MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

せかいのおきく

2024-01-23 20:08:29 | 邦画
いやホント画面から汚穢の匂いが漂ってくる映画だったかな
敢えて白黒スタンダード画面にしたんですかね
カラーだと多分見てるこっちが耐えられないけど、古き良き時代を描くっていう意味でもモノクロスタンダードが生きてる映画
そうなんです汚穢のシーンは別にしてなぜか見てると色つきに見えてくるから映画って不思議ですよね

日本っていつの時代から汲み取りだったんだろう
西洋が下水道によって水洗先進国だっていうのはまぼろし
トイレは日本語で厠って書きますが、平安時代の書院造りの貴族社会では川屋
そうトイレは母屋とは別に外の川の上に建ち、自然の水洗だったわけでいち早く文化生活を送っていたわけでして

西洋は逆にトイレがなくてそうなんです用足しは皆さん室内でおまるを使用しておりまして
いわゆるフレア式のロングスカートはそう言った環境から生まれた必然であり
おまるが溜まると外に捨てる
外では豚がそれを食らう
そのための豚が食いやすいように道には凹凸のある石畳にしており

外を歩く人は降ってくる汚穢を避けるためのフロックコートであり
ハイヒールはスカートの裾が落ちてる糞避けとして生まれたそうな
ただそれによってネズミが跋扈しペストとか流行したためにトイレが生まれたとも・・・

日本でもこの映画の長屋のように水回り同様に厠も一箇所共同なのね
江戸末期のお話として若者が糞尿を買い、それを肥料いわゆる下肥として農家に売るという循環型経済だったわけね
いや戦後の昭和でもこの循環型が日本を支えていたものの野菜の回虫等で・・・

こう言った人が嫌う生業は士農工商の身分外の非人という人たちが請け負っていたんじゃなかったかと思うのだが
侍屋敷や町屋に、上は江戸城にまで入るって事で汚穢屋さんは人別帳に記載されてる”人“でなければいけなかったのねと納得
見てる間こんな上に書いたことばっか考えつつ見ていた90分だった

世の東西を問わずに糞尿はあまり表だって語られないものだけど、こう言ったとこに目をつけるとは・・・
阪本組の脇役が皆さん渋すぎるし演技巧者だから若手三人がこうやって目立っているのも事実でしたねぇ
って映画の話はたった3行かい(汗

2023年製作、日本映画、FANTASIA作品、東京テアトル配給
阪本順治脚本・監督作品
出演:黒木華、寛一郎、池松壮亮、真木蔵人、佐藤浩市、石橋蓮司
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Gメン

2024-01-20 05:05:54 | 邦画
日本映画を積極的に見ていこうって言う企画での視聴
”.Gメン“ちゅうたら、普通に映画業界では“Government Man”を指してていわゆる司法の人間を指し示すからそっち方面だって思いがちですが
この映画ガチなヤンキー映画だった
 
主人公が女にモテようと近隣JKに大人気の男子進学校に転校したはずが、問題児ばかりが集まる1年G組に入れられて・・・
なんとまぁ吐きダメクラスのG組の生徒さんって言う事での“Gメン”だったのね
って言う見てるうちにまた違った意味も出てくるような
まぁヤンキー映画に違いはないもののガチでアクションだけの「東京リベンジャーズ 」でもなくさらにコメディ風味を持たせた「今日から俺は!」よりもさらにギャグ満載なコメディでもあった作品を
 
キンプリの岸優太を主演にして一番上は田中圭さんでしょうか、さらにイグジットのりんたろー。や高良健吾を高校生にしているだけでもうギャグ以外の何物でもなくね
って言う作品
そんな高校生を学校で束ねるのは吉岡里帆演じる担任の先生
まさかの「ごくせん」へのオマージュかって言うような・・・
映画の情報入れたないから吉岡里帆さんは私にとってはもうけものでしたねぇ
 
あのレンガ作りの駅舎は深谷駅ですね青錆が浮いた銅板の駅名は“立河驛”に変えていましたが
ってことで主人公の勝太がレディースのリーダーと駅で待ち合わせしてそぞろ歩くシーンは実際の立川の町でしたね頭上にモノレールが走っていた・・・
あとりんたろー。さんがメインキャストっていうのもあって相方の兼近大樹が地で行けるナンパ男でゲスト出演していたのね
 
