瀬戸市民言論広場

明るい未来社会をみんなで考えるために瀬戸市民言論広場を開設しました。

この娘たちもシティブランド

2018年11月12日 | お知らせ
Such female students are the city's brands.

I'll introduce the one of English speech contest prize- winning works.

Title- "I love Seto City"


My grandmother came to Seto in 1960s.
She got married in Seto and raised children. My mother was born in this city and spent her whole life here.
I am the third generation Seto citizen.We are proud citizens of this city.

One day, my grandmother showed me some pictures from her albums. Among faded full color pictures, I found some black and white ones.
My grandmother looked very young and beautiful in those pictures.
I recognized a camellia tree in one of the pictures. It was the camellia that is still in my grandmother's yard, of course
the tree is much bigger now.
The change that I witnessed in the pictures were the changes of the city for the last fifty years or so.

Inspired by grandmother's pictures, I decided to do some research on our home city.
I went to the city library, interviewed my grandmother's friends and googled using various key words.
The biggest source was the digital documents were digitized and available for public on the page.
Here are what I found.

Pottery making in Seto area started around 10th century, in Heian era.
That means the area has been famous for its pottery making for over one thousand years.
The area became Seto village in 1888 and Seto town in 1892. Our beloved Meitetu Seto line started in 1905.
Seto became a city in 1929.

When my grandmother came to Seto, the building of Owari Seto station was not brown but white.
Trains were not silver like they are today but they were red. In my mother's childhood, shopping arcade was always full of people and it was her favorite place to shop. Many things changed over time. On the other hand, there are some things that are always the same.

Setomono Festival is the favorite time of the year for all three of us.
The traditional pottery making is something we are all proud of.
Above all, the people of Seto has always been nice and kind to each other and that makes this city a great place to live.

We all love this city.
I feel lucky to be able to prow up in the city where I can find great history, tradition and environment.
I would like to live and watch this city to change even further.
I would like to continue to love this city and be someone who can contribute to this city in the future.

Thank you.


Other prize-winning works
Title
"You can learn in many ways"
" The Job of My Dreams"


The Fortieth Annual Junior high school English speech contest in Seto


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英語教育持論 My opinion on English education (Early Childhood)

2018年11月04日 | お知らせ
瀬戸市は小中一貫校の教育目標に、特色ある活動として「英語教育」を挙げています。

現在は小学校5年生から始めている英語教育ですが、小学1年生から9年生(中学3年)までの9年間を見通した系統的な英語教育を展開するとしています。
9年間一貫した英語に触れる機会を通じて、世界に通用する英語力を習得するのだそうです。

何事も論を起こすには言葉の意味する概念を確認する必要があります。
「世界に通用する英語力」とはどのような語学力を念頭にしているのでしょうか。
9年間で英検3級程度の語学力を取得させるのが目標のようですが。

お断りしておきますが筆者は教育の素人ですし、英語力はさっぱりだめだと自認しております。
その上での持論ですのでご承知おきください。

みなさんは「世界に通用する英語力」をイメージできますか。
わたしは具体的な場面(scene・ situation)が浮かびません。
なので、申し訳ないですがこの先はわたしが「たぶんこういうおつもりか」と仮定して持論を進めていきます。

外国語(本稿では英語)は日本語が通じない人々とコミュニケーションを取ったり、文を読解する手段(means)か、道具(tool)とするために学習するはずです。
あるいは、語学そのものを習得することを目的として英文学や英語学(文法、修辞など)を研究するためか。

語学研究者を目指す子どもは多くいないと思いますが。
義務教育の、しかも小学1年生から英語教育をするというのですから、英語が手段、道具として使えるようになることを習得目的としているのではないかと推察いたします。

さてみなさんは英語を手段、道具として使わなければならない場面に何回遇われましたか。
「仕事で絶対に英語力は必要なんだ」というかたはいらっしゃいますか。
「仕事じゃないが、日本語が通じない人と知り合いなんだ」というかたは。

ここまで書くと、こうおっしゃるひとがいます。
「英語ができればいろいろな国の人たちと交流できるし、他国の文化を知ることもできる。だから英語は勉強したほうがいいのだ。」
そうですね。その通りです。
手段や道具はひとつでも多く身に着けていたほうがよろしい。

本稿のサブタイトルに(幼児)と書きました。

なぜ瀬戸市は小学1年生(満6歳児)から英語教育を始めようとするのでしょうか。
これも推察するしかありませんが「語学教育は早く始めたほうがいい」とお考えなのでしょう。
では、なぜ早くから始めたほうがいいとされているのでしょうか。
わたしは教育の専門家ではないので学術的論証はできませんが、恐らく「早く始めたほうが習得力があるから・・」では・・。

再度申し上げますが本稿は持論です!

早く始めようとしているのは「幼児の聴き取る力」に期待するからではないでしょうか。
わたしは言語学習は「聴く」から始まると考えています。
その論拠は私たち日本語の「訛り」です。
訛りは英語圏でもあります。

わたしたちは母国語をいつごろから聴いて、いつごろ喋れたのかという記憶はありません。
気付いたら「話していた」のではありませんか。
そもそも何歳から喋り始めたのか、なんて自分ではわかりませんし考えたこともありません。
しかし気付いたときには「お国訛り」で話していましたよね。

「お国訛り」というのは、成人してからでは容易に直せません。
もちろんほとんどの人はお国訛りを直す必要などありません。
どうしても直さなければいけないのは、アナウンサーか芸能関係かサービス業の仕事についた人くらいでしょう。
お国訛りを完全に無くして話せるようになるのは(日本では標準語というアクセント)おそらく不可能です。
地方出身者(実は東京出身者も同じなのです。東京弁と標準語は違います)が仕事で標準語を使っていても、里帰りするとたちまちお国訛りで喋っています。

幼児期に聴いた「言語の音」はきっと深く脳内に刻まれるのでしょう。

1868年明治政府は神戸港波止場のひとつを「メリケン波止場」と名づけました。
アメリカ領事館があったからと言われていますが、わたしは英語を素直に聴き取れば「アメリカン」ではなく「メリケン」と聞こえたはずだと思っています。
現代のように英語に触れる機会は少なく「余計な情報」(和製英語やカタカナ英語)もなかった時代では、米国人の発音は「メリケン」と聞こえたでしょう。
「アメリカン」よりも「メリケン」のほうが、より正確な言葉の音ではないかと思います。

バラエティ番組で米国人の叫ぶ声を「オー・マイ・ガー!!」とテロップに書くことが多くなりました。
もちろんこれは "Oh,My God!!!"です。
ひと昔まえのカタカナ表記なら「オゥ・マイ ゴッド」です。
でも実際に米国人の発する音は「オー・マイ・ガー」と聞こえますね。

