比叡山

2012-11-23 | 撮影地メモ
自動車以外の手段で比叡山の山の上に上がるには大きく京都側からと滋賀側からと二つルートがある。大阪から鉄道で行こうとすると、京都側ルートは京阪を使って出町柳まで行き、叡山電鉄に乗り換えて八瀬比叡山口まで行き、あとはケーブルで山登り。滋賀側からだとJRで湖西線経由の新快速に乗ると乗り換え無しでいけるのだが、それで比叡山坂本まで行き、徒歩かシャトルバスでケーブル口へ、あとはこちらもケーブルで山登り。乗り換えの手間などを考慮しても、どちらもそう大差はない。今回私は滋賀側から登ることにした。
山の上はケーブルの下と比べると標高差が500m程度あるため、おおよそ4、5度の気温差がある。この時期、下で「少し歩くと暑いな」と思えるような服装で上はちょうどよい感じ。また今回、もともと上空に雲が有る程度あったせいだとは思うのだが、晴れたと思ったら、急に曇り、ぱらぱらと小雨、かと思うとまた晴れて、、、と、本当にころころと天候が変わった。結局山の上にいたのは3時間くらいだったと思うが、そのサイクルが3回以上はあったように思う。
紅葉はちょうど見ごろ。全山紅葉と言う山ではないが、ポイントポイントの紅葉は本当に鮮やかに染まっていた。



山の上はバスが通っていて、平日は1時間に1本、休日は30分に1本の割合で、比叡山山頂から横川(よかわ)間を往復すると言う形で運行している。ちなみに横川も延暦寺の一部である。滋賀側からケーブルで上がると東塔付近にたどり着く。そこから一度、延暦寺内を抜けると(拝観料が必要)、延暦寺バスセンターに出る。ここからだと比叡山山頂方面、横川方面どちらにもいける。
今回私は、ケーブルで上がった後、東塔(とうどう)付近から延暦寺内(メインの建物は根本中塔だが、この辺りを東塔(エリア)と呼んでいるようだ)に移動、少し撮影を行った後、バスセンターから横川に移動。横川でしばらく撮影。横川への途中、峰道(みねみち)というバスの停車場付近の風景がよかったので、帰りに立ち寄り少し撮影。そこから東塔エリアに戻って少し撮影し、山を降りた。
横川にて。


峰道にて。


横川への行き帰りには、上に書いたようにバスを利用したのだが、帰り、横川発14:30発のバスに、峰道から乗ったあと、西塔(さいとう)のバス停で降りようとした客に運転手がちょっと恐ろしいことを言っていた。
「帰る手段はあるの?次のバスはたぶん満員だから、乗れないかも知れないよ」
どうも、土日30分ごとの運行にしていること自体が「臨時」であり、その運行をしているのだが、それすら満員だと言っているようだった。私は延暦寺バスセンターで降りようと思ったのだが、そのバス停に止まった時、運転手付近の客が動かなかった(次の東塔、もしくは比叡山山頂まで行く客だけだと思ったらしい)ため、バスを発進させようとした。後ろの方にいた客からいっせいに「降りるよ!!」とクレームの声が上がって、運転手が急ブレーキを踏んだ。
正直なところ、運転手の不注意さ加減も、運行形態(もしかして、バス停に人を残したまま運行を終了する?本当?)もちょっと理解に苦しむものだった。

山を降りたあと、比叡山坂本駅への道すがら、日吉神社という神社があり、ここにも紅葉があったので立ち寄った。
カメラとレンズが山上の小雨でぬれていたため、レンズ交換はしたくないな、と思っていた。そのため70-200のままででの撮影となった。引いた感じでの撮影もできなくはなかったが、構図が限られてなかなか厳しかった。とりあえず、コケがよい感じだったのでこんな写真を撮って見た。



バスの運行に関しては不安を拭い去ることができないが、強いて言うなら、横川まで行かなくても東塔付近でも割りと楽しめる。
全体として、まずまず楽しめた撮影ポイントだった。今度行くときは山頂の方へ行ってみることにしよう。

なるべく早いうちにお使いください

2012-11-04 | 機材のこと
D800のマニュアルに限ったことではないが、撮影可能コマ数(電池寿命)について、という項には「充電が完了したバッテリーは、なるべく早いうちにお使いください」と書かれている。市販の食品の注意書きのようでもあるが、まあ、バッテリーとはそういうものと認識しておく必要がある、ということだろう。
それはともかく、、昨日、咲洲庁舎に行って、バッテリーに関して少し驚いたことがある。

