11人の侍

「生きている間に日本がワールドカップを掲げる瞬間をみたい」ひとたちの為のブログ

判で押したような評価はどうか

2005年11月17日 21時19分17秒 | サッカー
いくつかのメディアは国立で行われた日本とアンゴラの一戦を
観もせずに評価を降したに違いない

イージーショットを外し続けて楽勝試合を難しくした柳沢敦に対する評価が
三都主アレサンドロより高いとはまったくもって驚いた

終了間際の申し訳程度のアシストにさしたる意味なんてあったのだろうか
柳沢が左MFの選手ならまだわからなくもないけれど
彼はメッシーナでそのポジションではプレイしたくないと公言したと聞く

すべてとは言わないけれど僕が思うに
アレックスへ向けられる批判の多くは人種差別を含む
でなければ、かつて世界的なプレイヤーだったジーコ代表監督の
選手を見る目を疑っているということだろう
アレックス批判の大半に根拠はなく、的外れなものがあまりに多くて、はっきりいって不快だ

アレックスはいいプレイをしても決して褒められることはない

彼が活躍したシーンを思い出せないという人は
批判の<手頃な>はけ口として「三都主」の名を挙げるメディアに
完全に踊らされていると言わざるを得ない
(中村、小野、そして中田を批判する勇気のあるメディア人はいない)

日刊スポーツによるとアレックスは2003年に22試合出場して2得点と6アシストを記録している
2004年は16試合で1得点と4アシスト
これは左サイドバックとしては極めて高い数字といえる
ロベルト・カルロスやアシュリー・コールがこの数字を超える結果を残しているかは興味深い

そんなことを言うと飽きるほど返ってくる指摘が守備面の不安だけど
左サイドを完全に崩されて失点を喫したシーンを
いったい幾つ思い浮かべられるだろうか?
少なくとも右と比べて極端に多いなんてことはないはず

アンゴラ戦でも前がかりになる彼の背後のスペースを狙われることは確かに度々あったけど
ほとんどは俊足を利してクロスをあげられる前にストップしている

そもそも日本代表はなんの為に近代サッカーではもはや異例ともいえる
3人のセンターバックを配しているのだろうか
左サイドバックやFWと比べて日本代表のセンターバックのポジションは明らかにおいしい
(かつてラモス瑠偉は代表のスリーバックの中央なら40を越えた今の俺でもこなせると豪語した)

攻撃サッカーを信望する僕は黄金の中盤を観たいとは露ほどにも思っていない
前線に大久保嘉人のようなドリブラーがいないなら尚更

前に突っかける選手がひとりもいないかったら
攻撃に動きが生まれようもないじゃないか
誰もが足元でボールを受けたがるから
スピード感も決定的に欠けている
横パスやバックパスばかりのラグビーみたいなサッカーは僕は御免だ

ともあれ救われるのは
ジーコジャパンにおけるアレックスの立場は不動ということだろう
同業者である選手、もしくは元選手間ではさすがに高評価を得ているのも心強い

アレックスは今日も自国民の無理解と戦うべく左サイドを走り続ける