しばやんの日々 (旧BLOGariの記事とコメントを中心に)

50歳を過ぎたあたりからわが国の歴史や文化に興味を覚えるようになり、調べたことをブログに書くようになりました。

虎なら無量寺の「龍虎図」、串本の昼は萬口の鰹茶漬け

2009年12月14日 | 和歌山歴史散策



年賀状を準備する季節になってきた。といっても、15年ほど前からずっとパソコンで年賀状を作っているのでポイントはどの図柄を選ぶかなのだが、虎の絵なら今年見てきた無量寺にある長沢芦雪の「龍虎図」が素晴らしかったのでこの虎の顔を拡大して年賀状に使うことにした。

今年の9月に南紀方面の旅行を計画していた時に、無量寺というお寺が串本にあることを知って旅程に組み入れたのだが、実際に訪れてみると小さいお寺ではあるが、境内に日本で一番小さい美術館と言われる「串本応挙芦雪館」があり、江戸時代の画家円山応挙とその高弟長沢芦雪の素晴らしい襖絵の実物を見ることができる。

無量寺は1707年の宝永地震の津波によって全壊・流出してしまうのだが、その80年後に愚海和尚によってこの寺が再建され、和尚が京都にいたときの友人であった円山応挙がその祝いとして障壁画を12面を描き、高齢のために高弟であった長沢芦雪を南紀に呼んで残りの障壁画が作成されたとのことである。 



応挙の「波上群仙図」も良いが、芦雪の「龍虎図」が強く印象に残った。
「龍虎図」は名前の通り、龍の絵と虎の絵が対になっているのだが、とにかく「虎」の絵が気に入った。

虎は実は龍を睨んでいる構図なのだが、こちらを睨みつけて今にも襲いかかってきそうなすごい迫力のある絵で、この虎の絵の前でしばらく釘づけになってしまった。芦雪はこの虎の絵を、猫をモデルにして描いたと言われているが、小さい猫を見て虎のしなやかな肢体と野性味を墨と筆だけで存分に引き出しているのは本当にすごいと思う。 



串本は本州の最南端に位置する市だが、いろいろ見るところがあって面白いし、食べるものもおいしい。今回は、お昼のお勧めスポットを書いておきたい。

無量寺を見てから、お昼は萬口(0735-62-0344)というお店で有名な鰹茶漬けを食べることにしたが、開店前から10人以上の列ができていた。もし人が並んでいなかったら入るのをやめていたかもしれないほど、外見は相当ボロボロの建物だったが、食べてみればこれだけの列ができる理由はよくわかる。病みつきになりそうな味だ。 



一杯目はごはんの上に特製のごまだれで漬け込んだ薄切りの新鮮な鰹を並べて海苔をのせてたれを少し使って海鮮丼風に食べるのだが、二杯目は同様に鰹を並べて海苔をのせて残りのたれを使ってお茶をかけてお茶漬け風に食べる。こんな鰹茶漬けを出してくれる店が大阪にあれば喜んで食べに行くのだが、どなたかご存知でしたら教えてください。 
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