鈴木元
5月28日(水)『続・立命館の再生を願って』(風涛社)
全国大型書店で販売開始
本体価格1600円+消費税 P339
風社涛 電話03-3813-3421 ファクス03-3813-3422
東京都文京区本郷3-17-3
[発刊にあたって]から
私は二〇一二年二月『立命館の再生を願って』(風濤社)を緊急出版した。それは、立命館の指導部で起こっている異常事態は自浄努力で解決できる様子がなく、社会的批判が必要な段階に入ったと判断したからである。
事態は政策問題での意見の相違や学園運営における「慣行無視」などの学園内部の問題に限られず、私立学校法に違反する行為、大規模な背任の疑いがある問題が生じていたからであった。
この本を出版したからと言って、ただちに立命館が正常化に向かうなどとは思っていなかったが、事態はさらに深刻化した。そこで出版以降も立命館の常任理事会出席者のみなさんに、重要な問題が出るたびに、情報と対応について提起する文章をメールで発信してきた。この2年間で、その数は29本に及んだ。
今年2014年7月に理事並びに理事長の改選、そして10月には総長選挙が実施される。この間の問題について考えた対応が求められるだろう。
そこで改めて『立命館の再生を願って』以降の2年間に立命館で起こったことをきちんと記録に残しておくと同時に、この間に起こったことの意味を考え、そこから立命館の関係者を含め、私学関係者は何が問題で、どのように克服していくべきかを考える参考として本書を出版することにした。
先の『立命館の再生を願って』は2010年3月末まで私が立命館に在職中のことを中心に書いた。本書は基本的に私の退職後のことを記している。したがって本書は、ジャーナリストとしての私の取材をもとに書いている。
叙述方法としては今日の時点に立って項目別に結論を書くと言う方法もある。しかし、この2年間、私はその都度取材し「立命館の常任理事各位へ」をメールで常任理事等に送信し続け、後半はこの問題独自のブログ(スズキ ゲンさんのブログ)を立ち上げ発信してきた。その中で徐々に真実に近づくとともに私は認識を深めてきた。そうしたことを考慮し、本書では項目別と時系列を併用する叙述方法とした。
したがって、最初から最後までが完全に発信順と言う事にはなっていないし、茨木問題のように複雑な過程をたどってきたものは、2回かに分けて記している。そのため多少の重複もあることは御容赦いただきたい。こうした叙述方法が、問題の理解を深める上で適切であったかどうかは読者の判断にゆだねざるを得ない。
なお第一章は、初めて読む人に『立命館の再生を願って』の要点を示すとともに前著を読んだ人にも、前著の出版とかかわって出された意見ならびに私が深めた点を記し、第二章以降を読むのに役立ててもらおうと考えて記した。
第二章から第八章は、その都度「立命館の常任理事各位へ」として送った28の文章を重複などを整理するとともに、一冊の本にするにあたって補強したものである。
第九章は、全体を通じての整理と教訓、今後の課題について論じた。
本書が前著に続いて多くの読者を得、立命館において正常化をめざして奮闘されておられる皆さん、全国の私立大学で改革の為に奮闘されている方々、そして大学生や受験生を持っておられる保護者の方々の何かの参考にしていただければ幸いである。
2014年4月 鈴木元
5月28日(水)『続・立命館の再生を願って』(風涛社)
全国大型書店で販売開始
本体価格1600円+消費税 P339
風社涛 電話03-3813-3421 ファクス03-3813-3422
東京都文京区本郷3-17-3
[発刊にあたって]から
私は二〇一二年二月『立命館の再生を願って』(風濤社)を緊急出版した。それは、立命館の指導部で起こっている異常事態は自浄努力で解決できる様子がなく、社会的批判が必要な段階に入ったと判断したからである。
事態は政策問題での意見の相違や学園運営における「慣行無視」などの学園内部の問題に限られず、私立学校法に違反する行為、大規模な背任の疑いがある問題が生じていたからであった。
この本を出版したからと言って、ただちに立命館が正常化に向かうなどとは思っていなかったが、事態はさらに深刻化した。そこで出版以降も立命館の常任理事会出席者のみなさんに、重要な問題が出るたびに、情報と対応について提起する文章をメールで発信してきた。この2年間で、その数は29本に及んだ。
今年2014年7月に理事並びに理事長の改選、そして10月には総長選挙が実施される。この間の問題について考えた対応が求められるだろう。
そこで改めて『立命館の再生を願って』以降の2年間に立命館で起こったことをきちんと記録に残しておくと同時に、この間に起こったことの意味を考え、そこから立命館の関係者を含め、私学関係者は何が問題で、どのように克服していくべきかを考える参考として本書を出版することにした。
先の『立命館の再生を願って』は2010年3月末まで私が立命館に在職中のことを中心に書いた。本書は基本的に私の退職後のことを記している。したがって本書は、ジャーナリストとしての私の取材をもとに書いている。
叙述方法としては今日の時点に立って項目別に結論を書くと言う方法もある。しかし、この2年間、私はその都度取材し「立命館の常任理事各位へ」をメールで常任理事等に送信し続け、後半はこの問題独自のブログ(スズキ ゲンさんのブログ)を立ち上げ発信してきた。その中で徐々に真実に近づくとともに私は認識を深めてきた。そうしたことを考慮し、本書では項目別と時系列を併用する叙述方法とした。
したがって、最初から最後までが完全に発信順と言う事にはなっていないし、茨木問題のように複雑な過程をたどってきたものは、2回かに分けて記している。そのため多少の重複もあることは御容赦いただきたい。こうした叙述方法が、問題の理解を深める上で適切であったかどうかは読者の判断にゆだねざるを得ない。
なお第一章は、初めて読む人に『立命館の再生を願って』の要点を示すとともに前著を読んだ人にも、前著の出版とかかわって出された意見ならびに私が深めた点を記し、第二章以降を読むのに役立ててもらおうと考えて記した。
第二章から第八章は、その都度「立命館の常任理事各位へ」として送った28の文章を重複などを整理するとともに、一冊の本にするにあたって補強したものである。
第九章は、全体を通じての整理と教訓、今後の課題について論じた。
本書が前著に続いて多くの読者を得、立命館において正常化をめざして奮闘されておられる皆さん、全国の私立大学で改革の為に奮闘されている方々、そして大学生や受験生を持っておられる保護者の方々の何かの参考にしていただければ幸いである。
2014年4月 鈴木元