goo blog サービス終了のお知らせ 

千里山ブラウズ

SENRIYAMA BROWSE 千里山の商店街や街並みを散策しながら、素敵な人やお店そして風景と出会えれば‥‥

千の里山風景 (1)

2006-06-16 00:06:54 | 千里山トラスト

千里山の松が丘から河田新池を過ぎて、佐井寺地区へ向かう中程にある小さな峠を越えると、突然に視界が開けて千里山の昔の姿が彷彿と蘇る里山風景が広がっています。間近に迫るマンション群に取り囲まれて、次第に小さくなってはいますが、この一郭では紛れもなく里山の営みが続けられているのです。今の季節には早苗が風に揺れる水面に、雨の波紋が広がります。夏には野菜畑が、そして秋には柿の実が色づきます。こうして四季の移ろいを味わうことで日本人の感性が育まれて来たのだと思います。
ところで、里山風景の崩壊が全国的に問題になっています。過疎化や村人口の高齢化によって、美しい日本の風景が維持できなくなっています。里山風景が私達に教えてくれるものは、自然と調和した生活の豊かさや、心の安定だと思います。自然は本来怖いものです。しかし長年の体験から人は自然と調和した関係を築きあげてきました。里山風景を美しいと感じ懐かしく思えるのは、そうした本来は過酷な自然との共生が実現している一つの姿だからだと思います。一方、都市ではそうした自然への畏敬さえ忘れてしまったかのようです!!

※千里山.NETの「街並み案内」に里山風景(松が丘)の紹介ページを作成しました。右上矢印ボタンからリンクしています。

千の里山風景(2)で「竹園」の記事をこちらにエントリーしています。

里山同好会「環境goo大賞2005」

ツバメの空き巣

2006-06-12 00:01:23 | 千里山トラスト
残念な報告ですが、先日来マンションの駐車場の天井配管での、初めてのツバメの巣作りの記事をアップして、とても楽しみにしていたのですが、結局今年はそれも難しくなったようです。
その場所にツバメの番が夜に身体を寄せ合って停まり、仲良く寝ていたという報告をさせて頂いた翌日に、たった一日で巣を作り上げてくれたところまでは予想通りだったのです。しかし、ツバメの糞を避けようと車の所有者の方が、糞受けの板を取り付けたことを警戒したのか、その後まったくツバメの姿が見えなくなってしまいました。
少なくとも卵を産んでからであったら、そこで雛を育ててくれたかも知れません。返すがえすも残念に思いますが、板を取り付けた方も優しい思いで見守ろうとされたと感じられますので仕方ありません。こうなれば二年越しの楽しみにして、少しツバメの習性などを勉強しながら、来季まで待っていようと思います。

里山の風景が残るまち

2006-06-02 00:31:25 | 千里山トラスト
千里山から佐井寺へと続く道の中程の小さな峠を越えると、そこは千里山で今も里山の風景が残る一帯が広がっています。 故郷に似た景色に出会える場所として、僕にとっては心が癒される貴重な空間になっています。幾日もMacの画面を見つめて、ひたすらイメージを定着させる作業を続ける中で、どうしても神経がすり減っていくのを感じる時など、とにかくこの里山の畦道に寝ころんで深呼吸などをしてみると、徐々に心身がニュートラルに回復してくるのです。
折しも田植えの時節で苗床には黄緑色の苗が十分に育っています。畦に咲いたアザミの花には揚羽蝶が停まり、道を挟んだ水田にはミミズや虫を狙ってか、アオサギやアイガモが頻りに水面を啄んでいました。
背景に迫るマンション群を視野に感じながら、里山の自然に心を移すと、雑草や野花の一本にも愛おしさが募ってくるのは、決して僕の感傷のせいだけではないと思います。

※ 「千里山.NET」の「街並み案内」に、伊射奈岐神社、佐井寺、愛宕社、河田新池の紹介ページを作成しました。佐井寺への路のビュー・スポットとしてぜひ一度ご覧下さい。

朝露のラベンダー

2006-05-26 00:38:31 | 千里山トラスト
千里山団地では華やいだ桜の記憶がようやく遠のき、今は初夏の豊かな雨に濡れた草花が、わずかに覗く晴れ間の朝陽に眩しく輝いています。名もない野の花に混じって、ラベンダーの花色がひときわ爽やかな空気を漂わせ、あちこちで鳥たちの囀りが恋を競い合っています。生命感に満ちあふれ、まるで野山のキャンプ場に居るかのような癒しの時空(ときそら)。
最近よくこの一帯に僕の足を向けさせるのは、建て替えプロジェクトにより、あと数年の後にはこの景色が失われてしまうかもしれないという惜別の情なのか、或いは僕の生命力のわずかな陰りを蘇生させようとする想いなのか、いずれも正しいようでいて、でもその全てではないような気がします。
これもまた耽美というべきものなのでしょうか、錆び付いた消火栓やひび割れて雨水が染みついた壁肌にも異様に美しさを感じます。久しぶりにデジカメ等ではなく、かつての愛機NEW FM2にリバーサルフィルムを充填して、気が済むまで撮り尽くしてみるのも面白いと思う今日このごろです。

