1 海岸の岩屋観音を拝みに…(400) 2 観音様の海岸(418) 3 道のようなところの先には…(510) 4 草むらに隠れる駅(569) |
※ 写真撮影日:2010年9月5日
北海道虻田郡豊浦町の海辺を訪問した時の記録。
長万部駅から室蘭本線の普通列車で2駅目に…

小幌という駅がある。19番が長万部駅,18番が静狩駅からの運賃だが,そこまで高くはない。(距離が遠くない。)この一つ先の礼文駅からも210円。

この駅,長万部や隣の礼文などからそんなに距離はないのだが,普通列車でも通過する列車もあるので訪問時には注意が必要になる。
この駅で下車し,国土地理院の地形図にも載っている海岸部の岩屋観音を目指す。

降りたホーム(室蘭方面行き)の向かい側に見える建物の左側に岩屋観音へつながる道の入口はある。

板橋を渡り,茂みの奥の方へ獣道をたどっていく。

こんな感じのところをしばらく行くと…

分かれ道があった。岩屋観音へはこちらの看板に従うことになるが,反対側(向かって右側)には…

こんな看板があり,その奥に道がある。こちらは海岸へつながる道なのだが,こちらについては3の記事で触れたい。
左の道を進んでいく。
駅からここまでの道とは雰囲気が変わり,木々が生い茂っている。

この時点で顔の周りをたくさんの蚊が飛び回っていた。この蚊達はかなりしつこく岩屋観音到着まで付きまとってきた。そのため,ここから後の写真は手振れをしているものも多い。追記(2010・9・20) 後から考えると蚊にしては変な点があったので,調べてみるとムカカの一種のメマトイのような気がした。

道は細く,片側は崖というところも多い。そして,アップダウンもそれなりに激しい。携帯の電波(AU)はアンテナ3本立っていたが,連絡ができたところで救出は簡単にはできない。細心の注意が必要だろう。熊が出てきそうな気もするが,事前に調べた情報ではこの辺りで目撃情報はないようだ。とはいえ,人間がいることを示すため,空のペットボトルをたたいて音を出しながら歩いた。付きまとう蚊に気をとられていたそのとき足元の道を青緑の細いものが横切った。蛇(たぶんアオダイショウ)だった。こちらから手を出さない限り,襲われることはないとはいっても,やはり警戒対象になってしまう。頭上,足元,音に注意を払いつつ,このような道を進んでいく。

山火事注意の看板もあった。

片側にロープの張ってある部分があった。その先を見ると…

岩が露出し,その下は深い谷状になっている。落ちたら一大事ということは間違いはない。
その先,下り道が続く。

ロープが備え付けられているところもある。地面が水気を含んでいる場所も多いし,ロープに付着物がある可能性も有りそうなので,軍手があるとより安全かもしれない。

沢を越えるところもある。

木の枝が道をふさいでいるところも。蛇がいないか確認しながら,潜り抜けた。

急なカーブを繰り返し,下の方へ下っていく。
木々の間からは…


下の海岸が見える。目的地は近そうだ。

ロープつきのところも多い。つかまなくてもいけないことはないところもあるが,滑ったことなどを考えると安全な手段をとるべきだろう。
ロープ伝いに下っていると…

その先に沢が見えた。実はここ,分かれ道になっている。沢を渡った先を手前の方へ行くと岩屋観音のある浜辺にたどり着ける。沢に沿って登っていくと,林道につながっており,その先が国道に出られるようになっている。この道は今回行っていないが,ネット界隈を探るとそれなりの装備をして臨んだほうがよさそうだ。鉄道からアクセスする場合も,帰り道の場合は…

正面に沢沿いに踏み跡が見えるので,駅につながる道の入口(木の橋を渡る道)を見落としやすい気がする。

向かって左手が上り坂になっているのもよく見ないと見落としそうだ。
ここまで来たら…

この沢に沿って海を目指せば岩屋観音に着く。

海岸へ到着。海の中に桟橋が見える。船でのアクセスも可能なようだ。干潮時には桟橋まで海に入ることなくいけるそうだ。国土地理院の地図では向かって左手に岩屋観音があるように描かれているが,実際は右手にある。地図が間違えているか,道が付け替えられたのかは分からない。いずれにせよ,地図のルートよりは実際のルートの方が長くなる。
海とは反対側を見ると…

岩盤が露出しているところに立札がある。

岩屋観音の説明。こんな場所でもしっかりした案内があるのにも驚いたが,この言い伝えが本当なら当時はこの辺りに熊がいたことになる。立札に向かって左手を見ると…

岩屋観音の入口が見えた。浜辺で開けたところまで来ているのだが,まだ結構な量の蚊がまとわりついていた。偶然ここで出会った人に蚊取り線香に寄せてもらうことで,顔がぼこぼこになることなく済んだ。ここの蚊かなり飢えているのか,しつこかったので,虫除けスプレーは必要そうだ。
入口に近づき,中を見る。

入口の土嚢は最近考古の調査がここで行われたことの名残らしい。駅からここまで道具を背負って調査していたそうだ。
中へ入る。



祠には鍵がついていて中は見られなかった。この鍵がついたのもごく最近のことらしい。
洞窟内から外を見る。

案内にあったが,近々ここで祭礼が行われるようだ。
海岸には,さっきの沢の東側(岩屋観音とは反対側)に…

集会所のような建物と仮設トイレがあった。
※ 次の記事ではこの観音様のある海岸をとりあげたい。