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クワイエット・プレイス

2018年10月22日 | 映画

奈良旅行記はしばしお休みします。

俳優のジョン・クラシンスキーが監督・脚本を手掛けた、新発想のサスペンスホラー。実生活で妻であるエミリー・ブラントとともに、夫婦役で共演しています。

クワイエット・プレイス (A Quiet Place)

音に反応して人間を襲う怪物によって、人類は滅亡の危機に瀕していました。アボット家の5人は音を立てずに生活することで、なんとか生き延びていましたが、ある時、次男が手にしたおもちゃが音を立て、あっという間に怪物に襲われてしまいます。次男におもちゃを与えた長女リーガン(ミリセント・シモンズ)は、後悔に苛まれますが...。

音を立てたら即死!と聞いて、2年前に公開された「ドント・ブリーズ」を思い出しました。ドント・ブリーズは閉ざされた空間で繰り広げられるお化け屋敷的なおもしろさがありましたが、本作の魅力は、例えるならば広大な森を舞台にした "大掛かりなかくれんぼ" といったところでしょうか。

私たちはアボット家の家族とともに、息を止め、身動きをせず、全身を緊張感でびりびりさせて、目がスクリーンに釘付けになります。それはまるで、映画を見ながら新しいアトラクションに参加しているような新鮮な体験でした。そういう意味では、映画館で体感してこそ楽しめる作品といえるかもしれません。

アボット家の家族に課せられているのは ”音を立ててはいけない” というシンプルなルール。冷静に考えれば突っ込みどころはたくさんあるし、ルールが論理的に統一されているわけではありません。^^ 絶対に音を立ててはいけないのかと思いきや、ひそひそ声だったらOK?な時もあるし...

滝の近くだったら大きな声を出しても大丈夫!とか、人間の声はダメだけど自然の音はOK?とか、そのあたりは結構アバウトですが^^ 「あ、今のは”たんま”ね」という感覚でゆるく受け止めました。怪物=エイリアンの造形は決して目新しくはないですが、ひと目で悪者とわかるところがよかったです。

次男がおもちゃといっしょに乾電池を手に取った時にその後の悲劇を覚悟したり、釘がアップで映った時に誰か踏むぞ~とはらはらしたり、赤ちゃんが生まれるという大事業をどうやって乗り越えるのかどきどきしながら見守ったり... うまく誘導されながら、いつの間にか彼らといっしょに困難に立ち向かっていたように思います。

長女を演じたミリセント・シモンズは実際に聾唖の俳優さんだそうで、家族の会話が手話でなされるところもよかったですね。弟役のノア・ジュープくんもかわいかった♪ 最後は家族愛の物語になっていましたが、こういう映画を作れるジョン・クラシンスキー&エミリー・ブラントの夫婦はすてきだなーと思いました。


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10 コメント

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☆ qさま ☆ (セレンディピティ)
2018-11-02 23:18:21
qさん、こんばんは。
お仕事が忙しかったのですね~
お疲れのところ、コメントありがとうございます☆