ツバメの巣作り-2

2006-05-23 00:02:32 | 千里山トラスト
今日のブログの予定は、昨日開催された千里山子供カーニバルのことでしたが、急遽切り替えて報告をさせて頂きました。以前の記事の続編です。
今日も昼食の休憩から帰ってくると、お隣のグランドハイツ駐車場から、ツバメの番が飛び立ちました。しばらく姿を見なかったので、ここに巣作りするのを諦めてしまったのだとばかり思っていました。しかし今日は僕が現場を離れるまで、近くの電線に並んで止まり、じっと見下ろしていました。
そして先程夜の蒸し暑さに外に出て、辺りを散歩して帰ってくる途中、ふと想い出して覗いてみました。初めはやはり巣作りはしていないなと思ったのですが、よく見ると仄暗い導雨パイプの陰に、二羽のツバメが仲良く眠っているではありませんか。思わず家まで急いで帰り、デジカメを持ってとって返し、静かにしずかに何カットか撮影したものがこの写真です。ここに巣を築くのを決定してくれたのかどうか未だ分かりませんが、もしそうであれば車のオーナーさん達のやさしい気持ちに期待したいと思います。
ちょうど道を挟んで向こう側を、回送の阪急電車が音を立てて通過していきましたが、ツバメ達はぐっすりと

ツバメの巣作り

2006-05-13 00:32:42 | 千里山トラスト
お昼休みを終えて自宅に戻る途中、グランドハイツ駐車場から2羽のツバメが飛び立ちました。これは巣作りだと直感して内側をのぞき込んだのですが、今日のところは何の形跡もありませんでした。若い番(つがい)が新居を物色していたのかもしれないので、そうであれば余りうろちょろしない方が良いと思い、とりあえず写真だけ撮って立ち去りました。
子供の頃は実家の内側、表戸の上に毎年ツバメが巣作りをしていました。家人が出掛ける時にはツバメの出入りの為に、ちゃんと隙間を開けて置きました。農村では害虫を駆除してくれる益鳥として、ツバメはとても大切にされていました。時々下を通る人がフンなどの犠牲になりますが、見事に共生をしていました。
千里山のツバメはどうだったのでしょうか? 周りに田畑がたくさんあった時代は、おそらく同じ様な関係であったのだろうと思います。
しかし市街化が進むにつれて、人々の生活からツバメの居場所が無くなっていきました。それでもツバメの方は毎年やってきてくれます。ツバメは決して生きるためだけに遙々渡ってくるのではないと想います。おそらく人の生活と共存するという役割や責任を忘れていないのだと想います。人間は都合良くもうすっかりツバメのことを頼りにしてはいないのに‥‥。

千里山団地の歩き方

2006-04-21 00:13:36 | 千里山トラスト
先日は、千里山まちづくり協議会で進めている「まちづくり作法集」という小冊子に使う住宅やエクステリア・ガーデンの写真を撮りに、何人かの有志で街じゅうを廻りましたが、最後の方は正直言ってかなり疲れました。そして今日は又、千里山.NETの「街並み案内」ページ作成のために、今度は一人で近くの千里山団地を半日掛けて撮影しました。
ここ何日間かの黄砂も風に吹き払われて、久しぶりに青空も覗く良いお天気でした。少しでも絵になる写真が欲しくて坂道を行ったり来たり、草蒸した斜面を這い上りました。ある程度の魅力や雰囲気は伝えられるページにはなったと思いますので、サイトの方もぜひご覧下さい。
昭和32年に入居が開始されてから、凡そ50年を過ぎようとしている割には、まだまだ綺麗な状態の建物もありますが、全体的には老朽化は免れません。しかし苔むした壁やひび割れなどには、“時の美しさ”が刻まれているように感じます。
千里山団地の建物群は星形・くの字型・階段型と大きく分類されます。この中でも星形は比較的綺麗な外観をしているように思います。中央に螺旋階段が通り、下から見上げると幾何学的な美しいスパイラルを描いています。窓部はバルコニー型とガラス窓の付いたサンルーム型とがあり、サンルーム型などは今でも斬新な発想のように思います。僕は千里山団地の歴史を記念して、建て替えの時にも一棟だけリニュアルして残し、事務所やオールウェイズ・グッズ・ショップなど、千里山のプチミュージアムにする提案をしたいと思っていますが、その場合ボリューム的にもデザインとしてもこの星形がイメージされています。
くの字型の建物には、レンガが貼り付けられたダストシュートが見られますが、WEB参考サイトには昭和30年代の特徴と書かれていました。ただ千里山団地のものには、なぜかレンガが横積みで貼られたものと、縦に並べられたものが見られます。
階段型は千里山の起伏のある地形に沿って建てられるなかで、圧迫感を与えないという配慮と思え、それは最近のマンション建築にも多く見られる優れたデザインです。起伏と言えば団地内を網の目のように走る坂道と、建物のグランドラインとの段差が次第に大きくなり、石段で出入りするようになるのは千里山らしくて、とても素敵に面白く感じました。大きな2本ダクトと格子ブロックのサンルームが格好良い建物もこの階段型に入ります。
そして今改めて感じているのは、快い疲れです。確かに筋肉の疲れはあるのですが、少し大げさな表現を使うと、“森の街”を彷徨ったという想いです。土と緑と適度な湿気のマイナスイオンが充ち満ちている空間は、人にとって住環境とはどういうものであるべきかという事を、こんなに身近な場所で僕に教えてくれているように思いました。