中学校3年間、高校3年間、大学4年間、計10年も英語を勉強したのに(大学では原書講読までしたのに)、日本人は英語、特に英会話は苦手だと・・。かく言うわたしもそうですが・・

このわけは「わたしたちは聴き取れないから」だと思いませんか。
文章ならそこそこ読解できるのに、会話は苦手・・。
ネイティブ英語を喋られると、ほとんど聴き取れないという体験はありませんか。

英語の音を「カタカナ」で覚えているから。と思っています。
わたしたちは英和辞典を使っています。
そこには単語のあとに必ず発音記号が記されています。
母音(vowels)は短母音6種、長母音7種、二重母音11種、三重母音3種、弱母音6種。
子音(consonants)は無声有声合わせて28種。
現代ほとんどの英和辞典は米音、英音の順で表記されています。
これを全てマスターしたというかたはすごい。
入試で出題された「音の違い」は理解できるということじゃなく、
使い分けられる、あるいは聞き分けできるという意味でのマスターです。

標準的な米音(American pronunciation)は、米国本土の東部と南部地方を除く中西部地方で話されている発音です。
南部訛りもひどいですが、ニューヨーカーも相当なものです。
ご関心あるかたは、ビリージョエルをお聴きになればNY訛りがわかります。

英音(British pronunciation)は英国ロンドンを中心にイングランド南部地方で教養あるひとたちが使う発音です。
代表的なのがクイーンズイングリッシュ。(エリザベス女王の発音は実に美しい。と思っています)
下町の花売り娘イライザ・ドゥーリトルがヘンリー・ヒギンズ教授によって、上流階級が集う舞踏会でも通用するアクセントと話し方を教えられたミュージカル、というよりわたしはオードリー主演映画「マイ・フェア・レディ」が大好きですが・・。

「文法なんて気にしない。少々間違えたって大丈夫。日本人は文法を気にしすぎ」というひともいます。
確かに、自分が話者で喋るときは、少々文法がおかしても、聞き手が考慮して意味を汲んでくれます。
わたしたちも外国人が少々おかしな日本語を話すからといって、意味がわからないわけではありません。
むしろ完璧な日本語をしゃべるほうが「ヘンな外国人」と思いますよね。

でも、ネイティブが話す英語を聴き取るときは違います。
言葉は聴き取ることで会話ができるのです。

国際教育としてオーストラリアやニュージーランドの学校との交流をするそうです。
もしオージーイングリッシュで話されたら慣れるのに少し大変かも・・。
爺ぃの老婆心です。
"I'll go to hospital today." は
"I'll go to hospital to die."って聴こえるかも・・。

なぜ英国や米国の学校じゃないんだろう、東南アジアの国でもいいのに(独り言です)。


長々と書いてきましたが「標準米語か英語」の発音を聴き取れるようにするのなら、小学1年生(幼児)から英語習得を始める意味はあると思いますが、日本人教諭や豪州訛りの先生が担当するのなら、
『幼児から英語授業をする価値はない、いや、しない方がいい』
というのが持論の「結論」です。

瀬戸市は全ての小学校に標準米語か英語を発音できる教諭を配置できますか。
もしできないのなら、小学1年生の貴重な時間はもっとほかの、例えば情操教育の充実、郷土、日本の伝統文化、芸術等に触れさせるなどに充てるべきです。

仮に小学1年生から英語習得をさせるのなら勉強(study)させてはいけません。
トーレーニング(training)してください。
勉強するというよりも、例えば補助輪なしで自転車に乗れる、逆上がりができる、プールで25メートル泳げる・・。
このイメージです。反復トレーニングです。

「聴き取る、話せる」ようになるのに勉強は無用です。
まして英文法など絶対に教えてはいけません。

文法は「書くため、読むため」に必要な学習です。
幼児が「聴くため、話すため」には無用です。
「聴く、話す」は反射的能力です。
勉強(study)させると英語嫌いの子どもが増えるだけでしょう。

もともと日本語と英語とは大きな違いがあると思っています。

日本語は話者と聞き手の距離感(関係性)に力点を置いて会話します。
だから人称代名詞が豊富にあって、初対面から使い分けて会話します。
わたし、おれ、じぶん、あなた、おまえ、きさま、・・。
英語はIとYOUだけです。
日本人は話す前から、相手との上下間や距離感などを無意識に読み解こうとしているのかもしれません。
どの人称代名詞を使うのが相応しいのかを。

英語は主語・述語・目的語(補語)。この語順が重要です。
ポン、ポン、ポンと単語を並べていきますが、並べ方で意味が確定します。
しかし日本語はそうではありません。述語を語尾に並べても意味は通じます。
聞き手が使う単語を話者が使っても違和感がないのも日本語の特徴でしょう。
教師が生徒に向かって「先生はね・・」と話します。
英語で教師が生徒に向かって "Teacher is・・・"と喋り始めたら、先生はおかしくなったか、
もしくは「教師というのもはだな・・・」と言いたいのかと捉えるでしょう。

もう一度持論の「結論」です。
標準米語・英語の聴き取り力を習得できる「環境」が十分に整えることができないのなら幼児の英語学習は無意味です。
カタカナ英語ならやらないほうがいい。

語学習得は、聴き取る、しゃべる、読む、書く の順です。
学ぶは「真似る」。
先生(大人)の発音を「真似てしまう」。
幼児英語に日本人教諭を担当させてはいけません。
この時期に育てるのは「英語耳と英語音」です。
環境が整ったとしても、小学1年生2年生では「聴く、話す」だけで十分でしょう。
アルファベットを書いたり、簡単な文を読んだりするのはそのあとからです。

何かと教育関係者は「グローバル時代、AI時代」とおっしゃいますが、旅行や日常会話程度ならスマホでも十分対応できます。
最新のポケトークなら74言語に対応し、翻訳スピードも格段にアップしています。
市役所の窓口でもポケトークを使えばいいんじゃないでしょうか。

「グローバル」で生きてゆく子どもはみなさんが期待するほど多くはいないと思いますよ。
「インターナショナル」と混同されてはいませんかね。

幼児から英語教育ですか・・
なんだか大人のREGRET だと思いますがね・・・。

学生時代の恩師に諭されました。
5000時間、5000ページ、5000語
このくらいやれば、なんとなく英語はわかったような気になれる。

瀬戸の幼児英語教育、あなたのご意見をお待ちします。

読了ありがとうございます。


























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追分町 今日此頃

2018年10月27日 | お知らせ
庁内は来年度予算案をヒヤリング中。

議会も関係当初予算を要求しています。
30年度配当額は2億7384万5千円でした。
31年度要求額は2億8593万4千円、1208万9千円の増額となっています。

政務活動費交付金の増額を要求しているようです。
現行は年15万円(月額12500円)です。
誤解があってはいけないので記しておきますが、政務活動費は「使える金額の上限」であって「使い切る金額」ではありません。
筆者は増額に反対ではありません。

