イメージセンサークリーニング

2012-09-22 | 機材のこと
D800のファインダーからのぞいたとき、隅っこの辺りが汚れていた。がんばって掃除はしてみたものの、なかなかうまく取れない。ただ、撮影してみると影響は無いようなので放置していたのだが、どうも汚れがひどくなっている気がして、気になって仕方がなくなり、サービスセンターに持ち込むことにした。ひととおりの掃除はやってくれたが、「一部、分解しないと取れないところにゴミがありました。これはしばらく預けていただく必要があります。」、、とのこと。せっかくなので、徹底的にやってもらおうと思い、預けることにした。斯くして、初の「入院」と相成った。
、、、というのは実は前ふり。
とりあえず、D800は入院、ということで、しばらくの間はD90を使うことになったが、よくよく撮った写真を見てみると、中央付近にうっすらとしみのようなものが見える。撮った写真にかかわらず、使ったレンズにかかわらず。どう考えてもローパスフィルターの汚れのように思える。
その部分の写真。写真によってはほとんどわからなかったりもするが、ものによってはけっこう目立つ。


実はD800の入院時、帰りに量販店によって、レンズ掃除などの用途の綿棒を買っていた。ローパスフィルターの掃除はこれまでやったことがない。でも、綿棒なら傷をつけるようなことはないだろうと思い、がんばってやってみることにした。
準備するもの=綿棒
手順
1.バッテリーが4メモリ以上であることを確認する
2.レンズを取り外す
3.メニューからクリーニングミラーアップを行う
4.掃除する
5.スイッチをオフにする
掃除は、、イメージセンサーには「倒立逆像」であることを頭に入れて、大体の目標付近を綿棒の先でこすってみる。
で、撮ってみた。目標部分の「シミ」は確かに取れた。しかし今度は、、、隅っこにこんなものが、、、。


これはどう見ても、ほこりのたぐい。そう思ったので、今度はイメージセンサークリーニングで。
無事取れた、、。
今後は、、まずイメージセンサークリーニングで試してみて、ダメだったら、サービスセンター持込みが無難かも。
ネットで調べた限りでは、クリーニングミラーアップをしたら、ブロアで吹き飛ばして、、、なんて人がけっこういる。ローパスの方じゃなくて、手前のミラーの場合は私もよくやるのだが、これは人によっては「中にほこりが舞うだけなのであまり意味無い」という人もいる。
一度ローパスの清掃に関しては、ニコンの講座に参加してみようかと思う。そこで知識を確かなものにしておいてから、判断しようと思う。

D600のこと

2012-09-16 | 機材のこと
9月13日、NikonからD600の発売が発表された。
デジタル一眼レフカメラ「ニコン D600」を発売(Nikon)
D800を買ってからしばらくしてから、D600の噂が流れ始めたので、そのときは正直言って「少し早まったかな?」という思いも少しあった。けれども、一方でD800と付き合っていくのだ、という覚悟もそれなりにあったので、D600に関しては、比較的落ち着いて傍観していた。
デジカメinfoというブログがある。「デジタルカメラの最新情報をひたすら紹介するサイトです」、、というブログで、私もよくのぞいている。私が知っているD600に関する噂も、基本はここでのものだった。
そして、D600の発表。そこについているコメントに関して、「コメントに関するコメント」を書き留めておく。

1.D700正統後継機種の登場は現状ほぼ100%ないと思う
D700という機種は、名機とも言われ、実際使っている方もよく見かける。不満は、多かれ少なかれあると思うが、愛着はかなりあるのではなかろうか。
D700に愛着があり、かつ、不満をお持ちの方は、正統後継、と言える機種の登場を待ち望んでいるようだが、現状ほぼ100%ないと思う。
理由は以下のとおり。
D800は明らかにD700とは異なる方向性のカメラ。私はこのD800の登場時点で、D700の「正統後継機種」なるものはまず出ることはないだろうなと思った。それを出す意図があるのであれば、「D800」という名前をつけるはずがない。D800という機種が出たことにより、D700XとかD700Sといった機種が出る可能性もほぼなくなった。D800はD700の後継機種ではない(たしか、Nikonの方がそのようにコメントしたインタビュー記事もあったように思う)。しかしネーミングからして、次世代機種ではある。すでに次世代機種を発売しておきながら、前世代の機種の後継機種を出すというのもなんだかおかしな話である。
そこへD600。数字の並びで言うと7の前、6。前の番号を使って後継機種、というのもこれまたおかしな話のように思える。たとえ、後継機種と思しきスペックであったとしても、「それは違う」ととらえるのが冷静な目ではないかと思う。
だから、、「D700の正統後継機を望んでいた」と言うことを2012年の9月になってもなお聞かれる、というのは、D700への愛着を示す言葉である一方で、少し「痛い」印象も抱いてしまう。


