平成12年6月11日
鎌倉観音巡礼も今回で3回目となった。あたかも、季節は梅雨時。 鎌倉は随所に紫陽花で有名な寺社がある。この時期を逃す訳にはいかない。土日は混雑するので今日(11日月曜)急遽、観音巡礼の旅をすることにした。 もう一つの想いは、定年後に仕事をさせていただいた職場を今月末で無事卒業できそうなので、観音様にお礼の気持ちをこめての巡礼である。
本当は鎌倉の方から北鎌倉に向かって順打ちしたかったのだが、明月院が混雑しそうな予感がしたので、北鎌倉で降りて明月院から参拝することにした。 31番~33番は次回が結願の旅になると思うので今回はパスすることにした。
先ずは、30番明月院 正に紫陽花の名刹である。境内一杯に咲く紫陽花は見事。 明月院は、他にも見るべきものが沢山あるのでゆっくり参拝したい寺である。
有名な、明月院の「悟りの窓」(この窓から見えるのは裏手の菖蒲苑。入場料500円ちょっと高いね)
28番建長寺総門の扁額(巨の字の余分な点が百貫点と言われている)。 それにしても「建長寺」は正に名刹である。 鎌倉五山の第一位に恥じない。 鎌倉観音札所でも、9番、5番、24番、26番、27番、28番、29番、30番が「建長寺派」と記されている。 往時の位置付けが分かる気がする。 総門を入って左側が納経所、ここで建長寺の本を買った。 とにかく沢山の見所があるので、今度は、ここだけでも半日位かけて、ゆっくり参拝したいと思う。
建長寺境内寸景、清曹ェ行き届き気持ちが良い。この広い境内にごみ一つない感じである。(綺麗に片付けることを「建長寺しなさい」というとのこと) 写真は唐門の前、ちょっとした光景であるがバランスが良いね。
建長寺境内寸景 「建長興国禅寺」
27番妙高院 建長寺境内から(工事中であった)
29番龍峰院(ここも塔頭)。
龍峰院の山門方面。
龍峰院山門 「不許拝観」とある。 入門し難い感じである。 納経者以外は立ち入り禁止。 境内には小生と妻のみであった。 本堂で緊張しながら俄か仕込みの般若心経を読経した。(ガイド本には、読経しないと納経してくれないと書いてありました)
建長寺から鎌倉方面へ向かう途中の一枚(鎌倉らしい光景である。建長寺の修行僧だろう)
途中の円応寺はパス。 円応寺先の鎌倉街道の妨石隧道(新巨福呂坂?)
鶴岡八幡宮境内に入る。時節柄、境内も小町通りも修学旅行生で賑やかである。
境内でのリス君
鶴岡八幡の三ノ鳥居を左折し、宝戒寺へ。
境内のハス、宝戒寺は萩の名所である。 境内には萩が沢山あった。 秋に、また来ようと思う。
宝戒寺境内の歓喜天
昼食は「しらす丼」。 この時期の鎌倉の定番である。
鎌倉駅から江ノ電に乗って極楽寺駅へ(初めて江ノ電に乗った)
成就院下の案内板(時間の関係で御霊神社はパスしたがここも紫陽花の名所である)
21番成就院へ(遠景は由比ガ浜。成就院の有名スポット)ちょっと人が邪魔である。 朝早く参拝しないと駄目のようだ。 この時期、参拝者(観光客)が多く、ご朱印も納経帳にではなく、あらかじめ書いておいたのをいただいた。
境内のパワースャbト(若い女性で賑わっていた)
22番極楽寺の観音堂(境内撮影禁止とあったが一枚だけこっそり)
山門前の紫陽花(墨田の花火か?)
4番長谷寺 長谷寺は坂東観音の時も参拝したが約20年振りである。 紫陽花でも有名で境内は順番待ちの観光客が並んでいた、私たちは納経を済ませて、境内の花を見て歩いた。 この花菖蒲の筏も見事。
長谷寺境内、もうデイ・リリィが咲いていた。
次は、光則寺。 光則寺は長谷寺のすぐ隣。(徒歩3分ほど) ここは、原種に近い紫陽花とか山アジサイの宝庫である。 大変な品種数である。 光則寺は、写真仲間の浅香さんに教えていただき参拝した。(感謝感謝である)
下の写真は、「くれない」。 シンプルで赤い色がなんともいえない風情。来年はチャントしたレンズで撮影しよう。
光則寺 「木沢の光」ヤマアジサイ。 珍しい品種である。 大変に気に入っている。
23番高徳院(鎌倉大仏)修学旅行生で賑わっていた。
大仏様の裏手の与謝野晶子の歌碑。
「かまくらや みほとけなれど 釈迦牟尼は 美男におはす 夏木立かな」
晶子が阿弥陀如来と釈迦牟尼を間違って詠んだ話は有名である。
歌碑の左側に観月堂(観音堂)あり。 ここが札所観音である。 この辺りは大仏さんのあたりと違い、人も少なく静かである。
高徳寺で今日の観音巡礼は終わりにした。 明月院からスタートし9札所を参拝した。
よく歩いた。 程よく疲れたが「花と巡礼」の旅は最高である。 鎌倉は、よい街だ。 これからも何遍も来ようと思っている。 次回は、鎌倉33観音結願の旅となろう。 あと7札所を残すのみである。 摂生して結願しよう。 問題は、鎌倉観音の後を、どこにするかだ。 悩ましい。 早く、西国観音巡礼に行きたいなぁ。
あぁ、今日も、いい日だった。
鎌倉33観音巡礼の第2回目である。今回は材木座方面の7札所が目的である。順調なら大町あたりの2札所もまわりたいと出かけた。前回はGW中で混雑していたので今回はウィークディに出かけた鎌倉駅からバスで材木座方面へ、光明寺で下車し、18番光明寺の参拝からスタートした。名刹である。