議会では来春の改選後、常任委員会委員の任期を現行の1年から2年にする議論が進められています。
これに伴い正副委員長任期も2年となるので、正副委員長の報酬をどうするのかも話し合われています。


先日、学校設備関係の件で、市長、教育長、教育部長と島倉県議が上京されました。
政府は全国小中学校にクーラー設置のための補助金を、臨時国会に補正予算案として提出しました。

議会報告会でもお話しましたが、学校に設置するのは「ガス冷却の空調」です。
これを設計設備できる業者は県内30社ほどしかないといわれています。
予算が確保され、器材はあっても設置する業者に限りがあるのです。
今夏、全国の家庭用クーラーの販売が集中し取り付け工事に日数がかかったのと同じです。

来月16日に12月定例会の召集告示がでます。
来春の選挙の話が虚実合わせてあれこれ出始めるでしょう。
(すでに出ていますが・・)


ひとを賞するのは素晴らしいことですが、
大事なのは授与されたひとが誉におもい、
ひとびとから讃えらえる賞なのかどうかです。
新聞紙面はポリティカル・パフォーマンスのツールではありません。

10月30日追申
全国紙は記事掲載なし。
中日も受賞者3人の写真だけ。
よくよくお考えになられたらいかがですか。
春と秋では足りずに、月間賞でもおやりになりますか?
どうせ要綱には詳細がないのですから・・。
お好きにできますし。
苦笑するしかありませんね。


最後に、ある会話をご紹介。
「瀬戸のひとは任せっぱなしなのに、文句だけは言うよね」

たとえ話に・・
「夕食なにがいい?」って聞くと、
「なんでもいい」というから、
「これ食べて」って出すと、
「こんなのいらない」って!!
「だったらなにがいいのか初めからいいなさい」!!
「そんな難しいことわかるか!」だって。
頭にきちゃう!!!

地域力とかいうけれど、
おそらく将来もこのふたつは瀬戸ではムリでしょう・・
一つは「地域一括交付金制度」
もう一つは「地区防災計画」

いよいよ財政難時代の到来。
どうであれ、「無いものはない」「無い袖は振れない」
シカとして進める他はなさそうです


おわり







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平成31年度の予算編成について

2018年10月09日 | お知らせ
10月3日庁内で新年度予算編成に係る会議が開かれました。
議会傍聴を通じて文書を入手しましたので、原文のママお伝えします。
この文書は各部署(議会事務局も含む)に配布されました。

「平成31年度の予算編成について」

 平成31年、本市は市制施行90周年を迎えます。この節目の年において、歴史や伝統文化、豊かな自然環境などの資産を受け継ぎながら、第6次総合計画でめざす将来像「住みたいまち 誇れるまち 新しいせと」を実現するための取り組みを確実に進めていくことが求められています。
しかしながら、本市の平成29年度決算では、財政の健全性を示す健全化指標は、国の示す基準を下回り健全性を維持しているものの、将来負担額の増加等により、これまで続けてきた健全性向上の基調から、はじめて前年度と比べて悪化するとともに、財政の弾力性を示す経常収支比率は、義務的な経常経費の増加により過去最高値となり財政の硬直化が顕著となるなど、財政構造の変化が生じています。
また、超高齢化の進展等による社会保障費の増加や、公共施設の更新に伴う施設整備費、一部事務組合への負担金の増加など、避けることのできない財政需要は増大していくことが見込まれ、これに対応するため、中期事業計画では、3年間で102億円を超える市債の発行と、47億円を超える基金の取り崩しにより財源を手当てしてもなお、約8億円の歳入が不足しております。
その後も、こうした財政需要の増大は続き、これに伴う公債費を始めとした将来負担の増加など、将来的には更に厳しい財政状況の中での行政運営が予想されます。
こうした状況において、将来像を実現し、目指すべき都市像を達成するための施策を進めていくには、職員一人ひとりが、こうした現状・課題を共通の認識とし、組織横断的な連携等の創意工夫による効率的かつ効果的な事業の展開、さらなる行政改革の実行が必須となります。
平成31年度の予算編成では、こうした市の財政を取り巻く環境の大きな転換期であることを踏まえ、限られた予算の中で最大限の効果を上げることを意識し、事務・事業の必要性、有効性及び費用対効果も含めた視点で、経常事業を含む予算全体のスクラップ&ビルドによる歳出予算の抑制に積極的に取り組んでいただくとともに、さらなる歳入確保に努めていただきますようお願いします。


日程(予定)

要求入力:10月19日(金)まで
ヒヤリング:10月23日(火)~11月5日(月)
財政課長査定:11月6日(火)~11月16日(金)
行政管理部長査定:11月19日(月)~11月30日(金)
仮内示:12月12日(水)
調整:12月12日(水)~12月20日(木)
市長・副市長査定:1月4日(金)~1月11日(金)
内示:1月下旬

以上です。

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課題と要望

2018年10月04日 | お知らせ
10月3日午後7時から、市役所議場で議会報告会が開かれました。
その後、全員協議会室と第1委員会室に別れて市民と議員の意見交換がありました。

9月定例会の全ての本会議、委員会、分科会を傍聴したものとして議会に書面で要望を提出しましたので、加筆して当ブログでお伝えいたします。

9月定例会モニタリング
「来期に向けて課題と要望」

○マクロ財政の重要性
富の分配ではなく、痛みを分かち合う時代になろうとしています。
豊かな時代なら「あれも・これも」と市民の要求に応えられましたが、本市の財政状況はもはやそれを許す時代ではありません。
「あれか・これか」を選択していく時代、お金の使い方、つまり予算配分のプライオリティを議論しなければいけない時代です。
自分の身の回りや、興味、関心のある事柄だけを「まちの課題」とするのではなく、市全体を俯瞰して何を重点課題とするのか、後回しにせざるを得ないことはなにかを真剣に議論していかなければいけない、そういう財政状況です。

そのためにはマクロ財政の議論は避けて通れません。
マクロ財政を議論するには「決算カード」と「財務書類4表」の活用が不可欠。

統一的な基準による公会計により、いろいろな数値は類似団体と比較できるようになります。
多くの自治体は9月定例会で決算審査が行われています。
各計数は総務省で集計されていくはずです。
「この数値は全国平均値より良くない」とか「この数値の増加、あるいは減少は大きいな」とか。
マクロ財政を分析し、執行部と議論できる(しなければいけない)議会のスキルが求められます。

9月定例会の日程では、9月6日の本会議後に予算決算委員会を開催しました。これではマクロ財政を議論するには窮屈です。
来期からは予算決算委員会を別日程とし、議論するのに十分な時間を当てるべきです。