最初聞いた時にはちょっと驚いたんですが尾上松也さんが演じる加藤が刑務所から出所してきたっていうのを
ヤンキー映画って言う括りだったので相手も高校生なら鑑別所だべって思ったんですが
半グレ集団ちゅうことなら刑務所でもいいわけでしたねぇ
 
多分に岸優太もこの作品に出演してる時にはまだジャニーズ専属だったようですが
ジャニーさんのあの事件発覚から、なんと滝沢秀明さんの事務所に移られるって言う変わり身の早さには・・・
 
まぁアクションとギャグを楽しむ120分の作品でして見てる間は浮世の憂さを忘れていられるものの
ただそれだけの作品
 
2023年製作、日本映画、「Gメン」製作委員会作品、東映配給
瑠東東一郎監督作品
出演:岸優太、竜星涼、矢本悠馬、森本慎太郎、りんたろー。、恒松祐里、兼近大樹、吉岡里帆、高良健吾、尾上松也、田中圭
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キングダム 運命の炎

2024-01-18 05:05:10 | 邦画
まぁ一応第一作「KINGDOM キングダム」と第二作「キングダム2 遥かなる大地へ」と見てきたって言うこともありますが
ってことでこの第三作も・・・
第一作と二作目との公開の間隔も空いておりましたし、ってコロナの関係だったのかもしれませんが
ここ来てなんと一年間隔で公開されてきてるってことと役者さんの拘束っていうのもあったりとか中国ロケって言うことから多分に二作目以降は中国ロケに関しては二本撮りか三本撮りしてるようですねぇ
 
一応主演は秦国王の吉沢亮と信を演じる山﨑賢人の映画って言う作りになってはいるんですが
前作では完全なる清野菜名さんの映画だったし
今作では今まで顔だけ出して意味ありげな存在であった大沢たかおさんの映画だったかなぁ
 
いや今作は二部構成になってて前半は秦国王の過去のお話で杏さんと吉沢亮
後半は秦の将軍に任命された大沢たかお演じる王騎将軍の初陣の馬陽の戦いを描いた2時間強の作品になっており
第四部につながる吉川晃司が登場してきたいいとこで終わるのね
 
次作はまさに大沢たかおと吉川晃司の因縁の対決をメインに据えてくるんでしょうねさらに今作ではこれもちょっと顔だけ出してきてる小栗旬は一体何者?
って私漫画読まないから興味が次作にもう飛信隊じゃないけど飛んでるんだよね
さらにあの撮り方は違反やろうって言うくらい
足元から太腿にかけてパンアップしての長澤まさみさんも・・・
もう彼女のウリである御御足見せつけられたら一年も待てないよねぇ
 
それにしても原作漫画の出版社である集英社が製作委員会の幹事会社ってのはわかるけど
日テレさんも幹事会社ってことで、日本って不思議な国だよね
映画会社って言うとこが映画作らないで配給のみで、TV会社が映画を作ってるんだから
こんな国ってあり得るんだろうかねぇ
ってまぁこの作品みたいに予算たっぷりで中国にロケまで行ってあんだけのエキストラ雇えるだけ予算が組めるんだからTV会社も侮れないよね
 
まぁ面白い作品を作ってくれるならそれはそれでいいんだけど・・・
 
2023年製作、日本映画、映画「キングダム」製作委員会作品
佐藤信介監督作品
出演:山﨑賢人、吉沢亮、橋本環奈、清野菜名、満島真之介、岡山天音、三浦貴大、杏、山田裕貴、髙嶋政宏、要潤、加藤雅也、高橋光臣、平山祐介、片岡愛之助、山本耕史、長澤まさみ、玉木宏、佐藤浩市、小栗旬、佐久間由衣、吉川晃司、大沢たかお
 
コメント (2)
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メンドウな人々

2024-01-17 05:05:44 | 邦画
日本映画を積極的に見ていこうと言う企画と
今作は的場浩司で視聴した作品
普段はヤクザ演らしたら天下一品の凄みを隠せない的場浩司がスイーツおじさんの素顔さながら普通のおじさんを演じてるって言うのが見たかっただけのお話で見たんですが
 
