お手元に「広報せと・10月1日号」はありますか。
表紙をめくり2ページ、3ページに平成29年度決算報告が載っています。
みなさんは市議会9月定例会をご覧になりましたか(YouTube)。
本会議も各委員会も傍聴人は筆者以外ほとんどいませんでしたので、まだご覧になっていないかたは本稿読了後YouTubeをどうぞ。
7月に当ブログ「論より数字」3部、9月には「まちの診断書」2部を書きました。
こちらも参照しながら本稿をよんでください。
☆「広報せと」をご覧下さい。
まず一般会計の決算 実質収支は15億3966万2千円でしたとあります。
★「まちの診断書」第1部を参照ください。
実質収支とは当該年度(平成29年度)に属するべき収入と支出との実質的な差額のことです。
自治体でも黒字・赤字という言葉を使いますが、商売の儲けや損とは意味が異なります。
黒字だから単純に良いのではなく、どうやって黒字にしたのかを見なければいけません。
節約したから?、貯金を取り崩したから?
これは実質単年度収支で表されます。
単年度収支+積立金+繰上償還金-積立金取崩額=
1億7517万9千円+193万6千円+0-0=1億7711万5千円
積立金の取り崩しはしませんでしたが、償還金の繰上げもしなかったから。
これが黒字が微増した理由です。
「決算カード」とよばれている「決算状況」を見なければわかりません。(ホームページで公表されています)
☆「広報せと」をご覧下さい。
二つの円グラフがあり、左の赤っぽいグラフは歳入、右の青っぽいグラフは歳出の内容を表しています。
左のグラフ歳入総額は368億7509万6千円。円の右半分、自主財源率61%。
これは市税に繰越金や諸収入を合算して比率を算出したものです。
繰越金や諸収入などは毎年定額に収入できるとは限りません。
大事なのは市税です。
市税183億5718万8千円の内訳は(広報せとには記載されていません)
市民税(個人分)74億3359万円
市民税(法人分)12億7353万7千円
固定資産税 71億9976万2千円
軽自動車税 2億4547万1千円
たばこ税 8億4331万5千円
鉱産税 381万5千円
都市計画税 13億5769万8千円
★「まちの診断書」第1部をご覧下さい。
地方自治体だけで税を徴収すると、地理的特性や産業構造により自主財源確保に不均衡が生じます。どこの自治体でも一定の行政サービスを提供できるように国から支出されるのが地方交付税です。瀬戸市は25億9788万1千円(普通交付税22億448万3千円)。近隣の長久手、日進、みよし、大府、小牧などは不交付団体です。交付税を受けていると企業誘致等で、仮に10億円の収入があっても実質75%は国に取られます。自治体が住民に一定の行政サービスをするために必要なお金を「基準財政需要額」といいます。これは自治体が支出した実績(決算額)や、実際に支出しようとする額(予算額)とは連動しません。
単位費用×測定単位×補正係数で算出されます。
単位費用は測定単位1当たりの費用です。
測定単位は消防、公園、教育、保健衛生などは人口。その他道路の面積、延長などの項目があります。
瀬戸市の基準財政需要額は177億8422万1千円。
対して自主財源は183億5718万8千円ですから103.2%の余力しかありません。
今後、厚生費や土木費など需要額が増加し、市税が減少するようなことになるかもしれないという「将来像」が懸念されます。
6次総で掲げる将来像「住みたい街、誇れるまち、新しいせと」ですが、財政面を見ると懸念材料がいっぱいの将来像が浮かび上がります。
☆「広報せと」をご覧下さい。
右の円グラフに歳出総額351億5877万8千円、右半分に義務的経費48%。内訳は人件費57億5420万5千円、扶助費89億9315万9千円、公債費22億455万3千円となっています。
平成8年、今から22年前の瀬戸市人口は129638人。広報の表紙に今年9月1日現在の人口が記載されています。129684人。
いかがでしょうか22年前とほぼ同じ人口です。
★「論より数字第2回」をご覧下さい。
22年前の扶助費は約27億円。
現在は約3倍の90億円。
★「論より数字」をご覧下さい。
平成8年の一般会計は歳入、歳出ともに約346億円。
平成29年の歳出は約351億6千万円。
平成8年の歳入市税は186億9100万円。
平成29年の市税は183億5718万円。(減っています)
単純に比較しただけですが「扶助費の急増分はどのように捻出したんだろう?」と思いませんか。
★「論より数字第2回」をご覧下さい。
平成10年の人件費は95億9265万8千円。
☆「広報せと」をご覧下さい。
平成29年の人件費は57億5420万5千円。
☆「広報せと」3ページ
一般会計の歳出決算額の主な内容をお知らせします
子ども・子育て支援200万円
健康づくり推進費400万円
市長は図書館整備調査に650万円を使いました。
陶生病院陶壁保存(?)に891万円を使うそうです。
みなさんは家計に興味はありませんか?
商売や経営はどうでもいいですか?