YouTube議会情報番組・瀬戸市議会をご覧になったかたはおわかりだと思いますが、9月定例会においてマクロ財政の議論はほとんどなかったと断言できる議会でした。

少子高齢化社会だ、人口減少だ、財源確保だ、企業誘致だ、などと意見しながら、マクロ財政の議論をスルーするのは笑止千万です。

事務事業評価表はミクロです。

全議員が議論できるようになっていただくのが理想ですが、せめて各会派から一人ずつくらいマクロ財政を議論するようしなければいけません。
そのためには会派内で「決算カード」と「財務書類4表」を分析、検討してから、予算決算委員会に臨むようにしていただきたい。
大事なのは「提言書」だけではありませんよ。

マクロ財政を分析し議論することは、「まちの健康診断を議員間でカンファレンス」することです。
老いてきた身体の各種数値を診断して、喫煙や暴飲暴食を止め、運動を心がけ、必要ならば投薬処方するのと同じです。

議員のみなさん、来期の決算審査では真剣にマクロ財政議論を行ってください。


○議案の採決結果よりも、議会の意思決定に当たり、「なぜそのような決定に至ったのか」という議論の経過を含めた説明責任を適切に果たしたことを報告するようにしていただきたい。

執行部から提出された議案採決の際、100かゼロかで賛成、反対を決めている議員はほとんどいないはずです。
「賛成のボタンを押したが、もろ手を挙げて賛成したのではない。」
議決に至るまで、議員個人として、あるいは会派として、あるいは議会全体の意思として、十分な討議は尽くされたのか、どのように合意形成を図ったのか、このコンセンサスを、どうすれば市民に見せられるのか。

ぜひ来期の課題としていただきたい。

会津若松市議会の年度ごと「議会白書」は参考になると思います。
興味のあるかたは会津若松市議会ホームページで公開されていますのでご覧ください。


○首長改選年度(平成31年度)一般会計当初予算案は「骨格予算案」とするよう、執行部に申し入れするべきです。
本格予算案の提出は容認しないでいただきたい。
予算編成権を持つ首長は市民の負託を受けてから本格予算を組んで議会に提出すべきです。
執行部は大変かもしれませんが、4年に一度ですからよろしくお願いします。


市民のみなさまへ、
選挙の投票判断を「地元のひとだから」「知っているひとだから」「頼まれたから」など基準にしないでください。
地元のひとでも、知っているひとでもいいんです。
投票してはいけないのではありません。

どれだけ勉強したのか、どれだけ真剣なのか、本当に任せられる人物なのか、

政治家はみなさんの厳しさで「育っていく」職業人であることをお忘れなく。

何度でも申し上げます。
「市民意識以上の議会、政治家は持てません」

今回も読了いただきありがとうございます。











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数字で論

2018年09月29日 | お知らせ
お手元に「広報せと・10月1日号」はありますか。
表紙をめくり2ページ、3ページに平成29年度決算報告が載っています。

みなさんは市議会9月定例会をご覧になりましたか(YouTube)。
本会議も各委員会も傍聴人は筆者以外ほとんどいませんでしたので、まだご覧になっていないかたは本稿読了後YouTubeをどうぞ。

7月に当ブログ「論より数字」3部、9月には「まちの診断書」2部を書きました。
こちらも参照しながら本稿をよんでください。

☆「広報せと」をご覧下さい。
まず一般会計の決算 実質収支は15億3966万2千円でしたとあります。

★「まちの診断書」第1部を参照ください。
実質収支とは当該年度(平成29年度)に属するべき収入と支出との実質的な差額のことです。

自治体でも黒字・赤字という言葉を使いますが、商売の儲けや損とは意味が異なります。
黒字だから単純に良いのではなく、どうやって黒字にしたのかを見なければいけません。
節約したから?、貯金を取り崩したから?

これは実質単年度収支で表されます。
単年度収支+積立金+繰上償還金-積立金取崩額=
1億7517万9千円+193万6千円+0-0=1億7711万5千円
積立金の取り崩しはしませんでしたが、償還金の繰上げもしなかったから。
これが黒字が微増した理由です。
「決算カード」とよばれている「決算状況」を見なければわかりません。(ホームページで公表されています)

☆「広報せと」をご覧下さい。
二つの円グラフがあり、左の赤っぽいグラフは歳入、右の青っぽいグラフは歳出の内容を表しています。

左のグラフ歳入総額は368億7509万6千円。円の右半分、自主財源率61%。
これは市税に繰越金や諸収入を合算して比率を算出したものです。
繰越金や諸収入などは毎年定額に収入できるとは限りません。
大事なのは市税です。

市税183億5718万8千円の内訳は(広報せとには記載されていません)
市民税(個人分)74億3359万円
市民税(法人分)12億7353万7千円
固定資産税   71億9976万2千円
軽自動車税    2億4547万1千円
たばこ税     8億4331万5千円
鉱産税        381万5千円
都市計画税   13億5769万8千円

★「まちの診断書」第1部をご覧下さい。
地方自治体だけで税を徴収すると、地理的特性や産業構造により自主財源確保に不均衡が生じます。どこの自治体でも一定の行政サービスを提供できるように国から支出されるのが地方交付税です。瀬戸市は25億9788万1千円(普通交付税22億448万3千円)。近隣の長久手、日進、みよし、大府、小牧などは不交付団体です。交付税を受けていると企業誘致等で、仮に10億円の収入があっても実質75%は国に取られます。自治体が住民に一定の行政サービスをするために必要なお金を「基準財政需要額」といいます。これは自治体が支出した実績(決算額)や、実際に支出しようとする額(予算額)とは連動しません。
単位費用×測定単位×補正係数で算出されます。
単位費用は測定単位1当たりの費用です。
測定単位は消防、公園、教育、保健衛生などは人口。その他道路の面積、延長などの項目があります。

瀬戸市の基準財政需要額は177億8422万1千円。
対して自主財源は183億5718万8千円ですから103.2%の余力しかありません。
今後、厚生費や土木費など需要額が増加し、市税が減少するようなことになるかもしれないという「将来像」が懸念されます。
6次総で掲げる将来像「住みたい街、誇れるまち、新しいせと」ですが、財政面を見ると懸念材料がいっぱいの将来像が浮かび上がります。

☆「広報せと」をご覧下さい。
右の円グラフに歳出総額351億5877万8千円、右半分に義務的経費48%。内訳は人件費57億5420万5千円、扶助費89億9315万9千円、公債費22億455万3千円となっています。
平成8年、今から22年前の瀬戸市人口は129638人。広報の表紙に今年9月1日現在の人口が記載されています。129684人。
いかがでしょうか22年前とほぼ同じ人口です。

★「論より数字第2回」をご覧下さい。
22年前の扶助費は約27億円。
現在は約3倍の90億円。
★「論より数字」をご覧下さい。
平成8年の一般会計は歳入、歳出ともに約346億円。
平成29年の歳出は約351億6千万円。

平成8年の歳入市税は186億9100万円。
平成29年の市税は183億5718万円。(減っています)