2.あえて少し高く売るのは意図的でしょう、きっと
「予想されていたよりも高いので、見送る、または当面値段を様子見」という趣旨のコメントがちらほら見える。実際の市場の反応が同じかどうかは定かではない。
D800発売開始当初、Nikonは需要に対して供給が全く追いつかないということを経験した。これは私も購入者側として経験したことだから、状況はよく知っている。
少なくともネット上で見た限りでは、D800の予想発売価格は「かなり安い」という印象を持たれていた。そしておおむねそのとおりの価格で発売された。おそらくはそういう状況によって引き起こされた需要過多。
ここから何を学ぶか?とりあえず、他メイカーのことはここでは置いておく。
驚くほど安い値でうわさを流しておき、実際の発売価格はそれよりもはっきりと高い値段にする。すると、、、
「予想されていたよりも高いので、見送る、または当面値段を様子見」
という反応が一定程度、予想される。これで需要過多の状況をある程度緩和できるのではないか、と考えたのでは???
まあ、情報を整理すれば、誰にでもできる裏読みなので、大した話ではないものの、デジカメinfoのコメント欄では見られなかったので、ここに書いておく。

パンフォーカスと光の回折のこと

2012-09-08 | 撮影のこと
◆パンフォーカス
先日Nikon Online Galleryでとある写真を見た。アップロードしているユーザ名などNikon D800で撮られた写真であること以外はほとんどの情報を失念してしまい、現状、探すことは困難である。
どういう写真かというと、森の中に光が差し込んでいる風景写真であり、構図もばっちり決まった印象の写真。しかし一つ残念なところがあった。広い範囲でボケている部分があるのである。理由は簡単。F5.6というかなり小さなF値で撮っていたのである。
ちなみにISO感度は3200。どうも三脚を使えない状況があったらしく、手持ちでの撮影を強いられたがために、ISO感度を上げ、そして絞りも開いた、ということのようだった。
風景写真は絞り込んで撮ることが基本と言う。私が時々のぞいている写真家吉村和敏さんの8/30のブログには、「風景は絞りF32が基本。」などとある。この意味がようやくわかった気がする。
上の写真を見たとき、心の底から「この写真で、こんなにボケを入れるなんてありえないよ」、と思った。

一方で、私自身が現場にいたら、どうだろう?とも思った。少なくとも、写真を撮り始めた頃の私であれば、同じように撮っていたかも知れない。現在の私でも、もし、一日撮影し、疲れ切っている時間帯であれば、「めんどくせー」と思いながらなし崩しにこのようにしていたかも知れない。
しかし、それではダメなのだ。手を抜く写真はあっていい。それでも、「お!これは!」という場面に出会えたときに、手を抜かずに仕事をやりきる、その余裕を常に身体や頭のどこかに残しておかなければならない。良い写真を撮りたいと思うのであれば。

パンフォーカス。写真撮影時、フレーミングの中に(事実上ほぼ)ボケている部分が存在しないこと。もしくはそういう撮り方。カメラの設定としては、絞り込む=F値を最大近くにする。
いわゆる風景写真というのは、絵画のようなものだな、と思った。絵画の世界を隅から隅まで知っているわけでもないが、少なくとも私の知る範囲のいわゆる「絵画」には、写真表現で言うところのいわゆる「ボケ」を使ったものは存在しない。逆に言うと、絵画の中にボケがあると、むしろ違和感がある。
私の「ボケを入れるなんてありえない」という印象は、そういうところからきていると思った。

◆光の回折
ところで、光の回折という現象がある。極端に狭い場所を光が通過するとき、狭められている裏側に回り込もうとする現象である。
写真の知識がある人であれば、ほぼ当たり前の知識であるが、絞り込む=F値を大きく取ると、実はこの光の回折が発生する。具体的にどういうことが起こるかと言えば、ピントが合っているはずの場所で、どう見てもボケているとしか思えない状態になる。
私も知識としては知っていたが、実感したことはなかったので、実験で確認してみることにした。
まず、これが元の写真。と言うかこのフレーミングで撮影。絞りは開放から次がF5.6あとは順に1段ずつ絞っていって、最大値のF22までの撮影を実施。撮影に使用したカメラはNikon D800。レンズはVR24-85 f/3.5-4.5。三脚使用、ISO感度は100、焦点距離はワイド端の24mmである。
ピント位置は写真のとおり。で、以下では、赤い丸をつけた2箇所について、ピクセル等倍に拡大して表示する。


