時戻素

昔の跡,やがてなくなる予定のもの,変化していくもの,自身の旅の跡など・・・

しばらく更新を停止します。

2009年01月02日 00時31分00秒 | 事務記事
 これから10日近く,すべきことが多いために投稿を休むと思います。(昨日も同じようなことを書いて,撤回しましたが,今度は本当に・・・)また,落ち着いたら書き始めたと思いますので,そのときは閲覧お願いします。
 もし,よろしければ,過去の記事に対してもコメントをいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。

(No.55) 個人情報

2009年01月02日 00時28分10秒 | 現在の中の過去
 昨日の記事で投稿を滞らせると言っておきながらの投稿になってしまった。正月のイメージがする内にこの内容を書いておきたいと思ったからだ。

 正月のイメージの一つともいえるものに年賀状がある。
 以前は,出す枚数,もらう枚数ともに年々増えていたが,大学生になってからはほぼ横ばいかやや減少するぐらいになっている。今年は珍しく増えたが・・・
 
 自分だけではなく,全体的にもその傾向はあるようだ。

 その原因としてよく挙げられるのが,「メールの普及」だ。

 コストや年内の早い時期までに時間をかけて用意するなどの手間も省くことができる。普段のコミュニケーションツールとしても用いられているので,普段の延長という形でもできる。

 しかし,どうもそれだけが原因ではないように思える。
 タイトルにも掲げた「個人情報」の問題が大きくからんでいるように思える。

 この「個人情報」というものは,守らな過ぎたら悪用されるし,守りすぎたら仲間同士でも自由なコミュニケーションが取れなくなるなど,なかなかの厄介者だ。こういうこともあるからか個人で個人情報へ対する考え方も全く異なる。自分も高校のクラスの同窓会の幹事という役割を与えられているが,初期に行なった名簿公開に関するアンケートは,「世の中はもうそんなに安全じゃないから,個人情報は出さない方向で。」「連絡を取るのは幹事が主だから,幹事だけが分かっていれば十分」「連絡のとりたい人にはツテを使えばとれるはずだから公開(配布)する必要はない」から「連絡を取りたいときにすぐに取れれば便利だ。」「うちのクラスに悪人はいないから,他人に見せないことを厳重注意すれば十分。」まであった。どれも一義ある意見だ。この結果は,「公開」がやや多かったものの,世間の情勢や個人情報の漏洩は故意ではなくとも起こることなどを考慮して名簿は公開しない方向とした。うちのクラスはこれで問題はなかった。(あったかもしれないけど,運営に不都合はなかった。)よそ(他学年)では,「幹事という立場にいる人だけ,個人情報を扱えるのはおかしい」という意見が出たり,管理する団体が複数存在するなどで情報の相互交換の件でもめて,分裂寸前になっているのを掲示板で見たことがある。このような事実を見ると,個人情報管理の恐ろしさが分かる。万が一,悪用などの漏洩が発覚した場合の責任も重い。

 個人情報の扱いについては,法律も整備され,軽んじることができない存在となった。その点では,個人情報を悪用する業者などから身を守ることは以前よりはできるようになったと思う。その動きが高まっていく中で,「学級連絡網の廃止」「会社への個人パソコンの持ち込み禁止(個人情報のみでなく,企業秘密の遵守の目的もあるが。)」などが行なわれるようになってきた。そのために犠牲となっていることもある。連絡網であれば,緊急連絡網に真に求められる迅速性が失われることになった。良くあることだが,「○○のアド教えて」というメールで他人のアドレスを聞くこともそのメールに対して教えることも本人の了解がなければ,法律上はまずいことになっている。ここまで来ると,誰を守るための法律なのか(守ってはいるが,他の大事なものまで失っていないか)と思ってしまう面もある。

 年賀状の話に戻す。
 小・中学生の頃は,友達などには住所を聞いて書いていた。場合によっては,電話帳利用も何回かあった。そして,卒業アルバムや学年末にまとめる文集には住所という項目があった。
 高校のときは,年度初めにPTA役員を推薦する目的で,保護者名の書かれた名簿が配られていた。その名簿,選挙に必要な保護者名だけでなく,住所や電話番号なども記載されていた。個人情報保護が徐々に加熱していた時代であったので,大丈夫なのかともらった時は思ったものだった。しかし,卒業アルバムはさすがに名簿があったのは職員だけで,生徒のものはなかった。卒業アルバムの住所録は名簿屋とよばれる団体にとって,絶好の商品になることを考えると当然の判断だろう。毎年配られていた保護者名簿も現在は,生徒名と保護者名のみになったようだ。

 こんなことを書きつつも,そのようにして配られた名簿や卒業アルバムには何度かお世話になった。その時は必要性を感じなかったり,機会がなかったりして連絡先を交換しなかった人とコンタクトをとる場合が数回あった。

 また,会社でも以前は職員名簿が発行されていたが,最近はなくなったところもあるようだ。直接住所を聞かなければ年賀状が出せない状況になり,会社内の枚数も減ってしまったのではないかとも思う。

 個人情報を悪用する奴が一番悪いのは事実だ。だからといって,悪用を防ぐ手段は何もないだろう。罰則を設けても,なかなか立証が難しいし,数も少なくないのできりがないだろう。となると,個人情報の管理を徹底するのがよりよい手段になるだろう。だからといって,法律にがちがちになってしまえば,できることもできなくなってしまう。ある程度はきびしく,ある程度はおおらかにというのが最善なのだろうが,その調整もなかなか難しい。ここ10年ぐらいの間に大変な時代になってしまったなと思う。