なんとこの作品“青春と食と地方”をテーマに映画製作していこうって生まれた“ぼくらのレシピ図鑑シリーズ”と言う映画製作活動で地方の地域密着であると同時に地方のFCとの連携で作られていく作品の様ですね
で、この映画はその三作目なんですが
第一作は見てないものの、第二作目の「夏、至るころ」は日本映画を積極的に見ていこうって言う企画と、なんと原案・監督池田エライザ作品と言うことで見ておりまして
その時は福岡の田川のお話だったんですが
今作は富士山が見える町富士吉田を舞台に高校のうどん部が作る“吉田うどん”のお話をメインに高校生たちを主人公にしたアオハルを描いた作品
 
っていうかうどん部で気付かされました。表題の“メンドウ”っていわゆる“麺道”と“面倒”がかかっていたのね
ってもこっちの“面倒”くさいお話ではなくメインテーマは、登場人物みんなそれぞれに悩みがあって、それを日常の中で乗り越えられずに暮らしており
ってとこはある意味“面倒な人々”ではあるんですが
そんな人たちが一歩を踏み出していこうって言うとこで終わる作品だから
この映画もある意味平板に綴られていくだけで一歩踏み出すようなきっかけとなるような盛り上がりはないものの
 
彼らが接していく中でそれぞれが踏み出す一歩を見つけると言うとこは的場浩司にしてもいいおっさんなんだけど
その一歩を踏み出す踏ん切り自体はいくつになっても人間って青春なんだなぁって
思わさせてくれた作品というのかなぁ
 
このシリーズの一作目も機会が有れば日本映画を積極的に見ていこうって言う企画の一本として見て見たくなりました
ってのもこの三作目と同じ監督作品でもあるので・・・
 
筒井真理子さんの鸚鵡返しの演技は秀逸でしたよね
ぜってぇ的場さんに興味あるような雰囲気出すぎでしょ
 
まぁこう言った企画で作られる作品ていうのは地方振興に意味もあるので2年に一本の割ではなくもっと作られてもいいような気もしますが何せ映画ってお金がねぇかかるし
こう言うのに国から補助ってでないのかねぇ
地元還元って代議士先生がパー券のキックバックの一千万でも出してくれりゃ領収書もちゃんとでるし政治資金規制法にもひっからずに映画は作れる、選挙にはきっと勝てるよ
地元振興だからね
 
2023年製作、日本映画、山梨放送・映画24区作品
安田真奈脚本・監督作品
出演:片岡千之助、藤嶋花音、柳明日菜、大迫一吹、翔、佐藤鯨、鳴海翔哉、瑚海みどり、坂本ちえ、西山宏幸、内山由香莉、上村健也、筒井真理子、的場浩司
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南郷次郎探偵帳 影なき殺人者

2024-01-16 20:08:01 | 邦画
ニッパチの枯れどきではなくて、ここ来てホント1月のレンタルリリースがどことなくヤバい感じになって来てて
こうなると未見の山からセルDVDを見つけ出してこねば
それに引き換え2月はなぜか豊富そうな・・・
って言いつつここ来てさほど忙しくもないのに作品が不足気味で予約投稿出来ずに
ブログアップはその日投稿のアップアップ状態でもあるんだよね
 
ってことで昨年11月に購入していた新東宝キネマノスタルジアシリーズからこの作品
天知茂さんの南郷次郎探偵帳シリーズ第一作
っても新東宝は大蔵貢さんのお陰で倒産してなんと南郷次郎探偵帳シリーズはこの一本だけ
ってことで天知先生もあの腺病質なニヒリズムから脱却して眉間にシワを寄せるキャラになるちょうど過度期にあたる作品なのかなぁ
 
そう言うことでまぁ三原葉子さんとのキスシーンがじつに多いこの作品
そんなキスばっかりしてていいのかなぁ
いいんですみたいな作品っていうかいっちゃん綺麗な三原葉子さんのお姿も実はこれが新東宝とともにおさらばってことに・・・
 
