公的臍帯血バンク最新情報(2018年1月1日)
さい帯血保存数
受入さい帯血数 16299件
凍結保存さい帯血数 5845件
使用可能さい帯血数※1 1094件
※1 追跡調査終了し、移植に使用可能なさい帯血数
民間の臍帯血バンクのなかで
公的臍帯血バンクと同等の検査項目、数、基準と
謳っているまたは
類似した事を謳っていたなら
それは調べにくい事を利用した
消費者を騙す悪質な手口で、全くの嘘です。
嘘である証拠は下記で見れます
くれぐれも騙されないよう注意してください。
すでに騙された人は厚生労働省健康局か
消費センター、警察などに相談してください。
平成29 年9 月12 日
厚生労働省健康局
臍帯血プライベートバンクの業務実態に関する調査報告書http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/ishoku/dl/saitaiketsu02-2.pdf
特定非営利活動法人
全国骨髄バンク推進連絡協議会
http://www.marrow.or.jp/active/img/304.pdf
国の実態調査では
9 月12 日、国(厚生労働省)は「臍帯血プライベートバンクの実態調査」
結果で、民間さい帯血バンクとして保管業務を行っているのは5 社あり、契
約者や親族の治療目的に保管している計約4 万3700 人分の臍帯血を保管し
ていることを公表しました。社名の公表に同意したのは「ステムセル研究所」
「アイル」「ときわメデックス」の3 社、他の2 社は不同意。
その他仲介業者が1 社あり、不同意。とのことでした。
実態調査での問題点は)
①契約終了後も廃棄せず保管中の臍帯血が約2100 人分あったこと。
②契約終了後や廃業した時の所有権や処分方法が不明確なこと。
③公的さい帯血バンクの役割と民間さい帯血バンクの違いや実績に
ついて説明が不十分なこと。
④記録の管理体制が十分でなく、品質や安全性が確認できないこと。
の4 点をあげています
民間の臍帯血バンク
・・・・・・・・・からの
告訴状
告訴状
4ページ(告訴人株式会社・・・・・・の経営
・事業において虚偽はなく、消費者を騙すような方法
で臍帯血の保管を募ったことも一度もない。)
4ページ(告訴人・・・・・・・において保管されて
いる臍帯血は、厳格な衛生管理のもと安全に保管されており、
移植等への使用も何一つ問題はない。)
・・・・・・ホームページより。
STEP 3 検査結果の報告
出産から約2週間後、血液検査の結果をお知らせします。
下記の場合は、さい帯血を保存しても治療利用できない可能性があるため、
・・・・・・では保管を行いません。
さい帯血が保管できない場合
•細胞数が基準値に満たない場合
•細菌の混入が認められた場合
•ウイルス感染が認められた場合
・・・・・・代理店ホームページより・
Q臍帯血バンクを選ぶポイントはありますか?
A日本の臍帯血バンクには、統一基準や認証といったものはまだありません。
保存方法も検査数も各臍帯血バンクにより異なるのが現状です。
臍帯血を保管しても、細胞数やウイルス感染の有無が明らかでない場合、
治療に使ってもらえない恐れがあります。
臍帯血が安全かどうかを判断するのは各臍帯血バンクではなく、
将来治療にあたる病院や医師です。
・・・・・・では安全性を客観的に確保するため、
移植実績が高い日本の公的臍帯血バンクと
同等の検査数、品質基準を設けています。
費用を抑えるために保存前検査を省略することはありません。
・・・・・・では公的臍帯血バンクと同等数の検査を行いますが、
検査で保管に至らなかった場合、費用はかかりません。
http://asia11.hatenablog.com/entry/2015/03/07/124106
Transfusion. 2010; 5: 1980-1987.
私的バンクに貯蔵されたさい帯血(184例)
と公的バンクで貯蔵されたさい帯血(22,624例)の品質を比較した。
結果はすべて
「私的バンク vs. 公的バンク(P値)」
で、さい帯血用量
「60mL(5-180mL) vs.
89mL(40-304mL),
P<0.0001」、総有核細胞数
「4.7×108(0.3-33.8×108) vs.
10.8×108(2.1-58.4×108), P<0.0001」、
CD34陽性細胞数
「1.8×106(0-19.1×106) vs.
3.0××106(0.01-112.2×106),
P<0.0001」、
細菌汚染率
「7.6% vs. 0.5%」であった。
Transfusion. 2012; 52: 2234-2242.
