擬似無限遠の位置

2014-04-30 | 撮影のこと
より正確に言うなら、レンズにもよるがおおむね10~100(レンズの無限大マークのすぐ隣の数字(メートル表示)よりも少し大きな値)メートル以上のこと。適当な定義だが、ここではこれを擬似無限遠と呼んでおく。
ニコンのレンズは、無限遠は本当に無限遠の設定になっている。なので、月ですら無限遠だと思って適当にピントリングで合わせると外れていたりする。これは技術的にはとても正しいあり方なのだが、実用的には若干不便である。ちなみに、Carl Zeissの25mmF2.8はおおむね数メートルより向こう~無限遠にピントを合わせたい場合、ピントリングを目いっぱい回し、無限大のマークに合わせておけば無限遠に合った状態になる。これは技術的にはどうなの?と思うが、実用的にはありがたい。
風景写真を撮るとき、十分に遠い場所=擬似無限遠にピントを合わせようとすると、明るい時間帯かつオートフォーカスを使える場合は全く問題ないが、暗い時間帯、マニュアルフォーカスの場合は正確に合わせるのが難しい、、。

少し前に購入したAiNikkor28mmF2.8。これはマニュアルフォーカスである。もちろんニコンのレンズなので、擬似無限遠に合わせるのは少々面倒。なので、とりあえず目盛りのどの辺に合わせておけば、おおむね擬似無限遠に合っていると言えるのか?を調べてみた。
①無限大マーク。ダメ。


②無限大マークの端っこ付近。ぎりぎりアウト。


③無限大マークと5(m)の間の無限大マーク寄り。OK


④無限大マークと5(m)の間の5寄り。ぎりぎりアウト。


⑤5(m)。ダメ



、、、とまあ、こんな感じ。無論、5~10メートルの間とかであれば、もう少し5寄りの方がよいかも知れないが、、。
この状態にして、絞り込めば、大体大丈夫だろう。

ここまで書いてきてなんだが、D800であれば、ライブビューにして、拡大すれば、こんなめんどくさいことはやらずにすむのでは??
まあ、そのとおりなのだが、X-M1でこのレンズを使う場合はフォーカスポイント付近を拡大表示して、、、ということができず、こういうことに頼らざるを得なかったりするので、ここに情報として記録しておく。

ローパスフィルタ清掃

2014-04-26 | 機材のこと
、、、の講習会に行ってきた。
スタンダードな手順は知らなかったので、全体として勉強になった。とりあえずまとめておく。

■1■ローパスフィルタにごみがついているか確認する
マニュアルフォーカスにし、ピントを無限遠にする
A-Auto(またはマニュアル露出)にし、最小絞りにする
白い壁や青空に向かって撮影する

この状態で、はっきりわかるごみがあれば、清掃の必要あり。うっすら見える程度であれば、清掃は不要。

■2■まずは外周り
レンズをつけたままか、ボディーキャップをした状態で以下の手順。
ブロアを使って吹き飛ばし、はけで掃く、ブロアで吹き飛ばし、クロスで拭く

■3■ミラーボックス内の清掃
ブロアを吹かせるとほこりなどが噴出さないか確認する
レンズまたはボディーキャップを取る、口が下に向くように持つ、ミラーの先端に指を当てて押し上げる(シャッター幕が見える状態にする)、ブロアの先端が口の中に入る程度にして3、4回吹く
割り箸などの先端にセロテープの粘着面が外になるようにして貼り付ける
ミラーを元に戻し、ミラーの脇のフェルト面に軽く当ててごみ取りをする