南郷次郎探偵帳は島田一男さん原作のシリーズものらしいんですが
原作未読ですからこれも定かではありませんが
南郷先生は私立探偵まがいに犯罪捜査に乗り出して警察よりも先に犯人割り出して、そいでもってそいつの弁護をするちゅうような一人二役の弁護士先生
いつも警察より先に犯人にたどり着きヒロインとチューチューしてるだけかと思いきや
拳銃撃ちまくるものの警察からお咎めなしなんですね
 
まぁ昭和30年代の荒唐無稽な犯罪探偵小説に有りがちなヒーローのお一人だってことなんでしょうね
いやはや陸に海にまで大活躍ですが、空まではいかないのね
って製作費がかかりすぎるから
ってことで小田急のロマンスカーとタイアップしていたようですね昔の国鉄時代は別としてJRになってからは
鉄道の安全という観点から新幹線とかの撮影まで拒絶してしまうのとは違って民鉄はきちんとこの時代はタイアップしていたようですね
車内ロケしてるようだし
 
新東宝が潰れちゃったからでしょうか
南郷法律事務所の美人秘書さんを演じておる水原ユカさん
結構な美人でしたがどこに行かれたのかなぁ
三原葉子さんもヴァンプではなくしっとり系の悪女役でしたねぇ
細川俊夫さんが悪役だったのね沖竜次さんの影に隠れていたけど・・・
 
荒唐無稽ではあるものの、こう言った肩の凝らない娯楽映画はいいよね気楽に見られて
 
1961年製作、日本映画、新東宝作品
石川義寛監督作品
出演:天知茂、水原ユカ、三原葉子、細川俊夫、沖竜次、鳴門洋ニ、林寛、坂本武、宮田文子、徳大寺君枝、吉田昌代、加東欣子、宗方祐ニ、
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逃げきれた夢

2024-01-15 20:08:25 | 邦画
日本映画を積極的に見ていこうという企画で視聴した作品
光石研が主演しているっていうかほぼ一人舞台的な作品でして
っていうか劇中での彼の職業が公立定時制高校の教頭さんで後一年で定年を迎えるって言う設定
個人的にはこちらは全日しか知らないけど二部並立してる職場に勤めたこともあって夜間の実態もきちんと見える立場に数年間過ごしていたこともある
 
どうやら制服JKたちもいたりするのと、ひるめし食ってからの出勤ですから並立してる公立学校のようですね
そんな定時制高校は授業開始が17時以降ですが勤務時間っていうのもあって13時には出勤していなきゃなんないから
昼間は校舎裏とかでのモク拾いに精出したりしてる姿を延々とカメラは光石研を追いかけていくから自然と長回しになる
 
そんな平凡な日常を追いつつも、なんと元生徒が勤めている定食屋で金を支払うのを忘れてしまい
追いかけられて曰く“忘れてしまう病気にかかって”
そうなんですねある意味若年性認知症の初期段階を告白してしまい
そこから今までの自分の人生を振り返り
教師として、また家族を持つ家庭人として、人としていかに生きて来たかを振り返ってみると言う映画だったようで
 
ほんと光石研劇場と言っていいように彼だけが喋る
そうなんですよ生徒との関わりもある意味教師→生徒へって言うような一方通行だったし
家庭でも父親としての存在の薄さから奥さんとか娘さんとのコミニュケーションも取ってこなかった
そして幼ななじみの友達とも・・・
って初めて気がついて、年休まで取ってコミュニケーションを取ろうとするものの
今までが今までだから空転する一方
 
そんな男の姿をカメラはただただ写していくだけの作品でして
一応こっちも同業者って言う立場であるのでわかる部分もあるにはあるものの公務や生徒に関してこれだけ覚えておるのにどこが認知症なんかのうって思うて見とりましたが
医者とのシーンもあってそうなんかいって思うだけっす
 
そういや認知症の症状のひとつに昔のことが鮮明に蘇るって言うのがあるらしい
ってことで定食屋の元生徒を連れ出して自分の子供ん時の思い出の場所を案内して昔語りするって言う
これまた一方通行の会話に終始していたり
 
一体この作品何が言いたいのか私にはまるっきりわからへんでした
ただ無為に90分モニターを見ていただけだったって認識はある
 
2022年製作、日本映画、「逃げきれた夢」フィルムパートナーズ作品
二ノ宮隆太郎脚本・監督作品
出演:光石研、吉本実憂、工藤遥、杏花、岡本麗、光石禎弘、坂井真紀、松重豊
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ずっと独身でいるつもり?

