11人の侍

「生きている間に日本がワールドカップを掲げる瞬間をみたい」ひとたちの為のブログ

J日記

2005年04月10日 09時27分08秒 | サッカー
サッカーボールで「鬼ごっこ」をしたら
東京ヴェルディ1969が日本一かもしれない

執拗にゴールだけを目指すストライカーやマンマークの達人はこのチームには存在しない
代わりにいるのは高いボールキープの技術を持つ10人のフィールドプレイヤー
対戦相手はブラジル人を3人も揃えていたけれど
陽気な春風のようなラテンの香りを漂わせたのは東京ヴェルディのほうだった

そのなかでも印象に残ったのはやはり林健太郎とふたりの小林、大悟と慶行(よしゆき)
基本的にはプレイメイカー型の選手達だけれど
ドリブル突破を狙う意欲をしっかりと備えている
これは日本の中盤の選手には珍しい資質だといえる
またファールの誘い方もヴェルディの選手らしく実に狡猾で僕好み
日韓W杯で日本代表の主力だった戸田和幸が最後までベンチを暖めていたけれど
理解できない選択でもない

ただ、優勝を狙うのであればこのチームにはなんらかの変化が必要だ(個性の強い戸田を獲得したのもフロントがそのように感じたからだろう)
技術があるのに攻撃が単調なのが気になる

例えば中盤の中央は後方に林を置いた逆三角形の形で構成されているけれど
他のふたりを林の位置と入れ替えても、おそらくそんなに大差はない
つまりそれくらい3人のセンターハーフの個性が似通っている

左翼に相馬崇人が帰ってくれば違いを作り出せるのかもしれないけれど
三浦淳宏は引き止めておくべきだったのではないだろうか


ヴェルディとは対照的に川崎フロンターレは無骨だった

守りを固めて外国人選手のカウンターに賭ける
J創設期のような時代錯誤の戦法にサッカー協会の強化担当は眉をひそめるかもしれない

でも優雅なヴェルディ相手に身の丈にあった戦いを実践したフロンターレは勝利を収めた

ヴェルディとは異なりJリーグ残留が当面の目標となるフロンターレは
それを可能にする確固たる戦略と、十分な人材を揃えている

まずディフェンダーのサイズは川崎のおおきな強みだ
185センチクラスをゴロゴロとそろえる守備陣はワシントンに最後まで仕事をさせなかった

さらにプラスアルファとして速攻の申し子、ジュニーニョを擁す
彼がいるから他のどのチームも川崎の攻撃力を侮ることはできない

一大旋風は巻き起こせないかもしれないけれどある程度の勝ち点は計算できる
4試合目にして「初勝利」のプレッシャーから開放されたのも大きい

無敵の強さを誇ったJ2仕様からJ1昇格チームへのモデルチェンジは順調に行われているようだ