単純に比較しただけですが「扶助費の急増分はどのように捻出したんだろう?」と思いませんか。
★「論より数字第2回」をご覧下さい。
平成10年の人件費は95億9265万8千円。
☆「広報せと」をご覧下さい。
平成29年の人件費は57億5420万5千円。

☆「広報せと」3ページ
一般会計の歳出決算額の主な内容をお知らせします
子ども・子育て支援200万円
健康づくり推進費400万円

市長は図書館整備調査に650万円を使いました。
陶生病院陶壁保存(?)に891万円を使うそうです。

みなさんは家計に興味はありませんか?
商売や経営はどうでもいいですか?
市の財政なんて・・・関心ないですか・・・

さてここまで読了いただいた方は、YouTubeで議会情報番組瀬戸市議会、9月6日(予算決算委)・9月7日(総務生活)・9月10日(厚生文教)・9月11日(都市活力)・18日(予算決算委)をご覧下さい。
「ここは節約しよう、それは減額していこう」という議論はほとんどありませんでした。というより委員会、分科会で「討論」そのものがありませんでした。
提言書は「もっと予算を増やしなさい!!」という内容でした。

当ブログは論評いたしません。
あえて申し上げるなら、
瀬戸市に限らず「市民意識以上の議会、政治家は持てません」。

来春は選挙ですね。
任せっぱなしで「住みたいまち」になるのでしょうか・・・
決めるのは『あなた』です。

議会報告会:10月3日午後7時から市役所議場










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監査委員の意見

2018年09月28日 | お知らせ
原文ママ

平成29年度公立陶生病院組合病院事業決算審査意見について

地方公営企業法第30条第2項の規定により審査に付された平成29年度公立陶生病院組合病院事業決算について別紙のとおり意見を提出する。

1 審査について
(1)審査の対象:平成29年度公立陶生病院組合病院事業決算

(2)審査の期間:平成30年8月23日

(3)審査の方法:地方公営企業法第30条第2項の規定に基づき、管理者から提出のあった決算報告書、財務諸表、決算附属書類及び証書類を調査照合することにより審査を行った。決算審査にあたっては、事務局長、管理部長及び関係職員の出席のもと説明を受けるとともに、各月に実施した例月出納検査等の結果を踏まえ、慎重を期したものである。

2 審査の結果
(1)決算関係書類について
審査に付された決算報告書及び財務諸表並びに決算附属書類は、関係法令に準拠し、会計の原則に基づき作成され、決算数値は正確であり、計理全般にわたり適正に処理されているものと認められた。

(2)経営状況について
本年度の収益的収支の決算額は、224億4906万3154円で、前年度に比べて11億2461万1553円(5.3%)増加し、収益的支出の決算額は229億9709万2905円、前年度に比べて、2億9728万7225円(1.3%)の増加となった。結果として、当年度純損失は、5億4802万9751円となった。なお、収益的収入の増加の主たる要因は、入院患者数と手術件数の増加による入院収益の増加、収益的支出の増加は主たる要因は、職員の人員増に伴う給与費の増加であった。

(3)財政状況について
本年度の固定資産は、新東棟を含んで370億1255万5426円となった。その結果、資産合計は、503億2523万7085円となり、前年度に比べ136億866万7854円(37.1%)の増加となった。これに対して、負債合計は429億9893万5527円となり、前年度に比べて141億5469万7615円(49.1%)の増加となった。資産合計、負債合計とも前年度と比較して大幅に増加したが、負債合計の増加額が資産合計の増加額を5億4602万9751円上回っており、資本合計が減少することとなった。

(4)建設改良費について
本年度の建設改良費は、新東棟に係る建築費と新東棟に必要な器械備品購入に要する費用が大きな割合を占めており、新東棟に係る建築費は、合計で92億1768万1000円、放射線治療装置をはじめとする器械備品購入費は、合計で51億6544万8740円となった。なお、これらの財源として、企業債194億円を借り入れており、その結果、平成29年度末企業債残高は270億1093万73円で、前年度に比べて134億2482万2738円(98.8%)の増加となった。

3 審査意見
本年度も平成26年度から4期連続の赤字決算となった。平成29年度末企業債残高と今後の企業債返還計画とを考え合わせると、大幅な現金保有額の減少を招き、厳しい局面を迎えるものと見込まれる。こうした状況を勘案すると、財政状況の改善に向けては医業収支の改善が不可欠と考えられ、患者数増による収入の確保、資材調達価格の抑制等による支出の縮減など粗利益の増に努める必要があるものと思科する。また、平成29年度臨時職員採用の事務手続きや契約事務手続きなどの一部に不適切な処理が見受けられた。今後、同様の事案の再発防止に努めるとともに、ガバナンス機能、チェック機能の強化を図り、厳正かつ適正な業務遂行に努められたい。
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頂門の一針

2018年09月13日 | お知らせ
当ブログでは幾度も指摘してきた。

「現市長による行政の統制手法に問題がある」と。

行政機関はマンパワーで動いている。
電気産業会社のようにオートメーション化できる部門はない。
だからコンセンサスが重要なのだと。
コンセンサス、つまり合意形成を図る手間を省いてはいけないと。
ステークホルダー(行政の場合は市民)の意見を完全ではないにしろ、一致を促す説明責任があると。
権能を振りかざしてトップダウン手法はだめだと。

9月定例会に一般会計補正予算が議案上程されている。
国・県支出金3096万8千円
その他353万9千円(寄付金)
一般財源1億8420万円
計2億1870万7千円である。

ブロック塀の撤去費に対する補助金や、空家利用促進の補助金、要保護・準要保護児童生徒の就学援助などである。

補正予算案のなかに文化費として891万円が計上されているのだが、これはまもなく解体される公立陶生病院旧正面玄関内に飾られていた、陶壁保存のための予算だ。
この陶壁は加藤 釥氏制作「春舞」で、瀬戸信用金庫が寄贈したものである。
(筆者のフェイスブックを参照)

陶生病院側は専門業者と協議した結果、作品を壁から取り外し保存するのは難しい(壊れてしまう)ので3D等で保存しようと考えていた。
ところが8月9日、市長は所管理事者に補正予算を組んで保存することを指示した。

誤解されるといけないので、再度申し上げておくが、当ブログが問題視しているのは「手法」である。

そもそも陶生病院の旧玄関棟、北側棟は以前から解体すると決定していた。
跡地にはバスロータリー等ができる予定だ。

つまり市長就任時には決まっていた計画である。

これほどに陶壁を保存すべき文化財と認識されているのなら、なぜそれを市民に問わないのか。
問うているから補正予算を議案上程した。というならそれは詭弁である。
このことは後に触れる。