映画を見ている時は、釘が気になって気になって...^^
突っ込みどころがたくさんありましたが
そこも含めて楽しめる作品でしたね。
出産という大ミッションをどうやって乗り越えるのかハラハラしました。
エミリーの演技はさすがでしたね。
お姉ちゃんを演じたあの女の子も魅力的でした☆
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遅れ書き込み失礼 (q あらら)
2018-11-02 17:30:01
遅れてますが書き込み失礼しまーす
なんせ仕事でコキ使われーのホテルに缶詰め1週間で電子機器は一切使用できずでしたり
おかげで腰は痛くなったり・・・
缶詰復帰すると仕事でがしがしpc使うと
自宅だと使いたくないんで・・・
。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。
この作品
そこ釘出てるよ~!ですよね
ワタクシ的にツッコミ作品となりました(笑)
シンプルなルールで、家族愛ではあるんですが
ですが(笑)音を出すことが命取りになる状況なのに、危機感甘すぎ(笑)
滝で暮らすのは不便というのなら地下には防音室に暮らせば~とか
いびきに反応しなかったのかしら~とか
音を出せない子作りに興奮しすぎちゃったからって
子作りして、はいっっ お見事、大ヒット
生欲より性欲が勝ってしまいました(笑)
でもね。この作品において
エミリー・ブラントが、とても上手だったな
魅力をたくわえた演じ方が良くて
流石、夫婦ならではなのかな~
声を出さずセリフが無くとも
手話だからこそシンプルでした
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☆ ノルウェーまだ~むさま ☆ (セレンディピティ)
2018-10-23 10:18:58
まだ~むさん、こんにちは。
ほどよくハラハラできて楽しかったです。
気がつけばうまく誘導されていたなーと思います。
>くるぞくるぞ…キターっ!といった王道のホラーも、フラグ立ててこそなので♪
フラグの立て方が絶妙でしたね。(^_-)-☆
ジョン&エミリー、ナイスでした☆
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かくれんぼ (ノルウェーまだ~む)
2018-10-23 00:40:08
セレンさん☆
ツッコミどころも上手い事誘導されて、一緒にハラハラを楽しめましたね。
くるぞくるぞ…キターっ!といった王道のホラーも、フラグ立ててこそなので♪
本物の夫婦ならではの安心した空気感と、エミリー・ブラントだからこその真実味が実に良かったです☆
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☆ margot2005さま ☆ (セレンディピティ)
2018-10-23 00:17:52
margotさん、こんばんは。
つっこみどころも含めて、楽しめる作品でしたね。
ジョンとエミリーの夫婦がよかったです。

ジョン・クラシンスキー、フィルモグラフィを見ると
結構たくさん見ているのですが、今まであまり印象に残っていなかったです。
でも本作を見て、エミリーが彼に惹かれた理由が分かった気がしました☆
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☆ マリンカさま ☆ (セレンディピティ)
2018-10-23 00:10:44
マリンカさん、こんばんは。
ホラーは苦手なので、劇場で見ることはまずないのですが
これはそれほど怖くなくて、私にはちょうどよかったです。
アトラクション気分で楽しめました☆

「ドントブリーズ」もドキドキしましたね!
先入観とのギャップがおもしろかったですが
あのおじいさんの真の目的にはぞわ~っとしました。(;゚Д゚)ガクブル
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☆ ごみつさま ☆ (セレンディピティ)
2018-10-23 00:04:27
ごみつさん、こんばんは。
ホラー苦手だしどうしようかな~と思ってましたが
それほど怖くなくて、私にはちょうどよかったです。^^
釘のシーンは、エミリーには気の毒でしたが
子どもたちが踏まなくてほっとしました。=3

生物と同じ周波数の音は自然界にもたくさんありますが
本作には科学的なものを求めず、ゆる~く見ていました。^^
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こんばんは (margot2005)
2018-10-22 21:15:37
確かにツッコミどころはありましたが、これ中々面白かったです。

実生活でもカップルのジョンとエミリーがナイスでした。ジョンは才能豊かな人ですね。俳優としてはこれって作品がないので監督業が向いているのか知れません。

耳に特徴があるエイリアンが迫力ありました。
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こんにちは~! (マリンカ)
2018-10-22 17:55:22
海外ホラーって結構当たりはずれがあるから
あまりこちらの作品気にしていなかったのですが、
音を立てたら襲われるって新感覚なホラーですね~😆

「ドントブリーズ」も、確かに音を立てたら駄目…
なホラーでしたね…
自分達よりも弱い物の所に侵入するから安全、
かと思いきや先入観とのギャップが大きくてドキドキハラハラでした😅

こちらもレンタルされたら観てみようと思います😆
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周波数? (ごみつ)
2018-10-22 16:03:39
こんにちは!

セレンディピティさんも劇場でご覧になられたんですね~。
色々、ムリゲーなところもあれど(笑)、なかなか面白かったですよね。

それにしても釘を踏んじゃうシーンはホントに痛かった!しかも陣痛がきて産まれそうになってるとか地獄ですよね。あのシーンは大汗かきました。(-_-;)

大丈夫な音、ダメな音、設定は周波数の問題かもですね。あの宇宙人、聴力が異常に発達してたから、生物が出す音の領域とかがわかるんじゃないですかね。

あらいぐまラスカルが可愛そうでした。(´;ω;`)

https://22596950.at.webry.info/201810/article_2.html
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