瀬戸市民言論広場

明るい未来社会をみんなで考えるために瀬戸市民言論広場を開設しました。

小噺「おいらも甲子園」

2018年05月09日 | お知らせ
「ご隠居!ご隠居はいますか」
「はいはい、ここにいるよ。まったくいつも騒がしいねぇ、ハチ公は」

「きょうはねぇ、ご隠居によろこんでもらえる話をねぇ・・」
「本当かい?お前さんの話はいつも風呂敷が大きいからねぇ~」

「風呂敷?風呂敷なら大晦日に夜逃げでもしようかと、箪笥から出したままですが・・」
「その風呂敷じゃありませんよ。お前さんの話はいつも大げさだと言ってるんです」

「へへ、そういうことですか。大きいことはいいことだ!うれしいねぇ」
「まったく、困ったおひとだ。それで何がどうしたと言うのだね」

「おいらの野球部も甲子園に行こうと!・・」
「おいおいハチ公、お前さんいま甲子園って言ったかい?」

「そうですよ、ご隠居。口だけで言ってんじゃありませんよ。先だってみんなで甲子園の常連校へ視察に言ったんですから!」
「へぇ~、そりゃ感心だねぇ」

「ご隠居はご存知ですかい?、福島県の会津若松の東栄校」
「会津若松?それなら私も知ってますよ。あそこは全国でも有名ですからなぁ」

「そうそう、そうなんですよ。その有名な学校の主将と知り合いましてね」
「お前さんがかい?」

「ご隠居、オレだってやるときゃやるんですよ。あちらの主将がね、うちでよければ見学に来てください」と・・
「へぇ~、それでお前さんたちは、何か勉強になったのかい」

「何言ってるんですかご隠居。勉強になったかい?ですって。なったもなった。まず設備と道具の改革が大事なんでさぁ!」
「そりゃすごいねぇ、。で、どうすりゃ甲子園に行けるようになるんだい?」

「へへっ、どうすりゃ甲子園に行けるのかって・・。それはねご隠居、まずもって球場なんですよ、これが!」
「ほぉ~、球場ねぇ。まぁそうだろうねぇ。それなりの設備が整っていなけりゃねぇ~」

「そうなんですよ。さすがご隠居。でもね球場だけじやだめなんで。まずは球場でしょ、つぎにバットとグローブ。そうそうユニホームも大事なんですさぁ。素人にゃなかなかわかんねぇかもしれませんがね、ユニフォームって身に着けるものも大事なんでさぁ。あとは照明設備に、え~とあとはぁ~。何だったけ?」
「おいおい、そりゃすごいねぇ。うちの瀬戸追分高校にもそれらを揃えるのかい?」

「揃えるのかい?ってご隠居。何を言ってんですか。ご存知ないんですかい、瀬戸はすごいものを揃えたって聞きつけて、今じゃあちらこちらから見学に来てるんですよ」
「そうなのかい!こいつは驚いた。ハチもたいしたもんだネェ」

「へへん。どうですご隠居、ちっとはこのハチを見直してくれましたかい!」
「こいつはすまなかったねぇ。そこまでハチがやるとはねぇ。それじゃハチ公たちの練習も力が入るねぇ」

「ええぇっ、なんです?ご隠居いま何ておっしゃいました?」
「だから、それだけの設備や道具を揃えたんだから、さぞかし練習もいっしょうけんめいにね・・っと」

「これだからご隠居には困ったもんだ。あのねご隠居、言ったでしょ。会津若松で見た来て教えてもらたって!!」
「それは聞いたよ。だからハチ公たちの練習もその設備と道具を使って、がんばってるんだろ?ってわたしは聞いてるんだよ」

「あのねぇご隠居。あっしとご隠居の付き合いは昨日や今日に始まったんじゃありませんぜ。練習?練習ですか?そんな面倒なこと、わたしらがやるかやらないか、いまさらおわかりになりませんかい?」
「・・・それじゃハチたちは・・」

「恐れ入谷の鬼子母神。あっしらが練習なんぞやるわけないでしょうに!」
「・・お前さんたち、それで甲子園に本気で行くつもりなのかい?」

「甲子園は行けても行けなくても、どうでもいいんですよ。よそから設備と道具を見学に来てくれさえすれば。目立ちゃいいんですよ、ご隠居!」
「・・おいハチ公、おめぇ豆腐の角で頭ぶつけてこい・・。甲子園の☆でも見えるだろうよ・・」

おあとがよろしいよう~で・・

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