市の財政なんて・・・関心ないですか・・・
さてここまで読了いただいた方は、YouTubeで議会情報番組瀬戸市議会、9月6日(予算決算委)・9月7日(総務生活)・9月10日(厚生文教)・9月11日(都市活力)・18日(予算決算委)をご覧下さい。
「ここは節約しよう、それは減額していこう」という議論はほとんどありませんでした。というより委員会、分科会で「討論」そのものがありませんでした。
提言書は「もっと予算を増やしなさい!!」という内容でした。
当ブログは論評いたしません。
あえて申し上げるなら、
瀬戸市に限らず「市民意識以上の議会、政治家は持てません」。
来春は選挙ですね。
任せっぱなしで「住みたいまち」になるのでしょうか・・・
決めるのは『あなた』です。
議会報告会:10月3日午後7時から市役所議場
終
表紙をめくり2ページ、3ページに平成29年度決算報告が載っています。
みなさんは市議会9月定例会をご覧になりましたか(YouTube)。
本会議も各委員会も傍聴人は筆者以外ほとんどいませんでしたので、まだご覧になっていないかたは本稿読了後YouTubeをどうぞ。
7月に当ブログ「論より数字」3部、9月には「まちの診断書」2部を書きました。
こちらも参照しながら本稿をよんでください。
☆「広報せと」をご覧下さい。
まず一般会計の決算 実質収支は15億3966万2千円でしたとあります。
★「まちの診断書」第1部を参照ください。
実質収支とは当該年度(平成29年度)に属するべき収入と支出との実質的な差額のことです。
自治体でも黒字・赤字という言葉を使いますが、商売の儲けや損とは意味が異なります。
黒字だから単純に良いのではなく、どうやって黒字にしたのかを見なければいけません。
節約したから?、貯金を取り崩したから?
これは実質単年度収支で表されます。
単年度収支+積立金+繰上償還金-積立金取崩額=
1億7517万9千円+193万6千円+0-0=1億7711万5千円
積立金の取り崩しはしませんでしたが、償還金の繰上げもしなかったから。
これが黒字が微増した理由です。
「決算カード」とよばれている「決算状況」を見なければわかりません。(ホームページで公表されています)
☆「広報せと」をご覧下さい。
二つの円グラフがあり、左の赤っぽいグラフは歳入、右の青っぽいグラフは歳出の内容を表しています。
左のグラフ歳入総額は368億7509万6千円。円の右半分、自主財源率61%。
これは市税に繰越金や諸収入を合算して比率を算出したものです。
繰越金や諸収入などは毎年定額に収入できるとは限りません。
大事なのは市税です。
市税183億5718万8千円の内訳は(広報せとには記載されていません)
市民税(個人分)74億3359万円
市民税(法人分)12億7353万7千円
固定資産税 71億9976万2千円
軽自動車税 2億4547万1千円
たばこ税 8億4331万5千円
鉱産税 381万5千円
都市計画税 13億5769万8千円
★「まちの診断書」第1部をご覧下さい。
地方自治体だけで税を徴収すると、地理的特性や産業構造により自主財源確保に不均衡が生じます。どこの自治体でも一定の行政サービスを提供できるように国から支出されるのが地方交付税です。瀬戸市は25億9788万1千円(普通交付税22億448万3千円)。近隣の長久手、日進、みよし、大府、小牧などは不交付団体です。交付税を受けていると企業誘致等で、仮に10億円の収入があっても実質75%は国に取られます。自治体が住民に一定の行政サービスをするために必要なお金を「基準財政需要額」といいます。これは自治体が支出した実績(決算額)や、実際に支出しようとする額(予算額)とは連動しません。
単位費用×測定単位×補正係数で算出されます。
単位費用は測定単位1当たりの費用です。
測定単位は消防、公園、教育、保健衛生などは人口。その他道路の面積、延長などの項目があります。
瀬戸市の基準財政需要額は177億8422万1千円。
対して自主財源は183億5718万8千円ですから103.2%の余力しかありません。
今後、厚生費や土木費など需要額が増加し、市税が減少するようなことになるかもしれないという「将来像」が懸念されます。
6次総で掲げる将来像「住みたい街、誇れるまち、新しいせと」ですが、財政面を見ると懸念材料がいっぱいの将来像が浮かび上がります。
☆「広報せと」をご覧下さい。
右の円グラフに歳出総額351億5877万8千円、右半分に義務的経費48%。内訳は人件費57億5420万5千円、扶助費89億9315万9千円、公債費22億455万3千円となっています。
平成8年、今から22年前の瀬戸市人口は129638人。広報の表紙に今年9月1日現在の人口が記載されています。129684人。
いかがでしょうか22年前とほぼ同じ人口です。
★「論より数字第2回」をご覧下さい。
22年前の扶助費は約27億円。
現在は約3倍の90億円。
★「論より数字」をご覧下さい。
平成8年の一般会計は歳入、歳出ともに約346億円。
平成29年の歳出は約351億6千万円。
平成8年の歳入市税は186億9100万円。
平成29年の市税は183億5718万円。(減っています)
単純に比較しただけですが「扶助費の急増分はどのように捻出したんだろう?」と思いませんか。
★「論より数字第2回」をご覧下さい。
平成10年の人件費は95億9265万8千円。
☆「広報せと」をご覧下さい。
平成29年の人件費は57億5420万5千円。
☆「広報せと」3ページ
一般会計の歳出決算額の主な内容をお知らせします
子ども・子育て支援200万円
健康づくり推進費400万円
市長は図書館整備調査に650万円を使いました。
陶生病院陶壁保存(?)に891万円を使うそうです。
みなさんは家計に興味はありませんか?
商売や経営はどうでもいいですか?
市の財政なんて・・・関心ないですか・・・
さてここまで読了いただいた方は、YouTubeで議会情報番組瀬戸市議会、9月6日(予算決算委)・9月7日(総務生活)・9月10日(厚生文教)・9月11日(都市活力)・18日(予算決算委)をご覧下さい。
「ここは節約しよう、それは減額していこう」という議論はほとんどありませんでした。というより委員会、分科会で「討論」そのものがありませんでした。
提言書は「もっと予算を増やしなさい!!」という内容でした。
当ブログは論評いたしません。
あえて申し上げるなら、
瀬戸市に限らず「市民意識以上の議会、政治家は持てません」。
来春は選挙ですね。
任せっぱなしで「住みたいまち」になるのでしょうか・・・
決めるのは『あなた』です。
議会報告会:10月3日午後7時から市役所議場
終