※ 写真撮影日 夜 2010年9月4日 朝 2010年9月5日
函館で1泊した時に,函館での観光として函館山登山を考えていた。函館に着いて,ホテルに荷物を置いた後,登山の下見に行った。下見といっても状況がよければ,そのまま登山して夜景を見ることも視野には入れていた。
山の麓に来ると急に坂道が現れた。300mを越える山であることも知っていて,山に近づく前からもテレビ塔の明かりでその高さは分かっていたが,その高さを実感させられた。
ロープウェイがあるのだが,もう最終便が過ぎている時間だった。登山道の方へ行くと,車が多く行き来しており,今から登る人も多そうで,夜景を期待した。
登山道は街灯もなく,ライトの装備無しでは進めそうになかった。車道も歩行者進入禁止とは書いていなかったので,路肩を進んでいくことも可能なのかと思ったが,街灯もない道で車のライトだけが明かりになっているような感じだった。歩行者を視認できる可能性はほぼなく,危険だと思ったので夜景を見るのは断念した。遊歩道の道に歩行者用とあるので,車道を歩行者が行くこと自体ダメかもしれない。ロープウェイが終わったあとは,車がなければ安全にはいけそうにない。その車も自家用車は夜の時間帯は規制と書かれた表示があったので,どこまで登れるかも分からなかった。
やや高台にあるロープウェイのりばの脇の駐車場辺りから夜景を見る。
これでもなかなかの見ごたえを感じた。
翌朝,朝市や教会を見つつ,函館山に登ることにした。
ホテルから函館山の姿を確認。
朝市やレンガの建物を見つつ,山の麓へ。
昨晩の場所とは違うが,坂の急さは変わらない。
坂の途中にある教会も見ながら,ロープウェイのりばの方へ。
ロープウェイの割引券もプリントアウトして準備していたが,朝10時の開始でそれを待つと予定の列車に乗ることができない。40分かかっても徒歩で登るのが先に着きそうな時間だった。ということで,旧登山道のコースを行くのを決めた。
昨日夜景を見た駐車場がすぐ横だったので,明るい時間帯の眺めを確認。
市街地はほぼ確認できるのだが,頂上からの眺めと比べるとまだまだということが後で分かった。
登山道の入口へ向かう。
駐車場の脇に登山事務所がある。その奥から登山道へ入れる。
道中は目の前に見える服を着た外国人の方々の団体とほぼ同行状態だった。しかし,相手の言葉が分からないのでコミュニケーションはほぼなかった。この団体以外にも登山者はいて,すれ違うたびに挨拶を交わした。山で会ったらこんにちはも町中の状況を考えると珍しい習慣だ。でも,気持ちがいい。お互いの壁が山に来るとゆるむということなのだろうか。
しばらく登ると…
昨晩様子を伺いに来て引き返した車道とぶつかった。
車道の先を見る。
舗装されているとはいえ隅の方は藪になっている。しかもカーブが多く,視認性は悪い。この先に無理やり進まなくて正解だったと思った。
その後も車道とは何回か交わり,車に注意しながら横断することになった。
二合目へ到着。まだまだ先は長そうだ。
落石注意の看板。市街地にある山とはいえ,それなりの登山をする覚悟は必要そうだ。
岩盤が露出しているところもある。
登山道の途中には…
お地蔵様もいらっしゃる。通し番号もついているが全ては確認できなかった。像の姿も場所により違う。仏像に関する講義を聞いた後だからこそ気付けた気がする。
登山道にあった看板。
昨晩の路上を走るような格好で登らなくてよかったと思う。といってもジャージの短パンがジーンズに変わっただけで,登山用の格好とは程遠いが…
だいぶ進んだ頃,目の前には目的地の山頂が見えた。
まだまだ続きそうだ。
この先で広い駐車場につく。しかしまだ山頂は上の方に見えている。
その先も車道は続くが規制もあるように思えた。
また車道を渡る。その先は階段の道が中心になってきた。
途中からでも湾の向こうの陸地が見えた。頂上からの景色に期待が高まる。その脇には…
他の場所では1体だったお地蔵様がここでは複数いらっしゃった。
最後の階段を上っていき,展望台のエリアへ着いた。
標準時間40分のコースだったが,30分ぐらいで到達できた。
奥の方へ行くと…
山の名前の書かれた碑や…
測量の基準点がある。
間近で見るテレビ塔も下から見ていたのとは別物のように感じる。
頂上のロープウェイのりばの上の展望スペースから見た風景。
函館市街方面。
両サイドがきれいな曲線になっているのが美しい。
塔のような物が見えるのでこの辺に五稜郭があるはずだが,星型を確認することはできなかった。
西側。
湾の形がきれいに見える。
南東側。
山すそに一部だけ住宅地になっているのもいい景色だと感じた。
南側を見ると…
ぼんやりと陸地が見える。たぶん本州に間違いないだろう。
景色を一通り見た後は,すぐに下山した。ロープウェイが動いて3分かけて下るのと同じぐらいの時間に着きそうだったので,徒歩で降りることにした。
他ではなかなか見られない地形が見られて,景色に見とれてしまった。自分の力で山を登った達成感も感動を強めたかもしれない。
この後にここへ行っているのでこの日は自然にたくさん触れた日となった。