2024-01-14 05:05:56 | 邦画
日本映画を積極的に見ていこうという企画と
田中みな実で視聴した作品
いや、別に田中みな実が推しっていうわけではありません
むしろ逆の意味でして、東京キー局の女子アナ時代はブリっ子で売っていたのが、フリーになった途端にキャラ変して、いきなりカリスマ女子に変身するという変わり身の早さと時代に迎合した生き方を実践されてる彼女が
タレントとしてどんな演技をみせてくれてるのじゃっていう興味だけでして
 
これは個人的なことですが、松が開けて地元のTSUTAYAさんが完全撤退して
ついに世田谷区からレンタルTSUTAYAさんが亡くなりまして本屋のTSUTAYAさんだけが辛うじて・・・
って事で今年からはレンタルDVDはGEOさん一軒のみってことで今まで2軒でレンタルDVDのリリース作を補完して来てたんですが
そんなこんなでGEOさんに導入されなければ別に見なくていいようなって思っていたら導入されていたので一応セットに組み込んできただけ
 
雨宮まみの同名エッセイを、おかざき真理が漫画にしたものを坪田文が脚本を書き、ふくだももこ監督が映画化した
いわゆる女性が見る作品だったようですね
だからでしょうか
現代女性が抱えてる色んな問題を勉強させてもらった作品でしたねぇ
現代という時代の空気と本質を抉ってる感じもあって、いわゆる今時の女性がどう生きて何に悩み、何を考えているのかって事ですから
いや何度かオチそうになりながら見てました。って途中ひょっとしたら飛んでたかも(汗

主役は“女は一人で生きていける”っていうベストセラーを10年前に出した36歳のライターまみ役に田中みな実さん
タイトルにもあるように一人でも生きていけるようなことを書いたものの現在はその考えに反して一人で生きてくなんてできないわと
結婚に一瞬魔がさしてプロポーズにOKしてしまうものの
相手の親からの”仕事をやめろ“とか、“子供をすぐ作れ!”と言ったような現実を突きつけられる窮屈さに、結局はドタキャンしてしまうヒロインを見事に演じている
ってもそれが生の彼女の生き方であるような気にもさせてくれていたもんだから、実際には生の彼女自身を見せればそれでよかったのかもしれない。

そして彼女だけでなく時代を反映した周囲の女性像もある意味リアルでした。
すぐSNSで田中みな実を攻撃するマンションの隣の部屋に住む市川実日子さん
っていうか玄関入ってすぐに螺旋階段があるワンルーム的なマンションですがメゾネットタイプの高級マンションだったのかな
そしてステレオタイプではあるものの結婚の現実そのものを写す徳永エリの専業主婦。
そして現代だなぁって思わせてくれたギャルを演じていた元乃木坂46の松村沙友理の「パパ活」は分かるけれど、”ギャラ飲み“は知らなかったなぁ
可愛い若い女の子とお酒を飲むだけでお金を払う男がいるんですね、お金使うなら最後まで行けよ、行かなきゃ男じゃないぞっていうのは昭和の男像なのかも・・・

まぁ強気なことを男目線で書きましたが、男も女も結婚するんじゃなくて
これじゃ結婚したくなくなるそんなリアルな現実譚でした。
なんとこの作品2021年の作品だったんですね
 
2021年製作、日本映画、日活作品
坪田文脚本、ふくだももこ監督作品
出演:田中みな実、市川実和子、松村沙友理、徳永えり、稲葉友、松澤匠、山口紗弥加、藤井隆、橋爪淳、筒井真理子
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ランサム