陶壁は瀬戸が誇る文化財である!だから残そう。
いや、そうは思わない!残す必要はない。

この議論から始めなければいけないのだ。
なぜもっと以前から始められなかったのか。

仮に、やはり瀬戸が誇る文化財だから残すことにしようと合意したとする。

では、掛かる費用はどうするのか。
市長が「私も自腹を切るので、有志を募って資金を集めよう」というやり方もあるはずだ。

神社仏閣にある陶壁ならば「税」は使えない。
深川神社の鳥居再建のように市民でお金を寄せ合うしかない。
今回は公立病院だから「税」を使えというのはおかしい。
しかも病院側は現物保存しないと決めていた。

おそらく市長の頭の中はこうだったのではないか。
陶壁は文化財として価値がある。

残さなければならない。壊してしまえば後々後悔しても遅い。

今なら間に合う。(以前は関心がなかった。あったなら前述した議論をなぜ省いた)

私には権限がある。補正予算を使おう。

所管の部下に命じる。

私は文化を救った。私は正しい。

ほとんどご自分で解釈決定している。

議案を議会に上程したから独断で税を使うわけではない。
もしこうお考えなら、それは詭弁だと申し上げた。

なぜなら「平成30年度瀬戸市一般会計補正予算案」は第66号議案として上程されていて、歳出中の「款・項」別に議決されるのではないからだ。
しかも議会からの質疑には所管理事者が答弁しなければいけない。(筆者は傍聴した)

市長は無言のままだ。(常任委員会には出席しない)

議会の議決は第66号議案に対して行われる。

この文化費は歳出中第2款第1項第15目にある。
これだけを取り出して採決することはできない。

ここからは議会議員に申し上げる。
上程された議案の採決にあたり、100%反対、100%賛成というのはほとんどないのでは。
個々の議員は考えた結果として全面的ではないが「賛成した、あるいは反対した」というのが本音ではないかと推察する。

そこで議会に要望したい。
瀬戸市議会は議案の採決にあたり(今回の議案以外でも)「付帯決議」について真剣に討論するべきだと。
採決にあたり賛成はしたけれど、もろ手を挙げてではないぞ。という議会の意思を表明してほしい。

法的効力がないから。というなら「提言書」も同じだ。
付帯決議なら執行後に「モノが言える」。

9月21日(金)本会議で採決される。
10月3日(水)19時から議会報告会が予定されている。
一人でも多くの市民が関心を持ってほしいものだ。

誤解を招いてはいけないので再度申し上げる。

議論の結果、合意形成を図った結果の事業なら合理性は担保される。
税を使う以上、コンセンサスを省いてはいけない。
権限はあっても市長のお金ではない。

いまの市政は民主制度の統治において何より重要な「合意形成」の手続きをとばし、権限を行使するだけの独裁的手法が多い。
(しかもあとのことは職員任せ)
これで「聞くこと第1主義」とは噴飯物である。

本稿で現市政の政策・事務事業について論定するつもりはない。

「トップダウン手法」はリーダーの証ではない。ということを強く申し上げる。

コンセンサスを取りながら部下たちとの話し合いを大切にする。
プロセスを大事にして、市民にも丁寧に説明していく。
これが求められている。

民主制度とは他のどの制度よりも面倒で手間が掛かるものだ。
このような独断手法では市民との信頼関係は薄れるばかりだろう。
市民も「議論力」をつけて、地域の会議を面倒がらずに進めていかなければ、厳しい財政状況を迎え、「住みたいまちづくり」などできるはずもない。



今回も読了いただきありがとうございます。












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まちの診断書 第2部

2018年09月09日 | お知らせ
第1部に続き、第2部です。
ここでは『決算カード』の数値と『財務書類4表』を使い、指標の見方を見ていきます。
今後、分析や評価方法は、全国の自治体から統一的な基準による財務書類が公表されたあと、議論されていくでしょう。

瀬戸市は財務書類4表を公開しています。
ただし現在は平成28年度までの公開です。
『財務書類4表』とは貸借対照表・行政コスト計算書・純資産変動計算書・資金収支計算書。と附属明細書です。
『決算カード』とおなじ、ホームページの行政管理部財政課の課のページ「瀬戸市の財務書類4表」平成28年度概要をご覧下さい。
財務書類は28年度を使って分析します。

お手元に『決算カード』と『財務書類4表」は用意できましたか。
それでは見ていきましょう。

○将来世代に残る資産はあるのか分析します。

①住民1人当たりの資産額
資産合計額(貸借対照表)÷人口(決算カード)で求めます。
『財務書類4表』18ページに記載されています。
1772億4300万円÷130298人=約136万円
*人口は平成29年3月31日付け住民基本台帳から
*平均的な数値は150万円くらいといわれています。
資産が多いことが単純に豊かだというわけではありません。固定資産が多いと維持補修費も多く必要となります。

②有形固定資産の行政目的別割合
『財務書類4表』19ページに記載されています。
この割合を経年比較することで、行政分野ごとに社会資本がどのように形成されてきたが把握できます。また類似団体と比較することで、本市の資産形成の特長がわかり、今後の資産整備の方向性を検討する資料となります。

③歳入額対資産比率
歳入総額に対する資産の比率を算出することで、これまでに形成されたストックとしての資産が歳入の何年分に相当するのかを把握し、自治体の資産形成の度合いを測ります。指数が高いと今後の施設更新など、財政的負担を考慮する必要があります。
資産合計額(貸借対照表)÷歳入額(財務書類4表17ページ)で求めます。
*歳入額は業務収入+投資活動収入+財務活動収入+前年度末資産残高
1772億4300万円÷(865億300万円+7億3100万円+49億200万円+118億2000万円)=1.71
かなり低い数値です。本市は資産形成の施策をとらず、財政面での過大な負担にならないように社会資本整備を進めてきたのでしょう。

④有形固定資産原価償却率(資産老朽化比率)
耐用年数に対して、資産の取得からどの程度経過しているのかを把握します。
『財務書類4表』19ページに記載されています。
一般会計等55.32 全体54.00 連結54.86 となっています。
この指数が50%を超えると、現在保有する建物や設備の半分以上がすでに帳簿上の価値を失っていることになります。
瀬戸市は資産の老朽化が進んでいると推察できます。
個々の施設ごとの老朽化の状況を分析し、施設の必要性やコストとして算出される減価償却費、維持補修費などを基に適切な管理を進めなくてはいけません。

○将来世代と現世代の負担割合を分析します。

①純資産比率
将来世代と現世代との間で負担の割合が変動しているかを見ます。
純資産合計額÷資産合計=
『財務書類4表』20ページに記載されています。
一般会計等83.66 全体80.27 連結73.53
この数値は大きいほど、将来世代への負担が少ないとされていますが、既存の公共施設を維持管理していくにはランディングコストがかかります。新しい建設物の有無だけでなく、本市の場合ランディングコストを議論する必要があります。