私的バンクに貯蔵されたさい帯血20例を解析した。
さい帯血用量は19.9-170mL、
総有核細胞数は0.76-33.4×108であった。
適格量を超えていたものは11%のみであった。
いずれの研究も「仮に自己さい帯血移植の有用性が証明されたとしても、
私的バンクには課題が多い」と結んでいます。
再生医療とiPS細胞の医療情報/ニュースサイト「エヌオピ」
http://n-opi.com/%E8%87%8D%E5%B8%AF%E8%A1%80%E6%B0%91%E9%96%93%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%80%81%E5%BB%83%E6%A3%84%E3%81%9B%E3%81%9A2100%E4%BA%BA%E5%88%86%E4%BF%9D%E7%AE%A1%E3%80%80%E5%8E%9A%E5%8A%B4%E7%9C%81/
民間の歯髄細胞バンクやさい帯血バンクに預ける意味とは
現在、全国に歯髄細胞やさい帯血を保存するサービスを行っている民間企業がある。
現時点では事業として成功している民間バンク事業は存在しないが、
将来、他家細胞を用いた再生医療が広がれば、幹細胞バンクの市場も
拡大し、ビジネスチャンスは大きいと考えられている。
臍帯血民間バンク、廃棄せず2100人分保管 厚労省調査
出所:2017-09-12 日本経済新聞
臍帯血(さいたいけつ)の無届け投与事件を踏まえ、
厚生労働省が個人の臍帯血を有料で保管する民間バンクの実態を調査したところ、
契約終了後に廃棄処分せず保管し続けている臍帯血が5社で計約2100人分
あることが12日、分かった。
同省は「契約が不適切」と指摘。第三者に流出する恐れもあるため、
任意の届け出制度を創設し、監視していく方針だ。
一方で、今回の厚労省の調査結果によると、
不適切な管理をされているケースも存在し、
民間細胞バンクの安全性や有効性が課題となりそうだ。
過去のいくつかの研究でも、民間細胞バンク、
総有核細胞数、細菌汚染率のいずれの数値も公的細胞バンクには及ばず、
”もしさい帯血の有用性が証明されたとしても、
民間バンクには課題が多い」と結論付けられている
(Differences in quality between privately
and publicly banked umbilical cord blood units: a
pilot study of autologous cord blood infusion in
children with acquired neurologic disorders:Transfusion.
2010; 5: 1980-1987.、Characteristics of thawed autologous
umbilical cord blood:Transfusion. 2012; 52: 2234-2242.)。
もちろん、自己さい帯血では移植後の拒絶反応や移植片対宿主病
(GVHD)のリスクが少ないというメリットもあるが、
実際のところ、民間細胞バンクの細胞を利用した症例数が少ないため、
その有効性に関しては科学的に実証はされていない。
民間企業がバンク事業をすること自体に問題はないが、
商業ベースのアプローチで、”自己さい帯血の方が良い”
と言いきれるだけの根拠がない中で、
脳性麻痺、Ⅰ型糖尿病、外傷などの疾患における再生医療において、
自己さい帯血が重要な役割を果たす、という過度な期待をうたった
宣伝をする事業者もいる。
いま一度、我々は、民間の歯髄バンクやさ
い帯血バンクに預ける意味があるのか?
という立場で冷静に考える必要がある。
日本赤十字社血液事業本部
〔受付日:2017 年9 月1 日,受理日:2017 年9 月8 日〕
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjtc/63/6/63_736/_pdf/-char/en
臍帯血移植の現状
高梨美乃子
造血幹細胞移植の細胞源
現在,日本では世界一多く臍帯血移植を行い,また
唯一,臍帯血移植数が増加している1)2).その特徴はす
べて単一ユニットで,
8 割以上が成人に対する移植である(図2).
移植用臍帯血の細胞数
移植に用いる臍帯血は,許容されるHLA 適合の範囲
で,細胞数の多いものから選択されている.本邦では
通常,患者体重あたり2×107/kg の有核細胞数の臍帯血
を選択する.公開された移植用臍帯血のうち,有核細
胞数が16×108以上の臍帯血は9 割以上が移植施設に提
供されている.
各臍帯血バンクは,より細胞数の多い臍帯血を保存
すべく努力しており,毎年の公開される臍帯血の中で
は次第に有核細胞数が12×108以上の臍帯血の割合が増
えている.