2024-01-10 05:05:24 | 邦画
10日にしてようやっと新年のレンタル作品の第一作に選んだのはこの作品
もちろん個人的には小沢仁志さんが出演されてるってことですが
還暦を迎えて活動が活発になってきてる小沢兄貴です
今までは、オールイン一本でっていうような活動でしたが、いろんな作品に出演されるようになってきており
兄貴にとってはいいことですが、このままいくとVシネマの任侠ドラマの先が細っていくだけっていう危機感を感じてるのは私だけでしょうか

今作もあの松竹を追ん出されたヒットメーカープロデューサー奥山和由さん総指揮のもとにアクション映画に造詣が深い室賀厚さんを監督に迎え
韓国アイドルを主演にって言うことで作られたガンアクション映画
惜しむらくは小沢兄貴にも「BAD CITY」並みとはいかないまでもアクションに参加してほしかったけども
奥山さんですから観客は何を見たいかって言うことを十二分に理解して作っているのがわかる作品

小沢兄貴は日本の闇社会を牛耳るフィクサー
ここまでどんだけの人を泣かせて今日の地位を築いてきたんだっていう人物
権力も金もなんでも手に入らないものはないという人物
現在は娘と後妻との三人で暮らしており何不自由なく娘も育ち継母との仲も良い音大生
その子がある日下校途中に5人の男たちに拉致されて
身代金一億の要求が届く

5人の男たちにはそれぞれ小沢仁志演じる金村に恨みを抱いており
って言うか韓国人の若者は銃器販売に関わってきてそのまんま仲間に加わった男
そしてこの時代ですからITに精通した仲間もおり
身代金要求や受け取りにそのテクノロジーを駆使して追跡不能にする役割を果たす人物まで
主人公には日本映画初主演となる韓国アイドルのユン・ソンモが務めており、誘拐した娘を殺させまいってヒロインの面倒を見ている

まぁ一癖も二癖もある犯人たちにもそれぞれの事情と思惑かなんかが見えて
こいつは仲間割れして自滅して行く映画だと思って見てましたが
身代金詐取の方法がIT駆使しての目新しいものであったのと
その後悪徳刑事である永倉大輔さん達が一億狙って参入してきたことで銃撃戦が始まって映画的にはこの銃撃戦は一つの面白さであるものの
この主人公実は・・・

ってことでお話自体が二転三転するシノプシスで見所は銃撃戦ではなくて
そてぞれの人物が抱えてる金村に対しての思惑だったり
実は金村には知りたいことがあり、女の誘拐を企画したんじゃないかって言うような節も見えたりと
人間の欲と業の深さを見せてくれてた作品でもあるものの
この誘拐事件によって金村家が瓦解するとはねぇ

先に書いたように私自身も予想が外されたようにガンアクションだけで見せる作品ではなかったけど
主人公演じてる韓国アイドルのユン・ソンモさんの流暢な日本語にはびっくりさせられた

2023年製作、日本映画、「ランサム」製作委員会作品
奥山和由製作総指揮、室賀厚共同脚本・監督作品
出演:ユン・ソンモ、吉田玲、中村優一、寺中寿之、長濱慎、紺野千春、板垣有紗、中原翔子、川下大洋、永倉大輔、小沢仁志
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1秒先の彼

2024-01-09 05:05:06 | 邦画
日本映画を積極的に見て行こうっていう企画で視聴した作品
クドカンさんが正直言ってこんないいホン書くっていうか書ける人だと思ってもいなかった・・・
ってのもうっちゃんのバラエティ“犬のシリーズ”でクドカンさんを知った私ですが、彼の笑いと私の笑いとの感性のは違い遠感じていて
彼の作品(出演作品は除く)は「土竜の唄」シリーズを見ててもやっぱ笑いのセンスの違いを感じていましたが
この作品見て私のクドカンさんへの考えが変わってしまった・・・
 
いや、じつにいい映画を見せてもらったなぁって改めてクドカンさんの才能を
っていうかこれって台湾映画「1秒先の彼女」のはリメイクだったのね
リメイクですから当然基本プロットを利用させてもらうだけでどこまでオリジナルを超えられるかっていうことが求められるわけで
オリジナルは未見ですが男女を逆転させるだけでなく、プロットをいかに日本的な土着にあわせられるかってとこは舞台を京都にしてるとこが生きていたようですね
 