②将来世代負担比率
有形固定資産の形成に係る将来世代の負担の比重は、有形固定資産における将来の償還等が必要な、地方債による形成割合を算出することで把握できます。
『財務書類4表』20ページに記載されています。
一般会計等13.77 全体13.21 連結17.06

○どのくらいの借金があるのでしょう。

①住民1人当たり負債額
負債額合計÷人口=
『財務書類4表』21ページに記載されています。
一般会計等22万2千円 全体30万5千円 連結47万6千円
この数値が高いか低いかの評価は、類似団体(同じ規模の他自治体)と比較することです。まだ統一的な基準データはありませんが、瀬戸市は高いほうではないでしょう。

②基礎的財政収支(プライマリー・バランス)
これは地方債等の元利償還額を除いた歳出と、地方債等発行収入を除いた歳入のバランスを示す指標です。
『財務書類4表』21ページに記載されています。
この指標がプラスであれば借金の返済額が減少していることを表しています。

③地方債の償還可能年数
これは地方債を経常的に確保できる資金である、業務活動収支の黒字額で返済した場合に、何年で返済できるかを表す指標です。
『財務書類4表』21ページに記載されています。
瀬戸市は5.8年という数値です。平均は8~10年といわれていますから、比較的債務償還能力は高いといえます。
また瀬戸市は償還額以上の市債発行はしないと決めています。
平均値より低いから資金を市債で確保していいということではありません。

○行政サービスが効率的に提供されているのか。

①住民1人当たり純経常行政コスト
行政コスト計算表は行政サービスの効率化を目指すのに必要な情報を一括して提供しています。
純経常行政コスト(行政コスト計算書)÷人口=
『財務書類4表』22ページに記載されています。
瀬戸市は25万3千円。
この数値は人口規模により適正値が異なります。一般的に人口が多い方がスケールメリットがあるといわれていますので、類似団体と比較する必要があります。

②行政コスト対財源比率
純経常行政コストに対する財源の比率をみることで、当該年度の負担でどれだけ賄われたかが判ります。
この比率が100%を下回っていれば、翌年度以降へ引き継ぐ資産が蓄積されたことを表しています。
100%を上回っていれば、過去から蓄積した資産が取り崩されたか、翌年度以降の負担が増加したことになります。
家計に例えると、生活費が足りないので貯金を崩すか、借金をするかということです。
『財務書類4表』22ページに記載されています。
瀬戸市は104.70%。100%を超えています。

③受益者負担の割合
行政コスト計算書の経常収益は、使用料や手数料など行政サービスに係る受益者負担の金額です。これを経常費用と比較することで、行政サービスの提供に対する受益者負担の割合がわかります。
行政サービスを提供するために発生したコストを税収等で賄うことができればいいのですが、歳入減少が予想されるなかで持続意的に行政サービスを提供するには、受益者応分の負担を議論する必要があります。
『財務書類4表』23ページに記載されています。
瀬戸市は4.14
自治体が提供するサービスを税で賄うのか、受益者の応分負担とするのか。一定の基準を設けても最終的には市民の負託を受けた首長と議会議員の政治的判断となります。このとき「安ければいい。タダにしろ。隣町は安いぞ」を「市民の声」として無責任に安易な方向へ流れていくと、その先には財政危機が待ち受ける自治体になってしまいます。

ここまで読んでくれたかたは、YouTube「議会情報番組・瀬戸市議会」9月6日予算決算委員会と9月18日予算決算委員会をぜひご覧ください。

当ブログは個々の議員評価はいたしません。それは市民が判定することです。
議会全体として見れば、確かに瀬戸市議会はその「制度」において改革を進めています。しかしいくら「制度」を改革したところで議員が使いこなさねば意味を成しません。
昨年4月に制定された「瀬戸市議会基本条例」前文で高らかに謳い上げた理念を全うされんことを願うばかりです。

議員全員とは申しませんがもう少し財政議論力、決算審査力をつけていただかねば・・。

「会津は遠きにありて見えもせず、瞼にかすむ鶴ヶ城かな」と申し上げ、本稿を終わります。

今回も読了いただきありがとうございます。

参考文献 新地方公会計の基礎知識 宮澤正泰著 第一法規









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まちの診断書 第1部

2018年09月08日 | お知らせ
9月定例会が始まっています。
この定例会に決算の認定が議案上程されています。
一般会計のほか、国民健康保険・下水道・春雨墓苑・介護保険・後期高齢者などの特別会計の決算です。
特に一般会計歳入歳出決算の認定審査は議会の重要な職責です。

憲法第83条に「国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない」とあります。
これを受けて、地方自治法第96条「普通地方公共団体の議会は、次に掲げる事件を議決しなければならない」
1、条例を設け又は改廃すること。
2、予算を定めること。
3、決算を認定すること。
・・・・・・
とされています。

行政を動かすには莫大なお金が必要です。
このため行政側は、国民(市民)から直接的にも間接的にも「租税」を徴収します。
集めたお金をどのように使うのかを決めたものが「予算」です。
国の場合は政府が、地方自治体では首長が予算の編成権と執行権を持っています。
ちなみに米国の予算編成権は議会にあります。大統領は有していません。

この予算でいいですか?と行政側は国民(市民)の代表である議会に承認を求めます。
議会の議決を経なければ予算は執行できません。
執行後、行政側から「決算書」が提出され、きちんと支出されたのか、正しく管理されたのかを議会は審査します。
決算は議会が認定しなくても、行政側は次年度の予算編成権を失うことはありません。
しかし、執行された事業は目標通りの成果が得られたのか、不用額(使われなかったお金)が発生した原因なども検証し、
次年度の予算を編成する際の積算や優先順に対し、議会として意見を示す機会でもあるのです。
「使ってしまった、終わってしまったことを審査してどうなるのか?」ではありません。

お金をどのように集め、どのように使い、どのように管理するのかを行政執行部と議会で決めていく。
このことを『財政民主主義』といいます。
国民(市民)を統治する上で重要な概念です。

さて本稿は一般会計決算の総括審査について考えていきます。
事業別審査(これは各予算決算分科会で行われている)がミクロ財政だとすれば、こちらは「マクロ財政」と言えるでしょう。
マクロ財政を検証して、自治体の財務状況や将来予測を把握し、政策や投資が適切かどうかを判断する必要があります。
議会は決算の総括審査をして、行政側に様々な指摘をしていくことが大事な職責なのですが、はたして瀬戸市議会は負託に応えられているでしょうか。
みなさんとごいっしょに見てまいりましょう。

まず本稿を読むまえに、瀬戸市ホームページから『平成29年度決算カード』をダウンロードして参考資料としてください。
『決算カード』は瀬戸市ホームページトップページ → 課名一覧 → 行政管理部財政課の課のページへ → 記事一覧から決算(2018年8月30日)をクリックして『決算カード平成29年度』PDFでご覧になれます。

