肺線維症のバイオマーカー

AP-1の構成分子であり、FosファミリーであるFra-2のtransgenicマウスは肺線維症のために死亡することが知られている。この論文で著者らは、Fra-2トランスジェニックマウス肺ではM（IL-4）形質を有するalternatively activated macrophages　(AAMs)においてFra-2発現およびCol VI産生が亢進しており、肺線維化に関与していることを示した。Bleomycin誘発肺線維症マウスなどのモデルマウスではマクロファージにおけるFra-2/Col VI発現が上昇しており、Fra-2, Col VIの欠失やAP-1の抑制によって肺線維化は抑制された。Fra-2/Col VI発現はAAMにおけるparacrine profibrotic activityを亢進することで肺線維化に関与していると考えられた。これらの結果は、Fra-2/Col VI axisが肺線維症のバイオマーカーになること、また治療標的になることを示している。 

J Clin Invest. 2019 May 28;129(8):3293-3309. doi: 10.1172/JCI125366.

Fra-2-expressing macrophages promote lung fibrosis in mice.