中原聖乃の研究ブログ

研究成果や日々の生活の中で考えたことを発信していきます。

マーシャル諸島との出会い

2015-04-18 08:37:50 | 自己紹介

  

 写真は、私が撮影したマーシャル諸島に住む私の家族です。この家族と出会ったいきさつは……  私は、短大(東洋大学短期大学観光学科)卒業後しばらく働いたのち、大阪外国語大学外国語学部二部英語科に社会人入学しました。会社の終業とともに電車に飛び乗り、2時間の授業を受け、土日は語学の予習や宿題のレポートをこなす楽しい日々でした。このころ結婚もしていました。そういえば家事もしていました。  

 学部ではアメリカ外交史のゼミに入り、米ソの核軍縮交渉史を卒論にまとめる予定でしたが、夏休みにうっかり前田哲男先生の『非核太平洋 被爆太平洋―新編 棄民の群島』(筑摩書房 1991)に出会い、マーシャル諸島の被ばくについて勉強したくなりました。そこで、神戸大学大学院に進学することにしました。

 実はここからが苦しい日々の始まりでした。まわりは頭のいい人ばかりなのです。おまけに年齢制限で、助成金獲得もままなりません。学振は一歳オーバー……この頃「お若く見えますね」という言葉に「そんなの何の役にも立ちません」と思うほど、心はすさんでいきます(笑)。

 そんななか、マーシャル諸島へフィールドワーク(現地調査)を行くことはとても楽しかったです。このときお世話になったのが、写真上中央のクリスチーナ、私のマーシャルでのお母さんです。残念ながら病気で亡くなってしまいました。2004年には名古屋の大学に非常勤講師の職を得られたので、名古屋に転居しました。塾講師を掛け持ちしながらの研究生活のなかで、2007年には念願の博士号を取得しました。

  2018年9月まで名古屋の大学で非常勤講師として、「文化人類学」「国際社会問題」「平和学」「異文化コミュニケーション」などを講義していましたが、2019年9月より京都の総合地球環境学で研究員として働いています。


マーシャル諸島を紹介します

2015-04-18 01:58:26 | マーシャル諸島の紹介

 

 

 マーシャル諸島共和国は人口5万人の太平洋の島国です。面積は181平方キロメートルで山手線内の三分の一(名古屋市の半分)ほどしかありません。海底火山の火口の縁にサンゴが成長し、海面よりも上に成長した部分が島になります。島がリングのようにつながっているので「環礁」と言います。マーシャル諸島はこの環礁が29個と他に5つの独立したサンゴ島でできています。
 ドイツ、日本、アメリカの統治を経て、1986年に独立したマーシャル諸島では、1946年から58年まで、米国が67回もの核実験を繰り返しました。第五福竜丸などが被ばくしたことで知られている1954年のビキニ環礁でのブラボー水爆実験では、マーシャル諸島も大きな被害を受けて、今でも放射能の被害は続いています。
 これから、マーシャル諸島の人々の暮らしや核実験被害の問題など、お伝えして行こうと思います。