『決算カード』は人間の健康診断書のようなものです。
体重、身長、で体格指数がわかります。
体重70Kg、身長175cmなら、70÷1.75÷1.75=22.86
体格指数は25.0以上なら要注意です。
このほかにも血圧、血液検査AST(GOT),ALT(GPT)。GPT51以上なら肝炎か肝がんの疑いあり。
コレステロール、中性脂肪、尿検査などなど。
これらの数値から「油ものは控えるように」「運動不足ですよ」と注意され、このままですと「××病になって、死に至るかもしれません」と・・。

『決算カード』で会計分析をして、財政状況に問題があれば議員は決算委員会で指摘しなければいけません。

お手元に『平成29年度決算カード』は用意できましたか。
それでは分析していきましょう。

○自治体の人口
瀬戸市は住民基本台帳(平成29年3月31日)で130298人、54916世帯。(平成30年3月31日)で129900人、55388世帯。
ここから人口は減少しているのに、世帯数は増加していることがわかります。一人世帯が増えているのです。

○収支状況
瀬戸市は赤字団体なのか、黒字団体なのか。
歳入総額(平成29年度)369億351万6千円、歳出総額(平成29年度)351億8719万8千円、翌年度に繰る越すべき財源1億7665万6千円。

*形式収支:歳入総額から歳出総額を差し引いた「歳入歳出差引額」のことで、次年度の繰越金や貯金にあたる財政調整基金。

*実質収支:当該年度(この場合平成29年度)に属すべき収入と支出との実質的な差額をみます。形式収支から翌年度に繰り越す  
べき財源を除いた額。自治体の赤字・黒字はこの数字で判断されます。
形式収支(歳入歳出差額)は17億1631万8千円-1億7665万6千円=15億3966万2千円(黒)

*単年度収支:当該年度実質収支から前年度実質収支を差し引いた額。この1年でどれだけ黒字(赤字)が増えたのかがみえます。
(平成29年度)15億3966万2千円-(平成28年度)13億6448万3千円=1億7517万9千円

よかった。黒字が増えてます! 
ちょっと待ってください。どうやって黒字にしたのでしょう。節約したから!
いいや、貯金を取り崩したのかもしれません。
逆に赤字であっても、借金を早めに繰り上げ償還したのかもしれません。
こういうのを見るのが実質単年度収支です。

*実質単年度収支:単年度収支+積立金+繰上償還金-積立金取崩額。1億7517万9千円+193万6千円+0-0=1億7711万5千円
 黒字が増えたのは繰り上げ償還しなかったからということがわかります。

○収入(歳入)を把握しましょう
自治体の収入(歳入)の構成や内容から「自主財源」と「依存財源」の比率がわかります。
『決算カード』の2枚目を見てください。
地方税(住民税や固定資産税など)は183億5718万8千円でした。
地方交付税(別途解説)は普通・特別合計で25億9788万1千円。
国庫支出金は45億3474万2千円。
県支出金は24億9695万6千円。
地方債は16億3390万円。

平成29年度決算合計額369億351万6千円、そのなかで地方税は183億5718万8千円でした。

この5つの財源を把握すれば自治体の歳入全体の8割くらいの状況がわかります。
特に地方税の比率が重要です。
地方税は自主財源であり、一般財源なので自治体は自由に使えます。この比率が高いほど財政健全化が高いということです。

瀬戸市は「基準財政需要額」177億8422万1千円に対して「自主財源」183億5718万8千円。
実に103.2%しか余裕がありません。
これからも需要額が増えて、自主財源が増えないあるいは増えても需要増に追いつけない。という将来像が懸念されます。

 【解説】
地方交付税:本来は地方自治体が税を徴収すればいいのですが、それでは自治体間で不均衡が生じます。自治体の地理的特性や産業構造
など自主財源確保の環境が偏在しています。その均衡を図ってどこの自治体に住んでも一定の行政サービスを提供できるようにするために国から交付されています。基準財政需要額(一定サービスをするために必要なお金)より基準財政収入額(自力で集められるお金)が足りない自治体に普通交付税が交付されています。近隣では長久手市、日進市、大府市は交付されていません。自力でできているからです。瀬戸市の普通交付税についてはあとでご紹介します。

国庫支出金:
①「国庫負担金」国が義務的に経費を負担するもの。義務教育教職員給与、生活保護費など。
      
②「国庫補助金」国が自治体の事業を奨励・支援するためのもの。自治体が特別に行う必要がある施策だと国が認めた、あるいは自治体の財政上特別な必要があると認められたとき。とされていますが実態はいわゆる「ひも付き補助金」です。交付されたあと目的外使用はできません。そもそも自治体がある課題解決のため政策事業をやりたい。でも自主財源では足りない、ムリです。これを認めてくれるのが国の補助金制度。しかし先に国が「こんな補助金政策を出すぞ。手を挙げる自治体は申請してこいよ。」「補助金認められたぞ。お金もらえるぞ。事業をどうするか決めよう」これが実態に近いと思います。

③「国庫委託金」国が国の事務を自治体に委託する際の経費。国政選挙、国勢調査などです。


○瀬戸市の地方交付税
上記の通り地方交付税は、日本全国どの自治体に住んでも一定の行政サービスが提供されるよう財源を保障するものです。
この原資は国税である所得税、法人税、酒税、消費税(たばこ税は27年度から対象外)の一定割合とされています。
総務省のホームページで各自治体の算定結果が公表されています。
本市の地方交付税は平成29年は22億448万3千円、30年は22億1230万6千円と782万3千円増加しました。

 愛知県内の不交付団体は下記のとおり
 碧南市・刈谷市・安城市・小牧市・東海市・大府市・日進市・みよし市・長久手市
 豊山町・大口町・武豊町・幸田町・飛島村

○どこにお金を使っているのか
歳出の内容をみるには、『決算カード』に2つの分類別が記載されています。
「性質別歳出」とその下にある「目的別歳出」です。
「性質別歳出」は人件費、扶助費、公債費、物件費、維持補修費など経費の面で分類しています。
但し投資的経費は民間でいう概念とは違って道路や公共施設整備等の経費です。
「目的別歳出」は議会費、民生費、衛生費、労働費など行政分野別に分けてあります。
瀬戸市は扶助費が急増しています。当ブログで何度も書きましたが歳入はほとんど変化がないのに、扶助費はこの10年で倍増です。
平成29年度決算で89億9315万9千円となってしまいました。
いわゆる2025年問題に象徴されるように、少子高齢化社会の扶助費増加は避けられませんから、歳入が大きく伸びないなら、どこかの
事務の歳出を削減していくしかありません。

今回のテーマは「マクロ財政」です。
とても大きくて重要なテーマなので2部に分けてお伝えします。

あす第2部では、将来世代と現役世代の負担割合など、これからの本市財政問題や予算編成時の優先順、積算などを見ていきます。

第1部の読了ありがとうございます。 





       
 


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