その中に何を秘めしか黒蝋梅咲いても見せぬ花びらの中
「慈愛」とふ黒蝋梅の花言葉を肯ひてみるその丸き花
我が家にはないのですが、大好きな黒蝋梅の花を一枝もらったので挿しています。春に先がけて咲くあの黄色の蝋梅とは違って匂いも無くて黒っぽい地味な花です。何よりも不思議なのはいつ見ても何かを秘めているかのように花びらを開かないことです。花言葉を調べてみると「慈愛」とありました。そっと柔らかく包むように咲いているこの花を見ているとぴったりの花言葉だと思いました。
その中に何を秘めしか黒蝋梅咲いても見せぬ花びらの中
「慈愛」とふ黒蝋梅の花言葉を肯ひてみるその丸き花
我が家にはないのですが、大好きな黒蝋梅の花を一枝もらったので挿しています。春に先がけて咲くあの黄色の蝋梅とは違って匂いも無くて黒っぽい地味な花です。何よりも不思議なのはいつ見ても何かを秘めているかのように花びらを開かないことです。花言葉を調べてみると「慈愛」とありました。そっと柔らかく包むように咲いているこの花を見ているとぴったりの花言葉だと思いました。
作りたるちくわと蕗と筍の煮つけは遠き母の味せり
友に戴いた筍で木の芽和えを作ろうとしたのだけど、我が家の山椒の木はうまく育ってないため新芽が少なくて・・・・仕方なくシンプルにただ煮つけることにしました。筍の他に庭の蕗とわかめと冷蔵庫に残っていたちくわも入れて、薄味に仕立てました。歳のせいかこんなシンプルな料理が美味しいと感じるようになりました。食べながら遠き日に母の作ってくれた筍の煮つけもこんな味だったと懐かしく思い出しました。
掘りたての筍届くあく抜きの糠と赤唐辛子と共に
掘りたての立派な筍を友が持って来てくれました。合わせて編物の好きな私のために残り毛糸や編み針なども・・・・。筍にはあく抜きに必要な糠と赤唐辛子まで付いていました。筍のあく抜きで困ることは糠がないことなのですが、ちゃんとそのあたりも気を使ってくれていて、彼女の優しさに感謝です。さっそくあく抜きをしています。一晩おいて洗えば明日は完成です。何を作ろうかな?先ずは木の芽和えかな?
子の古き貯金箱いま鉢となりタイムが群れて薄紅に咲く
卓に置く鉢のタイムの薄紅と緑の香りに癒さるる夜
娘が小さい頃お気に入りだった熊の焼き物の貯金箱ですが、今では誰にも振り向かれないで放置されたままなので、思い切って植木鉢にしてみました。焼き物で出来ているので、お金を入れる入口を丁寧にゆっくりと叩いたところ上手く割れてちょうどいい植木鉢が出来ました。タイムを植えておいたところ小さな花が咲いたので卓上に飾りました。今夜はタイムの可愛いらしい薄紅の花とタイムの芳香に癒されています。
あちこちに出て躓くも食べごろになるまで採らぬ庭の筍
庭の黒竹の筍が出る頃となり、庭のあちこちに、にょきにょきとのぞき始めました。花や木の中ならいいのですが、歩くところにも所構わず出てくるので時々つまづいてしまいます。危ないから切った方がいいのですが・・・でも・・・もう少し大きくしてから食べようかなあと思ってしまいます(笑) 実は黒竹の筍も食べられることを昨年知りました。この筍はあく抜きをしないでも食べられるので簡単だし、なかなか美味なのです。
遠き日に孫へと買ひし「せなけいこ」の絵本出で来て久々に見る
二十六年経て懐かしく独り読む「ふうせんねこ」と「ねないこだれだ」
今、岡山県立美術館でせなけいこ展をしているので観に行きたいのですが、コロナが心配で行けれません。ふと私が孫に買ってやった本の中にあったことを思い出して捜して見ると「ねないこだれだ」と「ふうせんねこ」の2冊がありました。久々に開いてみると絵もことばも単純明快で色も美しいすばらしい絵本だと改めて思いました。そしてくりかえし孫に読み聞かせた26年前の日々が懐かしく思い出されました。
白と黒のクローバー生ふる鉢は美(は)し地球は人種差別の消えず
黒いクローバーと白いクローバーを見つけて同じ鉢に植えておいたところ、どちらも元気に育っています。二色のクローバーはお互いを引き立て合って美しいなあと思います。ところが人間はどうでしょうか。アメリカでは黒人差別は勿論のこと、アジア系の黄色人種差別もコロナ禍を機に興っています。地球には様々な人種が住んでいて、今でも争いが絶えません。お互いが相手を認め合い助け合って仲良く暮らしたいものです。
星出さん宇宙へと発ち地球では微小なコロナウイルスに泣く
今日のニュース。星出さんが無事に宇宙へと出発!! これで宇宙には日本人が二人もいることになり、誇らしい気持ちになると同時に、いよいよ宇宙旅行も夢ではないと明るい気持ちになります。一方、コロナ感染者拡大による緊急事態宣言発令のニュースも。 壮大な宇宙と微小なコロナウイルス・・・・ 人類は宇宙をも征服するかもしれないほど偉大だけれど、今はちっちゃなウイルスに苦しめられています。
爛漫と咲きしに哀れ君子蘭日焼けせし葉はわれの不注意
君子蘭の火のごと燃ゆる花びらに羽虫一匹酔い痴れてをり
君子蘭が今年も咲きました。燃える火のような色の花が放射状に咲くので、まるで朱色の地球儀のようです。部屋の中だけでは勿体ないと外に出したばかりに直射日光が当たったらしく葉に痛々しい日焼けの傷跡が付いてしまいました。私の不注意で後悔しきりですがもう後の祭りです。花を見ていたら小さな羽虫が一匹、燃えるような花びらの上に止まってじっとしていました。まるでこの花の美しさに酔い痴れているかのようでした。
一本の木より二色の咲く不思議ひらどつつじが庭に咲き満つ
共に植ゑし母はいま亡く満開の平戸つつじに母の重なる
今、庭につつじが満開に咲いています。私が剪定したのにこんなに咲いてくれると嬉しいです。つつじには多くの種類がありますが、これは「平戸つつじ」で、古くから主に長崎県平戸市で育てられたことからこの名がついたようです。私はこの花が咲くたびに不思議に思うことがあります。それは一本の木なのに紅と薄紅の二色の花が咲くことです。爛漫と咲くつつじを見ていると母と植えた日が懐かしく思い出されます。