ピント位置近くの方。F値は左から3.5、5.6、8
  
F値は左から11、16、22
  

端っこの方。F値は左から3.5、5.6、8
  

F値は左から11、16、22
  


ピント位置近くの方は、回折が原因と思われるぼやけがはっきりとわかる。開放から順に見ていくと、8辺りで解像力?がピークに達している。それ以外でも3.5、5.6、11辺りは特におかしさは感じない。しかし、16になると明らかに少しぼやけが入り、22になると完全にぼやけている。
ピント位置から離れている端っこの方については、この位置でもすでにカメラから数メートルは離れているため、元々若干のボケはあるが、傾向としては、ピント位置近くと同様の傾向と言える。


◆パンフォーカスと光の回折
風景写真という雑誌の中に写真家の萩原さん(ご兄弟で写真家なのだが、このコーナーではどちらの方だったか失念)が、ちょうどこのネタを取り扱っていた。
つまり、、、
・風景写真ではパンフォーカスが基本なので、当然の如く絞り込む
・一方で絞り込むと光の回折で描写が甘くなる
、、というジレンマにどう対処するか?ということである。残念ながら完全な答えはないのだが、萩原さんのまとめとしてはこのような内容だった。
・まず自分が必要とする被写界深度をはっきりさせること
・絞り込みはその被写界深度が得られるまででとどめ、それ以上は絞らない
ということであった。

2012夏の撮影行まとめ(第4回 機上篇/終)

2012-09-05 | 撮影地メモ
◆◆飛行機からの撮影◆◆
今回、飛行機に3回搭乗した。
・高知→伊丹(ボンバルディアDHC8-Q400)
・伊丹→仙台(ボーイング767)
・秋田→伊丹(ボンバルディアDHC8-Q400)
いずれもANA、そして、いずれも、D800は機内持ち込み。
機内に持ち込んで一体何を撮るのか?キャビンスペースを撮るつもりは全く無い。基本、対象は窓の外である。
私は、電車でも飛行機でも窓から外を見ているだけで意外と飽きない。暇つぶしに、と本や何かを持ち込んでも結局ずっと外を見ている、ということもままある。
飛行機に乗っていて、一番良いと思うのは、雲を上から見ることができると言うこと。雲はいつでも不思議な存在。理屈で説明され、わかった気になっていても、地上から空を見上げると、やっぱり「雲って不思議」というを思いにとらわれる。見ていて飽きない。さらに夕陽が当たって、オレンジ色に染まったりすると、言葉を失ってボーっと眺めていたりする。それを飛行機の中から、いつもとは全く違う角度で見ることができる、というのは本当にすばらしい体験である。
もう一つよいと思うのは(これは雲が少ないときでないとできないが)、航路を推測し、下を眺めながら、今どこを飛んでいるのかを考えられること。大きな飛行機ではまず無いことだが、小さな飛行機だとたまに機長が、「先ほど、△△上空を通過し、現在は、××上空を飛行中です。左手前方に○○が見えます。」などと言った説明をしてくれる。テストの答え合わせのようでなんとも楽しい。今回は秋田→伊丹の便で機長がアナウンスしてくれた。
以下、コメントを入れていないものはすべてD800で撮影。
・高知→伊丹便より
室戸半島。先端が室戸岬(カメラはS8200)


オレンジに染まる雲。奥に影も見える(カメラはS8200)


伊丹空港で。バスへの乗り換えの時に


・伊丹→仙台便より
飛行機の羽越しに。左下奥に見えているのが、揖斐川と木曽川の河口付近


巨大な雲の固まり


・秋田→伊丹便より
秋田空港にて


おそらく、鳥海山。上に見えているのは車輪の格納庫


富士遠望


雲海。隙間から地上が見えるが、それでも十分に美しい


中部国際空港セントレア


◎反省点等
三脚の件は先日書いたとおり。
機内からの撮影をしようと思うと、窓側の座席に座ることが必須条件となる。事前に座席指定ができれば一番良いのだが、まれに座席指定ができないことがある。そんなときは残念ながら当日?のチェックインで早い者勝ちになってしまう。今回、秋田→伊丹の便でそういう状況に遭遇した。ただ、たまたま空席がいくつかあり、CAの方から「一番後ろの席が空いているのですが、いかがですか?」という提案してくださったので、ありがたく受け入れることにした。まあ、不注意は私の常なので、、、こういうこともまれにはある。私の不注意でこういうことにならないよう、方法は模索しておく必要がある。

