歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

くらくら日和

2011年10月03日 | 徒然 -tzure-zure-
街じゅう、
キンモクセイの香りに満ちている。





隣の家に、大きな立派なキンモクセイの生け垣があって。

たっぷり咲いている。

窓を開けると、
たっぷり注ぎ込んでくる。

寒い。

でも、

なんという贅沢。


うれしすぎて、くらくらする。





日曜日。



ちょっと寝すぎて、くらくらしながら、

あわてて昼過ぎ、外に出る。


前日パンクして、ただちに直したチャリで。

数センチ上の空を まるで滑るよう。

なんか調子悪いなあ、どうも遅い、疲れる、と、うすうす気づいていたけど、
買ってから、空気をちっとも入れずに3ヶ月。タイヤのチューブがひしゃげて、ぼろぼろにすり減ってた。


最低でも一ヶ月に一回は空気入れてくださいって言われる。

そんなこんなで、
一回つぶれて、よみがえったチャリで。



走れば、

ふいっ、ふいっ、っと、キンモクセイの香りが撫でてゆく。溶かしてゆく。


なんて贅沢。

うれしさ余って、くらくらしながら。







目的地の道すがら、

野川公園に立ち寄った。


木の香りの息が吸いたくて。




そしたら








真っ盛りの、彼岸花。


一面の、彼岸花。








緑と赤。

赤と緑。

ただそればかり。






光る赤、陰る赤。


ただそれに見惚れる。








くらくらした。


めまい。


ふうっと、
吸った息を吐くのを 一瞬忘れる。







くらくらした。



あまりにも浮き立った鮮やかさの、赤に。


一面にひしめく あまりの赤の圧倒。















この後、
吉祥寺に行った。


「南桂子 生誕100周年記念展」を見ました。



大好きな作家。

その空間の絶妙さ。色の繊細さ。抽象化の大胆さ。

心底感嘆して、感心してやまない、尊敬する作家。



また打ちのめされて、

くらくらした。



その後、吉祥寺の町へ。本屋、CD屋。

とにもかくにも、

ひしめく人々。

ひしめく店。


その情報量の多すぎる町の、その回転の速すぎる流れに、

また、くらくら来た。







日曜日。

くらくらしてばっかりだった。





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