■4■清掃する
以下を対象に清掃する
・よく使用するレンズの後ろ玉
・(清掃が必要な場合)ローパスフィルタ

■5■ごみが取れたか確認する
1と同様。


注意点
●シルボン紙には表裏がある
 つるつるな方が表。清掃時、ローパスフィルタ等に当てるのはこちらの面。
●シルボン紙の巻きつけによいのは、柳ばしのヘラ状の先端部(以下、スティック)
●溶剤は99.5%エタノール(業務用は99.9%)。クリーニング液はローパスフィルタには使用しない方がベター。
●清掃時にローパスフィルタに当てる部分には手を触れないこと
●シルボン紙を巻きつけたスティックの先端部には5mmほど余裕を作っておくこと
●ハンドラップという機材を使うとエタノールをつけやすい
●エタノールをつける目安は先端から1cm程度。
●スティックを動かす速さは、アルコールが蒸発していくのに追いかけられる程度。速すぎるとムラが残るおそれがある。
●スティックをローパスフィルタの面から離す位置は、下の隅。センサークリーニングを行うと、汚れを「下に落とす」。万が一、汚れが残っても、ここなら、センサー面に広げるおそれがない。
●写真を見たとき右上に汚れがある場合、マウント面から見たら汚れがある場所は右下。つまり左右は同じで、上下は逆。
●レンズはつけっぱなしでもほこり等の混入のおそれはある。鏡筒の伸びるズームなどはその隙間から混入する。
●レンズの後ろ玉にほこりがついていて、ミラーボックス内に混入という場合もよくある。

シルボン紙のスティックへの巻きつけ方
あえて文字だけで書くと、、、
1.表裏には気をつけて、三角
2.スティックを突っ込む
3.軽く指で押さえて、スティックをひっくり返す
4.ひっくり返すときにちょっと注意
5.(上でも書いたが)5mmほど先端に余裕を作りながらくるくる

フィルムスキャナ

2014-04-23 | 機材のこと
Canonetで撮影した写真。とりあえず、今までは現像時にデジタルデータにしてもらっていた。
Yodobashi梅田では、現像時にプリントを富士でお願いし、CDもお願いすると、富士フィルムの機械を使ってデジタルデータにしてCDに焼いてくれる。このときの写真のデータの解像度は1840x1232、約220万画素。画素数的にはやや不満があったのと、市販のフィルムスキャナだとどうなのだろう?という疑問があったので、あまり予算的な無茶をしない範囲で、1台フィルムスキャナを購入することにした。

CFS-14MHD(浅沼商会)

■比較
(1)現像し、ネガからそのままプリント(L判)したもの
(2)上記富士のスキャナでスキャンしたデータ(約220万画素)
(3)CFS-14MHDでスキャンしたデータ(約1400万画素)
を比較する。
(1) Canonetで撮影したことによる特徴はあるものの、色合いや、解像感でおかしさは感じない。
(2) (1)と比べ、注意しないとわからないかも知れないが、やや緑かぶりをしている。少し大きなサイズで見ると、ややざらつきがあるが、解像感は何とか維持している感じ。
(3) (2)と比べても、はっきりとわかるほど緑かぶりをしている。(2)と同じサイズで見ると、ざらつきが目立ち、明らかに解像感で劣る。

■感想
正直なところ、CFS-14MHDに関しては、「え?こんなものなの?」という印象。画素数の優位性が何の役にも立ってない。色の補正は何とかしようと思えばなるのだが、解像感の低さだけはいかんともしがたい。(2)がどんなものか知らなければ、とりあえず我慢できたかもしれないが、正直なところ、使う気が起こらないレベル、、、。使い方が悪いのだろうか、、?

Canonet復活

2014-04-16 | 機材のこと
Canonetふたたび、の続き。
少し前の話になる。
■修理依頼
八尾富、大林カメラに相談してみて、ダメだったので半ばあきらめていたのだが、もう少しがんばってみるかと考え直した。ネット上の情報で当たりをつけ、メールで連絡を取った2件目。相談先はここ。
上沢写真機修理店
故障状況としては、私が見てわかる範囲はレンズシャッターが開いていない、ということ。その点について相談してみたところ、
・レンズシャッター機はシャッター羽根の油のにじみや油切れが原因でシャッターが開かなくなることが多く、シャッターの分解清掃とグリス入れ替えにより回復すると思われる
・ただし、実機の確認で初めて、修理不能とわかる場合もあるので、その点はご容赦いただきたい
とのことだった。
Canonetとの距離感?は不思議なものがあり、正直なところ、強い思い入れがあると言うわけではない。父から譲り受けたものではあるが、そういう点は私から見れば枝葉の部分であり、とても古いが使える機械として関心を持っている。丁寧に扱うのはもちろんのことなのだが、それでも、壊れてしまったらそれはそれで仕方ない、と思っている。修理に出すことに関しても、同じ感覚である。
修理店主人の回答は特に問題ないと考え、修理に出すことにした。

