昨日、本屋の中をダーっと通り過ぎるつもりで歩いていたら、平積みになっていたマンガに目が止まり、ついつい購入してしまいました。
それがコチラ。
『聖☆おにいさん』 7巻です。
作者は中村光さん、タイトルは「セイント・おにいさん」と読みます。
怪しげな二人組がご飯を食べている表紙だけでは、内容はさっぱり分からないと思いますので、少しばかり説明を。
このマンガは、ブッダとイエスが、世紀末を無事に乗り切ったご褒美に下界でバカンスを満喫しようと、日本の東京立川の安アパート(風呂なし)の一室で、「聖」(せい)という名字で一緒に暮らすという設定で描かれる日常コメディです。
というわけで、画像の左の髪の長い方がキリスト教のイエス・キリストで、右のおだんご頭の方が仏教のお釈迦さまになります。
それにしても、ブッダとイエスが日本の下町で同居・・・、ありえませんよね(笑)
けれど、そのありえない設定の中で、随処に仏教やキリスト教の宗教ネタが挟み込まれていて、その元ネタを知らなくても面白いのですが、知っていれば更に面白いということで、仏教界では僧侶や寺族や研究者の読者が多数いるマンガです。
例えばですが、表紙のブッダが着ているTシャツには「ニルヴァーナ」と書いてあります。
「ニルヴァーナ」とは「涅槃」のこと。
分からない読者は、自分で調べたりするらしいので、ある種の玄関口となっているのかもしれませんね。 (私も分からないときは調べます)
ちなみにこのマンガ、2009年の手塚治虫文化賞短編賞を受賞しています。
そしてさらに、イギリスの大英博物館に日本文化の一つとして展示されています。
マンガといえど、侮れません。
初期仏教や聖書について、詳しい方はもちろん、興味がおありの方には、一読の価値があると思いますので、よろしければご覧になって笑ってくださいませ。