◎残課題
日没直前頃の雲は本当に美しい。そういう時間帯の便が利用できる場合は、積極的に利用すべきだろう。

◎その他
空港で撮影していて思うのは、滑走路上からの撮影はできないのだろうか、ということである。もちろん滑走路上を一般人にふらふらされると危険極まりないし(おそらく法律上も無理だろう。要チェック)、そんなことが許可されるとは思っていない。
ボーイング機のような大きな機材のときに経験することはまず無いが、今回のボンバルディアのような小さな機材の場合、乗客が一時的に滑走路上に降り立つことになる。そのときに撮影するチャンスがある。伊丹空港などでは、機材が停止する位置から手荷物引取り所への移動はバスなので、バスへ乗り込むまでの間、バスに乗り込んでからも窓際に座れたら撮影するチャンスはある。
むしろこのバスを積極的に利用することで、滑走路内のバスツアーのようなものを企画すれば、かなり需要はあるのではないかと思うのだが。バスから外には出さない、ことだけを徹底すれば、安全面はほぼ問題ないし、バスの停止位置は、荷物輸送用のトレーラーのルート、乗客輸送用のバスルート、緊急車両のルートなどを考慮して(相当限られるとは思うが)空港側が決めればよいことではあるし。

2012夏の撮影行まとめ(第3回 秋田篇)

2012-09-01 | 撮影地メモ
◆◆秋田内陸縦貫鉄道◆◆
行き先の候補に秋田を挙げてから、秋田の観光地、という観点で調べていたときに見つけたのが、この秋田内陸縦貫鉄道。秋田には由利高原鉄道という、同じような第3セクターの鉄道があるが、行動拠点からの秋田空港へのアクセスを考えた場合、秋田内陸縦貫鉄道の方が良さそうだという観点からこちらを選択した。
仙台からは秋田新幹線こまちを利用して角館に移動。角館では2泊の予定の行程。角館滞在2日目に丸一日かけて撮影を実施した。
撮影の目的は風景よりも、鉄道自体。特に印象的な鉄橋を通るところを撮影したい、と思った。それを基本として、空いた時間で風景の写真も撮影できればよい、と思った。
経営状態が元々よくなく、「いつ廃止されるのか?」という話がたびたび話題になっている路線でもあり、一日の運行本数も少ない。可能な限り効率よく撮影するため、計画は綿密に立てた。概略としては、スタート地点の角館から途中の駅まで乗り鉄し、折り返して、何箇所かの駅で降りて撮影を実施、角館に戻る、という計画。降りる駅は近くにフォトジェニックな鉄橋のある萱草(かやくさ)駅と比立内(ひたちない)駅、もう一つは乗り鉄しているときによい駅があれば、と思ったが、実際に乗っていて、羽後中里(うごなかざと)駅がよいと思ったのでそこを追加した。切符に関しては、土日に発売しているホリデーフリーチケットBが1000円とお得だったので、これを利用することにした。
朝9:00角館駅発→10:41阿仁合(あにあい)駅着。阿仁合駅周辺で撮影。
11:35阿仁合駅発→萱草駅着。撮影ポイントに移動。撮影を実施。次の駅、笑内(おかしない)駅まで徒歩で移動。移動中も撮影。笑内駅付近で撮影。
14:15笑内駅発→比立内駅着。撮影ポイントに移動。撮影を実施。比立内駅に戻る。比立内駅付近で撮影を実施。
16:41比立内駅発→羽後中里駅着。羽後中里駅付近で撮影を実施。
18:03羽後中里駅発→18:29角館駅着。
撮影ポイント
・阿仁合駅の裏を流れる川の川辺


・萱草-笑内駅間の鉄橋(電線が残念すぎる)


・笑内駅周辺


・比立内駅周辺


・比立内-奥阿仁(おくあに)間の鉄橋


・羽後中里駅周辺


また、特定のポイントではないが、以下は、路線のあちこちで撮影が可能だ。
・車内から、トンネル越しに見えるもう一つ向こうのトンネル
・水田地帯越しに見える緑濃い山並み

