11人の侍

「生きている間に日本がワールドカップを掲げる瞬間をみたい」ひとたちの為のブログ

ため息がでるほど優雅なストライカー、ダヴィド・トレゼゲ

2006年01月30日 20時00分01秒 | サッカー
日本サッカーの得点力欠如は決して柳沢敦や高原直泰のせいじゃない
北は北海道から南の沖縄にまでいる
ロナウジーニョを信奉する
6000万組ものカップルのほうに問題がありそうだ

皆が一様に
ロナウドやエトオではなくロナウジーニョを好めば
生まれてくる次世代もやっぱり同じようにロナウジーニョに憧れを抱く
ユベントスのエースといえば
(クラブの象徴的な存在であるアレッサンドロ・デルピエロを除けば)
北欧の魔法使いズラタン・イブラヒモヴィッチを思い浮かべる

日本代表の決定力不足を嘆く声は飽きるほど聞くけれど
ゴールの山を積み上げるフランス人を推す硬派な声はとんと聞こえてこない
この国のサッカー観はすごく矛盾していると感じる

ダヴィド・トレゼゲは世界一のセンターフォワードだ
より正確には世界一の「フィニッシャー」と評すべきかもしれない

190センチというずば抜けて恵まれた体躯と
ゴールを奪うために揃えてある完璧なスキルを
得点というチームの「最終」目的のためだけに惜しみなく費やす

左右両足で放つ強烈なシュートは利き足の判別がつかないほどで
跳躍力と強靭な背筋とのコンビネーションは
無理な体勢からでも強烈なヘディングシュートを叩きつけることを可能にする
そのヘディングの威力ときたら凡百のフォワードが
脚で蹴飛ばしたかのような勢いなのだから驚く

でもトレゼゲが有するもっとも類まれな才能はといえば
やはりゴールに対する病的なまでの執着心だろう

これに関してはさしたる説明の必要はない
ゴール前でボールを待ち構える彼の形相をみれ一目瞭然
トレゼゲはゴールにボールを突き刺すという快楽にとり憑かれている

正真正銘のゴール中毒だ

いつでもペナルティボックスの中で狡猾な目を光らせて
ボールがこぼれてこようが、そうでなかろうがキーパーの元へといちいち詰め寄る

この野性的な習性は
トレゼゲのストライカーとしての完成度をなによりも雄弁に物語る
結局、大切なことは基本動作の反復を怠らないことなのだ

僕は同じ身長の平山相太が
トレゼゲのようなフィニッシャーを目指すことを期待するけど
これはさすがに高望みになるだろうか


2 コメント

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初めまして (川の果て)
2006-01-30 21:21:41
そうですね。セリエで現在一番点を取っているトニや、去年の得点王のルカレッリのような純粋で無骨なストライカーって意外と評価が低いですね。

で、日本に限らず、そういう純粋なFWを嫌っているところに限ってFWが頼りない傾向がある気もします(日本もそう、あとはスペインとか)。
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コメントありがとうございます (11人の侍)
2006-01-31 12:38:51
同感です。

得点力不足を嘆く声は多いですが、実際に問題を解決したいと思っているサポーターはそれほど多くないのかもしれません。

CFの久保、高原や平山を頂点に、大久保、田中達、アレックス、玉田、もしくは中村らと欧州風の3トップを形成すれば、得点の予感は増すわけですが、パサーを集めるのが国民の総意のようですから
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