クスノキのちから

2006-04-11 01:08:53 | 千里山トラスト


千里山の環境で忘れる分けにはいかないのが関西大学の存在です。それは学生や教職員といった人的な“ちさとのやまひと”環境ももちろんですが、とりわけ自然環境ということでも重要性、そして大きな面積を占めています。写真は昨年地域の住民の有志で大学構内を巡るミニツアーが企画されて、それに参加した時のスナップです。
簡文館西のこの楠は、幹周り1223cmで株立ち9本の、吹田でも最大級のものです。構内には他にも大きな樹木がありますが、特にこの木の空を覆うように広がった樹庇の下に身を置くと、誰しも精神が安定し、気力が芯からわきあがってくるのが感じられると思います。これ程の木になるとそのような偉大な力を持つものとなります。それを感じるのでしょう、学生達も自然とこの木の下に心身を癒しにやってくるようです。
このような自然が持っている人を幸せにしてくれる力を、もっと夢中になって求めていかなければ‥‥。

実のなる木を植えましょう!!

2006-03-24 00:16:53 | 千里山トラスト
先日のブログ記事(「太陽の塔」マンホール・続編)に「夢」さんから頂いたコメントの中で、「『まちづくり作法集』の編集会議に出ていてふと思ったのですが、千里山の庭木で人気があるのは?‥‥千里山木があっても面白いのにな」と提案がありました。僕はとりあえず「もちろん桜か桃の木では(ずいぶん昔は『桜は吉野、桃は千里山』と言われていたらしい)」と書き込みましたが、それでは普通過ぎて詰まらないと思い(しかし良い答えも思いつかず)ずっと気になっていました。
ところで千里山.NETでは、「千里山の音」と題して様々な録音ファイルを掲載し、例えば東京「千里山会」の方達のように、故郷を遠く離れていても、千里山を懐かしく想い出して頂こうと企画しています。その為に踏み切りや駅アナウンスの音・竹の葉摺れの風音・JOMOの灯油供給車の「木枯らし」のメロディーなど、少し録りだめをしています。そして今日は春の鳥たちの鳴き声でも、と思い出掛けたところで良い答えが見つかりました!!
ここの庭には八朔と金柑が植えられています。その為に小鳥のさえずりが絶えず聴こえて、辺り一面に春らしい空気が感じられました。もし千里山の住民が一本ずつ実のなる木を植えていけば、いつか昔の千里山のように鳥たちが集う街になるのではないでしょうか。まちづくり協議会と子供達で作った巣箱も取り付けて。これってすごく楽しくないですか? 

ビオトープ「山の谷」

2006-02-19 10:29:18 | 千里山トラスト
千里山東4丁目の片山坂に面して、田畑が残されている一画があります。周りはどんどんマンションやユニクロシャトレーゼなどのチェーンショップが建ち並ぶ一等地にあって、頑固にその存在感を漂わせています。
その片隅にビオトープ「山の谷」の案内看板が立っています。少し上がった畑の奥に小さなビオトープが見えます。以前覗いた時には水草の上に糸トンボが何匹か止まっていました。吹田メダカも元気に泳ぐ姿が見られました。
僕自身ビオトープには関心があり、本やインターネットで調べたり、各種専門学校の西沢学園の「ビオトープ科」の資料を取り寄せて、入学を検討するなどした事もあって、「山の谷」の存在はいつも気になっております。僕の夢の中では千里山がこの「山の谷」を中心にして、幼稚園や小・中学校・公園、そして個人(ベランダや庭・屋上)やお店などが小さなビオトープを持って、それぞれをネットワーク化することで、モンシロ蝶やトンボの飛び回る、生き物たちと季節が身近に感じられる素敵な街にしたいというイメージがあります。
これは、単に人間だけにとって美しく快適な環境というばかりでなく、「生き物たちと共に街に棲む」という千里山.NETの「千里山トラスト」提案のひとつです。