■復活
当初の予定どおり、一月ほどして連絡があり、修理が完了したようだった。宅配便で送ってもらい、Canonetは再び、私の手元に戻ってきた。
動かしてみて「あれ?」と思ったことが1点。露出計が動かない。しばらく試行錯誤する羽目になったが、露出の設定がマニュアルになっていることに気づいた。これをAutoに変えると、無事、露出計の針が触れた。また、レンズの前から見ると、シャッターボタンに反応して、ちゃんとレンズシャッターが開く。
「動いた!」
感激したので、修理店へお礼の一報を入れておいた、、。

■お試し
シャッターがちゃんと開いているので、大丈夫とは思うものの、「本当に?」と思う部分はゼロではなかった。そのため、なるべく早く試し撮りをしたいと思っていた。で、やってきた。問題なし。下にCanonetで撮った写真の1枚と、同じアングルでD800で撮った写真を上げる。
Canonet


D800



■余談
ちなみに、Canonetのレンズは45mmF1.9。比較用のレンズとして28mmF1.8を使い、かつ焦点距離(というか画角)をなるべくそろえるためDXのクロップモードで撮影した。
以前の繰り返しにはなるが、、、Canonetの写真は、
・(おそらく、ダイナミックレンジ(=フィルムだからラチチュードというべきだが)の狭さに起因すると思われる)コントラストのやや異常な高さ
・解像感の低さ
が感じられる。これは、現代的な写真を撮影するには残念なことではあるが、一方で、現代のカメラでは簡単に得ることができない写真を撮影することができる。端的に言って、「古さ」「昭和」を感じる。これは、むしろ利点というべきかも知れない。

※D800との違いを語るなら、実はもう少しわかりやすい写真があるのだが、ここでは掲載したくなかったので上記の写真をサンプルとしてあげた。


Exif編集ツールのこと

2014-04-13 | 後処理のこと
Exif情報は写真のファイルの一部に画像のデータとは別に記録されているものなので、どういう情報がどういう形式で記録されているかさえわかっていれば、画像のデータとは無関係に編集・記録することが可能である。
編集ツールはネットで探しては見たものの、それほど需要がないのか、それともこれで十分と思われているのか、ざっと探した範囲では片手で数えられるほどしかなかった。その中で、とりあえず今私が使っているのは、F6 Exifというツール。ちなみに、、この「F6」という名前は作者が使用しているカメラNikon F6に由来するらしい。
F6 Exif ~EXIF編集ソフト~

なぜこのツールを使おうと思ったか。
CANONET(参考:Canonetふたたび。そういえば、直ったことをまだ書いてなかった)の使用を再開したのだが、プリントは基本的に控えていて、デジタルデータに記録してもらうようにしている。しかしそこには、撮影情報などは記録されているわけもない。やはり、写真のデータに記録されている方が後で見返すときもわかりやすいので、少し手間はかかるが、できる範囲で写真データに記録することにした。
記録する情報は、カメラのプロフィールの情報(まあ、どうでもいいと言えばどうでもいいが。カメラの名前、レンズの情報等)、撮影情報(撮影日時(これは厳密には無理なのである程度適当)、F値、シャッタースピード)。

とりあえず、設定後View NXやAdobe Bridgeで確認してみて、気づいたこと。
■シャッタースピードとF値
F6 Exifの項目名を見ていると、露出時間、Fナンバーという項目と、シャッタースピード、絞り値という項目がある。Bridgeだと前者が入っている場合、前者を使用し、入っていない場合は後者、、という風に使われる。View NXだと後者は無視されるようだ。
■原画像データの生成日時
F6 Exifで設定したデータでは、Bridgeでは認識させることがなかなかできず苦労した。原因はどうも、、
・デリミタは日付の方も「:」を使用する。また、月、日は1桁でも2桁で表記する
・Bridgeはデータ上も秒までのデータが入っていて正しいデータと認識する。F6 Exif、View NXは秒はなければ00と扱う。
・Bridgeは想定外のデータが入っていたら表示しない。F6 Exif、View NXは適宜正しい表記へ変換して表示する
が原因らしい。
Exifの仕様上どちらが正しいのかについては、その仕様のドキュメントを見つけられなかったので、わからない。