トヨタ自動車は、米国でのEV生産に13億USドル(1900億円)投資する。米南部ケンタッキー州の既存の主力工場を改修しEV生産拠点とする。2025年稼働開始予定。ガソリン車とEVを一緒に生産する。EVの組み立ての他、米ノースカロライナ州の工場から調達する車載バッテリーをバッテリーパックに組み立てる生産ラインもつくる。トヨタはノースカロライナ州バッテリー工場に総額139億USドルを投資、2025年に稼働開始予定である。トヨタはまた2023年10月に韓国のLG Energy Solution(LGES)と米国生産のEV用バッテリーの供給契約を締結している。
半導体製造の世界大手、台湾のTSMCが、熊本県に第2工場を建設する。2024年末までに着工、2027年末までに稼働開始予定。回路線幅6nmの国内最先端の半導体生産を予定している。2つの工場を合わせた投資総額は200億USドル(約2兆9700億円。)超。経済産業省は資金支援を検討中である。第1工場は投資総額86億USドル、回路線幅12〜28nmの半導体生産を計画している。2024年10〜12月期に量産開始予定。2024年2月24日に現地で開所式を開く。
なお今回、TSMCの熊本工場の運営子会社であるJASMにトヨタ自動車が出資する。JASMにはソニーグループとデンソーが出資しており、新たな出資比率はTSMC86.5%、ソニーグループ6%、デンソー5.5%、トヨタ2%。
TSMCは、生産拠点の分散を進めており、米アリゾナ州の第1工場が2025年前半に、第2工場は2027
〜2028年に、ドイツ東部ドレスデンの工場が2027年に稼働開始予定である。
KDDIは、ローソンに対して1株10,360円でTOB(株式の公開買い付け)を行う。2024年4月に開始予定。最終的にローソン株を50%取得する見込み。1株当たりの買付価格は2024年2月5日終値8,721円に10%のプレミアムを上乗せした価格でのTOB。KDDIの買付総額は約4965億円。三菱商事はローソンの株式を50.06%保有するが、このTOBには応募しない。KDDIは、三菱商事以外の株主からKDDI は買い付ける。KDDIの現在のローソン株式の保有比率は2.11%。ローソンはTOB成立後の2024年9月頃をメドに上場廃止、三菱商事とKDDIで議決権を折半、両社が共同経営パートナーとしてローソンの運営に取り組む。またKDDI、三菱商事、ローソンは新たな資本業務提携を締結した。ローソンは現在店舗数が約14,600。KDDIは、ローソンの経営に参画し、リアル(店舗)とネットの融合、運営のDX(デジタルトランスフォーメーション)、傘下の金融子会社もあわせて経済圏を構築する。
家庭向け電力制御システムを手がけるNatureが、KDDIのコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)や東京ガスなどを引受先とする第三者割当増資で、10.2億円を調達した。KDDI系の電力会社とは節電サービスを開発する。
EU欧州委員会は、温暖化ガス排出量を2040年に1990年比で90%削減する新たな目標を提示する。日本は現状、2030年度に2013年度比で46%減を目標としている。