
盲目の剣の達人を主人公にした中国時代劇映画
一応盲目の達人ってことで中国映画が”座頭市“をリメイクしたって言うウリになっているのですが
まぁ見始めると主人公は確かに盲目ではありますが、そのみすぎよすぎは何と賞金稼ぎであるってとこもあったりで
私個人的には確かに座頭市とマカロニウエスタンと中国のカンフー映画をまさにミックスして作り上げた中国時代劇作品っても言っていいのかな
オープニングの賭場での博奕シーンは座頭市でも数回使われてるプロットでしたし
その果ての雨の中での闇討ちシーンは中国映画お得意の雨滴水滴飛び散る私の好きなスローモー描写をシッカリと描出してくれてはったし
そう次元がちょっと過去に戻って、そしてストリー的には後半に向けてこのシーンにきっちりと戻ってくると言う
丁寧なシノプシスも見事としか言いようのない掌品の作品としてちゃんとできていた作品でしたねぇ
その間にこの主人公の盲目になったわけとここまでの経緯、ヒロインの薄幸の様と
更に悪は見事なまでに悪であり
賞金稼ぎがお金には拘らず自分の信じる正義をここでなぜに貫くのかって言う
彼の過去まで遡ってシッカリとこの盲目の主人公の人物造形までをも作り上げているまさかの作品
骨太でプロットも人物造形もシッカリと本当に真面目に作られた作品だなって
最後までそう言う思いで見られた作品だった
ある意味こんなにしっかりとした作品がこのような作品として中国でで作れるって言うことは中国映画の層の厚さを示しているかのような気がする
決して亜流の“座頭市”パクり映画だって見たらあかん作品でしたねぇ
いや本当日本映画界だけが世界から取り残されてガラパゴス化していくのみですなぁ
2022年製作、中国映画(日本未公開作品)
ヤン・ビンジア脚本・監督作品
出演:シェー・ミャオ、ガオ・ウェイマン、シャン・ハオ、ジャン・ディー
後で『座頭市』のリメイクだと知りましたが、これはもう中国なりの新しい座頭市と思ってもいいかもしれませんね。
かなり短い映画ながらも、勧善懲悪と起承転結をしっかり演出してました。
中国にはカンフーがあるから、例え盲人でも動きにダイナミックさが加えられて、見応えのある殺陣を見せてくれました。
最近の中国は汚染水以来日本を目の敵にしてますが
映画に関してはいつまでも良好な関係でいたいですよね
だってこんなカッチリとした作品作れるんだもの
こう言ったものが見られなくなったら困りますもんね
よくまぁこれほどの作品を80分以内で作ってしまう中国映画の底の深さには韓国映画とはまた違った恐ろしさを感じます。