11人の侍

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意味不明の交代策で、勝てた試合を逃す

2006年11月21日 22時52分46秒 | サッカー
 韓国と親善試合を戦った五輪代表のメンバーのなかで、最もA代表に近いのは家長昭博だろう。
 オシム監督は就任当初から、この傑出したドリブラーを、日本代表の候補者リストに載せている。所属するガンバ大阪で、モチベーションを理由にサテライトに落とされた時期がなかったら、アジアカップ予選での出場機会もあったのかもしれない。
 韓国戦では序盤から積極果敢なドリブルを披露し、個の戦いで完全に優位に立った。突破を警戒され始めると、逆サイドの水野晃樹を目掛けて40メートルのサイドチェンジを何度もぴたりと合わせた。しかし、それよりも特筆すべきは、前半45分を通じてただの一度もボールを失わなかったことだろう。
 家長は、この試合を観戦したオシム監督に感銘を与えたはずだ。来年の代表合宿に呼ばれるのは間違いない。

 1点を追う立場で、この家長を交替させた反町康治監督の采配は理解に苦しむ。
 ガンバは日曜日にJリーグの試合があったから、家長は中1日での出場だったけれど、それはジェフの水野も同じだった。そもそも、家長は余力充分にみえた。家長、水野の両サイドアタックは韓国にとって極めて深刻な悩みの種だったのだけど。
 しかも、解らないのは、ゴールを狙わなければならないのにピッチに送り込んだのが、守備的MFかセンターバックが適正ポジションの伊野波雅彦だったことだ。伊野波はそのまま、家長が務めた左サイドバックのポジションに収まっている。A代表にも呼ばれた伊野波は積極的に攻め上がってアピールしようとしたけど、右利きのため、クロスを上げる前にどうしても一度切りかえしを入れてしまう。逆転を狙う日本にとって、これは大きなブレーキとなった。

 投入するなら左利きの本田圭佑にすべきだった。ちなみにA代表の本田圭に出場機会を与えなかったのは、「出る杭を打つ」的な意図があるように、僕には感じられた。ホームなのだし、本田圭をスタメンで起用して、家長により高いポジションを取らせるようなことも、可能だったと思うのだけど。

 更に乾貴士を投入するタイミングにも疑問が残った。
 もちろん天才・乾の投入に文句なんてある訳ない。ただ、問題はタイミングだった。反町監督はこの交代の1分前に、梶山陽平に代えて谷口博之をピッチに送り出していた。しかし、果たしてこの2つの交代を別々にする必要があっただろうか。というのも、日本はこの時間帯に完全に主導権を手中に収めており、逆転ゴールの予感がぷんぷんしていた。しかし、畳み掛けるべきときに、2度の交代で時間を必要以上に浪費してしまったため、勢いが目に見えて収束してしまった。まるで、勝負どころで止めを刺すチャンスを、自ら捨ててしまうような采配だった。
 おそらく明日のスポーツ紙は平山相太の決定力を問題にするのだろう。しかし、僕には監督の決定力不足のほうが、はるかに深刻な問題に思える。

 五輪代表監督に厳しい目を向けてしまうのは、前回大会での失敗があるからだ。日本はあの惨敗を教訓にしなければいけない。
 オシム監督が五輪代表を兼任しなくても、本当に大丈夫だろうか。

(書き終えたあと、本田圭は左腿の負傷のため出場を回避させたことを知りました。「出る杭を打つ」的な意図、とは極端だったようです。しかし、それでも家長を代えることはなかったと思いますが。。)


1 コメント

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Unknown (お願い)
2006-11-22 02:18:01
韓国の事、もっと良く知ってほしい。

そして、真剣に考えてほしいです。



http://3.csx.jp/peachy/data/korea/korea.html



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