会の実現。そのためには地方や地域の経済循環を残すための規制も必要だと考えています。

 


2016年08月21日(日) 14:21 by ただ暮らすことの難しさ
絶対価値の勢力は、地ならしのための破壊の担い手は誰でも良く、今も日本に仕掛け続けているように思います。
日本は戦後日本人に主導権がありません。
これからの日本が心配です、いまの日本は、コエリョのやり口を拒否した豊臣秀吉のような在り方は糾弾対象のように編集されつつあります、諸外国からの便利な介入の口実にもなりましょう、ですが、じわじわやられて行けばやはり日本はなくなります、昨今のグローバカル化と開国が大村純忠の長崎領に重なってしまいます。

 


2016年08月25日(木) 06:49 by しばやん
ただ暮らすことの難しささん、コメントありがとうございます。

ご指摘の点は良く分かりますが、最近はネットで様々な情報が流れて、マスコミや学校などで流されている歴史叙述に疑問を感じる人が急増しています。いくつかの史実を知れば、わが国で戦後広められてきた戦勝国にとって都合の良い歴史は嘘だらけであることは誰でもわかります。
少しでも多くの方に、このような観点からの歴史を広めていけば、いずれ日本人の歴史観は変わるときがくるのではないでしょうか。そのことを信じてブログを続けていますが、私のようなブロガーは沢山いると思います。

実はこのブログは、ブログサービス会社のブロガリの都合により2017年の1月末に閉鎖されることが決定しています。
このブログは容量が少ないので、2014年にFC2ブログを立ち上げて、このブログの主要記事を移し、今も毎週記事を書き続けています。
最近は戦国時代に行なわれた乱妨狼藉のことを書きましたので、読んで頂ければ幸いです。
移転先のブログのURLは以下の通りです。
http://shibayan1954.blog101.fc2.com/





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