境内の庭園も美しい。

山内のお堂も風情がある。

光明寺の右隣の19番蓮乗院

光明寺左隣の千手院

千手院参拝後は材木座海岸で一休み

バスで来た道を歩いて鎌倉方面に向かうことにした。17番補陀落寺。社務所前の蓮の花が迎えてくれた。

16番九品寺。 この掲額は新田義貞の自筆と伝えられる。

14番来迎寺へ向かう途中の、この地区の鎮守様である、五所神社に参拝

14番来迎寺。 整った形のお堂が美しい。 境内には三浦大介の墓あり。

15番向福寺

向福寺からバスで鎌倉駅方面へ戻り、11番延命寺へ

12番教恩寺、アジサイが咲き始めていた。 6月には北鎌倉の名月院を参拝せねばと思った。

ここで昼食とした「百苑」きしめんが獅ゥった。名古屋風でなく、初めての食感です。

13番別願寺

3番安養院、北条政子のゆかりの寺。 20数年前に坂東33の巡礼時に参拝以来である。ゆっくり境内を散策した。

ここから、また鎌倉駅方面にUターン。途中の上行寺。癌封じとかの看板が賑やかな寺なのでちょっと立ち寄り参拝。

今日は順調に参拝が続いたので時間があるので、鶴岡八幡宮に参拝して帰ることにした。 なにか風情が違うと思ったら階段左側の大銀杏の木がない。数年前の台風で唐黷スことを思い出した。 旧株から新しいのが出ていた。あと何十年も経たないとだめだろうが希望が感じられた。

境内での結婚式風景。 どんな方がこんな立派な神社で結婚されるのかな?

あぁ、今日もいい日だった。 一日で11札所を参拝した。 程よく歩いた。 次回は、アジサイを愛でながら北鎌倉方面参拝と考えている。
平成24年5月5日
昨日、安房34観音を結願した。 来週あたりから、鎌倉観音巡礼と思っていたが、朝、起きたら絶好の天気である。 急遽、鎌倉に向かうことにした。(我ながらせっかちだと思う) 船橋から総武線経由で横須賀線の鎌倉までだ。 連休のため電車も混んでいる。 驚いたのは鎌倉駅に着いてたら、ホームに人があふれていて駅舎外にも中々出られないのである。 流石、鎌倉だと感じた。 先ずは、バスで1番の杉本観音へ向かう。 20年以上前に坂東観音を始めた時が最初の参拝である。 苔蒸した石段、茅葺きのお堂、風情は変わらない。 今日は、この杉本寺から金沢街道沿いの札所を参拝の予定。 鎌倉33観音札所のいくつかは、坂東33観音札所の札所でもあるのでワクワクする位楽しみである。
杉本寺
鎌倉33観音の1番寺である。小生にとっても鎌倉観音の発願寺である。
札所本堂(白い奉納旗が杉本寺らしい風景です)
苔の石段(ここからは登れません。この左の石段から)
発願の納経(左上に発願の印)
今回は、お堂の中をゆっくり参拝させていただいた。 杉本寺には三体の観音本尊があるが特筆すべきは、覆面観音像である。 写真は買い求めた「お姿」から。 覆面観音は、安房観音の真野寺にもあります。 杉本寺の像の謂れは、信仰心のないものが寺の前に馬を乗り入れると、必ず落馬するので、「下馬観音」ともいわれ、建長寺の大覚禅師が、この像に祈願の上、師が所持する袈裟で観音菩薩の慈眼を覆って「覆面観音」と号したら、その後この袈裟の功徳によって落馬などの利罰もなくなったと伝えられるとのこと。 それにしても、このお姿は異様ですね。
杉本寺を後にして、道路の反対側の10番報国寺へ(5分程度)
報国寺は、なんと言っても美しい竹林が有名で観光客で賑わっていました。
9番浄妙寺へ 報国寺から5分程度。 ここは鎌倉五山の第五位の寺、往時は大変に栄えた寺である。
浄妙寺は境内の美しい寺で写真の庭園も良い。 墓地内には、足利貞氏のお墓もあり、鎌倉幕府との縁も感じられる。
明王院へ、浄妙寺から徒歩で僅かの位置である。 境内は写真撮影禁止とのことなので、山門から一枚。 境内は茅葺き屋根のお堂があり風情がある。 観音堂は右側の奥。
明王院から7番光蝕寺へ。 鎌倉に来て丸い赤いポストがあちこちにあるのに気づく。 街の人が皆で鎌倉の町並みを大事にしているのだろう。
7番光蝕寺本堂(浄妙寺から徒歩10分程度)
境内には、色々な植栽があり、参拝者を楽しませてくれる。 藤棚が美しい。
境内に「塩なめ地蔵尊」あり。
昨日、安房観音を結願し、今日から鎌倉かと思うと楽しみである。 安房は自然と人々とのふれあいが素敵だったが鎌倉はどうだろうか? 今日一日の感じは、そっけないなぁ~。 鎌倉は安房と違って区域が狭いので巡礼し易いのは間違いないが安房の素朴さはないだろう。だが、歴史を感じるにはうってつけの霊場である。
今日は、この五寺に留めて、鎌倉駅に戻ろうと考えていたが鎌倉駅方面へは、大渋滞なので峠を越して金沢八景駅から京浜急行で戻ることにした。
新たな旅の一日は、無事終えた。 今度は、ウィークデーに来ようと思う。
ああ、今日もいい日だった。 楽しみがまた増えた。