見送れば虫増えたのか庭の闇
ひとかえり虫が湧き出る庭の闇
前句のどちらが良いか思案中としていましたが、推敲を重ねていると別の考えもわいてきました。
庭の闇が気に入らないのです。
誰もが使っている常套句。
師匠に手垢のついたフレーズに感動はないと言われているので、これがちょっと。
そこで一句
見送れば虫増えたのか虫の海
「虫の海」この「海」と言う言葉のイメージが波のように虫の音が襲ってくると言う感じになりませんか。
庭に海が広がってとか、色々連想して海という言葉の広がりを感じるのです。
私だけ ?
ちなみに「虫の海」と言う言葉の俳句を探すと
草木本開けば聞こゆ虫の海 佐渡美佐子
これだけかな ? あまり見かけません。新鮮かも。
しかしこれだと虫が二度も出ます。
見送れば数増えたのか虫の海
としましたけど、まだまだ。
数なんて説明でしょと言われそう。
見送れば増えたのかしら虫の海 夕金魚
ちょっといいかなと思っています。
藤田湘子はここぞと言うときには、文語といいますが、文語わかりますか?
令和の俳句は口語を目指すべしと思います。
そう、大胆に省略して口語俳句で良いと想うのですが。
はい、これを夕金魚風俳句と称します。
大胆な意見。
冷や奴いつか褒められようとして です。
追伸 金魚不勉強でした。虫の闇って季語でした。
恥ずかしい。