◎反省点等
鉄橋に関する撮影はいずれも成功とは言いがたい。現地の情報不足、が主たる原因なのだが、ここでも電線に悩まされた。2箇所の鉄橋は、いずれも同じ川に架かっていて少し離れた道路橋から撮影を行ったのだが、道路脇に電線が通っているのである。後で調べて気づいたが、萱草-笑内駅間の鉄橋については、橋の川岸側(笑内側)に行けば、どうも、電線無し、で撮影は可能なようだ。しかしもっとよいポイントは、15メートルくらいは下を走っているもう少し小さな橋。もっと言うなら、川の中。比立内-奥阿仁間の鉄橋に関しては、川岸側に移動してしまうと、かなり見た目が変わってしまうので、どう撮るかについては現地で最終判断をした方がよいかも知れない。今回は、前者については、時間的な余裕が無い状況だったため、「電線越しはやむなし」として実施。後者については電線の間を抜くようにして実施した。
あと、上記二つの鉄橋では、車内からの見晴らしがとてもよいので、観光客向けに徐行する。そのため、シャッタースピードを気にする必要はほぼ無い。しかし、笑内駅で急行列車(笑内駅は通過)する急行列車を撮ろうと、準備していたのだが、絞り込んでいたため、予想外にシャッタースピードが下がってしまい、列車が大きくぶれた状態で写ってしまった、、。逆に言うなら、ぶらすならもっとちゃんとぶらした方がよかった。

◎残課題
この周辺は水田地帯なので、四季はそれぞれに特徴がある風景の撮影ができると思う。特に冬は雪が積もる地域でもあるようなので、機会を作って行ってみたい。ただ、、鉄道の存続そのものが危ぶまれてもいるので、行くなら早いうちがよいのかもしれない、、。

◎その他
鉄道で、車掌ではなくいわゆるキャビンアテンダントが同乗する列車と言うのは、秋田内陸縦貫鉄道で初めて経験した。そのキャビンアテンダントの方は車内販売も実施していた。とにかく、鉄道存続のため、やれることは全部やっていこう、ということなのだろうと思う。
朝9時発の列車に乗ったとき、地元のコーラスグループの方々が10人程度乗っていた(ちなみに年齢は私よりもだいぶ上)。いきなり合唱を始めた時にはちょっと驚いた。その中の一人の方が私に「どこからいらしたんですか?」と声をかけた。「大阪からです」と答えると、少し驚いて「遠いところからありがとうね」と言ってくれた。乗客の数については、もう長い間ずっと厳しい状況が続いている。しかしその存続については、多くの人が気にかけているように感じられた。



◆◆角館武家屋敷界隈◆◆
秋田滞在3日目。角館駅前周辺をスタート地点として、まずは西へ。桧木内川(ひのきないがわ)を渡り、少し北上。すぐ北側にある橋を渡り、2、3分も歩いて信号のある交差点を左に曲がると、武家屋敷の通り。まずはざっと北の端まで行き、そこから折り返して、時間の許す限り。
武家屋敷通りといっても、すべてが見学可能なわけではない。全体ではおよそ20軒ほどだろうか。しかしその半分くらいは、実は末裔の方々(かは定かでないが)が住んでいる普通の住居だったりする。「非公開」という看板が掲げられていて、敷地内には車が止まっていたりする(笑)。一般の民家なので見学不可と言う、至極当たり前の話。
しかし実は、残る見学可能な武家屋敷のうち、ひとつだけ末裔の方が住んでいる家がある。それが、屋敷の中では一番北側にある石黒家。私はここで思いのほか長い時間をすごした後、青柳家(広大な敷地内にある建物の中をそれぞれに改造して、それぞれを小さな博物館にしている)、岩橋家、河原田家、小田野家、と順に回った後、昼食をいただき、武家屋敷通りを後にした。
撮影ポイント
・石黒家。ここはたたみの間にも上がることができるので、いろいろ撮りようがあると思う




・青柳家の庭


・河原田家の庭。ここは小田野家の庭につながっている


・小田野家の庭と室内。畳の間に上がることはできない。



庭は、外側に向かって撮っても、壁やうっそうと茂る木が、近代的なものが見えそうでも隠してくれるため、角度によっては面白い。

@反省点等
観光というものには正直あまり興味がない私にとっては、正直言って私向きの場所ではないかもしれない、と思って訪れたが、予想以上に良かった、というべきで、取り立てて「残念」な思いは無い。
特に石黒家はすばらしかった。現在お住まいの方は12代目の方だそうだが、可能な限り、住み続けていただきたいと願う。勝手なお願いだが。

◎残課題
通りには桜もあるし、各家にはもみじもある。なんか魅力的なものがたくさんあって、ずるいなあという気はするが、風情があってよいと思う。そのすべての季節に訪れることは難しいかもしれないが。