現在私は、D800に関しては(D90もだが)バッテリーは2個体制である。デジカメオンラインで、購入したとき別売りの予備バッテリー1個がセットになっていたので、本体付属のものと2個で、交互に使っている。
昨日午前中、バッテリーのインジケータがかなり減っていた(5個の目盛りが2個に)ので、バッテリーを取り出してすぐ充電を開始、充電済みのもう1個の方を装着して(ほぼ)フル充電状態(目盛りが5個)であることを確認した。
、、、要はフル充電状態のはずのバッテリーを装着し、室内で数枚程度撮影したあと、予備バッテリーも持って出発したのである。
現場では、ライブビューは積極的に使用したし、ほぼすべてRAWで撮影した。電池寿命が短くなる条件ではあると思うが、フル充電後、55枚でバッテリーを使いきってしまったのである。予定の終盤であったこともあり、予備バッテリーと交換して撮影を続行できたのではあるが。
参考までに、上にも書いた「撮影可能コマ数(電池寿命)について」によると、CIPA基準準拠の電池寿命は約900コマらしい。ちゃんと枚数を把握したのはおそらく今回が初めてだと思うが、D800を使っていて、バッテリー充電なしで900コマなんて撮影できた記憶はない。記録しているわけではないのではっきりとは言えないのだが、感覚的には、通常100枚強、多くて200枚くらいという印象である。なので、今回、それを大きく下回る55枚と言う数字には少なからず衝撃を受けた。気温が極端に低い、というわけでもない室内での撮影でこれなので、寒冷地の屋外で撮影する場合にはさらに少なくなることが予想される。
もう一つ参考までに書いておくと、、ヨドバシの撮影会のとき、D90ではRAWで約1000枚撮っても余裕があった(ちなみにCIPA基準ではD800より少ない約850枚)。これを考えると、バッテリー大量消費の元凶はおそらくライブビューではないかと思う。ライブビューのON/OFFはもっとまめにやった方がよいのかもしれない。

大阪府咲洲庁舎展望台

2012-11-03 | 撮影地メモ
、、が現在の呼称ではあるのだが、なんとなくまだWTC展望台と言わないとピンとこなかったりする。
まあ、それはそれとして。
今日、その展望台に行ってきた。テーマは二つ、と言うか1+1という感じだが、一つはキタ周辺のビル群が夕陽に染まる様を撮りたかったのと、もう一つは、念のためこのビルをネットで調べてみていると、やはり夜景のネタがちらほらと見られたので、ついでに夜景も取れればいいなと思っていた。
今日の大阪の日の入りの時刻は17時3分。ビル群が夕日に染まる時刻はおおよそ、日の入りの30~20分前くらい、また夜景が撮れるのは日の入り後40~50分後以降なので、現地に16時過ぎに到着して、18時過ぎ辺りまでいればおおむね目的は達成できると思って出かけた。

夕陽に染まる様を撮るに当たって、二つ心配事があった。一つは距離。咲洲庁舎はキタ周辺のビル群からは10キロ近く離れているので、途中の空気の状況がよくないとどうしてもやや霞みがちになると言うこと。もう一つは、空中庭園と異なり、ガラスに覆われた展望台なので、撮影はそのガラス越しになる。ガラス越しの撮影となると、どうしても映り込みに注意しながらの撮影となる。
一点目に関しては、正直言ってどうしようもないので、RAWで撮影して、あとでトーンカーブをいじって調整することで対応する。二点目に関しては、円偏光フィルタを使って何とかしようと思っていた。が、残念ながら、あまり効果的ではなかった(あまり使い慣れておらず、効果的に使えていなかったことが原因かも知れない)。
展望台はすり鉢状になっている。つまり、客のいる展望スペースを囲うガラスは外に少し倒れたような状態に設置されている。展望に関して、室内からの反射を防ぐのに効果的とのコメントもあるが(http://yakei.jp/db/summary.cgi?row1=wtc)、それはむしろ逆効果だろうと思う。室内の光は確かにかなり抑え目にはなっているものの、高い位置にたくさんある。ガラスが垂直であれば、反射した光は(目に入りにくい)低い方向に向かうが、外に倒れている場合、反射光はより高い方向へと向かう。つまり目に入りやすくなる。
そういうわけで、ガラス越しに夜景を撮影しようと思っても、そこらじゅうにある室内灯の反射が邪魔になって(それを意図的に利用しようとでも思わない限り)かなりの困難を強いられた。こういう場所では、もっと積極的に室内灯の反射の対策を考えた方が良さそうである。

右手前が弁天町付近の高層ビル。左奥がキタ周辺の高層ビル群。トーンカーブをいじることでようやくこのくらい色が出てきた。じっさいには、これと比べると白に近い印象。


高層ビルの高層部に設置が義務付けられている赤色燈。奥をなるべく大きくぼかすことで、高いところにあるものだということを表現したつもり。下の方三分の一くらいに大きく映り込みがあるが、「ここはそういう場所なのだ」ということで、意図的に残している。