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特別展「巨星・松本清張」

2019年06月04日 | アート

港の見える丘公園からさらに奥に進み、県立神奈川近代文学館で開催されている特別展「巨星・松本清張」(5月12日で終了)を見に行きました。場所は、大佛次郎記念館のわきから霧笛橋を渡った先となります。

円い展示室を2つ並べた形が個性的。緑の中のすてきなミュージアムです。

昭和を代表する作家、松本清張の作家人生を、約400点の資料とともにに紹介する企画展です。膨大で多岐にわたる作品の中には映像化されたものも多く、展示内容は変化に富んでいて、興味深く見れました。

松本清張といえば、戦後の経済成長の陰にひそむ心の闇を描いた社会派の推理小説を数多く残していて、私も一時期夢中になって読んでいました。「砂の器」「点と線」「ゼロの焦点」などは何度も映像化されている代表作ですが、最近では、男性社会の陰で暗躍する女性たちを描いた「けものみち」「黒革の手帳」なども話題になりました。

私が好きな作品をひとつあげるとしたら、短編小説の山岳ミステリー「遭難」です。緻密に計画された殺人と、登山日誌をもとに真相を暴く登山家。殺人者と登山家の緊張感あふれる心理的かけひきに、ぞくぞくするような興奮と、静かな感動を味わいました。

遺品の万年筆とインクボトル

松本清張といえば推理小説のイメージが強いですが、古代史や近・現代史、ノンフィクションや実在の人物を評した作品も、数多く残しています。

清張と同じ福岡出身の2人の洋画家、青木繁と坂本繁二郎の評伝を書いていると知り、興味を持ちました。またノンフィクションの「日本の黒い霧」や、事実から真相究明を試みる「小説帝銀事件」も、いつか読んでみたい作品です。

取材旅行先のパリで

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6 コメント

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Unknown (asa)
2019-06-05 13:36:17
セレンさんこんにちは。
5月最終週の週末は私も横浜で開催されたGreenRoomという音楽フェスに家族で出かけました。家からも近く子連れでも楽しめる音楽フェスという事で今年で2回目の参加でしたが、家族みんなで今年もとても楽しめました。
横浜のご飯屋さん、歩いていると入りたくなるところがたくさんあるのですが、未就学児NGのお店も多く我が家はなかなか難しいのが難点。でも、横浜はマリンアンドウォークや根岸森林公園が大好きでよく訪れるので、美味しいご飯屋さんが見つかればいいなと思っています。
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☆ asaさま ☆ (セレンディピティ)
2019-06-05 21:59:44
asaさん、こんばんは。
GreenRoom、知りませんでした。
赤レンガの広場でやっているのですね。
屋外の音楽イベント、楽しそうです。
毎年やっているのかしら?
私も来年はチェックしてみます。(^_-)-☆

マリンアンドウォークは、できた時に行って以来ですが
ファミリーフレンドリーでおしゃれな商業施設ですね。
根岸森林公園もしばらく行ってませんが、懐かしいです♪
横浜も楽しいところがたくさんありますね。
おいしいお店を見つけたら是非教えてくださいね☆
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推理小説 (ノルウェーまだ~む)
2019-06-05 23:03:36
セレンさん☆
私たちの時代の推理小説、2時間サスペンスときたらなんといっても松本清張でしたよね。
綿密に計算され尽したしかけが、実にドキドキさせてくれる推理小説の定番といったかんじでした。何だか懐かしい~

神奈川文学館は狭いけれど展示の仕方が上手いので、興味をそそられる内容が多いですよね。
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☆ ノルウェーまだ~むさま ☆ (セレンディピティ)
2019-06-05 23:58:22
まだ~むさん、こんばんは。
松本清張は、綿密に計算され尽したしかけを使った
推理小説の先駆けですよね。
時代に合わせてアレンジされて
今もなお何度も映画化、ドラマ化されているなんてすごいです。

文学館の展示って資料が中心で、どちらかというと地味ですが
人気の作家さんとあって結構にぎわっていました。
展示を見ながら懐かしそうに語り合っている方たちも
そこここにいらっしゃいましたよ~
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巨星 (ごみつ)
2019-06-06 01:43:59
こんばんは!

私もこれ行きたかったんですよね~。

松本清張にはまってる例の友人は、もちろん行ってきたそうで、「面白かった」と言ってました。

作家デビューが40代からなのに、あの多作ぶりと、質の高さは本当に凄いですよね。

今、また友人から清張を借りていて、最近2冊読みました。(笑)
私の清張ベストはやっぱり「砂の器」、それと「点と線」「張り込み」「ゼロの焦点」あたりの初期作品かな~。
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☆ ごみつさま ☆ (セレンディピティ)
2019-06-06 07:52:03
ごみつさん、こんにちは♪
ごみつさんも気になっていらっしゃいましたか。
そして例のお友だちはやっぱり見に行かれたのですね~。^^
見応えがあっておもしろかったです。

松本清張は努力と執念の作家さんですよね。
平成生まれの息子は、今の時代にはなかなかこういう作家は
出てこないのでは?と生意気なことを言っていました。

砂の器は、清張を語るにははずせない作品ですね。
ごみつさんが挙げてくださった他の作品も...
私はやはり短編ですが「顔」も心に残っています。
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