商売とは言えども私には”釈迦牟尼仏“が”みくるべ“って読むのは知らなかったし読めなかった
まぁほとんどの役者さんが京都生まれでないから、京都弁がどうなんだって思っていましたが途中からこれでいいんだろうって感じに・・・
さて前半は岡田将生の視点で映画が綴られて行くんですが
宇治の花火大会の日が止まってしまったところから清原果耶の視点で前半の岡田将生の視点の外で起きてたことの状況を見事に回収して行き
さらにある意味キモいっていっちゃっていいのかもしれない消えた1日に収斂して行くわけですねってか、この消えた1日って清原果耶の岡田将生に声を出して言えない愛の行動だったわけね
そう言う意味ではこれもラブストーリーなわけだ
 
時間が止まって清原果耶とバス運転手と岡田将生が高校生の時に蒸発した父親だけが動けるというこのファンタジーはじつにいいんだけど
さすがに海の波だけは止められなかったってか今の技術ならとねられるだろう
ってことで天の橋立の日本海の波は動いてるのに、烏は空中で羽開いたまま止まってるのはなぜ?とか
岡田将生が早すぎてスピード違反で免停になってるのに天橋立の私書箱に郵便局のバイクで行くのとか
そういった細まいとこが気になって、気になって仕方なかったのも事実でした。
 
一応2022年に撮影してたんですね、まさか笑福亭笑瓶さんの動くお姿とラジオの音声が聴けれるなんて
実質笑瓶さんの遺作になられた作品だったのね・・・・・・・・・・・・・合掌
 
2023年製作、日本映画、「1秒先の彼」製作委員会作品
チェン・ユーシュン「1秒先の彼女」原案、宮藤官九郎脚本、山下敦弘監督作品
出演:岡田将生、清原果耶、福室莉音、片山友希、しみけん、笑福亭笑瓶、松本妃代、伊勢志摩、柊木陽太、加藤柚凪、羽野晶紀、加藤雅也、荒川良々
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脅迫の影

2024-01-05 20:08:46 | 邦画
日活の1959年製作、ほぼ60分強の作品なので日活番線のシスタームービーだったようですね
主演は「機動捜査班シリーズ」で刑事として活躍していた青山恭二の犯罪映画
本日午前中に衛星劇場で拾った作品でしたが12月の幻の蔵出し作品でのOAだったようですね

4人の男がドル買いのボスを嵌めて殺して手持の金120万を強奪してしまう
ボスの直近の島(青山恭二)だけは、ボスが溜め込んでロッカーに仕舞い込んでた全財産をさらに盗み出してしまう
そして恋人と共に高級アパートに引っ越して
そうですかこの時代はアパートが憧れの住まいだったわけの高層だしなんとかコンシェルジュまで常駐してる
家電が普及前だからコンシェル忍者呼び出される
っていう時代背景も面白い

まぁそれから団地になってマンションっていうハイソな住宅磁場になって行くんでしょうかねぇ
一人だけボスのお金をネコババしてる島の周りでは一緒に山分けした連中が一人、一人徳不審死を遂げていき、脅迫はついにシマの元に届き
それは殺したはずのボスからという・・・

まぁボスではなかったものの結末は悪銭身につかずで関係した男たち全員と園男たちの女たちにも及びなんとラストはみんな死んでいき、お金まで日に包まれるというお話でした

脅迫っていうてもあまり緊迫感もなかったし
山内明さんが特殊メイクで彼とはにても似つかぬお姿だったのがいんしぃうてきでしたし
なんだ最後に青山恭二が拳銃持っていたのか全く持ってわからない始末ですが
それで結局は映画的に始末しちゃうんですが
まだお若くて売れてない時代の米倉斉加年さんが賭場の胴師役でワンシーンのみ出演されていましたね

1959年製作、日本映画、日活作品
若杉光夫監督作品
出演:青山恭二、高田敏江、山内明、清水将夫、大町文夫、伊達信、佐々木すみ江、堺美紀子、日野道夫、嵯峨善兵、黒崎信男、岡村春彦、米倉斉加年

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